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世界の命運

 知っているかい?  この世界には神様がいる

 首を傾げないで

 彼が君たちの前に姿を現さないのは  決して彼が無慈悲だからじゃない

 忙しすぎるんだ  君たちを守るために

 

 彼の予想に反して恐るべき進化を遂げ  彼が創造した世界を造り替えていく僕らを

 退廃し  穢され  腐り落ちるだけの世界を

 彼は見捨てることなく  懸命に救おうとしている  戦っている

 慈悲の塊である彼は  それを無駄なことだとは考えもしない

 

 尊敬すべきだ  彼を

 そして哀れむべきだ  愚かな彼を

 

 彼が対峙する相手は運命

 彼らは人間が作り出した興味深い遊戯  チェスに目を付けた

 これでどうするか決めようじゃないか

 運命がそう囁いた

 

 君がそうまでして人間たちに希望を見出すなら

 私が司る破滅を奪ってみるがいいよ

 神と運命との一騎打ち

 そう言って彼は微笑んだ

 

 神と運命の戦いは始まってからずっと続いている

 まだ勝敗はついていない

 

 神が苦しい状況に落ち込むこともあった 

 世界中で洪水が起こり  地震が起こり  天災が人々を襲った

 

 運命が追い込まれることもあった

 新しい発明が認められ  内紛が終結し 自然は見る見る間に刈り取られていった

 

 さあ  今度はどちらが笑みを浮かべることになるのか

 

 ああ  神様  その手は打つべきじゃなかった

 もうすぐ運命が高らかにチェックメイトを宣言する

 

 さあ  世界はどうなるのだろう?


この本の内容は以上です。


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