目次
はじめに
1~30
スピーシーズ・種の起源
ゲッタウェイ
悪魔のような女
ウエストサイド物語
アルマゲドン
ジャッジ・ドレッド
模倣犯
心の旅路
エレファントマン
MI2
クリムゾンリバー
エントラップメント
砦なき者
呪怨
ゴッドファーザー
グリース
リーサルウエポン3
破線のマリス
スターウォーズ・帝国の逆襲
ターミネーター
踊る大捜査線THE MOVIE2・レインボーブリッジを封鎖せよ
ナインハーフ
ターミネーター2
動乱
ターミネーター3
少林サッカー
ソドムの市
ダーティハリー
ゴッドファーザーパートⅡ
スターウォーズ
31~60
A.I.
オーシャンズ11
さくや妖怪伝
ダーティハリー2
LAコンフィデンシャル
雲霧仁左衛門
ダブルボーダー
イレイザー
悪魔を憐れむ歌
マキシマム・リスク
黄金の七人
妖怪大戦争
バットマン
バトル・ロワイアル
ザ・ロック
アマデウス
吉原炎上
バットマンリターンズ
ホワイトアウト
12モンキーズ
ザ・ワン
京極夏彦「怪」・七人みさき
バットマンフォーエバー
ロストボーイ
バーティカルリミット
シャークテイル
シックスセンス
シックスデイ
ゾンビ
13日の金曜日
61~90
催眠
オールザットジャズ
ホワイトナイツ/白夜
将軍家光の乱心・激突
あずみ
必殺
オリエント急行殺人事件
そして誰もいなくなった
犬神家の一族
理由
悪魔の手鞠歌
ルームメイト
ウインドトーカーズ
タップ
ナイル殺人事件
里見八犬伝
皇帝のいない八月
情婦
大脱走
ウイロー
半落ち
ブロークン・アロー
燃えよドラゴン
片腕ドラゴン
イヤー・オブ・ザ・ドラゴン
新生トイレの花子さん
ピースメイカー
僕の彼女を紹介します
エンゼルハート
ヒート
91~120
スカーフェース
ミッドナイトクロス
スターウォーズ・ジェダイの復讐
スパイダーマン2
暗殺者
フロム・ダスク・ティル・ドウン
裏窓
ロープ
スネーク・アイズ
エネミー・オブ・アメリカ
メン・イン・ブラック
メン・イン・ブラック 2
ジュラシック・パーク
ロスト・ワールド ジュラシック・パーク
ジュラシックパーク3
少女たちの遺言
ラスト・アクション・ヒーロー
レイダース・失われた聖櫃
ディープブルー
パルプフィクション
ブギーポップは笑わない
パラサイト・イヴ
炎の少女チャーリー
クロスファイア
座頭市
シャイニング
キャリー
女王蜂(ネタバレ注意)
白昼の死角
ウルフェン
121~150
ブレイド
ロミオ・マスト・ダイ
フライトナイト
十二人の怒れる男
狼男アメリカン
トワイライトゾーン・超次元の体験・第一話
E.T.
トワイライトゾーン・超次元の体験・第二話
ハウリング
トワイライトゾーン・超次元の体験・第三話
マッドマックス
トワイライトゾーン・超次元の体験・第四話
ハリー・ポッターと賢者の石
フライトナイト2 バンパイアの逆襲
世にも奇妙な物語 映画の特別編 第一話 雪山
世にも奇妙な物語 映画の特別編 第二話 携帯忠臣蔵
世にも奇妙な物語 映画の特別編 第三話 チェス
世にも奇妙な物語 映画の特別編 第四話 結婚シミュレーター
ブレイド2
ジェイコブス・ラダー
危険な情事
ゲーム
プラトーン
インビジブル
エボリューション
フラットライナーズ
セブン
エイリアン3
パニック・ルーム
サドン・デス
スターウォーズ・エピソード2・クローンの攻撃
ペリカン文書
レッド・サン
シルミド
グレムリン
ダイヤルM
151~180
劇場版ポケットモンスターアドバンスジェネレーション・烈空の訪問者デオキシス
タワーリング・インフェルノ
ブルース・ブラザーズ
ウルトラマンティガ・ファイナルオデッセイ
レインメイカー
海猫
フェイス・オフ
トゥームレイダー
ゴッドファーザー PARTⅢ
ふたり
スターゲイト
ウォータ-ボーイズ
少林寺
スターウォーズ・エピソードⅢ・シスの復讐
キス・オブ・ザ・ドラゴン
親指スターウォーズ
親指タイタニック
タイタニック
ウォール街
スペース・バンパイア
ラストサマー
ダイハード3
火垂るの墓
マトリックス
イージー・ライダー
ラスト・ワルツ
レイジング・ブル
ラストサマー2
仁義なき戦い
仁義なき戦い・広島死闘編
181~210
仁義なき戦い・代理戦争
仁義なき戦い・頂上作戦
仁義なき戦い・完結編
GODZILLA・ゴジラ
その後の仁義なき戦い
機動戦士ガンダム
機動戦士ガンダムⅡ 哀・戦士編
機動戦士ガンダムⅢ めぐりあい宇宙編
ポルターガイスト
ウルフ
ザ・フォッグ
チャイルド・プレイ
ダイナソー
トリック・劇場版
K-19
着信アリ
直撃地獄拳・大逆転
ア・ホーマンス
スパイ・ライク・アス
ブレス・ザ・チャイルド
おこげ
48時間
誘う女
ゴジラVSキングギドラ
ウルトラマンティガ・ウルトラマンダイナ・光の国の戦士たち
アサシン
ニキータ
キンダーガートン・コップ
男たちの挽歌
魔女の宅急便
211~220
8mm
トゥモロー・ネバー・ダイ
黄泉がえり
バック・トゥ・ザ・フューチャー
D.N.A.
ザ・リング
レプリカント
東京タワー
ガメラⅢ・邪神(イリス)覚醒
明日に向かって撃て
インターバル

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31~60

A.I.

2001年アメリカ映画

製作・監督・脚本 スティーヴン・スピルバーグ

主演 ハーレイ・ジョエル・オスメント、ジュード・ロウ、ウィリアム・ハート


未来社会。

地球温暖化の影響で世界じゅうの多くの都市が水没。

飢餓が訪れている。

都市部では産児制限が行われ、生活レベルを確保している。

こうなると資源を使用しないロボットが社会を運営することになると、そういう世界が舞台。

重病の男の子がいる。

父も母もその子の看病の疲れ果てている。

ロボット関連の会社で働いている父は、精神的に参りはじめている母のために、試作品の子供のアンドロイド、オスメントさまのモニターになります。

オスメントさまは母を思う子の心を刷り込まれ、本物の子供のように母を思いはじめる。

しかし重病の子供が奇跡的に回復したあたりからおかしくなりはじめます。

子供はオスメントさまをいじめたりしはじめる。

しかし父母はそれがわからない。

子供が回復したせいでオスメントさまが暴走しはじめたと勘違いし、オスメントさまを「ヘンゼルとグレーテル」のように森に置き去りにする。

そこで遭遇するロボット狩り。

捕われたオスメントは「ロボットぶっこわしショー」の会場で、ジゴロ・アンドロイドのロウさまと出会い、自分を人間に変えてくれるピノキオの「青の妖精」を探す旅に出ます。

こういうの、童話とSFの幸せな融合、とでもいうのでしょうか。
なんかねえ、中盤からどんどんせつなくなってくる。

「ロボット」も「母」もいろんな言葉や意味に置き換えることができる。

オスメントさま、やたら巧い。

後半なんか涙うるうるでまともに見られなかったです。

どうしようもないせつないラスト。

あかんって。こんな映画作ったら。

しかし問題がひとつ。

「シックス・センス」をみたころは、お笑いのチャドさまをみたらオスメントさまに似てるって思ってたんだけど、この映画をみるころにはそれが逆転しちゃって、オスメントさまってチャドさまに似てるって思うようになってしまいました。

映画ファン的にはまずい逆転です。

 


オーシャンズ11

2001年アメリカ映画

監督 スティーブン・ソダーバーグ

主演 ジョージ・クルーニー、ブラッド・ピット、ジュリア・ロバーツ、アンディ・ガルシア、マット・ディモン


そもそもはかなり古い映画のリメイクです。1960年の映画。

当時人気絶頂だったフランク・シナトラさま。

シナトラ一家とも言うべきファミリーたちを大挙起用して作ったクライムサスペンスが「オーシャンと11人の仲間」。

めちゃいなたいタイトルでんなあ。

サミー・デイビス・ジュニアさまだとか、ディーン・マーチンさまだとかが出てました。

んで「オーシャンズ11」。

とんでもないスーパースターの皆さんが大挙ご出演。

ジョージ・クルーニーさまとジュリア・ロバーツさまとアンディ・ガルシアさまが同一画面におさまってたり、ジョージ・クルーニーさまとブラッド・ピットさまとマット・ディモンさまがしかめっ面でエレベーターに乗ってたり。とっても豪華に、とっても楽しそうに物語が進んでいきます。
舞台はラスベガス。

