目次
はじめに
1~30
スピーシーズ・種の起源
ゲッタウェイ
悪魔のような女
ウエストサイド物語
アルマゲドン
ジャッジ・ドレッド
模倣犯
心の旅路
エレファントマン
MI2
クリムゾンリバー
エントラップメント
砦なき者
呪怨
ゴッドファーザー
グリース
リーサルウエポン3
破線のマリス
スターウォーズ・帝国の逆襲
ターミネーター
踊る大捜査線THE MOVIE2・レインボーブリッジを封鎖せよ
ナインハーフ
ターミネーター2
動乱
ターミネーター3
少林サッカー
ソドムの市
ダーティハリー
ゴッドファーザーパートⅡ
スターウォーズ
31~60
A.I.
オーシャンズ11
さくや妖怪伝
ダーティハリー2
LAコンフィデンシャル
雲霧仁左衛門
ダブルボーダー
イレイザー
悪魔を憐れむ歌
マキシマム・リスク
黄金の七人
妖怪大戦争
バットマン
バトル・ロワイアル
ザ・ロック
アマデウス
吉原炎上
バットマンリターンズ
ホワイトアウト
12モンキーズ
ザ・ワン
京極夏彦「怪」・七人みさき
バットマンフォーエバー
ロストボーイ
バーティカルリミット
シャークテイル
シックスセンス
シックスデイ
ゾンビ
13日の金曜日
61~90
催眠
オールザットジャズ
ホワイトナイツ/白夜
将軍家光の乱心・激突
あずみ
必殺
オリエント急行殺人事件
そして誰もいなくなった
犬神家の一族
理由
悪魔の手鞠歌
ルームメイト
ウインドトーカーズ
タップ
ナイル殺人事件
里見八犬伝
皇帝のいない八月
情婦
大脱走
ウイロー
半落ち
ブロークン・アロー
燃えよドラゴン
片腕ドラゴン
イヤー・オブ・ザ・ドラゴン
新生トイレの花子さん
ピースメイカー
僕の彼女を紹介します
エンゼルハート
ヒート
91~120
スカーフェース
ミッドナイトクロス
スターウォーズ・ジェダイの復讐
スパイダーマン2
暗殺者
フロム・ダスク・ティル・ドウン
裏窓
ロープ
スネーク・アイズ
エネミー・オブ・アメリカ
メン・イン・ブラック
メン・イン・ブラック 2
ジュラシック・パーク
ロスト・ワールド ジュラシック・パーク
ジュラシックパーク3
少女たちの遺言
ラスト・アクション・ヒーロー
レイダース・失われた聖櫃
ディープブルー
パルプフィクション
ブギーポップは笑わない
パラサイト・イヴ
炎の少女チャーリー
クロスファイア
座頭市
シャイニング
キャリー
女王蜂(ネタバレ注意)
白昼の死角
ウルフェン
121~150
ブレイド
ロミオ・マスト・ダイ
フライトナイト
十二人の怒れる男
狼男アメリカン
トワイライトゾーン・超次元の体験・第一話
E.T.
トワイライトゾーン・超次元の体験・第二話
ハウリング
トワイライトゾーン・超次元の体験・第三話
マッドマックス
トワイライトゾーン・超次元の体験・第四話
ハリー・ポッターと賢者の石
フライトナイト2 バンパイアの逆襲
世にも奇妙な物語 映画の特別編 第一話 雪山
世にも奇妙な物語 映画の特別編 第二話 携帯忠臣蔵
世にも奇妙な物語 映画の特別編 第三話 チェス
世にも奇妙な物語 映画の特別編 第四話 結婚シミュレーター
ブレイド2
ジェイコブス・ラダー
危険な情事
ゲーム
プラトーン
インビジブル
エボリューション
フラットライナーズ
セブン
エイリアン3
パニック・ルーム
サドン・デス
スターウォーズ・エピソード2・クローンの攻撃
ペリカン文書
レッド・サン
シルミド
グレムリン
ダイヤルM
151~180
劇場版ポケットモンスターアドバンスジェネレーション・烈空の訪問者デオキシス
タワーリング・インフェルノ
ブルース・ブラザーズ
ウルトラマンティガ・ファイナルオデッセイ
レインメイカー
海猫
フェイス・オフ
トゥームレイダー
ゴッドファーザー PARTⅢ
ふたり
スターゲイト
ウォータ-ボーイズ
少林寺
スターウォーズ・エピソードⅢ・シスの復讐
キス・オブ・ザ・ドラゴン
親指スターウォーズ
親指タイタニック
タイタニック
ウォール街
スペース・バンパイア
ラストサマー
ダイハード3
火垂るの墓
マトリックス
イージー・ライダー
ラスト・ワルツ
レイジング・ブル
ラストサマー2
仁義なき戦い
仁義なき戦い・広島死闘編
181~210
仁義なき戦い・代理戦争
仁義なき戦い・頂上作戦
仁義なき戦い・完結編
GODZILLA・ゴジラ
その後の仁義なき戦い
機動戦士ガンダム
機動戦士ガンダムⅡ 哀・戦士編
機動戦士ガンダムⅢ めぐりあい宇宙編
ポルターガイスト
ウルフ
ザ・フォッグ
チャイルド・プレイ
ダイナソー
トリック・劇場版
K-19
着信アリ
直撃地獄拳・大逆転
ア・ホーマンス
スパイ・ライク・アス
ブレス・ザ・チャイルド
おこげ
48時間
誘う女
ゴジラVSキングギドラ
ウルトラマンティガ・ウルトラマンダイナ・光の国の戦士たち
アサシン
ニキータ
キンダーガートン・コップ
男たちの挽歌
魔女の宅急便
211~220
8mm
トゥモロー・ネバー・ダイ
黄泉がえり
バック・トゥ・ザ・フューチャー
D.N.A.
ザ・リング
レプリカント
東京タワー
ガメラⅢ・邪神(イリス)覚醒
明日に向かって撃て
インターバル

閉じる


91~120

スカーフェース

1984年アメリカ映画

監督 ブライアン・デ・パルマ

主演 アル・パチーノ、スティーブン・バウアー


数珠つなぎです。「ヒート」からパチーノさまつながりで、「スカーフェース」。

私が少年のころは、「スキャーフェース」っていってました。

顔に傷があるって意味ですよね。

有名なアル・カポネの顔に傷があったことから、カポネのことをスキャーフェースっていってました。
で、「スカーフェース」。
パチーノさま演ずるギャングが成り上がっていって、やがて凋落していく様子を描いたマフィア一代記って感じです。

パチーノさま、最初から最後までキレまくり。

映画の中で鼻から入れていたドラッグって、実は本物だったんじゃない?って噂がとぶほど、キレてます。

パチーノさま渾身の力演って感じでしょうか。

デ・パルマ監督の演出はそれまでの作品と比べると、独自性を押さえた感じ。

デ・パルマ監督、この作品あたりから、急に普通の演出をするようになります。

演出手法が認められ、実験的な演出をする必要がなくなったのか、ビッグネームになりすぎて冒険ができなくなったのか。

両方だろうなあ。

冒険精神が健在なのは、「スネーク・アイズ」の冒頭でとんでもない演出をしていたことで証明されております。
映画のラストで、パチーノさまの豪邸の内部で画面に大写しになった数台の防犯カメラのモニター画面が、侵入する殺し屋を映す場面がありましたが、「え?これってスプリットスクリーンの手法の変形版やんけ」って思ってしまいました。
ってことで、延々デ・パルマ監督の話が続きそうなので、次もデ・パルマ監督作品で。

「ミッドナイト・クロス」行きましょう。


ミッドナイトクロス

1982年アメリカ映画

監督 ブライアン・デ・パルマ

主演 ジョン・トラヴォルタ


数珠つなぎです。「スカーフェース」からデパルマ監督つながりで、「ミッドナイトクロス」。
私的にはブライアン・デ・パルマ作品では、初期の作品群のほうが好きです。

「殺しのドレス」だとか「愛のメモリー」だとか「ボディダブル」だとか。

「スカーフェース」とか「ミッション・インポッシブル」、「スネーク・アイズ」あたりのデ・パルマ監督が巨匠になってからの作品はあまり好きじゃないです。

「ミッドナイト・クロス」はかなり初期の作品です。
トラヴォルタさまが演ずるのは映画の音響マン。

風の音を録音するために夜中に、録音機材抱えて屋外で音の素材を探している。

と、そこで一台の車が事故を起こし、大破してしまいます。

トラヴォルタさまの機材は偶然にも事故の一部始終を録音しています。

やがてこれは本当に事故だったのだろうか、という疑惑がもちあがります。

ここらあたりの描写が実にスマートでサスペンスフル。

いろいろな事実が浮かび上がり、さまざまなああだこうだがありまして。

んで。

んで。

んで、ラストは夜空を彩る花火の下、360度旋回カメラ。

うおおおおお。

ちとウンチク。

デパルマ監督って、重症のヒッチコック信者であることは有名な話ですよね。

花火が効果的に使われているところなんか、ヒッチコックの映画で見たような気がしませんか?

