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7月21日のおはなし「晴れ舞台」

A「いやしかし暮れやねー」
B「ほんまやねー暮れやねー」
A「めっちゃ冷えてきたなー」
B「ほんまほんま冷えてきたわ」
A「あのな、昼間、道歩いとったら突風がぶわってきて」
B「そうやそうや。突風がぶわってきて」
A「……すうって引っ込んでったなあ」
B「ああそうやった引っ込んでったわ」
A「かと思ったら角のところでクワドラプル」
B「そうそうクワドラプルクワドラプル」
A「ほねほねマンがそれを見てバケツをペンギンさんの行列にどーん!」
B「ああバケツをペンギンさんの行列にどーんってな」
A「……」
B「……」
A「……知ってるか? 今日なんかあれですで。一年で一番!」
B「ああそうそう一年で一番!」
A「なんや」
B「そうそうなんやなんや。……ん? なんやてなんや?」
A「言うてみ」
B「なにを?」
A「一年で一番なんや。言うてみ」
B「なんやのん。君、言うてえな」
A「君、言うたりいな」
B「なんでやねん。そこは君が言うとこやろ」
A「いやいや、ここは君に譲ったるから」
B「いらんわ。知らん人からもの貰たらあかんてオカンに言われとんねん、子どものころから」
A「知らん人やないやろ、君とぼくで」
B「いいや。おれ、知らんで君のこと」
A「知らんことないやろ15年もやってきて」
B「何を?」
A「何をって漫才やがな。コンビやがな」
B「何やそれ。してへんで、そんなこと」
A「何を言い出すんや君は。小学校以来のつき合いやないか」
B「あ。やめてください、そういう無理難題をおっしゃるのは」
A「何で敬語やねん!」
B「大声出しますよ」
A「あほか。ぼくが伯爵で、君が下々の者、二人合わせて」
B「いやもう何のことかさっぱり」
A「ていうか、ほんなら今ここで何しとんねん!」
B「通りすがりの人と会話してるだけやのに」
A「通りすがりて! ぼくをつかまえて通りすがりの人かい!」
B「もうカンベンしてもらえます? ぼく急いでるんです」
A「ぼくって! ぼくって言うか、自分?」
B「そういう宗教とかアンケートとかはほんま母に止められているんです」
A「誰が宗教やねん。それも母って。初めて聞いたわ君の口から」
B「アイドルになる気もありませんし」
A「言うてへんて」
B「ほな行きますんで」
A「待ちいな」
B「もう、ほんまあきまへんねん」
A「何が」
B「行かなあきまへんねん」
A「どこへやねん」
B「十数えたら、もう行きますんで」
A「せやからどこへ行くねん」
B「10、9」
A「あのなあ。困んねんって」
B「8、7」
A「マジで、なあ。お前おらんようなったら」
B「6、5」
A「他に仕事ないし。待てやこら」
B「4、3」
A「おれ一人でどないすればええねん」
B「2、1」
A「だからどこ行くねん!」
B「来年へ! ゼロ」
二人「あけましておめでとうございまーす!」
A「いやあ、これでまた年末まで仕事ないなあ」
B「そろそろコンビ名、変えよか」
A「それ、去年も言うとったわ」
B「ほな行きまひょか」
A「ぼくが伯爵で、君が」
B「下々。二人合わせて」
二人「ども、カウントダウンでしたー」

(「カウントダウン」ordered by 花おり-san/text by TAKASHINA, Tsunehiro a.k.a.hiro)

奥付



晴れ舞台


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著者 : hirotakashina
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