有名ホテルの有名カジノを経営するのはガルシアさま。

その恋人がロバーツさま。

ロバーツさまの元夫で、カジノの金庫の大金を狙うのが主人公ダニー・オーシャン。演ずるはジョージ・クルーニーさま。

つい先日まで服役していたクルーニーさまは、映画スターにお遊びポーカーを教えている元仲間のピットさまに声をかけ、スポンサー(エリオット・グールドさまではありませんか)、爆破のプロ、ドライバー、老詐欺師、軽業師など、今回の仕事に必要なメンバーを集めていきます。

メンバーの中で一番若いのがスリのディモンさま。

画面を見ているだけでとってもゴージャス。

スターさんが集まるととっても華やかですなあ。

なんでもこの映画、クルーニーさまが仲良しのスターさんたちと共演したいからってノリで企画をスタートさせ、友達関係フル活用で驚くような安いギャラでこれだけの面子を集めたそうです。

それにしてもみんな楽しそう。

続編の「オーシャンズ12」も面白かったなぁ。 


さくや妖怪伝

2000年トワーニ作品

監督 原口智生

主演 安藤 希、松坂慶子、丹波哲郎、嶋田久作、藤岡 弘


最初にはっきりさせておこう。私は妖怪が大好きだ。って、別に宣言しなくてもいいんですが。

妖怪好きのとっかかりはやっぱり大映映画の「妖怪大戦争」あたりです。

あの映画はとっても魅力的な映画でございました。

これに関しては近いうちに必ずとりあげようと思っておりますが。
だから戦隊ヒーローものでも、「カクレンジャー」が妙に好きだし、さらにさかのぼると西洋妖怪を敵キャラに据えた「変身忍者嵐」なんかも大好きでしたです。

んで推理小説では京極夏彦さんが大好き。とにかく好き。

妖怪好きがこうじて妖怪小説なんて書いてしまうようなおばかさんです。私は。
んで「さくや妖怪伝」でございます。

主演の安藤 希ちゃんがカワユイ。

「公儀妖怪討伐士、榊 咲夜」ってかわいい声で言ったりなんかします。

最初に見た、深夜放送の「恐怖コレクション・顔泥棒」とかではあんまりかわいいとは思わなかったんだけど、今回はとってもいいです。なんかこの子、Vシネっぽい恐怖映画にいろいろ出てるみたいですが、かわいいんだから普通にテレビとかにも出ればいいのに。
安藤さま演ずる榊 咲夜は、公儀の妖怪討伐士、榊一族の血をひく少女。まあ幕府の命で妖怪を退治する人です。父は藤岡 弘さま。妖怪討伐の命を下す大老が丹波さま。安藤を助ける隠密が嶋田さま。

咲夜=安藤さまの父、藤岡さまは河童退治に失敗して命を落とす。

安藤さまは父の命を奪った河童退治で妖怪討伐士デビューを果たす。

公儀妖怪討伐士となった安藤さまは、化け猫とか女郎蜘蛛とか怨霊武者とかを退治し、やがてボスキャラ、土蜘蛛の女王と対決することになります。

土蜘蛛の女王を演ずるのは松坂慶子さま。

かわいそうすぎ。日本アカデミー賞女優に妖怪のボスキャラやらせたらあかんやろ。なんか魔女みたいなメイクして、しかも巨大化します。

松坂慶子さまの顔のまんまで。
かわいそうすぎ。せめて全身モンスターに変身させたりんかい。顔は隠したりんかい。

と、画面をみながらつっこんでしまいましたです。

 


ダーティハリー2

1973年アメリカ映画

監督 テッド・ポスト

主演 クリント・イーストウッド、ハル・ホルブルック、デビッド・ソウル


「ダーティハリー2」。シリーズ最高傑作だと思っています。
前作では異常者スコルピオと対決したハリー刑事、今回は「現代のアメリカ版仕置人」みたいな奴らとの戦い。

金の力で裁判での無罪を勝ち取るような悪党実業家。

麻薬密売グループのボス。

ポン引き。

法の目をかいくぐるように悪事を重ねる悪党たちがどんどん殺されていく。犯人は白バイに乗り、警察官の格好をした男。

この「仕置人グループ」との対決が描かれます。

白バイグループのリーダーがデビッド・ソウルさま。

若い人はわからないかもしれませんが、「スタスキー・アンド・ハッチ」っていうアメリカものの刑事ドラマがあって、そのドラマで主演したのがデビッド・ソウルさまです。

ハリー刑事、いきなりやってくれます。

ハンバーガーを食べに空港のバーガーショップに行くと、そこで何やらもめている。

何じゃ?って感じで行くと、何とハイジャック事件が発生中。

ハリー刑事、機長に変装してハイジャック機に乗り込み、犯人たちを鎮圧してしまう。冒頭いきなりの大サービスです。

ここからは「謎の仕置人グループ」とハリーの戦いが描かれていきますが、途中、射撃の名手のソウルさまとイーストウッド演ずるハリー刑事が射撃大会で優勝を争ったり、後半にはバイクチェイスがあったりと、物語全編に見どころがちりばめられています。

以下はネタバレ。

 

警察官の仕置人グループを指揮していたのはハリーの上司のハル・ホルブルックさま。

彼はハリーに仲間になるよう誘いますが、ハリーは断る。

そこから仕置人グループとのバイクでの激闘があって、最後に大ワルをやっつける。

シリーズ最高傑作だと思っております。
ところでハリーさん、確か前作ラストで警官バッジを川に投げ捨てたはず。

あの描写の意味は何だったんでしょう。

今回ハリーは刑事として普通に登場。

この作品以降もバンバン登場します。

「え?ハリーって警察やめたんと違うの?」って思ったのは私だけではないはず。

 


LAコンフィデンシャル

1997年アメリカ映画

監督 カーティス・ハンソン

主演 ケヴィン・スペイシー、ラッセル・クロウ、ガイ・ピアース、キム・ベイシンガー

 

資料によると、原作はかなり長い期間の物語らしいです。

昔のロサンゼルス。

ギャング時代、53年のロサンゼルスだそうですが、ギャングは出てこない。

それっぽい人は出てきますけど。

レストランで大量殺人事件が発生、元刑事を含む6人が殺されます。

被害者の相棒だった刑事クロウさま。この人はなかなかの暴力デカでございます。

彼は、ベテラン刑事スペイシーさまと事件を追う。

ピアースさまはかなり上昇志向が強い刑事。

出世のためにクロウさまがしでかした暴行事件の証人役を買ってでて、仲間たちから総スカンを食うような男。

ピアースさまの活躍で犯人が逮捕され、事件は解決したと思いきや、証人の嘘が発覚し事件は振り出しへ。

刑事どうしの確執とか、娼婦ベイシンガーさまをめぐってピアースさまとクロウさまが殴りあいしたり、とにかくいろいろな事件が起こります。

最終的にはクロウさまとピアーズさまは手を組んで犯人を逮捕しようとするが、狡猾な犯人の罠にはまってしまいます。

しかし…

いかにもいかにもな犯人。

こいつが犯人やったらがっかりやなあ、と思ってたらやっぱりそいつが犯人でした。

とほほやわ。

しかもごひいきの役者さん、中盤で殺されちゃうし。

見直したのはラッセル・クロウさまです。

こんなに雰囲気のある役者さんだとは思わなかった。

ラッセル・クロウさま、ガイ・ピアースさま、ケヴィン・スペイシーさまそれぞれにいい雰囲気だしてます。犯人役のキャスティングが惜しまれます。


雲霧仁左衛門

1978年松竹・俳優座提携作品

監督 五社英雄

主演 仲代達矢、岩下志麻、加藤 剛、長門裕之、宍戸 錠、あおい輝彦、倍賞美津子、夏八木 勲、川谷拓三、松本幸四郎、山城新伍、石橋正次、成田三樹夫、丹波哲郎、松坂慶子、松本白鳳


池波正太郎先生原作の小説の映画化。さすが五社監督です。かなり説得力があり、面白い作品にしあがっております。雲霧仁左衛門というのは盗賊の名前。仲代達矢さま演ずる盗賊一味が雲霧一党です。雲霧一党は上に書いた出演者の中では岩下さま、長門さま、あおいさま、倍賞さま、夏八木さま、川谷さま。大商人の店に使用人として一味の者を送り込み、手引きさせるという方法で仕事を重ねている。