そもそも「殺しのドレス」の冒頭シーンは「サイコ」からのいただきものですしね。

「ボディダブル」は「めまい」「裏窓」モチーフだし。

デ・パルマ監督の初期の作品を見て、ヒッチコック作品での元ネタを探すって見かた、いいかもしれないですね。


スターウォーズ・ジェダイの復讐

1983年アメリカ映画

監督 リチャード・マーカンド

主演 マーク・ハミル、ハリソン・フォード、キャリー・フィッシャー、ビリー・ディー・ウイリアムス、アレック・ギネス


レゴブロックって、とんでもない世界に突入しておりましてですねえ。

一番突出しているのは「レゴ・スターウォーズシリーズ」だと思っています。

スターウォーズの場面の再現をレゴでやってしまおうと、そういう勢いなんですね。

そのシリーズの中にジャバザハットの宮殿ってものがありまして、その中にはちゃんと「捕まって超ビキニ着せられたレイア姫」の人形もついておりました。

ちょっと笑いました。

さて映画の話。

この話もさすがにキャラ名で書いていったほうがわかりやすいと思いますので、今回はキャラ名であらすじ書きますね。

前作でジャバ・ザ・ハットに売られたハン・ソロ船長(ハリソン・フォードさま)を救いに、ルーク(マーク・ハミルさま)が宮殿にやってきます。

そこにはソロを助けに来て捕われ、ビキニ姿で鎖でつながれているレイア姫(キャリー・フィッシャーさま)もおります。

ルーク、いきなりフォース使いまくりです。

豪快にジャバ一味を退治して撤収。

帝国軍との最終決戦に臨みます。

帝国軍は新衛星型要塞「スターデストロイヤー」完成間近。

せっかく第一部でデススターぶっ壊したのに。

またぶっ壊さないといけないです。

そのスター・デストロイヤーに帝国皇帝が現れます。

ルークは前作で明らかになったダースベイダーの秘密を確かめに老師ヨーダのもとへ。

ヨーダと亡きオビ・ワン・ケノビ(アレック・ギネスさま)の魂に導かれ、ルークは父ダース・ベイダー=アナキン・スカイウォーカーとの対決を決意します。

さてさて。

スター・デストロイヤーは強力な防御シールドで守られていて、ハン・ソロたちはそのシールドを発生させる設備のある惑星に降り、その設備を爆破して防御シールドを無力化させようという作戦を立てます。

設備爆破チームはハンソロの指揮。

スター・デストロイヤー攻撃チームはランドー(ビリー・ディー・ウイリアムスさま)。

ルークは父との決着をつけるため、帝国軍に投降する。

お得意の複数メインキャラ並行描写です。

ここではやはりダース・ベイダーの動きが物語全体のキーになります。

しかしそれにして映画後半で一気に物語が収拾にむかって加速していくドラマ構造は見事ですね。

改めてすごい作品だなあと思ってしまいましたです。


スパイダーマン2

2004年アメリカ映画

監督 サム・ライミ

主演 トビー・マグワイア、キルステイン・ダンスト、アルフレッド・モリーナ、ジェームス・フランコ


前回ちょこっとレゴの話を書きましたが、今日とりあげるスパイダーマンもレゴブロックのキャラとして販売されております。

電車のシーンだとか、最後の実験室だとかがブロックで再現できるというやつで。

スパイダーマンだとかドック・オクなんかの人形もついておりまして。

いやほんま、すごいすごい。
前作から引き続き、主人公のマグワイアさまは悩み続けております。

ヒーローであることを悩むヒーローですな。

あんまり真剣に悩まれても見ていて困るんですが。

しかもスパイダーマンってすげえ貧乏。

マンションの家賃ためたり、バイトをクビになりそうになったりしております。

舞台女優の彼女の芝居は一度も見ていない。

そのせいか二人の仲はギクシャク。

さてさて。

今回の敵役はアルフレッド・モリーナ=ドック・オクです。

「知性をもった四本の触手」をつけた科学者。

実験途中で、触手の行動をコントロールするマイクロチップが破損してしまい、触手に操られる悪人になってしまいます。

当然実験は大失敗だけど、ややこしいことに実験のスポンサーが前作、スパイダーマンに父ウイリアム・デフォーさまを殺されたフランコさま。

ちなみにフランコさまはマグワイアさまの親友でございます。

んで、フランコさまはモリーナさま=ドック・オクにスパイダーマンをいけどりにして連れてこいなんて依頼したりするわけですね。

猛スピードで走る列車での戦い。

スパイダーマンは力つきて倒れ、ドック・オクに拉致されてフランコさまのもとへ。

スパイダーマンはフランコさまに素顔を曝し、そしてドック・オクへ最後の戦いを挑みに行く。
素顔をさらして戦うヒーロー。

いいんだか悪いんだかちょっと判断つかないですが。

バットマン2でマイケル・キートンがバットスーツに素顔で戦うってえ場面がありましたが、うむむ。

どうだかなあ。
サム・ライミ監督、めっきり巨匠になってしまいました。

ホラー映画「死霊のはらわた」でデビューしたときはこんな巨匠になるとは思いませんでしたです。

「死霊のはらわた」に出てたブルース・キャンベルさま、めっちゃ太ってドラマ「バーン・ノーティス」にレギュラー出演されてました。

めっちゃびっくりしてもた。


暗殺者

1995年アメリカ映画

監督 リチャード・ドナー

主演 シルベスタ・スタローン、アントニオ・バンデラス


実に珍しい設定ですよね。

殺し屋スタローンさま。

シャロンストーンと共演した「スペシャリスト」でもこんな感じの設定だったような記憶がありますが、基本的にはスタローンさまもシュワルツェネッガーさまもあんまりワルキャラはやらないですからねえ。

おやおや。スタローンさまの殺し屋?

あら珍しや、って思って見てたら、物語が進むうちにだんだん善人になっていきます。

スタローンさま、殺し屋のくせにターゲットの女性に逃げろとか言う奴です。

なんでそういう状況になったかってえと、スタローンさまの目の前に、同じ標的を狙う別の殺し屋が現れたからです。

この別の殺し屋がバンデラスさま。

どうやらスタローンさまに仕事を指示する元締めが、フタマタかけていたようなんですね。

で、ターゲットの女性をかばったり一緒に逃げたりします。
バンデラスさま、女を狙いつつもスタローンさまを狙ったりして、ややこしい。

セリフの吹き替えの関係かどうかわかりませんが、妙に軽い殺し屋です。

「ひえー」とか「ひょおー」とか言うし、殺し屋のわりにポカ多そうだし。

こんな奴にスタローンさまが負けるわけなかろう、と思ってたら、やっぱりねえ、って結末。

というか、最初から最後までバンデラスさまが優位に立つ瞬間がほとんどなかったように感じました。

もちょっと強そうなキャラに設定してあげるたらよかったのに。

バンデラスさまかわいそう。


フロム・ダスク・ティル・ドウン

1996年アメリカ映画

監督 ロバート・ロドリゲス

主演 ハーヴェイ・カイテル、ジョージ・クルーニー、クエンティン・タランティーノ、ジュリエット・ルイス、トム・サビーニ、ジョン・サクソン。

友人とレンタルショップに行ったときのこと。

「『ファイト・クラブ』見た?」って言われて、「同じ監督の『ゲーム』なら見た。結末が意外で面白かったぞ」って言いまして、そこから結末が意外だった映画を何本か教えてあげてたらいきなりこの映画のことを思い出しました。

当然、ブチ誉めして「絶対見ろ」って言いました。

私はこの映画、高く評価しております。
ただ、あまり真剣に見たら腹がたつ映画ですよね。

缶ビールとポップコーン片手に見るような映画です。

かなり残酷な描写があるので、血を見たら気分が悪くなりような方はご遠慮いただいたほうがいいかも。

ビデオのパッケージに印刷されていたコピー「この展開は誰にも予想できない」っていう文章が全てを物語っています。

とりあえずまだ見ていない人のために、「映画史に残る衝撃的なあのシーン」以降の展開には触れません。
刑務所から脱獄した男、クルーニーさま。

脱獄の手引きをしたのは弟のタランティーノさま。

彼らはその足で銀行強盗を働き、銀行員を人質にとってメキシコ国境へ向かいます。

途中の店でテキサスレンジャーと店主を惨殺。

タランティーノさまはここで手に重傷を負います。

二人はモーテルに立ち寄る。

クルーニーさまは国境を越えた後のことを打ち合わせするためにメキシコのギャングと連絡をとりに出かける。

その間に性倒錯者のタランティーノさまは人質のおばちゃん銀行員をこれまた惨殺。

部屋は血の海。大変な惨状。

このモーテルにたまたま立ち寄ったのがキャンピングカーに乗ったカイテルさま一家。

娘はジュリエット・ルイスさま。

かわいい。引き取って育てているアジア系の息子もいます。

カイテルさまは元神父。

妻に先立たれています。

妻は自動車事故で車に閉じ込められ、数時間苦しんだ後に死んだ、と説明されます。

神は妻を救済してくれなかった。

即死ではなく、数時間苦しんだ末に死んだ。

この事件がもとで彼は『神』の存在に疑いをもってしまって苦悩しています。

この家族の部屋に極道兄弟が乱入。

銃で脅され、悪党たちはカイテルさまの運転するキャンピングカーに隠れてまんまと国境越えを果たします。

メキシコギャングと待ち合わせした店がストリップ小屋みたいなバーみたいな店。

この店の看板に「フロム・ダスク・ティル・ドウン(日の入りから明け方まで営業)」と書いてある。

この言葉がタイトルになっております。

店に入るときに兄弟は店の客ひきといざこざを起こしています。

店のあんちゃんたちが兄弟とカイテル一家を取り囲んで…
このあたりで約一時間。そして「予想できない展開が待つあのシーン」につながる。
(ちなみにすっげえヒントが出演者欄に書いてあります。これ見ただけでわかる人は絶対この映画みたほうがいいですぜ)
次回からはまた数珠つなぎ。次回は「裏窓」です。


