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さよならと口唇だけで言った帰りの路地裏で、君は何を思ったのだろうか。そう思いを巡らしても僕のサヨナラが消える訳じゃない。消える訳じゃない、なのに。何度も君の心を想像してはかき消している。オレンジ色の町に雪が舞う。その様子がとても綺麗過ぎて、雪にならない涙が流れた。#twnovel

 

 


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まだ人の気配のない早朝から書庫に用があった僕はお目当ての文献を一通り漁り終わると外に雨が降っている事に気がついた。強い雨を呆然と見上げていると横から赤い傘が差しだされた。驚いてその方向を見ると憧れの人の姿。私は書庫に用があるからとそのまま傘を手渡し行ってしまった。#twnovel

 

 

 


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比較的待ち時間が長時間に感じる昼のエレベーターを一人待つ。ほとんど全ての人が昼休みを終えているのだから無理はない。かといって階段を使う気にもなれなかった僕だったが、不意に誰かからの視線を感じた。ああ、分かってる。君だという事は。誰も気づいていない。僕らの関係。#twnovel

 

 

 


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何かから逃げるかのように僕は料理に熱中していた。君から届いた手紙の内容を忘れるために。何が書いてあったかは僕だけが知っているだけで充分だろう。意味があろうがなかろうがそんな事はかまわない。こうでもしなけりゃやってられない。涙さえ流れない時は何かに没頭していたい。#twnovel

 

 


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出張先のホテルで一人朝を迎えた。眠る時には外していた眼鏡をして携帯を見る。君からのおはようメール。もう孤独を貪っていた頃の僕はここにはいない。小さなことでも人間は幸せを感じられると君に出会って初めて知ったよ。ここにいるのは確かに僕一人だけれど、一人じゃなかった。#twnovel

 

 



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