彼らを追うのが火付盗賊改めです。雲霧を追うのは(市川染五郎時代の)松本幸四郎さま。いやあ若い。まだ染五郎って顔しております。松本の上司が加藤さま。部下が石橋さま。雲霧一党と内通している奉行が山城さま。雲霧とは別の盗賊一味で、雲霧一味の仕事をかぎつけ、おいしいところをかっさらおうとする盗賊がおります。しかしその盗賊、捕まって火盗改めに捕われる。当然口を封じるために仲代さま、そいつを狙います。この盗賊が成田さま。で、仲代が最後の仕事として選んだ大店の旦那が丹波さま。物語がここあたりまでだと普通の悪党映画なんですがね。それだけじゃない。実は仲代さまは元武士。恋人松坂さまを藩のえらいさん梅宮辰夫さまにかっさらわれ、その上公金横領の濡れ衣とか着せられてしまいます。で、松坂さまはバカ殿山口 崇さまの姫になっています。仲代さまの兄が松本白鳳さま。先代松本幸四郎です。白鳳さまは無実の罪を晴らし、御家を再興することを願っている。宍戸さまは公金横領犯・仲代を追っていた藩の武士。しかし取り逃がし、今度は盗賊・雲霧を捕らえようと執念を燃やす。

さてさて。雲霧一党、綿密に仕掛けた最後の大仕事ですが、大仕事のターゲットを見抜いた火盗改めの罠にかかってしまいます。一味のほとんどが殺されたり捕われたりしてしまう。

仲代さま・夏八木さま・岩下さまら数名だけが逃げ延びる。長門さま・倍賞さまら、捕われた一味のものたちの目の前に松本白鳳さまが現れます。そして自分が雲霧仁左衛門だから、部下といっしょに裁きを受けさせて欲しいといいます。一味の者、きょとん。結局白鳳さまは雲霧一党の首領として処刑されます。兄の気持ちを察した仲代さまは、兄として、兄の悲願を胸に兄弟の汚名を晴らすために藩邸に向かいます…

かなり入り組んだ物語のように見えますが、映画はそれほど入り組んでいるようには感じませんこれって私の文章表現力が乏しいからこうなるのでしょうか…


ダブルボーダー

1987年アメリカ映画

監督 ウォルター・ヒル

主演 ニック・ノルティ、マイケル・アイアンサイド、パワーズ・ブース


かなり強烈な映画でございますですよ。今回の執筆にあたって、あっちこっちの資料調べてみましたが、面白いことに資料によって視点がニック・ノルティさまよりだったりマイケル・アイアンサイドさまよりだったり。監督はウォルター・ヒルさまですから、主役は盟友ニック・ノルティさまでしょうね。やっぱり。

しかし主役のニック・ノルティさまを完全に喰うぐらいマイケル・アイアンサイドさまが素晴らしいです。デビッド・クローネンバーグ監督の「スキャナーズ」で強烈な登場のしかたしまして、ウィリアム・シャトナーさま主演の「面会時間」って作品で変態マニアック俳優の地位を不動のものとします。これ以降はテレビシリーズ「V」にしても「トップ・ガン」にしても「トータル・リコール」にしても「スターシップ・トゥルーパーズ」にしても、一人でおいしいところとっていく名優になっていきますです。
んで「ダブル・ボーダー」。作品ジャンルとしては「西部劇の香りのするクライムミステリータッチの戦争映画」なんだろうなあ。

アメリカとメキシコの国境地帯。国境警備をしているテキサス・レンジャーがニック・ノルティさま。このエリアに麻薬王がアメリカからもメキシコからも独立した犯罪王国を作ります。この麻薬王がパワーズ・ブースさま。「24」のシリーズ中盤の大統領役者さんでございます。

マイケル・アイアンサイドさまは特殊部隊の隊長。記録上は死んだことになっている荒くれ特殊部隊兵士のリーダーというおいしい役。この特殊部隊、ブースさまの王国を潰すために招集されたみたいだけど、何だか次第に様子がおかしくなってくる。

ブースさまの秘密口座が作られている銀行襲ったり、ブースさまの王国に潜入して書斎探ったり。特殊部隊のメンバーたちは次第にリーダー、アイアンサイドさまのことを疑いはじめる。

案の定、アイアンサイドさまは政府の命令でここに来たのではなく、ブースさまとの麻薬取引の証拠を消すために自分の地位を利用したワルだってことがわかる。ノルティさまはブースさまのかつての親友で、かつてブースさまと同じ女性を奪い合った仲。その女性をブースさまに拉致され、彼女を取り返すためにブースさまの王国へ。

ラストは「ワイルドバンチ」顔負けの撃ちあいになります。アイアンサイドさま対特殊部隊対ブースさまの部下。撃ちあいの場面はやっぱりスローモーション。ペキンパー監督顔負けのバイオレンスイズムです。なんか力技で強烈な撃ちあいにもっていかれたみたいな印象が残りますが、まあこういう流れはしかたないかもしれないなあ。

それ以上に画面から漂ってくるような乾いた空気というのか、メキシコの強烈な熱気というのか、そちらのほうの描写が素晴らしいと思いました。


イレイザー

1996年アメリカ映画

監督 チャールズ・ラッセル

主演 アーノルド・シュワルツェネッガー、ジェームス・カーン、ヴァネッサ・ウイリアムス、ジェームス・コバーン


政府の証人保護プログラム、つまり裁判や警察への協力者を保護するプログラムのエージェント。証人の経歴や存在を消去する「イレイザー」がシュワルツェネッガーさま。

冒頭からいきなり手際よく証人保護をするシュワルツェネッガーさま。

これはつかみみたいなもの。

物語はFBIに協力して命を狙われることになった、政府ご用達の兵器開発会社の女性エンジニア・ヴァネッサさまと、彼女の命を守る任務を受けたシュワルツェネッガーさまが中心になって進みます。

FBIに指示されて会社から機密書類のデータを盗み出したヴァネッサさま。彼女はいきなり会社が開発していたハイテク銃で命を狙われます。いきなり登場するシュワルツェネッガーさま。

ハイテク暗殺者集団相手に大活躍でございます。

こういう設定のシュワルツェネッガーさまは異常に強い。

見ていて死ぬわけないと思うので、妙に安心して見てしまいます。これがマイケル・ダグラスさまあたりだと物語の最後で死ぬかもしれないなあとか思いながら見るのでハラハラもしますが。

こういう設定も逆にいかがなものかと思います。そういう意味では同じシュワルツェネッガーさまものの「エンド・オブ・デイズ」などは私的には意外なラストだったといえるかもしれませんです。

さて「イレイザー」。

敵組織が強すぎる。どういうこっちゃと思っていたら、やっぱり味方の中に敵がいるパターンです。登場の瞬間から怪しいと思っていたジェームス・カーンさまがやっぱり敵の内通者。

ちなみにジェームス・カーンさまはシュワ様の同僚で、ジェームス・コバーンさまは上司って設定。ジェームス・カーンさま、なんか久々に見るような気がします。

「ゴッドファーザー」以降は「キラー・エリート」とか「ローラー・ボール」とか、それなりに映画にも出ておられましたが、ここんとことんとお名前を見なくなりました。なんか、もひとつ作品に恵まれていないタイプですねえ。

さてさて、私の思い入れは置いておいて、物語はビルやら車やらブッ壊しながら粛々と進みます。んでラストはよかったよかった。
私はシュワルツェネッガーさまの映画では「ラスト・アクション・ヒーロー」とか「トゥルー・ライズ」みたいに「壊れた」というか、無茶な設定の作品のほうが好きです。

あの肉体からして嘘っぽいわけだから、マジになられると辛いと思ってしまいます。

でも映画独特の嘘っぽさを楽しみたい方には逆にこの映画はおすすめかな。


悪魔を憐れむ歌

1997年アメリカ映画

監督 グレゴリー・ホブリット

主演 デンゼル・ワシントン、ジョン・グッドマン、ドナルド・サザーランド


誠にどんよりした作品でございます。

まったくもって救いがないというのか何というか。

カテゴリーとしてはホラーに属しますです。

強烈な殺人犯。

この男がガス室で死刑に処されようとしています。

この男を逮捕したのが刑事デンゼル・ワシントンさま。

この男、ストーンズの「タイム・イズ・オン・マイ・サイド」などを歌いながら死んでいきます。

なにやら怪しげな宗教をやっていた死刑囚。

怪しげな宗教は魂の離脱の可能性だとかを説いている、そういう話がありまして。

デンゼル・ワシントンさま、死刑囚の霊に狙われることになります。

相手は霊とか魂とか、そういったものですから、何でもありです。

霊がとりついた身体が別の人の身体に触れるだけで転々と憑依する対象が変わっていきます。

群集の中で、様々な人間にとりつきながらワシントンさまを翻弄する場面。

よくできてます。

細かいカット割り。

急速に動いて手ぶれするカメラ。

ワシントンさまの混乱ぶりが見事に表現されています。
んなアホな話あるわけないやないか、と思いながらも男が信じていた謎の宗教を調べるワシントンさま。

男の霊を退治する方法がわかります。

霊との最後の戦いに挑むワシントンさま。しかし霊は意外な人物に憑依してワシントンさまに戦いを挑む。

とにかく霊が誰に憑依していてどの時点から誰に乗り移ったのかってことをよく把握しておかないとわけがわからなくなります。

物語をつくる側も、あえてそれをわかりにくくして観客を煙にまこうとしている。

こうなるとあまり物語を深読みせずに、素直に見たほうがいいかもしれません。


マキシマム・リスク

1996年アメリカ映画

主演 ジャン・クロード・ヴァン・ダム、ナターシャ・ヘンストリッジ、ザック・グリニエ


ある日、自分に双子の弟がいると告げられたとしなせえ。

双子を探しに行きますよね、普通。そんな物語。
ヴァン・ダムさまは双子の弟の存在を知らされます。で、弟は恐らく死んでいるだろうってことも知る。兄は弟が暮らしていた町へ行き、弟が何をしていたのか、何故死なねばならなかったのかってことを調べはじめる。兄は何故かスナイパーだったりするんですが、その設定はとりあえずお忘れください。兄はあちこち動き回るんですが、行く先々で「帰ってきてたのか」とか「お前どの面さげて戻ってきやがった」とか言われる。私、このへんで物語をぐわわわわっと先読みして、こんな話だったら面白いだろうなって思いついた設定をメモしまくってました。