裏窓

1955年アメリカ映画

監督 アルフレッド・ヒッチコック

主演 ジェームス・スチュワート、グレース・ケリー、レイモンド・バー


久々数珠つなぎです。

ヒッチコック監督の傑作。

冒頭いきなりとんでもない俯瞰カメラからずずずういっと視点が降りてきて、マンションの一室の描写になる。

ここらへんですでにヒッチコック監督のセンスが光ってますね。

マンションにいるのは足を骨折してギブスをはめられたカメラマン、スチュワートさま。

あまりにもやることがないので、部屋から見える向かいのマンションの住人たちを望遠レンズつきのカメラでのぞいていたりしてます。
この覗き見って設定はこれ以降の映画でいろいろと使われています。

最近紹介した「暗殺者」ではターゲットになる女性が同じマンションに住む住人の部屋に隠しカメラを仕掛けてたし、「フラットライナーズ」では自分とカノジョとの行為を録画する奴なんかもいました。

まあこれも覗きの亜流だろうなって思います。
「裏窓」で重要なのはまず距離感。

そして自分が動くに動けないもどかしさ。

この二つの要素がからみあって、後半のとんでもないサスペンスな展開につながります。
おっと物語の紹介忘れてましたね。

向かいのマンションの生活をのぞいているカメラマン。

夫婦喧嘩やら浮気っぽい現場やらを覗いてウッシッシって言ってる間はよかったのですが、「ん?これって殺人かも…」って現場を目撃してしまいます。

しかし肝心の瞬間は見ていない。

だから確証がもてない。

相手は見られていることに気付いてない様子。

さあどうする。ここらで「触らぬ神に祟りなし」としてしまえる主人公ならよかったんでしょうが、そこは正義感のかたまりのような古き良き時代のアメリカ人。

なんとか証拠を探そうと思い立ちます。

さてどうなるか。物語の続きはビデオでお楽しみください。
ちなみに犯人を演じているのはレイモンド・バー。

あら懐かしや。往年の刑事ドラマ「鬼警部アイアンサイド」の車椅子警部アイアンサイドを演じていた人です。

「…この人歩けるんや」って思ってしまいました。

たまたまでしょうが、レイモンド・バーが歩いて、主人公が車椅子ってのが、なんか屈折しているように感じて面白かったのを覚えております。
と、ここですごいことに気付きました。

あっ、そうなんや。「スネークアイズ」の冒頭の長回しの元ネタって…
ってことで、次回ももう一回ヒッチコック。

「ロープ」。

おそらくそこから「スネーク・アイズ」につなげて、ニコラス・ケイジにつながるんだぜ。きっと。

って思われないように別のつなぎかた考えておきます。

実は「裏窓」からレイモンド・バーにつなげようと思って失敗したのです。

レイモンド・バーってアイアンサイドしか見ていないことに気付きまして。
ちなみにちなみに、デ・パルマ監督の「ボディ・ダブル」で、主人公が双眼鏡で向かいのマンションを覗いて殺人事件に巻き込まれてしまうって展開の元ネタはこの「裏窓」。

さらに主人公が閉所恐怖症って設定は「めまい」が元ネタとみました。


ロープ

1962年アメリカ映画

監督 アルフレッド・ヒッチコック

主演 ジェームス・スチュワート、ファーリー・グレンジャー、ジョン・ドール


映画数珠つなぎです。

前回の「裏窓」からヒッチコック監督つながりで「ロープ」。

ヒッチコック監督作品はとても面白い映画が多く、どの作品につなげてもよかったのですが、とりあえず私は演劇経験者ですから、密室劇ってことでこの作品を選びました。

今回の執筆にあたって、いろいろな方のヒッチコック監督作品の感想を読みましたが、「裏窓」と「ロープ」に関してはやっぱり評価高かったですね。

ヒッチコック監督作品では「鳥」「サイコ」を思い浮かべる人が多いし、「北北西に進路をとれ」だとか「知りすぎた男」、「ダイヤルMをまわせ」なんかも評価高いです。

そんな名作ばっかりの中で、どちらかというと地味な「裏窓」や「ロープ」が高評価を得ているってのがうれしいですね。

「鳥」「サイコ」はヒッチコック監督作品としては亜流です。

「北北西…」とか「知りすぎた男」は少し派手な印象がありますよね。

このへんの作品はいずれ改めてとりあげようと思っています。
さて「ロープ」。

部屋で男が殺される。

犯人は死体を部屋の中央に置かれたでっかい衣装ケースみたいな箱に隠します。

犯人は完全犯罪に憧れる屈折した優等生青年。

死体が入った衣装ケースを囲んで人々を招いて、自分自身の頭脳の優位性を立証しようって趣向なわけですわ。

部屋にいろいろな人がやってきます。

殺された人の友人だとか、いろんな人がやってくる。

で、その人どこやねんみたいな話になって、やがて少しずつ真相が明らかになっていく。

まあかいつまんで言えばこういう話なんですが、この映画のすごいところは、カットなしで物語が進んでいくところ。

すごいですよ。

そういう映画だって聞いて知っていましたが、本当にカットがないんです。

撮影現場、大変だったらしいです。

カットなしで撮影が進行するわけですから、役者の動きにあわせてカメラが動かなきゃいけないもんで、映画を撮影しながらセットを建てこみしたり解体したりしたそうです。
撮影中のフィルムチェンジなどのやむを得ない個所は、役者の背中を大写しにしたりして、切り抜けています。

ごまかしているといったほうがいいかな。

フィルムロールチェンジのタイミングでカットが入ります。

カットらしいカットがなかっただけに、カットが入ってびっくりしました。

で、映画やったんや、って気付きました。

舞台を見ているような緊迫感。

面白かったです。
次回はフィルム長回しつながりで、やっぱりデ・パルマ監督の「スネーク・アイズ」。

申し訳ございませんが他に思いつかなかったです。ってことで、数珠つなぎはデ・パルマ監督作品に戻ります。
 


スネーク・アイズ

1999年アメリカ映画

監督 ブライアン・デ・パルマ

主演 ニコラス・ケイジ、ゲイリー・シニーズ、ジョン・ハード、カーラ・グギーノ


今日も映画数珠つなぎ。

前回の「ロープ」からワンカット長まわしつながりで「スネーク・アイズ」。

前にも書きましたが、ブライアン・デ・パルマ監督はとびきりのヒッチコックファンです。

デビューしたてのころはヒッチコック監督作品を強く意識した作品を数多く撮っております。

デ・パルマ監督自身、あるインタビューで「ヒッチコック監督はおよそ考えつくすべての映像手法を実践している」と述べたそうです。

なるほどねえ。その通りかもしれない。

デ・パルマ監督、それだけヒッチコック監督を評価してるってことですよね。
これまでと話がだぶるかもしれませんが、デ・パルマ作品の元ねたをサクサクっとご紹介。

有名どころですが、「殺しのドレス」の元ネタは「サイコ」。

「ボディダブル」は「めまい」「裏窓」がベースになってるってのは前にご紹介しました。

他にも「愛のメモリー」だとか「ミッドナイトクロス」だとか、印象深い作品がいっぱいありましたが、これはまたの機会に。デ・パルマ特集もそのうちやりますからね。
で、「スネーク・アイズ」。

