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雨の屋上で黙って傘を差しだされるだけで優しさが伝わってくるようだった。君の赤い傘が僕の記憶に鮮明に残る。愛の形は別に一つじゃなくてもいい。僕がそう感じればそれは間違いなく心の中で宝物になるだろう。一人泣きに来た屋上で僕の心の中に光差した。僕は涙を隠し顔をそむけた。#twnovel

 

 


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映画を見ながら涙する君を僕は隣から気づかれないように見ていた。そんなに泣きじゃくらなくてもいいのに。でもそんな所がとてつもなく愛おしい。ハンカチだけではこらえきれずに長袖の袖を使って感動をこらえる君は現代にとって貴重な存在だろう。そして、僕にとってもオンリーワン。#twnovel

 

 

 


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立ち上る湯気の中で一人考えた。君とこうして温泉旅行に来ている事の不思議を。恋をしすぎているせいでそれだけで涙流してしまいそうだ。この湯気の中じゃ誰も僕が泣いている事なんて気づかないだろうからいっそ泣いてしまおうか。他の色々の感情も込めて。いっそ泣いてしまおうか。#twnovel

 

 


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朝のエレベーターの中で偶然君と出くわす。それだけの事なのに二人きりの空間というだけで心くすぐられる僕がいた。高鳴る鼓動。ふと今朝の星座占いの結果を思い出す。…最下位だった。そう、占いなんて当てにならない。この後その結果をものともせず声をかけたから今の僕らがある。#twnovel

 

 


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久しぶりの温泉旅行。久しぶりの畳の部屋。ふとんで眠るのも久しぶりで。いつもベットだからとはしゃぐ僕にぐっと近づき君がこちらを見つめていた。10cm。僕と君の距離。こんな事でときめいてしまうなんて。非現実的な空間という魔法は君をこんなに大胆にする。そして僕の事も。#twnovel

 

 



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