結局この映画に関しては私の想像力が勝っておりました。

ってことで、思いついた設定はすでに構想だけ存在しておりました小説にアレンジして使わせていただきまぁす。

さて、物語は私がメモをとっている間にも粛々と進みます。

んで、アクション映画には似つかわしくないと私が思う「問題のシーン」へ。

サウナ風呂での大殺戮シーンでございます。マフィアのナンバー2、グリニエさまは兄ヴァン・ダムさまをずっと狙っているわけですが、グリニエさまと弟ヴァン・ダムさまの共通のボスが、お互いに協力しあうようにサウナ風呂で仲直りさせようとする。これを不服に思ったグリニエさま、部下を武装させてボスもろともボス派のメンバーをサウナ風呂の中で射殺します。

私、こういう場面、だめなんです。すげえどんよりしてしまう。サウナって、無防備じゃないですか。そういうところで撃ちあいとかしたら、あかん。

先日とりあげた「ダーティハリー2」ではプールで遊ぶワルを家族もろともマシンガンで射殺って場面や、エッチしているワルのボンボンとその彼女がワル射殺の巻き添えになって撃ち殺される場面なんかもありましたけど。

だめなんです。裸に近い姿の人が撃たれる場面。どんよりしちゃう。アクションなんかは、現実味なく撃ち合いとかして欲しいんです。シュワルツェネッガー主演作品とかジョン・ウー監督の映画みたいに。リアルに死んで欲しくないっていうか。絵的に美しく死んで欲しいというか。

これがホラーだとリアルに死んで欲しいんですが。勝手ですいません。

ってことで、サウナの場面とその後のエレベーターでのリアルな格闘シーンだけで、もうええわって思ってしまいました。

でもなんでサウナだったんだろう。

ヴァン・ダムさま、腹筋見せたかったのかなあ。


黄金の七人

1965年イタリヤ映画

監督 マルコ・ヴィカリオ

主演 フィリップ・ルロワ、ロッサナ・ポデスタ

 

いかにもそれっぽい名前が並びましたが、その通り。イタリア映画です。
古い映画ですが、やっぱり面白い。

メンバー全員がA(アルフレッドとかアランとか)ではじまる六人の男たち。

「教授」と呼ばれるリーダー、ルロワさま。

そして教授と行動を共にするこれみよがしにいい女、ポデスタさま。

音楽は終始、シャバダバダのイレブンPM系。

七人の男たちと一人の女が狙うのは、スイスの銀行の地下金庫に眠る金塊でございます。
「オーシャンズ11」、ご覧になりましたでしょうか。映画前半の作戦会議で、「地下にトンネルを掘って云々」という件がありましたが、その台詞の元ネタはおそらくこの映画です。

銀行強盗もの、しかも知能犯罪で、綿密な計画を立て、決して人を殺さずにお宝をいただくってパターンの映画のルーツともいえます。

ポデスタさま、スーパーボディコンシャスのタイツみたいな服で画面をうろうろしてくれます。

それだけでうれしい。

ルロワさまも実にいいです。「教授」っぽい。知性的。知能犯罪のリーダーはこういう人でないと。

コートを着て、山高帽かぶって、眼鏡かけて、葉巻くゆらせながらメンバーの仕事ぶりをリムジンから視察する。えらそうだけど、いやらしく感じない。

風格というか気品というか、そういう雰囲気があります。

さて映画のご紹介。

一味は銀行近くのマンホールから地下に潜り、地下水道だとかを爆破したりドリルで穴をあけたりしながら銀行の地下金庫の真下にたどりつき、金塊をごっそりといただくことに成功します。綿密で周到な計画をたっぷり見せてくれるのが物語前半。

後半はその金塊をめぐってのドンデン返しの連続。そして「あーあ」ってラストにつながります。

この「黄金の七人」シリーズ、いつもラストは「あーあ」です。

だから見ていて爽快だし、面白い。

ワルたちも「またやろうぜ」ってノリだから救われる。

全部で三作くらい作られたシリーズ、全部見たくなってしまいました。

ちなみに第二弾は「続・黄金の七人 レインボー作戦」、第三弾は「新・黄金の七人 7×7」でございます。


妖怪大戦争

1968年大映京都作品

監督 黒田義之

主演 青山良彦、川崎あかね、大川 修、内田朝雄


再び宣言。

私は妖怪が大好きだ。

ゲゲゲの鬼太郎も大好きだ。

京極夏彦も大好きだ。

鳥山石燕も大好きだ。うおおおおお。

「大魔人」シリーズを完結させ、新シリーズとして妖怪ものに取り組んだ大映映画。

この作品は「妖怪百物語」に続くシリーズ第二弾です。

前作はちょっと恐い妖怪話でしたが、本作は明るくコミカルな物語。

ゲゲゲの鬼太郎にも通ずる楽しさに満ちた作品。

この映画が恐かったら私は妖怪にははまらんかったでしょうなあ。
物語の舞台は江戸時代。

西洋のバビロニアの遺跡から、吸血ダイモンって妖怪が復活します。

日本に渡ったダイモンは、代官を襲って殺し、乗り移ります。

代官に化けたダイモンは次々と町の人たちを殺していきます。

代官の正体がダイモンであることを見抜いたのは、池の河童。

ダイモンが池に何かを落として、それが河童に頭に当たる。

水面から顔を出した河童が見たのは代官の衣装で首だけダイモン。

なんやお前みたいな感じでつっかかりますが、逆にやられてしまう。

河童は日本の妖怪たちを集め、ダイモンに戦いを挑みます。

関西弁の油すましとか、C3POみたいなぬっぺっぽうとか、カラ傘とか青坊主とか。ちなみにこの映画での青坊主は一つ目ではありません。

鳥山石燕さまの妖怪画では一つ目でしたが。
ダイモン退治のためにろくろ首がうふふふふとかいいながら巻きつき、逆に首を丸結びにされてきゃああああ、みたいな笑える場面が随所に登場します。
クライマックスではダイモンは巨大化。

これじゃあ妖怪ではなく怪獣ですなあ。

巨大化した時点で大首とか見越し入道とか呼んで来たらよかったのに。

貴重な「笑える」妖怪特撮映画です。


バットマン

1989年アメリカ映画

監督 ティム・バートン

主演 マイケル・キートン、ジャック・ニコルソン、キム・ベイシンガー


バットマンといえばスーパーマンと並ぶアメリカンコミックス界のスーパースターです。

舞台になるのは架空の町、ゴッサムシティ。

この町に住む大富豪がマイケル・キートンさま。

幼い頃に父を目の前で殺され、それがトラウマになっています。

悪を憎むキートンさまは、その資産を使って装甲車だとかジェット機だとか鎧だとかを作り、バットマンとして悪を退治することになります。

今回の敵役はジョーカー。ジャック・ニコルソンさま、魂の怪演。

かなり線キレのギャング。

彼らが悪事を働いているところへバットマンが登場。

バットマンは一味を片付ける。

ジョーカーは戦いの中で有毒物質の樽へ転落。

整形手術の甲斐もなく、ひきつったような顔の怪人ジョーカーが誕生します。

ゴッサム・シティへ舞い戻ったジョーカー、いきなり自分のボスを射殺。

力をつけすぎたジョーカーを始末しようとしてたんですね、ボスは。

で、ボスが警察に通報して、バットマンがきちゃってこうなったわけですわ。

このボス、ジャック・パランスさまが演じておられます。

ジョーカー、またたく間に犯罪組織のボスになる。

ここからはバットマンとジョーカーの対決が物語の軸となります。
マイケル・キートンさまがんばっております。

バットマン以外ぱっとした作品に恵まれていないのがかわいそう。

ぶっちゃけ「パシフィック・ハイツ」くらいしか印象ないなあ。
第三作でバットマンを演じたヴァル・キルマーさまももひとつです。

考えてみれば、第四作で主演したジョージ・クルーニーさまが唯一の勝ち組でしょうか。

 