かなり最近の作品なんで、前に書いたような実験的手法はあまり使っていないですが、圧巻は冒頭13分のノーカット長まわしです。

「ロープ」ではカメラは部屋から出なかったですが、こちらはスティディカムカメラを駆使して、ボクシングの試合が行われているスタジアム内を、動く動く。

ある意味「ロープ」よりもすごいかもしれない。

しかしやっぱり13分くらいが限界だったのかなあ、って思います。
肝心のストーリーがほとんど書けなくなりました。

えっと、ニコラス・ケイジさまは刑事。

かなりワルの刑事です。彼がたまたま見に行ったボクシングの試合で、政治家が撃たれます。

これを調べていくうちに米軍がからんだ複雑な暗殺計画がみえてくる。

ケイジさまは暗殺の黒幕を探しますが…って話。

縦横に張り巡らされた伏線。

細かいプロットを検証していくと次第に事件の輪郭が浮びかがるという作品構造はけっこう楽しめます。

ただ、ここまでいろんな設定をつめこまなくても、と思うのは私だけでしょうか。
数珠つなぎ、ここで離れ業。

「スネーク・アイズ」から要人暗殺つながりで、次回は「エネミー・オブ・アメリカ」いきましょう。


エネミー・オブ・アメリカ

1998年アメリカ映画

監督 トニー・スコット

主演 ウィル・スミス、ジーン・ハックマン、ジョン・ボイド


前回の「スネーク・アイズ」から要人暗殺つながりで「エネミー・オブ・アメリカ」。

「JFK」とか「ダラスの熱い日」につなげるってパターンもあったんですが、こちらの二本は温存しておきます。

作品冒頭、下院議員が暗殺されます。

野鳥の生態を観察するためのカメラに、その一部始終が記録されてしまいます。

暗殺の首謀者が国家安全保障局のえらいさんだったから大変です。

テープを奪還しようと監視衛星使うわ、発信機使うわ、何でもありです。

こんな手段使われたら絶対に逃げれないですよね。

「踊る大捜査戦・ザムービー2・レインボーブリッジを封鎖せよ」でも出てきましたが、今のハイテクを駆使すれば、個人のプライバシーなんかあってないようなものです。

最近のドラマでも、街頭の監視カメラとか、衛星画像なんかが当たり前に出てきたりしています。

こうなると私が〇〇さんと遊んでるだとか、ネットカフェで巨乳タレントの画像ダウンロードしまくってるとか、そういうことってその気になれば簡単にわかるんだろうな。

恐い恐い。
さて映画の続き。

この議員暗殺事件アンド証拠テープ奪還騒動に巻き込まれるのが弁護士ウィル・スミスさま。

わけわからん間にそのテープを持っていたわけです。

ウィル・スミスさまがそのテープを持っていることはあっさりとわかってしまいます。

相手は国家の機密を握る人たちです。

こういうことは朝飯前。

スミスさま、自宅にも職場にも近づくことができない。

物語中盤から出てくるジーン・ハックマンさまがとにかくいいです。

ハックマンさま、今、ノリノリですなあ。

困っておろおろしているだけだったスミスさまに戦う方法を授ける元CIAのエージェント。

でもとにかく迷惑そうなのがいい。
ラストは物語の冒頭部分で軽く張ってあった伏線が見事に生きるアッとおどろく結末が用意されています。
次回はウィル・スミスさまつながりで「MIB」いきましょう。


メン・イン・ブラック

1997年アメリカ映画

監督 バリー・ソネンフェルド

主演 ウィル・スミス、トミー・リー・ジョーンズ


「エネミー・オブ・アメリカ」からウィル・スミスさまつながりで「メン・イン・ブラック」。

何度も書いていると思いますが、私はトミー・リー・ジョーンズさまって役者さんが大好きでございます。

ハリソン・フォードさまの「逃亡者」でフォードさまを執拗に追いかける刑事役を演じていたかと思うと、オリバー・ストーン監督と組んでベトナム戦争ものの佳作を撮ったり、サミュエル・L・ジャクソンさまとは軍事法廷もの、さらに「依頼人」でも渋い弁護士役を演じていました。

でもでも。

セガールさまの「沈黙の戦艦」ではロックンローラーに化けたテロリストのボス。

「バットマン・フォーエバー」では顔半分を赤く塗って怪人「トゥー・フェース」。

「ブローン・アウェー」では爆弾テロリストなんかやってました。

要するに、どんな役でもやる役者。

映画出まくっていた頃の緒形拳みたいやなあ、と思っております。
さて「メン・イン・ブラック」。

エイリアンはすでに地球に入ってきている。

しかも移民レベルの人数が入植している。

そのエイリアンたちを管理し、取り締まっているのがMIBという秘密機関。

この秘密機関のエージェント、ウィル・スミスさまとトミー・リー・ジョーンズさまの活躍を描きます。

主演のウィル・スミスさまって実はラップ界のトップスターなんですってね。

知らなかったです。

そらマシンガントークとかもできるわな。

でもウィル・スミスさまよりいいところもっていくのは当然トミー・リー・ジョーンズさま。

でもそれよりも目立ってたのはやっぱりクリーチャー。

こいつは仕方ない。SFX映画の宿命でございます。
次回は続編。「メン・イン・ブラック2」。


メン・イン・ブラック 2

2002年アメリカ映画

監督 バリー・ソネンフェルド

主演 トミー・リー・ジョーンズ、ウィル・スミス、ララ・フリン・ボイル


SFXコメディー「メン・イン・ブラック」の続編です。

地球に移住してきたエイリアンの管理を行う秘密機関MIBの物語。

トミー・リー・ジョーンズさまもウィル・スミスさまも相変わらずいいです。

今回は敵役エイリアンにララ・フリン・ボイルさまを配しています。

今回一番おいしいところをもっていったのは彼女ですわな。

ボイルさま、超セクシーな格好で画面内をうろうろしてくれます。
前作のラストで、エージェントとしての全ての記憶を消去されたジョーンズさま。

今では田舎町の郵便局長として働いています。

スミスさまはMIBの中心メンバーとして忙しく活躍する毎日。

そんな中、変身能力のあるエイリアンが地球に侵入。

エイリアンは雑誌の下着広告のモデルの姿に変身します。

自分の惑星が絶滅の危機に瀕している。

他の惑星にあるエネルギー源を奪えばそいつらは助かるわけです。

エネルギーを奪おうとする好戦的な変身宇宙人から逃れようと、地球にやってきたエイリアン。

そのときは若き日のジョーンズさまの機転でエネルギー源争奪戦の舞台が地球になることはなかったわけですが、ニ十数年経って、そのエネルギー源は地球上のどこかに隠されていたことがばれてしまった。

スミスさまは記憶をなくしたジョーンズさまのもとを訪ね、記憶復元装置を使ってそのエネルギー源に関する情報を聞き出そうとします。

一方のエイリアンはMIB本部を占拠して、当時の担当エージェントのジョーンズさまを探しだそうとします。

果たしてMIBは地球の危機を救うことができるのでしょうか。
とってもデリシャスでゴージャスな作品になりました。遊び心も随所に見えてて、楽しい限りです。
次回はちょっと趣向を変えまして、シリーズものを数珠つなぎでご紹介。

次回は「ジュラシック・パーク」をご紹介です。


ジュラシック・パーク

1993年アメリカ映画

監督 スティーヴン・スピルバーグ

主演 サム・ニール、ジェフ・ゴールドブラム、ローラ・ダーン、リチャード・アッテンボロー


マイクル・クライトンさま原作の大ベストセラー小説をスピルバーグ監督が映画化。

これで面白くならないわけがないですわな。

私的にはキャストがイケてるので、この映画はお気に入りです。

考古学者役のサム・ニールさまは、「オーメン3」のダミアン役。

他にも「マッド・ハウス」とかのチープなホラーに出ていた人です。

数学者役のジェフ・ゴールドブラムさまは「ザ・フライ」で蝿男になってしまう科学者を演じた人。

主演男優二人がホラー映画を足がかりにして出てきた人ってのがなんかいい感じです。

名監督リチャード・アッテンボローさまが役者としていい芝居しているのも見逃せないですね。

有名すぎる映画なんでいまさらあらすじもないでしょうが、一応おさらい。

アッテンボローさま演ずる社長は、現代のハイテク技術で恐竜を現代に甦らせ、テーマパークを作ろうとしています。このテーマパークの名前がジュラシック・パーク。

オープンにさきがけて、考古学者ニールさま、植物学者ダーンさま、生態系に関連する数学理論を提唱する数学者ゴールドブラムさまらが招かれ、パークの推薦をしてほしいという依頼をうけます。

恐竜再生の理論はすげえ科学的。

樹液の化石である琥珀に閉じ込められた蚊の体内から恐竜のものであろう血液を取り出し、DNAを分析・復元して恐竜を甦らせるわけですな。
いきなりブロントサウルスが登場。

CGの見事さにうなってしまいそうになります。

一行はサファリパークみたいな車に乗って、モデルコースを見学。

恐竜はでてきてくれません。

中毒症状を起こして死にかけのトリケラトプスを見たくらい。

しかし事件が起こるわけです。

パークのコンピューターシステム開発者がアッテンボローさまを裏切り、恐竜のDNAを売ろうとする。

DNA持ち出しのために彼はパーク内の全システムを停止させるわけですが、それがもとで区画ごとに管理されていた恐竜たちが勝手に動き始めるわけです。

システムエンジニアは自動車のスリップ事故がもとで肉食恐竜エリアに迷い込み、ディフォロサウルスの餌食になります。

ティラノザウルスの檻の前でシステム停止になってしまった学者たちご一行さま、当然の流れでティラノザウルスに襲われます。

ガムリムスの群れを襲うティラノザウルスとか、見せ場がいっぱい。本当によくできてます。
一行はパークのビジターセンターに逃げ込みますが、そこに現れたのはヴェロキラプトル。

こいつがなかなか頭がいい。危機一髪の連続。ハラハラどきどきの連発。
傑作と太鼓判を押させていただきますだあ。


ロスト・ワールド ジュラシック・パーク

1997年アメリカ映画

監督 スティーヴン・スピルバーグ

主演 ジェフ・ゴールドブラム、ジュリアン・ムーア、ピート・ポルスウエイト、リチャード・アッテンボロー


大人気シリーズの第二弾。

今回はサム・ニールさま演ずる考古学者グラント博士やローラ・ダーンさま演ずる植物学者は出てきません。

今回の主役はジェフ=ザ・フライ=ゴールドブラムさま。

この人、SMAPの香取君に似てると思うのは私だけでしょうか。

ちょいと無謀な研究者、ジュリアン・ムーアさまを連れ戻すために再び「恐竜の島」に降り立ったゴールドブラムさま。そこで見たのは恐竜を捕らえて見世物にし、儲けようと考えている人たち。

