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夜空の王

 空を見上げる

 

 空は低く  雲は近く

 月だけが高みにあった

 

 まるで  人々の心に空いた  穴の様

 燦然と輝くそれは夜闇を照らす

 

 街の光で消し飛ばされる

 貧弱な星を支配して

 

 夜空の王よ  唯一にして冷酷な支配者

 我の行いをしかと見よ

 

 蒼き光の中に  闇

 闇の中に  我一人


終末

 悪がはびこる  悪がはびこる

 邪が蔓延し この世の終末はすぐそこに

 

 さあ  歩もう

 

 この汚れきった身体を

 穢れきって消滅を待つ混沌に投じよう


正体

 私は痛みである

 痛みが私の中に横たわり

 私は痛みとなって道端に転がっている

 

 私は死である

 死が私を包み込み

 私は死となって海に漂っている

 

 私は闇である

 闇が私を黒く染め

 私は闇となって無に帰する


神への冒涜詩

 神は何故  崇拝される?

 神は全知全能か?

 

 イヴを創り  アダムを生み出した  神よ

 蛇に欺かれ  知恵を付けた二人を  凍る大地へ貶めた  神よ

 

 寂しさ 怒りは 我らと同じ

 蛇の唆しを防げなかった  貴方に  どんな力があると?

 

 人間は何故  神を崇拝する?

 人間は無力なのか?

 

 全ての幸福が神によって与えられるなら  

 この世の災禍もまた神によるもの

 

 神など人間が作り出したまやかしに過ぎぬ

 

 神を信ずるというのなら

 まずは  己を信じよ

 

 そうでなければ始まらぬ

 


終焉

 選ばれし者よ  哀れなる仔羊よ

 あの濁流の中に  その身を投じよう  

 

 そしてその躯朽ち果てる刻

 あの煩雑な世界の代わりに  断末魔の叫びをあげよう  

 

 我らの喉が潰れるまで  声の限り

 

 あの盲目の世界の代わりに  

 そこに巣食うものの成れの果て  見続けよう

 

 我らの眼  腐り落ちるまで

 

 この世界で

 捧げられる生贄として  犠牲の役を全うすることにしよう



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