バトル・ロワイアル

2000年「バトル・ロワイアル」製作委員会作品

監督 深作欣二

原作 高見広春

主演 ビートたけし、藤原竜也、前田亜季、山本太郎、安藤政信、柴崎コウ、栗山千明、塚本高史、高岡蒼佑


改めて見てみるとすごいキャストやなあ。資料見るとまた見たくなります。原作は某有名ホラー小説賞の最終選考に残りながらも、「良識派」審査員に酷評をくらって選からもれた高見広春さまの小説です。当時の審査員は荒俣宏さま、林真理子さま、高橋克彦さま。

お三方とも、小説としての完成度は認め、出版したら売れるであろうことを十分予測した上で、モラルとか倫理とか問題あるとかの観点から落選にされたそうです。その問題小説を太田出版が本にしたらベストセラー。

ある意味大傑作。

それを深作監督が映画化したんだから、面白くないわけない。私は小説を読んでから映画を見ました。原作では一人ひとりの登場人物が丁寧に書き込まれていましたが、さすがに映画では再現は不可能でしたね。映画は個々のエピソードをバッサリ切って、群像劇のような処理をされていました。

内容がはっきりわかっていたし、「ホラー小説の映画化」(実際はホラーじゃないですが)という観点で見ましたので、血が流れてもそんなにブルーにはならなかったです。しかし「キツう」って思ったシーンはありましたよ。①メガホンもった少女が極悪人安藤さまに惨殺される場面。②「ずっと友達」って言ってた二人の少女が殺しあって相討ちになったと思わせる場面。③なぜか裸で死んでいる二人の少年を見ながら、柴崎さまが服を直しながら意味ありげに立ち上がるロングショット。④灯台で、銃撃戦の末仲良しグループが死んでいく場面。

ここいらのシーンはけっこうどんよりしました。結末知っててもどんよりしたので、小説読んでなかったらもっとキツかったかも。

しかし、これらの全ての場面に映像的な必然性があったのではないかと思います。このへんの場面を、あまり血を見せずに処理する方法はいくらでもあった。でも深作監督はあえてそうはしなかった。こういうキツいシーンにあえてドバドバ血を見せることによって、物語の狂気が一層鮮明に浮かび上がるし、生きるということがどういうことなのかが突きつけられたような気がします。問題があると審査員三氏が酷評したはずの物語は、じっくり読むととてもいい話。

殺しあいを題材にしながら、むしろそういうことを明確に否定している。

映画もそうです。じっくり見ると。でもちょっとやりすぎだったかなあ、深作監督。


ザ・ロック

1996年アメリカ映画

監督 マイケル・ベイ

主演 ショーン・コネリー、ニコラス・ケイジ、エド・ハリス


口の悪い友人が、ニコラス・ケイジさま主演作品にヒット作なし、などと言っておりました。
一時期、ニコラス・ケイジさま、かなりのペースでいろんな作品に立て続けに出演していた時期があります。「フェイスオフ」の前後の頃かなあ。「8mm」とか「スネークアイズ」だとか。

残念ながらその友人の言うとおり、大ヒット作品はないし、映画史にのこるような名作もない。

例外がジョン・ウー監督の「フェイス・オフ」でしょうかね。
辛口映画評の友人も、さすがに「フェイス・オフ」だけは評価せざるを得なかったようですが、「スネーク・アイズ」なんかはデ・パルマ監督作品の割に明らかに消化不良。まあこの監督、多少の設定的な無理さは押し通して映画を撮るタイプらしく、ときどき「はあ?」みたいな映画を撮るし、その上、作品の出来にも明らかに波がある人だから、そのへんのことはそもそも本人もあまり気にしてないかもしれないなあ。

さて今日ご紹介の「ザ・ロック」、その「作品にあまり恵まれていないニコラス・ケイジ」の出演作品です。
毒ガス搭載のミサイルを奪取し、アルカトラズ刑務所に立てこもった元軍人たち。彼らは戦争遺族たちのために大金を要求します。脱出不可能の刑務所は逆に要塞としては完璧。

脱走できないということは潜入できないということですからね.

FBI捜査官で化学兵器のスペシャリストのケイジさま、特殊部隊の隊員たちとともにアルカトラズに潜入し、テロリストの鎮圧と毒ガス兵器の無力化を命ぜられます。

このチームに必要不可欠な協力者がいまして。アルカトラズからの脱走に成功した男。

元英国諜報部員で今は投獄されている男、演ずるはショーン・コネリーさま。

おいしい役やなあ。

コネリーさま、CIAに陥れられた経緯があったりして、当初は協力を拒否するのですが、ついにケイジさまらとともにアルカトラズに潜入する決意をします…

ぶっちゃけていいですか?

ニコラス・ケイジさま、かなりがんばっていたのに、影うすい…
ショーン・コネリーさまが巧すぎる。設定もおいしいし、存在感も段違い。中盤から物語をひっぱっていくのはニコラス・ケイジさまなのですが、画面に出てこないショーン・コネリーさまが気になってしかたない。

ということで、楽しくコネリーさま対ケイジさまの演技合戦を満喫させていただきましたです。


アマデウス

1984アメリカ映画

監督 ミロス・フォアマン

主演 F・マーリー・エイブラハム、トム・ハルス


原作となったのはピーター・シェーファーさまの有名な舞台劇。

この物語を初訳したのは俳優の江守徹さまです。この頃の江守さまは、もうホントにストイックに演劇ってものに取り組んでおられたころで、今ほどくだけたイメージはなかったです。

舞台版・アマデウスの初演ではモーツアルトを松本幸四郎さま、そして主人公のサリエリを江守さまが演じておられましたです。

アマデウスってのは、かの有名な作曲家、ウォルフガング・アマデウス・モーツアルトの「アマデウス」です。モーツアルトの毒殺説が描かれます。

映画でモーツアルトを演ずるのはトム・ハルスさま。

彼を殺したと独白を始めるのが宮廷作曲家のサリエリ=F・マーリイ・エイブラハムさま。

彼は日々神に感謝し、佳き曲ができますようにと祈るような作曲家。

そんな彼の目の前に正真正銘の天才、モーツアルトが現れる。

下品きわまりない青年モーツアルト。サリエリは彼の才能を認めながらも、彼への嫉妬心を止めることができない。天才アマデウスを描きながらも、物語の中心となるのは「天才ではない=凡庸である」サリエリ。

苦悩と嫉妬、そして『神の音楽』に触れることのできる悦び。いろいろな感情がごちゃまぜになったサリエリが最後に選んだ方法は何だったのでしょうか…
回想シーンの若いサリエリ。

そして回想から醒めたら老人のサリエリ。

とてもよくできたメイクアップです。

舞台では冒頭、老人から若者までを逆にたどらねばならないってえ場面があったようですが。江守さんの演技、見たかったなぁ。

舞台では特殊メイクは使えないですからね。

舞台は未見なので何ともコメントできませんが、映画も舞台戯曲もすばらしい。

見逃したことが悔やまれる舞台です。


吉原炎上

1987年東映作品

監督 五社英雄

主演 名取裕子、二宮さよ子、根津甚八、西川峰子、緒形 拳、藤 真利子、かたせ梨乃


一人の少女が吉原遊郭に売られてくる。

明治の頃の話です。

名取裕子さまが売られてくる少女役。

彼女の目を通して遊郭という未知の世界が描かれていきます。

五社監督といえば「雲霧仁左衛門」「鬼龍院花子の生涯」「陽輝楼」「2・26」などの名匠。

情念どろどろの人間関係を描かせたら巧いですよね。しかし私は五社監督のアクションが好きな人ですから、こういうふうにどっしり構えて人間関係描かれるとちょっとキツいです。

物語中盤から、「鬼龍院…」「陽輝楼」のように、同時進行多層構造の群像劇っぽくなってきます。んで情念の世界。どおおんより。
吉原だとか、郭だとか、ただでさえどんよりしがちな題材なんですが、名女優の皆様がたが全力投球されますと、とってもキツいです。

やがて初々しかった少女はいつの間にか強烈な花魁に成長していく。

その期間をじっくり丁寧に描いていきます。
根津甚八さまがかっこいいです。

なんか紅テント時代の根津甚八さまのイメージ。

かっこよくて、でもその後崩れて堕ちていくって芝居時代の役柄そのまんまです。
女優陣はね、みんな遊女だから眉剃ってますから、顔恐い。

でもみんな達者ですよね。
でもねえ、タイトルは「吉原炎上」だから、最後には炎上しちゃうことがわかってみんな見てるわけで。

物語最初から炎上することがわかっていた吉原が炎上するのを見て、どんな感慨持てっていうのかよくわかんない。ちょっと困ったラストでした。

もっと別のタイトルなかったのかなぁ。


バットマンリターンズ

1992年アメリカ映画

監督 ティム・バートン

主演 マイケル・キートン、ダニー・デビート、ミシェル・ファイファー

バットマンシリーズの第二弾。今回の敵キャラはペンギンとキャットウーマンです。

ペンギンを演ずるのはダニー・デビートさま。映画製作のインタビューで見ましたが、ダニー・デビートさまは、『同情されないキャラ』を心がけて演じられたそうです。
見る側のシンパシーはむしろキャットウーマンに向けられるのではないかと思いました。キャットウーマンはなかなかいい。セクシーだし、存在感あるし。でももう少し見せ場をつくってあげて欲しかったです。どっちかというとペンギンの引き立て役に終始していたような印象があります。
その醜い容姿のコンプレックスから、支配欲の塊となったペンギン。