捕らえられた恐竜たちをゴールドブラムさま一派が逃がしますが、ティラノザウルスの襲撃を受け、危うく殺されそうになります。

彼らを助けたのは皮肉にも恐竜を捕らえようとしていたハンターたち。

しかしハンターたちは肉食恐竜たちに一人また一人とやられていきます。えらいこっちゃ。
そしてとうとうハンターたちはティラノザウルスの捕獲に成功。

アメリカに輸送します。

ところがどっこい、ティラノザウルスは輸送船の乗組員たちをみんな食べちゃって、夜の町を彷徨する。
前半の「恐竜の島」でのサスペンス描写。

後半の大都会をねり歩くティラノザウルス。

メリハリが効いていてすごく面白い構成になっています。

欲をいえばどっちつかず。島だけの物語にするか、島の描写を軽めに扱って、恐竜ゴーズトゥ大都会の物語にするか、はっきりしぼって撮ったほうがよかったような気がします。
登場恐竜も豪華。

前作から引き続き登場のティラノザウルス、ヴェロキラプトルのほか、今回は草食恐竜が充実。

ステゴザウルスとかパラサウロロフスとかパキケファロサウルスなんかも出てきます。
次回はいよいよシリーズ最終作、「ジュラシック・パーク 3」です。


ジュラシックパーク3

2001年アメリカ映画

監督 ジョー・ジョンストン

主演 サム・ニール、ウイリアム・H・メイシー、ティア・レオーニ、アレッサンドロ・ニポラ、ローラ・ダーン、トレバー・モーガン


大ヒット映画の第三作。

復活させられた恐竜たちの住処となった島。

その近くでパラセーリングを楽しんでいた少年エリック=モーガンさまたちが消息をたちます。

両親は立ち入り禁止になっている島に入り、息子を救出しようとする。

ほとんどだまされて島に同行することになったのが第一作でひどいめにあった考古学者のサム・ニールさまと助手ビリー=ニポラさま。
到着早々、捜索隊はスピノサウルスの出迎えをうけます。

今回はこのスピノサウルスが敵役。

いきなり第二作の主役、ティラノザウルスと大格闘の末、スピノサウルスはティラノサウルスをやっつけてしまいます。

今回の敵は手強い。

少年を探すうち、助手ビリーはヴェロキラプトルの巣を見つけ、そこから卵を失敬してしまったりする。

そのせいで一行はヴェロキラプトルに追われることになります。
何人もの犠牲をだしながら、少年を救出。

ほっと一息ついたところにまたスピノサウルスが登場。

必死で逃げ込んだとことはプテラノドンの鳥かご。
いやあ、念入りにいろんな苦難を与えてくれます。
命からがら逃げ出したら今度はまたまたスピノサウルス。

こいつはしつこい。

そしてやっぱりヴェロキラプトル。

今回新登場するスピノサウルス、現時点でのジュラシック・パーク登場恐竜のなかで最強の一匹でございます。


少女たちの遺言

1999年韓国

監督 キム・テヨン

主演 パク・イジェン、イ・ヨンジン


この作品、テレビのオンエアをみたものだし、ましてや日ごろあまり見ない韓国映画ですので、今回は役者さん名ではなく作中のキャラクター名であらすじ書きますね。

この映画、韓国ホラーでございます。

韓国の女子高校の様子がていねいに描かれます。

映画前半はとっても学園ものです。

でもなんだかどんよりした空気が流れまくっています。

物語はテレパシー能力のある少女、ミナを中心に進みます。

でもどうして主人公にテレパシー能力を設定したかがよくわからないですね。

彼女は同級生二人の禁断の関係を知ります。

シウンとヒョシン。

とりあえずややこしいので陸上部とコーラス部、とご理解ください。

二人は同性愛の関係。

でれでれしている女子高生が情感たっぷりに描かれます。

ここらあたりがちょっと鼻につく。

さわやかべたべたの学園ドラマが急激にホラーとなるのは作品後半。

学校の身体検査の日、コーラス部少女が屋上から投身自殺。

ミナは二人の交換日記を手に入れる。

んでいろいろなことを知ってしまうわけですな。

んで感じてしまうわけですな。

この感じるって部分を強調したいんなら、ちょっとそういうアンテナの鋭い子、って設定にすればいいと思ったんですが。

クライマックスがちょっといい感じで恐い。

雨の学校。

放課後、何故か全ての出入り口が閉まってしまう。

誰も出入りできなくなる。

コーラス部が体育館で練習している。

その体育館に…出るんです。

きゃあああああ。

校内大パニック。ここらへんのパニックの映像は「キャリー」っぽい。

いきなり天井からのカメラに切り替わって、逃げ惑う生徒の姿と、その中にとりのこされるミナと陸上部少女。

この場面は「スネーク・アイズ」の暗殺直後の俯瞰ショットにそっくり。

霊からの視線でカメラが動き回る描写は「悪魔を憐れむ歌」だとか「ウルフェン」、「プレデター」で見たような画像でした。

ガラス張りの天井一面に自殺したコーラス部少女の顔が巨大化して覗くっていう悪趣味な場面は「妖怪百物語」を参考にしたのかなあ。

まあこれまでのホラー映画の文法を踏襲してるというか何というか。

お約束って言うと言葉が悪いかもしれないけど。

かと思うと最後は陸上少女とコーラス少女がでれでれしている場面がきれいに描かれて終わり。

ここらはなんだか若手の映画監督の思い入れたっぷり画像って感じがしました。
結局、ええとこどりの粋を脱していないですね。

「僕カノ」もそういうとこあったけど。「シュリ」なんかはええとこどりしながら見事にそれを超えた作品に仕上がっておりましたが。

もうひと工夫すればもっと面白くなったろうに。

残念です。
次回は「ラスト・アクション・ヒーロー」いきましょう。


ラスト・アクション・ヒーロー

1993年アメリカ映画

監督 ジョン・マクティアナン

主演 アーノルド・シュワルツェネッガー、オースティン・オブライエン、チャールズ・ダンス、フランク・マクレー、トム・ヌーナン、アート・カーニー

その他にもF・マーリー・エイブラハムにシャロン・ストーン、ロバート・パトリックなんかがカメオ出演しております。


えっとねえ、みんな少なからずあると思うんですよ。

映画を見てて、映画の中の世界に行ってみたいなあって思う瞬間。

ジュラシック・パークの世界だとかスパイダー・マンの世界とか。

で、それを売りにしているテーマパークがユニバーサル・スタジオなわけで。

みんなそう思っているからあれだけ入場者がいるわけで。

そんな夢を豪快に映画にしてしまったのがこの作品。

ディック・スレイターというアクション・ヒーローがいます。

映画の中の映画で主演・アーノルド・シュワルツェネッガーってちゃんとクレジットされます。

フィルムチェックの劇場内の試写に呼ばれた少年オブライエンさま。

そこで劇場の映写技師からチケットを渡されます。

それは技師がインドの魔法使いから譲ってもらったという魔法のチケット。

そのチケットの魔力で、少年は映画の中に入り込んでしまいます。

映画の中にいるのは警察署長マクレーさまや片目が義眼の殺し屋チャールズ・ダンスさま。

署長マクレーさまのいる警察署がいかしてます。

警察署前では取調べをいかにも終えたようなシャロン・スローンさまが煙草すってたり、ターミネーター2の変身ターミネーターが警官の格好で怖い顔して出ていったり。

それだけではなく全編にいろいろなネタ満載です。

ETネタありジュラシック・パークネタありアマデウスネタありターミネーターネタあり。

最後にはシュワルツェネッガーさまが本人役を演じたりします。

物語は、映画の中の世界から現実の世界へ。というのも、魔法のチケットの存在に気付いたスナイパー=ダンスさまが、チケットを奪って現実の世界へやってきちゃう。

しかも別の映画の「死神」だとか、スレイター映画の敵役まで連れてきちゃいます。

スレイターと少年も彼らを追って現実の世界へ。

戦いの場は現実の世界にシフトします。

果たして二人は現実の世界を救えるのでしょうか。
なんか映画への愛情が画面のあちこちからにじみ出ています。

アクションではらはらするんだけど、同時にほのぼのできる不思議な映画です。

 


レイダース・失われた聖櫃

1981年アメリカ映画

監督 スティーヴン・スピルバーグ

主演 ハリソン・フォード、カレン・アレン、ポール・フリーマン


ちょっと懐かしい作品です。
製作総指揮 ジョージ・ルーカスさま、監督 スピルバーグさま。

豪華な作品ですな。
モーゼの十戒を収めて運んだという聖櫃。

この失われた聖櫃をめぐってナチスドイツと考古学者ジョーンズ=フォードさまが争奪戦を繰り広げます。
遺跡の中に仕掛けられた盗掘者を防ぐ仕掛けの数々。

行く手を阻む毒蛇の群れ。遺跡から出るとナチスが待ち構えている。危機一髪の連続。
発掘された聖櫃はナチスの手に入り、その考古学的価値を求めていたジョーンズは、聖櫃のもつ神秘の力がナチスに悪用されないように、今度はアメリカ代表みたいな立場で戦うことになります。
とってもよくできたアクションアドベンチャー作品。

