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毎日とうさん3

 とうさんのパイオツは軽く100センチ越えを誇るが、父乳は出ない。

 

 なので、おでかけリュックに、煮沸消毒済みの哺乳瓶数本と、あらかじめ小分けにしておいた粉ミルクをいくつか、水筒に入れた熱湯1リットルを大事に入れて持ち運んでいる。

 

 さて先日のこと、某デパートの赤ちゃん休憩室でカツアゲをされた。

 とうさんが颯爽とミルクを作っていると、おばあちゃんと娘と孫の3人組が現れ、おばあちゃんがにじり寄ってきた。

 

「おいおい、惚れるなよ」と念じながら、粉ミルクに注いだお湯がちょっきり240ミリになるよう慎重に水筒のお湯を注ぐ。

 おばあちゃんから第一声が飛ぶ、「終わったら、お湯を分けてください」と。

 

 一瞬なんのことか分からず、「このババアは遠回しにセックスしてください」と懇願しているのかといぶかしむ。

「だから、お湯です、お湯」

 でもどうやら、ストレートにお湯をカツアゲしているだけらしい。

 

 おいおい、セックスならまだしも、なんでこの俺様が息子のために、わざわざお家でお湯を沸かして、水筒に入れ、散々重い思いをしながら運んできた貴重なお湯を、しかもこの後すぐ俺と息子は帰宅するわけでもなく、新たなお湯を補給できるあてもない状態、つまりうちの子がまだミルクを飲むかも知れないのに、見ず知らずの欲求不満なくせにお湯一つ満足に用意してきてねえクソババアに恵んでやらなければいけないのか。

 

 そんな気持ちをグッと押さえて、

「じゃあ、100万でいいよ」

 と水商売を始めたら、「じゃあ、結構です」ってプリプリ怒って立ち去る。

 その背に「まず最初は10倍くらいふっかけるのが水商売のイロハなんだから、まずは値切れよ、このド淫乱ババアがっ!」とお別れのご挨拶。

 

 ったく、最初から男だと思って舐められているので、子供を守るためにも、その手の輩には遠慮せずにガツンとやってやらなきゃダメである。

 

 最後にホロリとする話をば。

 ある日の赤ちゃん休憩室。目の前で携帯粉ミルクをぶちまけた美人ヤンママに、いつも予備の予備の予備で持ち歩いている携帯ミルクを「もしよかったらコレを」と差し出したこともある。

 もちろん手渡しがけの駄賃で手を握った。後、美人ヤンママ、ノーブラだったよ。


毎日とうさん4

 うちの息子はイケメンだ、道行く人が思わず振り返るほどの。

 でもとうさんの顔をチラリと一瞥し、「ああ、いずれこうなっちゃうのか…」とちょっとガッカリした顔すんなよ、すれ違いザマに器用に、通行人1の分際で!

 

 いいか、よく聞け! 「この子も将来、このお父さんみたいに…」じゃなく、「このお父さんも昔、この子みたいだったのか…」と思えば、俺がちょっとうれしいじゃないか。

 

 まあ、確かに俺と息子は似ていない、今は。

 でも、クリソツだった時期もあるんだ、信じてくれ!

 

 かわいそうに十月十日も羊水なんかに浸かったせいで、パンパンにむくんだ顔でヒョッコリと汚穴から出てきた後の数時間は、とうさんとクリソツともっぱら噂になった。

 

 ハックション!

 またナースどもが俺の噂をしてやがるな。さ、思い出しオナ二ーでもするか。


毎日とうさん5

 とうさんちゅう生き物は、女にジロジロと視姦されるのも大事なお仕事だ。

 

 いまだに、歴史ある子連れ父なんかがそんなめずらしいのか、ファミレスで盗撮されたことすらある。

 きっと江戸時代の本家、子連れ狼も同じ悩みを抱えていたろう、「携帯撮影は勘弁して欲しいでちゅよねぇ~、大五郎ちゃん」、「ちゃ~ん」。

 

 ファミレスの隣の席にかあさん集団がいようものなら、遠慮なしに一部始終を覗き見される。

 当然、とうさんらしい珍プレイや空振り三振的子育て連発を期待されているのはヒシヒシと感じる。

 

 しかしこの俺様がそんなやっすいプレッシャーに負けるはずもなく、ファインプレイやスーパープレイ子育てを連発だ(プレイの詳細はまだ未定)。

 

 そして、かあさん集団に勝利の一瞥をくれてやる。

 たった一度や二度くらい穴っぽこ痛めたくらいでデカイ顔しやがって、どうせ散々出し入れして、元々ガバガバだったくせにって感じで。

 

 こういう態度に腹が立つらしい。かあさん集団ムッ。

 ふん、くやしかったら、チンコ立ててみろ、バ~カ~!

 使い古された女の子育ての猿真似なんてするもんか! 俺はまっさらな新品の男の子育てをやるんだい。

 子育て男が全員、てめえらの下請けだと思ったら、大きな間違いだ!

 

 どうやら心の声がさっきからダダ漏れだったみたいで、これみよがしに男に育てられた子供はいかにダメになるかの女に都合のいい想像話を語り出す。

 

 こういうとき、女ルールでは「ムキッ~、後で靴に画ビョウ入れてやる~」とか思うだけなのだろうが、俺には関係ねえ。

 

「おい、そこのクソババアども! とぼけんな、てめえらのことだ、時計回りでドブスと、もっとドブスと、正統派ドブスと、トップドブス。これみよがしにしょうもねえ負け惜しみ言いやがって。どうせ旦那にはもちろん、他の男にも構ってもらえず、長年欲求不満なんだろ、腐ったマンコの臭いがプンプンすんだよ、俺は今、ピザ食ってんだ!」くらいは軽く朝飯前のマシンガンボーイズトークを、かあさん集団が退散するまでしちゃうから、マジで。

 

 子供を連れているとキチガイと認識されずらいが、隠れ狂犬父に喧嘩を売る際はご注意を!


毎日とうさん6

 ちょっとコーヒーブレイク!

 

 片手に息子を抱っこしながら、コーヒーを楽しみつつ、パソコンをやっていたときのこと。

 ちょっとエロサイトに目を放した隙に、ノートパソコンのキーボードめがけて、息子がコーヒーをジャ~。

 ジュウジュウ、バチバチバチッ!

  

 部屋中に香ばしい入れたてのコーヒーの香りが漂ったとさ。


毎日とうさん7

 男同士の裸の付き合い。

 

「イヤン、どこ見てんのよ、H!」なんてノリで、チンコをブラブラさせながら、息子を風呂に入れますわな。

 まず息子をダッコして、流し湯がてら、「お客さん、こういうところは初めて」なんて父子の会話を交すわけですよ。


 そしたらよう、そんな仲良しだけどまだ泡プレイ前なのに、突然息子がオシッコをジャ~ってかけてきやがった…。
 もうすっごい反抗期! ヨッシャ~、ばっちこい!


 獅子は我が子を千尋の谷に落とすという。
 でも、ココは千尋の谷ではなく、お風呂場。

 この狭い湯船も赤子にとっては千尋の谷っぽいけど、さすがにちょっとアレかな。


 よし、目には目を、オシッコにはオシッコを作戦発動!
 風呂場のオシッコ仇を、風呂場でオシッコ討つ。


 狙いを定めて、息子のムスコ目掛けて、オシッコジャ~。
 キャッキャッと喜ぶ息子。

 

 それを目を細めて見守る父(オシッコ中)。



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