名士ぶる裏側で、破壊ペンギン軍団を操りゴッサムシティを支配しようとしています。爆弾を抱えたペンギン。コミカルだけど恐い。アメリカンコミックスの世界ですね。
マイケル・キートンさま、相変わらずうじうじしております。悩めるヒーロー。これもアメリカンコミックスの伝統なのでしょうか。そういえばスパイダーマンも思い切り悩んでたし。
キャットウーマン、今ではピンでの主演キャラになってしまいました。

いい感じ。こちらはハル・ベリーさまでございます。

 

えっと。ここでちょっと表記上のご注意。えっと。スターのみなさんにはなんせ「さま」をつけさせていただいております。なぜかというと。

一応、私、元役者なんですよね。大阪の古い演劇人の人なんかだと、先生って普通につけちゃいます。

西山先生とか端田先生とか堀内先生とか志摩先生とか。

そうじゃないと「さん」づけ。

須永さんとか馬場さんとか柳川さんとか田中さんとか。萬子さんとか南条さんとか鍋島さんとかシュン太郎さんとかいのうえさんとか。辰巳さんはつみさん、生瀬さんはさんちゃんさんだったけど。

で。

西山先生を先生って呼び、シュン太郎さんをさんづけで呼ぶ私が、ハリウッドスターを呼び捨てにしたらあかんやろって思って。

さまづけで統一させていただいております。

ただし、文頭のスタッフキャストは、映画本の慣例にならい、あえて呼び捨てです。

あと、個人的にね。映画のあらすじって、すげえ読みにくいなってずっと思ってましてん。役名であらすじ書くでしょ。

このときジャックは…とか。ジャックって誰やねん、みたいな。

映画の世界を皆様にイメージしやすくしてさしあげたいなって気持ちでも書いておりますんで、邪道を承知で、演じたスターの名前であらすじ書いてます。普通、友達に映画のこと説明するときに、「そのあとマクレーンはな…」みたいな説明する人、少ないでしょ。「ウィリスさまがね…」って説明するでしょ。

井戸端会議みたいな映画感想本を目指しておりますので、逆に役名で説明したほうがわかりやすそうな場合を除き、あらすじ上での役名表記も基本はしませんので、こちらもご了承いただきたいと思いまする。


ホワイトアウト

2000年映画「ホワイトアウト」製作委員会作品

監督 若松節朗

原作・脚本 真保裕一

主演 織田裕二、松嶋菜々子、佐藤浩一、中村嘉津雄、石黒 賢、吹越 満

 

真保裕一さまのベストセラー小説の映画化です。

すげえスケールでの映画化です。

私はこの本、映画化発表のはるか前に読みました。キャスティングを聞いてなるほどね、と思いましたです。すごく原作のイメージに近い配役。
原作は『日本版・ダイハード』みたいなエンタテイメント小説。

松嶋さまと佐藤さまのイメージはちょっと違いましたが、織田さま吹越さまはイメージ通りでした。
雪に閉ざされた巨大ダムを占拠した凶悪テロリスト。

このダムの水を一気に放水すると、下流の町が壊滅してしまいます。

ダム爆破を匂わし、ダム下流の市民の命を人質に要求をつきつけます。

このテロリストにダム運転員・織田さまが立ち向かう。

織田さまは過去に遭難者の救出の際、ちょっとした判断ミスで同僚の石黒さまを亡くしてしまったという過去をもっています。

佐藤さまをリーダーとするテロリストは数人の職員と、ダムを訪れていた石黒さまの婚約者松嶋さまを人質に50億円を要求。

逃げ延びた織田さまは運転員として熟知しているダムの知識を駆使して単身、犯人に闘いを挑みます。

おおダイハード。

原作ではテロリストのリーダーの謎の行動とか、テロリストの要求が妙だとかで、推理小説っぽい展開が楽しめるのですが、映画版ではアクションに重点を置いたためか、魅力的な設定をサラリと流してしまったのが少し惜しい。

ラストも少し変えています。

ダム運転員としてはあり得る活躍だと感じた原作とは違って、映画版では大アクションが用意されています。

これはこれで面白い。お腹いっぱいになる快作でございます。
ちなみにホワイトアウトとは、雪山で吹雪とかにあったとき、視界が真っ白になって何も見えなくなる状態のことを言います。説明不要かな?

 


12モンキーズ

1995年アメリカ映画

監督 テリー・ギリアム

主演 ブルース・ウィリス、ブラッド・ピット、マデリン・ストー、クリストファー・プラマー


なんだかとっても微妙な映画。

人類を滅亡させた謎のウイルス。

ウイルス蔓延の原因を探るため、過去に送り出された受刑者ウィリスさま。

おお、ウイルスの秘密をさぐるウィリスさま。にゃはは。

どうやらウイルス拡散には『12モンキーズ』という組織が関わっているらしいことがわかります。

この組織のボスがブラッド・ピットさま。

ウィリスさまは未来と現代を往復しながら秘密をさぐっていきます。
ごめんなさい。

この作品に関してはネタバレさせないと話が進んでいかないので、ちょこっと書きますが。

 

 

結局、『12モンキーズ』はウイルスとはほとんど関係なかったってえオチがつきます。

ウィリスさま、無駄骨。んで最後に無駄死にしちゃう。

かわいそう。ウイルス拡散の元凶は『12モンキーズ』をかすった位置にありまして、結局、映画の結末のあとにウィリスさまを送り込んだ組織の者がその元凶を排除するんだろうな、って結末。
最後まで見かけ倒しだった『12モンキーズ』でございました。
監督のテリー・ギリアムさまは『未来世紀ブラジル』を撮った巨匠。

この映画についてはまたとりあげようと思ってます。

実は『12モンキーズ』のブラッド・ピットさまの役には、別のハリウッド大スターが予定されていたそうですが、テリー・ギリアムさまがそのキャスティングに大反対し、ピットさまに落ちついたとか。

翻訳者の戸田菜津子さんの著書にその大スターの名前が書いておりました。

著作権侵害しちゃうとやばいのでここでは書きませんが、ブラッド・ピットさまと同じ年のあの大スターさんでございます。


ザ・ワン

2001年アメリカ映画

監督 ジェームズ・ウォン

主演 ジェット・リー、カーラ・グギーノ


お気に入り俳優、ジェット・リーさま主演のアクション大作。パラレルワールドがあるとしなせえ。

例えば百の世界がある。で、その百の世界を把握している世界が第一の舞台。

その世界は当然、かなり発達した科学力を持っています。

パラレルワールドを行き来する手段も持っている。その世界に悪いジェット・リーさまがいます。

パラレルワールドだから、それぞれの世界にジェット・リーさまがいるわけです。

悪いジェット・リーさまはそれぞれの世界を行き来しながら、それぞれの世界のジェット・リーさまを一人ずつ殺していく。そうすればそれぞれの世界が均衡を保とうとして、死んじゃったジェット・リーさまのパワーが生き残ったそれぞれのジェット・リーさまに分散される。

生き残ったジェット・リーさまはどんどん強くなっていくわけですな。

悪いジェット・リーさまはどんどんいろんなパラレルワールドのジェット・リーさまを殺していって、全ての世界で唯一最強の存在になろうとする。

こういう世界観でございます。

最後に残ったのが、ひとつの世界で警官をしているジェット・リーさまと、犯罪者の悪いジェット・リーさま。これまでに死んでいったジェット・リーさまの力はこの二人に集中しているから、二人とも超人なわけです。

だからジャンプしてそのへんの柱を空中で蹴りながら方向転換したり、誰かをキックしながら方向転換連続キックとかできる。んなアホな。
ワイヤーワーク炸裂。すげえすげえ。

ジェット・リーさまのワイアーアクションの素晴らしさったらないです。

個人的にはこの作品よりも「ロミオ・マスト・ダイ」のほうが好きだけど。しかしすごい。
悪いジェット・リーさまは様々なワルの手を駆使して、良いジェット・リーさまを殺そうとする。

それとは別に、パラレルワールド監視員みたいな人とかジェット・リーさまの同僚とかが入り乱れます。ジェット・リーさまの同僚は悪いジェット・リーさまの悪事を良いジェット・リーさまの仕業だと思って良いジェット・リーさまをつかまえようとしたり、ほんま、ややこしい。