さすがルーカスさま。さすがスピルバーグさま。

いいところで流れるテーマ曲もよくできています。
トラックバトルから船のバトル。

ハリウッド的活劇が続きます。最後はルーカスさま組お得意のSFXが炸裂。
いやあ、おなかいっぱいでございます。

このインディジョーンズ三部作で、主演のハリソン・フォードさまは人気スターの仲間入りを果たし、スターウォーズ前期三部作出演者のなかで数少ない勝ち組となりました。

キャリー・フィッシャーとかマーク・ハミルって何してるんだろう。

って思ってしまいました。


ディープブルー

1999年アメリカ映画 

監督 レニー・ハーリン

音楽 トレバー・ラビン

主演 トーマス・ジェーン、サフロン・バローズ、サミュエル・L・ジャクソン、マイケル・ラパポート、ジャクリーン・マッケンジー、ステランス・カースガード、L・L・クール・J

 

アルツハイマー病に効果のある薬を開発している研究者のバローズさま。

スポンサーのジャクソンさま。バローズさまは鮫の脳を遺伝子操作して脳内蛋白質量増やし、それをアルツハイマー患者の脳に投与するという実験を行っています。

まあ小難しい理屈はまあいいですが、その副作用でとんでもない知能を持った鮫が生まれたわけです。

スポンサーのジャクソンさまが実験の進行状況を確認しに来た日、突然その鮫たちが反乱を起こす。

知能を持った鮫でございます。

研究所のメンバーたちは一人、また一人と鮫の餌食になっていきます。

果たして職員たちは生き残ることができるのでしょうか。
昔はコンピューター制御のハリボテ。

今はCG。

スピルバーグ監督の出世作「ジョーズ」と比べると隔世の感がありますですね。

CG技術の向上が、よりキツくてエグい画像を可能にしました。

ただ、このCGってやつは両刃の剣みたいなところがありまして、今回の映画のクライマックス画像についてのみ言えば、ちょっとやりすぎ。

あまりにもリアルさにかけるような気がしました。

中盤までは素晴らしい出来だっただけにちょっと残念です。

音楽担当のトレバー・ラビン(トレバー・レイブンというそうです。正確には)、スティーブ・ハウ脱退後にイエスに加入したギタリスト。

すごいなあって思ってしまいました。


パルプフィクション

1994年アメリカ映画

監督 クエンティン・タランティーノ

主演 ジョン・トラヴォルタ、サミュエル・L・ジャクソン、ユマ・サーマン、ブルース・ウイリス


色んな意味で衝撃的だった、タランティーノ監督の出世作。

映画で通常使われる時間軸の常識をぶっとばして、物語が進行します。

トラヴォルタさまとジャクソンさまのふたり組のチンピラ、八百長を命じられたボクサー・ウィリスさま、トラヴォルタさまと浮気するギャングのボスの妻サーマンさまらの物語が、通常の時間経過という枠を外して再構成されます。
どちらが先でどちらが後かわからないですが、上遠野先生の「ブギーポップは笑わない」を読んだときと同じような衝撃を受けましたですねえ。

「ブギーポップ…」も、通常の時間軸を無視して、登場人物ごとの物語が綴られていって、最後に物語の全体像が明らかになる、という手法を使っておりましたが。

この映画はもっと徹底している。

ありゃ、ありゃ、ありゃといった感じで時間がポンポン飛ぶ。

「呪怨」もそんな感じでしたわいな。で、タランティーノ監督のこの前の作品「レザボア・ドッグス」もそういう手法を使っておりましたです。

ちなみに「レザボア・ドッグス」も「ブギーポップは笑わない(映画版)」も、当然、ご紹介予定でございます。
トラヴォルタさまがとにかくいいです。「ソード・フィッシュ」「フェノミナン」「マッドシティ」あたりで返り咲いて、「パルプ・フィクション」「ブロークン・アロー」「フェイス・オフ」と、快進撃を続けております。「ゲット・ショーティ」とか「将軍の娘」なんかも評価高いですよね。「サタデー・ナイト・フィーバー」でのトラヴォルタのバス・ストップ・ダンスに感激した私世代の人にとって、この人に快進撃は自分のことのように嬉しいのではないでしょうか。

「サタデー・ナイト・フィーバー」もとりあげたいなあ。
ということで、「ジュラシック・パーク3」で途切れた数珠つなぎは「パルプ・フィクション」から再開。実は前頁の「ディープ・ブルー」からサミュエル・L・ジャクソンさまつながりです。「ジュラシック・パーク」から「オーメン3」とか「ザ・フライ」につなげようと思ってましたが、とりあえずこの二本はまたの機会に。
次回は時間軸を無視した作劇つながりで、「ブギーポップは笑わない」いきます。


ブギーポップは笑わない

2000年メディアワークス・博報堂・東映ビデオ作品

監督 金田龍

原作 上遠野浩平

主演 吉野紗香、黒須麻耶、酒井彩名、清水真実、高野八誠、螢 雪次朗、酒井香織、寺脇康文


憎っくき「電撃小説大賞」の受賞作、上遠野浩平先生の小説の映画化。

憎っくき、と書いたのは数年前の同賞に拙作を応募して第一次選考でボツったからでございます。

これくらいで憎っくきなんて書いてたら、かなりの文芸賞に憎っくきってつけないといけなくなりますが。

原作小説、悔しいけどかなりよくできています。

この賞で評価されるとかなりのものなんだろうなって思います。

残念ながらこの賞むけの新作書けてないですが、近いうちリベンジしなけりゃいけないなあと思っています。
さて「ブギーポップ」。これは特定の時間経過を、複数の視点で描いた作品。

ともすればややこしくなりそうな設定ですが、金田監督は原作に忠実に、それでいてわかりやすく映像化しています。

高校で起こる女学生連続失踪事件。

そこで囁かれるブギーポップという謎の人物の噂。

恋。

失恋。

いろんな情報が断片的に出され、それらすべてが強烈なベクトルとなってクライマックスにつきすすみます。

これねえ、ネタを明かしてしまうと原作も映画も面白くなくなってしまう、というか映画の前半部分が面白くなくなってしまいますので、ストーリーはこれ以上書きません。

吉野紗香さまと黒須麻耶さまがとにかくいいです。

前半をみているときの「わけのわからなさ」の謎が一気にとける快感。

原作に負うところが多いとはいうものの、原作のポイントをしっかり押さえながら、若者たち(こんな書き方するからおっさんって言われるんだろうな)のみずみずしい日常(またこんな表現してからに)を描き込むことにも成功した監督の力量もなかなかのもの。

もうちょっと評価されてもいいなと思うファンタジー系作品です。
さて数珠つなぎ。さあ困った。しかし大丈夫。文学賞受賞作つながりで「パラサイト・イヴ」いきます。


パラサイト・イヴ

1997年作品

監督 落合正幸

原作 瀬名秀明

主演 三上博史、葉月理緒菜、中島朋子


前頁の「ブギーポップは笑わない」から、文学賞グランプリ受賞作品の映画化作品つながりで、「パラサイトイヴ」。

これも憎っくき「角川ホラー大賞」の受賞作の映画化。

今は「日本ホラー小説大賞」って名前になっていると思います。

この小説がグランプリとった頃はまだこの文学賞は「角川ホラー大賞」って名前だったと思うのですが。

というのも応募したんですよ。この賞に。

この年に。

めっちゃ前になりますけども。

私の小説のタイトルは「パーティの夜」。

殺人が伝染するって話。

見事に第一次選考ボツでございましたです。

この題材でもう少し恐い話考えついたので、書き直そうと思っているのですが。
さて「パラサイトイヴ」。イブで検索かけても出てこない。

どうしてなんだろうと思ってよく考えたら、「イヴ」でした。正式なタイトルは。

人間の体の中のミトコンドリア。

こいつが反乱を起こすという話。

三上博史さまは科学者。交通事故で死んだ妻・葉月さまは生前、腎臓バンクに登録していたため、遺体にメスを入れられることになります。

三上さまは、腎臓提供の条件として肝臓をもらいうけ、自身の研究室で培養をはじめる。

この培養された肝臓をミトコンドリアが操り、恐怖がはじまります。
落合監督には申し訳ないですが、この作品は明らかに小説のほうが面白い。

ラストも小説と原作ではかなり違う。

ミトコンドリアは体内で熱を発生させる機能を持っている。

んでもって、自分の敵の体内のミトコンドリアに干渉して、敵を発火させることができる。

って設定。

この自然発火のシステムがちょっと説明不足でした。

映像的にもあんまりリアリティがない。

自然発火ものでは「炎の少女チャーリー」だとか「クロスファイア」なんかも見ましたが、話として一番面白かったのは「炎の少女チャーリー」で、映像的に面白かったのは「クロスファイア」かな。
次回数珠つなぎは、もうお分かりですね。自然発火つながりで「炎の少女チャーリー」でございます。


