閉じる


<<最初から読む

26 / 31ページ

そこにひとりの男の子がやってきました。

「ねえ、君はマルガリータ?」

マルガリータは大きな口を開けて、男の子を追い返そうと思いました。

こんな気持ちは初めてでした。

すると男の子は言いました。

「どうして泣いているの?悲しいことでもあったの?よかったらコレを食べて!」

男の子は手のひらの上のアメ玉をマルガリータにさしだしました。

よく見ると、その子はマルガリータがシャングリランドで出会った男の子でした。

マルガリータはポカンとして男の子のアメ玉を眺めていると、他の子供達も集まってきました。

「あたしのクッキーもあげる!元気出して!」

「僕のチョコもやるよ!だから泣かないで!」

「どこか痛いの?あたしがなでなでしてあげる!そしたらきっと治るわ!」

マルガリータの涙はぴたりと止みました。

そしてとても温かい気持ちになりました。

「みんな、ありがとう」

そして街へ来てはじめて、心の底から笑顔になれたのです。

シャングリランドに帰ったマルガリータは、毎日笑顔で仕事をしました。

みんなの笑顔が大好きだからです。

しかし、前とちがっている事が一つだけありました。

それは、笑顔の時に優しい気持ちを込めること。

優しい気持ちの大切さを、マルガリータは知っているから。


読者登録

にしざからいとさんの更新情報・新作情報をメールで受取りますか?(読者登録について