最後はお約束。良いジェット・リーさまと悪いジェット・リーさまの対決となります。うんうん。この場面だけで見る値打ちあるかな。この映画。


京極夏彦「怪」・七人みさき

2000年WOWWOW・松竹作品

監督 酒井信行

原作、脚本 京極夏彦

主演 田辺誠一、佐野史郎、遠山景織子、小松政夫、夏八木 勲、四方堂 亘


京極夏彦大先生の「巷説百物語」の映画化。

原作の中にこの「七人みさき」のエピソードってあったんでしょうか。

ひょっとしたら「続巷説百物語」のエピソードだったかもしれませんです。

この作品はそもそもWOWWOWのオリジナルスペシャルドラマとして製作されたもの。

そのドラマオンエアの先行して作られた第一エピソードがこの「七人みさき」です。

ちなみにこの後のエピソードは「赤面えびす」「福神ながし」などがありますです。
さて「七人みさき」。

城下町。御行の又市(田辺さま)は、農民から書状を渡されます。

城下の悪害や祟りが書かれているわけですな。

一方、その近くの川原で水死体があがる。

村人は言います。

「これで三人目だ。あと四人、今年もあと四人、七人みさきの、ミサキ御前の祟りだ」祟りで人が死ぬ、そんな町の声。

この地にいあわせたのは怪異談収集家の山岡百介(佐野さま)。

そのとき、百介の目の前で死体に駆け寄る少女。

「これは祟りなんかじゃない、姉さんを殺したのは侍だ」と叫びます。

又市とおぎん(遠山さま)は、百介から土地にまつわる伝説を聞きます。

そして祟りの真相を知るべく、又市たちはこの領内に隠居する人形師・御燈の小右衛門(夏八木さま)のもとを訪ねます。

そこで語られる真実とは?
この後、製作されたアニメ「巷説百物語」とも原作とも違う、独自の物語。

物語の最大の特徴は、妖怪話と懐かしの「必殺」をコラボさせたような設定です。

中盤からはほとんど必殺。

とにかく面白いです。

というか、妖怪話も必殺も大好きな私ですので、やたら楽しく見られます。

この「怪」シリーズ、映画として公開されたのはこの一本のみ。

ということは「映画」としてご紹介できるのはこれ一本。

しかしまあ、そのうち残りの作品もご紹介することになると思います。

ってくらい好きな世界。

ビデオも発売されておりますので、是非ごらんくださいまし。

 


バットマンフォーエバー

1995年アメリカ映画

監督 ジョエル・シュマッカー

主演 ヴァル・キルマー、トミー・リー・ジョーンズ、ジム・キャリー


バットマンシリーズの第三弾。

今回の敵役はまずはトゥーフェイス。

演ずるのはトミー・リー・ジョーンズさま。私はトミー・リー・ジョーンズ大先生が大好きです。

「逃亡者」や「追跡者」、オリバーストーン監督の「天と地」みたいな名作に出ていたかと思うと、「沈黙の戦艦」ではロックンローラーに化けたテロリストのボスを演じたり、この映画ではゴテゴテメイクでトゥーフェイスを楽しそうに演じたり。今ではBOSSのCMはこの人抜きでは考えられません。

こういう役者さんって大好きです。

そして物語途中から待ってましたとばかりに登場するのはジム・キャリーさま演ずるリドラー。

懐かしのテレビシリーズではナゾラーなんて名前をあてられておりましたです。

しかしすごいなあ。ジョーカー、キャットウーマン、ペンギン、トゥーフェイス、リドラー。

バットマンはキャラの宝庫です。

それぞれが魅力的なのがいいですよね。

なおかつ映画版だから、その魅力的なキャラを惜しげもなくバンバン再起不能にしたり殺したりするところが太っ腹。

これが日本のものだと、次回作のこと考えて、なんとなくあのワル、生きてて逃げ延びたのかもしれないなあみたいな消しかたするんだけど。

しかしヴァル・キルマーさまのバットマン。

ちょっと若すぎて、線が細いなあ。

おおそうじゃった。この作品から、バットマンに味方する新キャラ、ロビンが登場します。

クリス・オドネルさま。

「バーティカル・リミット」を見たとき、この人どこで見たんだっけ、と思ってなんか喉に小骨がひっかかったような状態だったのですが、このコラム書いてて思い出して、とてもすっきりしましたです。

 


ロストボーイ

1987年アメリカ映画

監督 ジョエル・シューマッカー

製作総指揮 リチャード・ドナー

主演 ジェーソン・パトリック、キーファー・サザーランド、コリー・フェルドマン


兄弟が母とともに町に引っ越してきます。

この町ではいかにも悪そうな暴走族グループが暴れまわっています。

兄はその暴走族の女スターに一目惚れ。

それを見咎めた族のリーダーと度胸試しをし、気に入られた兄はグループの会合への参加を許されますが、実はこの暴走族のメンバー、みんなバンパイアでございまして、その会合ってのは、バンパイアグループに彼を引き入れる儀式だったのでした。兄、昼間動くのが億劫になったり、弟の飼っている犬に襲われたり、いきなり空とんだり、鏡に透けて映ったりと、徐々にバンパイア化していきます。

弟にはバンパイアハンターオタクの二人の友人がおりまして。

完全にバンパイアになる前なら、親バンパイアを退治したら助かるとか言われます。

かくして、兄を助けるために三人の少年たちが大騒ぎしながらバンパイア退治です。
この作品をはじめてみたとき、結構驚きでした。どうしてこの設定に気付かなかったんだろうって。

フライトナイトも感動ものでしたが。
ラストは半バンパイアとバンパイアとの対決。

意外な「親バンパイア」の存在が明らかになるドンデン返しつき。
「スピード2」のジェーソン・パトリックさま、「24」のキーファー・サザーランドさまの若き日の姿と、「13日の金曜日・完結編」のコリー・フェルドマンが大きくなった姿が同時に楽しめる、とってもお得な映画です。


バーティカルリミット

2000年アメリカ映画

監督 マーティン・キャンベル

主演 クリス・オドネル、ロビン・タニー、ビル・パクストン、イザベラ・スコルプコ、スコット・グレン


山岳アクションアドベンチャーというのでしょうか。

登山家の兄妹のオドネルさまとタニーさま。

登山中の事故で父を亡くした過去があります。

それも兄オドネルさまにとっては妹と自分の命のために父のザイルを切ったというキツい過去なわけでございます。

数年後、妹タニーさまは山岳ドキュメンタリーの撮影チームに加わって雪のパキスタンK2へ行きます。

登山をやめた兄オドネルさまですが、妹に会うためにベースキャンプに合流。

山頂付近に嵐が近づきますが、タニーさまを含む登山家たちはK2登頂を強行します。嵐はチームを直撃。

登山家たちを襲う猛吹雪。

まずタニーさまがクレバスに落下。

ザイルで結ばれた三人のメンバーが続けて落下、その直後に大規模な雪崩。

三人はクレバスに閉じ込められてしまう。

三人を救うタイムリミットは出発から二十二時間。

それを過ぎると水分不足から肺水腫になり、三人は死んでしまう。

オドネルさまはニトログリセリンを背負って山に登り、氷を爆発させて三人を助けようと計画します。
なんでこんなにいろんなことが起こるんだろうってくらい、いろんな試練がオドネルさまら救助チームに降りかかります。
物語冒頭の父の死に方がオドネルさまとタニーさまのひとつひとつの意思決定に微妙な影響を与えます。

そしてそれが物語クライマックスにつながる大きな伏線になっています。
雪山での遭難。

そしてその救助。

それがこんなに面白いスペクタクル映画になるってのが、新鮮な驚きでございました。


シャークテイル

2004年アメリカ映画

監督 ロブ・レターメン

声の出演(吹き替え) ウィル・スミス(香取慎吾)、ロバート・デ・ニーロ(松方弘樹)、レニー・ゼルウィガー(水野美紀)、ジャック・ブラック(山口智充)、マーティン・スコセッシ(西村雅彦)、アンジェリーナ・ジョリー(小池栄子)

 

私はこういった系の映画は苦手ジャンルに属します。アニメだけど、古いタイプのアニメじゃなくて、CGアニメです。「ファインディング・ニモ」だとか「バグズ・ライフ」、「トイ・ストーリー」系の絵です。なんか人間が出てくるととたんにリアルさが失われますよね、こういう系。

過去の作品のそんな反省があったのかなかったのか、本作では人間は全くでてきません。

魚をモチーフにした生き物が出てくる。モデルになる魚はあるらしいのですが、私は食べることのできない魚はあまり詳しくないので、わからなかった。ナントカアケベラというのだそうです。主人公の魚。

役名を鮮明に覚えているわけでもなく、しかたないので吹き替えの声の出演者で説明しますです。魚の世界(リーフ=珊瑚礁ですな)での成功を夢見る香取さま(=ウィル・スミスさま)。彼はカーウォッシュならぬホエールウォッシュで働いています。同じ職場で働く水野さま(=レニー・ゼルウィガーさま)は彼のことを思っているが、彼はまるで気付いていない。リーフの住人たちは鮫が来ることを恐れています。このエリアを仕切っている鮫のボスは松方さま(=デ・ニーロさま。彼には二人の息子がいて、弟が山口さま(=ジャック・ブラックさま。この弟は鮫のくせにベジタリアンだったりします。息子たちを心配する松方は、兄を見張り役にたてて弟が魚を食えるようにしようとする。