炎の少女チャーリー

1984年アメリカ映画

監督 マーク・L・レスター

原作 スティーブン・キング

主演 デビッド・キース、ドリュー・バリモア、ジョージ・C・スコット


「パラサイト・イヴ」から、自然発火つながりで「炎の少女チャーリー」。
超人気作家のスティーブン・キングさまの原作「ファイアー・スターター」の映画化です。

物語としては面白いし、よくできています。

しかし原作の空気がどれだけ映画で表現できたかが疑問ですね。

パイロキネシスといいます。念力発火といいましょうか、意思の力で火をつける能力のことです。

念動力はテレキネシス。予知能力はプレコグニション。あとテレパシーとかテレポーテーションなんかは有名ですが。

パイロキネシスって超能力のなかでは若干地味ですな。
念動発火能力を持つ少女チャーリー。

彼女の力を利用しようとする大人たち。

彼女をひたすら庇ってきた父を失い、彼女の力は最大のパワーで開放されてしまいます。

なんか気持ち的にはテレビドラマの「必殺」とか「水戸黄門」見てる感じ。

とにかく「炎の少女」の映画なんだから、炎出まくりじゃないとだめっしょ、ってなノリで炎出まくる。

待ってました、うおおおおおって感じですわ。

祭りだ祭りだ、炎祭りだあ。

などとふざけている場合ではない。

「パラサイトイヴ」は静かに青い炎が燃え上がる感じ。

「クロスファイア」は内から赤い炎。

この映画は火の玉が飛びまくります。

発火シーンが派手で一番インパクトあったのがこの映画。

残念ながら「パラサイトイヴ」も「クロスファイア」もこの映画のはるか後の作品ですが、映像的インパクトはこの映画を越えることはできていません。

とりあえずクライマックスだけでも見ていただきたい映画ですが、悲しいかな古い映画なので、DVDとか見つからないかもしれませんね。
次回数珠つなぎ、本来はスティーブン・キングさま原作作品つながりで「シャイニング」なんですが、その前に「クロスファイア」やらせていただきたいと思います。


クロスファイア

2000年東宝映画

監督 金子修介

原作 宮部みゆき(鳩笛草・クロスファイア)

主演 矢田亜希子・伊藤英明・原田龍二・永島敏行・桃井かおり


自然発火能力つながり。昨日の「炎の少女チャーリー」から「クロスファイア」です。

原作は一本の短編と、その続編の長編小説。

宮部さんのインタビューによると、ホラーにならずSFにならずの超能力小説を書きたかったとのこと。

パイロキネシス少女の物語は短編集「鳩笛草」に所収の「燔祭」で登場します。

映画はこのお話と、その後の長編「クロスファイア」のエピソードを解体して再構成したようなお話。

当然、映画オリジナルのエピソードやキャラもでてきます。

感情が高まると周囲を発火させてしまう超能力を持った女性、矢田さま。

恋もせず、静かに、隠れるように暮らしています。彼女は少女時代に友達を焼死させてしまったという過去をもっています。

それからはごくごく限定された相手に、「能力」を使って恨みに近いトラブルを解決してあげたりしています。

そんな彼女に目をつけたのが「ガーディアン」と名付けられた秘密組織。

超能力をもった世直し集団とでも言いましょうか。

自分が請け負ったトラブル解決のために動いていた矢田さまの前に、超能力を駆使して悪人たちを始末する原田さまが現れます。

しかし矢田さまは「ガーディアン」のことを信用できないでいます。

やがて「ガーディアン」は矢田さまをつけねらうようになり、彼女は超能力秘密組織と戦うことになってしまう。
クライマックスの映像がすごい。

さらにその後、思わず「やったあ」と叫びたくなるようなラストシーン。

あまりにも悲しい原作ラストをイメージしていたので、このラストには救われました。
そらそうやわな。小説のラストはあまりにも小説的であり、映画的には処理しにくいラストだったので。

しかし主人公が「ガーディアン」のメンバーに恋心を抱く設定は残して欲しかったと思いました。

二本の小説を合体させたしわよせがこういうところにでてきて、楽しみだったエピソードがカットされておりましたです。
矢田亜希子さまを見たくて借りたビデオですが、思っていたより面白く、楽しめましたです。
数珠つなぎ的にはここから宮部みゆきさま原作の「理由」につなげたかったのですが、こちらは別の機会に。

宮部先生原作の「模倣犯」はもうとりあげたような気がするから、「炎の少女チャーリー」に戻して、スティーブン・キング先生原作につなげようと思います。

その前に…北野版「座頭市」をとりあげます。


座頭市

2003年オフィス北野・バンダイビジュアル、FM東京、電通、テレビ朝日、斎藤エンターテイメント作品

監督 北野武

主演 ビートたけし、浅野忠信、柄本 明、大楠道代、夏川結衣、岸部一徳、石倉三郎、橘 大五郎、大家由祐子、ガダルカナルタカ


「世界のキタノ」の座頭市でございます。

北野監督、すっかり巨匠ですよね。すごく風格があって画面に奥行きのある絵を撮られます。
盲目の座頭、市(たけしさま)がある町にやってくる。

市は野菜売りの女(大楠さま)の家に身をよせている。

浪人・服部(浅野さま)は病気の妻(夏川さま)のために町の親分・銀蔵(岸部さま)の用心棒、というか刺客というか、そういうことをしております。

一方、家族を押し込み強盗に皆殺しにされた、おきぬ(大家さま)おせい(橘さま)姉弟は家族の仇を探している。

ある日、市は通っていた賭場でいかさまを見破り、賭場の用心棒みたいなちんぴら達を皆殺しにします。

おきぬおせいの姉弟も、お座敷で女装の弟にいやらしいことをしようとしたお客を姉が殴ってしまいます。

かくして市・姉弟そろって銀蔵一派に追われることになります。

力でねじ伏せるように勢力を拡大してきた銀蔵一派。

追われる市。追う用心棒。

決戦のときは刻一刻と迫ってきますです。

途中、意外な人物が重要な役だったことがわかったりして、けっこう面白い。
物語の進行とシンクロするように、市・姉弟・服部の過去が描かれます。

丁寧に作っているし、わかりやすい。

クライマックスのバイオレンスシーンも素晴らしい。
こんなに才能ある人もいるんだなあ。


シャイニング

1980年イギリス映画

監督 スタンリー・キューブリック

主演 ジャック・ニコルソン、シェリー・デュボール、ダニー・ロイド、スキャットマン・クローザース


数珠つなぎ復活。「炎の少女チャーリー」から自然発火つながりの「クロスファイア」をはさんで、スティーブン・キング先生原作つながりで「シャイニング」いきたいと思います。

過去、数々の名作を世に放ってきたスタンリー・キューブリック監督の作品。
作家のニコルソンさまは、冬の間雪で外界と隔離されるホテルの管理人の仕事を手に入れます。

このホテルがやばい。

霊がうようよしている。ニコルソンさま、除々にその精神を冒され始めます。

一方、ニコルソンさまの息子は霊と交感できたり、朧げにこれから起こることを感じたりできる能力「シャイニング」の持ち主。

少年はホテルの料理人クローザースさまと仲良くなり、自分と母親の身の上に不吉な何かが起ころうとしていることを薄々感じている。

で、ニコルソンさま、満を持してキレるわけですな。

斧を手に家族を殺そうとします。

妻・少年、逃げる。

ニコルソンさま、追う。

ここらの描写、サスペンスたっぷりですごくよくできています。

ステディカムカメラを駆使した、低高度で地面をなめるように動き回るカメラ。

この追いかけっこの映像もインパクトたっぷり。
ジャックニコルソンさま、ちょっとやりすぎに近い名演技。

いろんなレビューで性悪演技だとか酷評されておりましたが、私はあんまり嫌いじゃない。
ことこの「シャイニング」に関して、評価は真っ二つ。

キューブリック監督の演出もニコルソンさまの演技もはっきり好き嫌いが別れているようです。
このキューブリック監督版「シャイニング」を一番嫌ったのは原作者のスティーブン・キングさま。

キング先生はそもそも映画大好き人間だし、そもそも「自分の原作作品で納得いく映画を撮ってもらったことはほとんどない」と公言していましたからね。
この映画のあと、スティーブン・キングさまは自らの「製作総指揮・監督」で、再映画化しております。

そんなに嫌だったのかなあ。この作品。
さてさて。数珠つなぎ次回はスティーブン・キング原作作品つながりで「キャリー」でございます。


キャリー

1976年アメリカ映画

監督 ブライアン・デ・パルマ

主演 シシー・スペイセク、パイパー・ローリー、ジョン・トラヴォルタ、ウイリアム・カット、ナンシー・アレン


ブライアン・デ・パルマ監督、初期の傑作です。

初期のスティーブン・キングものの映画化のなかでも、かなり成功した部類に入ります。

初期のスティーブン・キングもので映画化されたのは「キャリー」「クジョー」「ペット・セメタリー」「チルドレン・オブ・ザ・コーン(死の収穫)」「クリスティーン」「ミザリー」「イット」「スリープ・ウォーカーズ」「死霊伝説(セイラムズ・ロット)」「炎の少女チャーリー(ファイアー・スターター)」、前頁でとりあげた「シャイニング」、わすれちゃいけない「スタンド・バイ・ミー」あたりでしょうか。

ここらの作品はほとんど見ておりますが。

この「キャリー」は青春学園ホラーみたいな部類に入るでしょうか。

今回の執筆に先立ってちょいとレビューなんかも読みましたが、やっぱりほとんどの人はこの映画をホラーとは位置付けてはいない。

クライマックスでホラーっぽい要素はでてくるものの、これは超能力少女のかわいそうな物語&復讐物語です。
容貌にコンプレックスをもつ少女キャリー(スペイセクさま)は母(ローリーさま)と二人暮らし。

母は父と離婚し、狂信的なキリスト教信者になっています。

キャリーは同級生よりかなり遅れて始まった初潮を機に、少しずつ特殊な能力が備わりはじめる。

クラスの悪ガキたち(トラヴォルタさまやアレンさま。豪華な悪ガキですな)はプロムのパーティーにキャリーを参加させます。

パートナーは学園のスターみたいなウイリアム・カットさま。

プロムクイーンにキャリーが選ばれるように仕向ける。

でもこれはワナ。クイーンの表彰台の上に豚の血が入ったバケツを仕込み、それをキャリーにぶっかけて笑いものにしようとたくらんでいたのです。

そんなこと知らないキャリー、最初はオドオドビクビクしていたのに、パーティの日が近づくにつれ、すこしずつその気になってだんだんかわいくなっていく。

ここらのスペイセクさまの表現力はとにかくすごいです。

さすがホラー映画(ジャンル的にはやっぱりそう呼ばれるでしょうね)でありながらアカデミー主演女優賞にノミネートされた演技ですね。

さてパーティで豚の血をぶっかけられたキャリー、怨念超能力パワー全開。

ここで満を持してスプリットスクリーンの大放出。

このシーンだけでもビデオ買って見る価値あり、と太鼓判おす映画史に残るスーパー演出。

これはとにかく見ていただきたい。

スペイセクさまここでも名演技。

体育館を火の海にし、トラボルタの乗った車を大破させ、血まみれで家に戻る。

家では母がキャリーを殺そうとする。

キャリーは悪魔の娘になったと思い込んでいるわけです。

あまりにも救いのない結末。

最後の最後のオチは蛇足かな。

13金の手法だし。
ちなみに原作でキャリーは体育館を火の海にするどころか、町ひとつ燃やしちゃいます。

女の子をバカにしたらえらいめにあいますよ。
次回数珠つなぎはスプリットスクリーンつながりで、市川崑監督の「女王蜂」です。
 


女王蜂(ネタバレ注意)

1978年東宝作品

監督 市川崑

主演 石坂浩二、中井貴恵、高峰美枝子、岸 恵子、司 葉子、仲代達也、萩尾みどり、沖 雅也、加藤 武


市川版金田一耕介シリーズの集大成にして最高峰、だと私は勝手に思っています。

えっと、今日に関してはネタバレさせないと話が進まないので、石坂金田一シリーズをこれから見ようかなとか思っておられる人で、原作読んでいない人は読まないでくださいまし。

 

いきなり犯人書きます。

といっても「この作品の」犯人は書きませんが。

過去三作(「犬神家の一族」「悪魔の手鞠歌」「獄門島」)の犯人役が主要な役で再び集結。(上の出演者一覧とそれぞれの作品の出演者見比べたらそれぞれの作品の犯人わかると思います)

ここらあたりが集大成の集大成たるゆえんです。

でも犯人は別の人物。
ここから先はネタバレですよ。

ご注意ください。この市川監督の金田一シリーズでは、一貫して「悲しい女の犯罪」というか、「女が女であるが故の犯罪」を描いているような気がします。

「母の犯罪」とでもいいましょうか。で、この作品はどうかというと、これ以降の「病院坂の首くくりの家」平成版「八つ墓村」にも通ずるその一貫性をただ一作だけ守っていない作品です。

だからそれまでの金田一シリーズで構成してきたルールを破ることによって、それ以降に通ずる新しい世界を構築したかったのかなと、封切り当時はそう思って「この映画は集大成なんや」って勝手に思っていたら「病院坂…」が元のパターンででてきてちょっとがっかりしたことをよく覚えています。

肝心の物語が書けなくなりました。ご勘弁くださいまし。

ただ、この作品のトリックはけっこうすごいです。

アリバイトリックあり、暗号解読トリックあり、密室トリックあり。

けっこういけてます。

市川監督がデ・パルマばりのスプリットスクリーンを使うのは物語中盤。

お茶会での殺人のシーン。これにもびっくりしました。
次回は原作ものの作品つながりで、高木彬光先生原作の「白昼の死角」いきます。


白昼の死角

1979年角川映画作品

監督 村川 透

主演 夏八木 勲、岸田 森、竜崎 勝、中尾 彬、エドワード・J・オルモス、丘 みつ子、島田陽子、佐藤 慶、千葉真一、天知 茂


資料見ないでキャストすらすら書けました。

高校のころに読んで大感激した小説の映画化です。

角川映画で、横溝正史先生・森村誠一先生に続いてとりあげられたのが高木彬光先生。

映画とドラマでほぼ同時期にこの小説が映像化されました。

映画版は夏八木 勲さま、テレビ版は渡瀬恒彦さまが主人公の鶴岡七郎を演じました。

主題歌はどちらもダウン・タウン・ブギウギ・バンドの「欲望の街」。

思い出の曲だし、思い出の映画です。
東大に通う四人の学生(夏八木さま・岸田さま・竜崎さま・中尾さま)たちが、独自の投資・資産運用理論で一般投資家から大金を集めます。

しかしマスコミや警察・大学にバッシングされて資産運用が破綻。

代表の隅田(岸田さま)は焼身自殺を遂げます。

この事件を機に、鶴岡は表向きは個人金融業、しかし裏では経済犯罪を重ねる天才詐欺師として生まれ変わることになります。

仕事の度にメンバーを変え、同じ手口は二度と使わない。

その手口も実に鮮やか。

仕事に仕上げに自分が「善意の第三者」として登場する悪辣さ。

仕事のメンバーは中尾さま・竜崎さま・オルモスさま・千葉さまのほか、元「ミスター幸楽」藤岡琢也さまなんかも登場します。

だまされるメンバーも豪華。

佐藤 慶さま、長門 勇さま、成田真樹夫さま、小池朝雄さまに当時の角川書店代表・角川春樹さままで登場します。
詐欺の手口にしても作品そのものにしても、かなり駆け足で描いた感は否めないです。

原作が重厚でとんでもない分量の作品なのでこれはしかたないかもしれません。

連続ドラマの時間数でやっと原作全体を網羅できた感じ。

映画の尺ではちょっと足りなかったかもしれないなあ、と同情してしまいます。

詐欺の手口とかはぜひ原作または映画でご覧いただきたいですね。

本当によく練られた詐欺です。

私ならぜったい騙されるだろうなあ。

贅沢をいえば、隅田編と詐欺編と最後の仕事~取り調べ編の三部作くらいにしたらもっと見応えのある作品になったかもしれないですね。惜しいです。
次回はこの映画にハリウッドからご出演されたエドワード・J・オルモスさまつながりで、ちょいB級が香るアニマルホラー「ウルフェン」をご紹介します
 


ウルフェン

1981年アメリカ映画

監督 マイケル・ウォドレー

主演 アルバート・フィニー、ダイアン・ヴェノーラ、トム・ヌーナン、エドワード・J・オルモス、グレゴリー・ハインズ


昨日の「白昼の死角」から、出演のエドワード・J・オルモスさまつながりで「ウルフェン」です。

あ、いや、別に私はこの人のファンとかではないですよ。

「白昼の死角」に出ていたことは知ってて、名前もよく覚えておりましたです。

でですね、「ウルフェン」見に行ったときに、どっかで見た兄ちゃんやなあってパンフレット見たら、エドワード・J・オルモスさまだった、とそれだけの話でして。

ぶっちゃけ洋画につなげたかっただけでござる。
舞台は現代のアメリカ。

公園で死体が発見されます。

その死体は明らかに人間の仕業とは思えない傷がありました。

そんなん、この時点で犯人は人間じゃないこと確定してるじゃないですか。

普通の捜査しても無駄やがな。と、つっこむ私の声は登場人物には聞こえない。

で、噂のオルモスさまはインディアンの男。

彼は先人たちの教えで、狼が事件にかかわっていることを匂わせる。

で、事件をひき起こしていたのは人知を超えた能力をもった狼だった。

で、狼たちは自然破壊につながる開発推進派の人を殺していっていたと、こういう話です。
タイトルが「ウルフェン」だったので、てっきり狼男ものだと思って見に行った映画ですが、ちょっとでかい狼が出てきただけ。

でもラストシーン、大都会に狼の群れが突然現れ、突然消えてくってのが幻想的でよかったです。

ときどき切り替わる狼視線。

「プレデター」より「悪魔を憐れむ歌」よりこの映画のほうが製作年度が古いだろうから、CG処理の敵目線ってのはこの作品が最初かもしれません。
改めて出演者チェックしてびっくり。

アルバート・フィニーさまだとかグレゴリー・ハインズさまだとか出ていたんですね。

「ラスト・アクション・ヒーロー」で切り裂き男演じたトム・ヌーナンさまなんかも出てるし。ちょっと癖のある豪華キャストって感じですね。
次は数珠つなぎをちょっとお休みして、ウエズリー・スナイプスさま主演の「ブレイド」いきましょう。