一方、仕事の借金でボス西村さま(=スコセッシさま)とトラブった香取さまはお仕置中。そこに山口さまとその兄が通りかかり、香取さまは兄鮫にターゲットとして選ばれてしまうわけです。山口さまは香取さまを喰うふりをして逃がそうとするが、それを見抜いた兄鮫が香取さまを食おうとした瞬間、間の悪いことに通りかかった船の錨に当たってご臨終。

ここらあたりから物語が大きく動きます。香取さまはシャーク・キラーとして有名人にされてしまう。兄を目の前で死なせた山口さまは父に顔向けができず、家に帰れなくなってしまう。再び山口さまと香取さまは出会い、共感した彼らは共に暮らすことになると、こんな話です。

やっぱりわかりにくいなあ。声の出演者で書くと。

ただ、キャラクターのモチーフが声の出演の役者さんなんで、それはそれで笑えます。

デ・ニーロさま顔の鮫とか。アンジェリーナ・ジョリーさまの顔した魚がでてきたときは爆笑してしまいました。


シックスセンス

1999年アメリカ映画

監督 M・ナイト・シャマラン

主演 ブルース・ウィリス、ハーレイ・ジョエル・オスメント、トニ・コレット


「意外な展開」「どんでん返し」の代名詞ともなっている名作でございます。

死者が見えてしまう少年。そして彼を救おうとする医師。

二人の交流が丁寧に描かれます。

でもねえ。「意外な展開」ネタ、バレバレでした。

ここからはネタバレです。見てない人は映画みてから読んでくださいね。

トップシーンからちゃんと見ておられた人ならほとんど気付いたんじゃないでしょうか。途中の伏線もけっこうあからさまだったし。

「『シックス・センス』のネタには気付かなかったけど『〇〇』では気付いた」とか、「この作品のドンデン返しは『○○』のラストに似てる」とか、何かにつけひきあいに出されるってえことは、それなりによく出来ているってことでしょうか。

でもねえ、普通あり得ないですよね、あのトップシーンは。で、作家的な目で見ると、レストランのシーンにしてもウィリスさまの自宅のシーンにしてもあり得ないです。それまでのドラマ展開でああいう場面が唐突に出てくるなんて。何らかの伏線だとしか考えられないですよね。だとすると、そのあり得ない場面をつないでいけば、ラストのどんでん返しが読めてしまうと、こういうことです。

ちなみにこれまで見た映画の中で、ラストシーンが読めなかった作品は…なんて紹介してしまうのがよくないんですよね。

その紹介文でその映画を見た人は、『この映画、最後にドンデン返しがあるらしいから、だまされないで見るぞ』って構えて見るから、ドンデン返しが楽しめない。ってことで、「ラストシーンが読めなかった作品」についてはこの本の中で知らん顔してご紹介しちゃいますので、頑張って「パパが見た映画」、365本制覇してくださいね。


シックスデイ

2000年アメリカ映画

監督 ロジャー・スポティウッド

主演 アーノルド・シュワルツェネッガー、トニー・ゴールドウイン、マイケル・ラパポート、ウエンディ・クルーソン、ロバート・デュバル


クローン羊が開発されましたですよね。

そこからやがてクローン人間が開発されたとしなせえ。

で、クローン禁止法が施工される。

しかしクローン技術は厳然として残っている。

研究レベルでの開発も進む。そうなるとどうなるか、という話。
シュワルツェネッガーさまはヘリパイロット。

普通に暮らしていた絵に描いたようなスケベ親父が、自宅に帰るともう一人の自分がいる。

おやや、と思っていると、バタバタとやってきたいかにも危なそうな一団。

いきなりシュワさまを殺そうとする。シュワさま逃げる。

逃げる途中でそのワルを殺しても、きっちり生き返ってまた狙われる。

クローンなんですな、こいつら。

物語が進むにつれ、様々な秘密が解明される。クローンを製造していた会社の会長ラパポートさま。

実はこいつは数年前に死んで、クローンが会長職についている。

今回、反クローン派が会長の命を狙って、ラパポートさまとシュワさまの同僚であるゴールドウインさまが殺されたわけです。

そこで組織は亡くなったその友人とシュワさまをとり違えてクローン再生してしまい、こういうややこしいことになってしまった。
組織としては会長がクローンであるということをとにかく伏せたい。

そういう事情があって、シュワさまがひたすら命を狙われるわけです。
物語後半にはあっと驚くドンデン返しつき。このドンデン返しは見抜けなかったです。あからさまな伏線はってあったのに。
ラストはシュワさま映画らしい、ヒューマンな終わり方。

こういうエンディングってほっとしてとってもいいですね。


ゾンビ

1978年アメリカ映画

監督 ジョージ・A・ロメロ

主演 デビッド・エンゲ、ケン・フォーリー、スコット・H・ラインガー、ゲイラン・ロス、トム・サビーニ


中学三年くらいだったと思います。このとんでもない映画を見たの。

あまりにもとんでもない映像ばっかりだったので、大幅カットされたり、着色処理されたり、部分的にストップモーション処理されたりしてのロードショーだったです。

で、この映画がロードショーした後、レンタルビデオ文化が大ブレイクしまして、カルト的な人気を博す作品となります。
当然、雨後の筍のごとく様々な後発ホラー映画を生みまして、いい意味でも悪い意味でもホラー映画史の中で未だに語り継がれる傑作でございます。基本的にはこの物語は三部作の第二作。前作「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」の設定をそのまま引き継いでおります。

物語の開幕から、テレビ局が大パニックになっている描写。謎の宇宙線が地球に降り注ぐ。

その光線を浴びた死者は歩きだし、生者の肉を喰らおうとする。ゾンビに襲われた者もまたゾンビとして再生し、次の犠牲者を探して歩き回ることになります。

テレビ局の女性ディレクター、その彼氏のヘリパイロット、SWAT隊員二名は都会を脱出、ショッピングセンターに立てこもります。日に日に増えるゾンビをショッピングセンターから締め出そうとトラックで入り口を塞ごうとしたとき、SWAT隊員一名がゾンビの犠牲に。

そこからは誰もいないショッピングセンターで、世界が崩壊していく様子をただただテレビで見つづける毎日が続きます。ここらあたりの閉塞感の描写が素晴らしい。

やがてショッピングセンターに目をつけた暴走族が乱入。

主人公グループ対暴走族対ゾンビの生き残りを賭けた闘いになります。

結局主人公グループは二人が生き残り、ゾンビだらけのセンターを捨てて出発することになります。彼氏にヘリ操縦を教わっていた元ディレクター、出発した直後に言います。

「燃料がほとんどないわ」 生き残った黒人SWAT隊員がつぶやく。「別にいいじゃないか」
この映画の作品世界を象徴するシーン。しかしながらテレビ初オンエアでは

「(生まれてくる死んだヘリパイロットとの間の)子どもの父親が必要だわ」 「任せとけ」

という希望ある台詞に変更されていました。

この台詞、二度目のテレビ放映からは元の台詞に戻されていました。どちらがいいかは評価が分かれるところですね。
特殊メイク界の巨匠中の巨匠、トム・サビーニさまが暴走族役でご出演。

もちろん特殊メイクもご担当されておられます。


13日の金曜日

1980年アメリカ映画

監督 ショーン・S・カニンガム

出演 アドリアヌ・キング、ベッツィー・パーマー。なんとケビン・ベーコン


えっと、目指せホラー作家目指せ推理作家なわけです。私って。

こんなこと恥ずかしげもなく堂々と書くわけですから、これまでに見たホラー映画の量って半端な量じゃないですよ。

自慢じゃないですが。

自慢じゃないですがって言ったら自慢なんだけど。

でもね、アニメやホラーが好きだって書くと、ひいちゃう人多いですからね。
この話は「湖畔の殺人鬼」もののホラーです。

というよりこの作品がこのジャンルを確立したといっていいです。

あと「仮面の殺人鬼」ものの元祖もこの作品。

 

ここからネタバレぇ。

 

この作品には「仮面の殺人鬼」は登場しません。

みなさん勘違いされておられますが、「13日の金曜日」第一作は「仮面の殺人鬼」ものではなく、どちらかといえば「スクリーム」シリーズとか「ローズマリー」みたいにフーダニット(犯人は誰か)もののスプラッターホラーです。

当然殺人鬼ジェイソンは登場しません。

話の中でジェイソンという名前は登場してくるわけですが、実際の人物としてはジェイソンは回想というか、イメージの中でしか登場しません。

ここいらの構造、実は自作のホラーで使った設定でございます。

結局この映画ではジェイソン・ボリーズは犯人ではなかったわけです。

だから面白かったというか、何というか。
ほとんどの人が期待しているホッケーマスクも本作では登場しません。

第二作でも使われない。

殺人鬼ジェイソンがホッケーマスクをかぶるのは第三作です。

それまではホッケーマスクは出てこないです。念のため。