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011


011

避難所の屋根はいつもこうだ。目覚めと共に目に入るそれにいい加減うんざりしている。そして一度目覚めるとそれきり寝付けない。慢性的な疲れが当たり前になっていた。日中の炊き出し。ご飯が暖かいだけでありがたくて涙が出る。自問自答が続く中、味噌汁の暖かさだけは本物だった。#twnovel



012


012

鬼のような形相を向けられても何も響かない。恐怖も感じない。そこにあるのは弱さを隠すための虚栄しかないのだから。吹けば飛ぶ。隷属させようと思うのは勝手だが君が願うように僕は君の事を見ない。冷ややかな態度で冷たい目で見るだろう。そしてその冷たさはもう一人の君も持つ。#twnovel




013


013

いま流行ってるんだってね。薄暗い中で今までの自分を見つめ直すこと。そしたらさ、なんでかな。小さい頃の夏を思い出したんだ。扇風機だけが頼りのあの夏。今よりスイカが特別だった。そして今より甘かった。皮が分厚くて冷えてなんかいなかったのに。なんでだろ。無性に恋しいな。#twnovel



014


014

会うための手段はただ一つ。面と向かって話すこと。その事実に一瞬うろたえたが考えている暇さえない。僕は走らなきゃならないんだ。君のために。君の声を聞くために。僕の声を届けるために。携帯もメールも繋がらない初めての経験で思い知る。最後は心で繋がるしかないという事を。#twnovel



015


015

桜の木の下で君を待つ。こうしていると不幸とか幸福とかそんな言葉を超えて幸せだと思う。忘却という言葉が何より難しいと感じる僕でさえ。まだ風が少し冷たい。冬と春の狭間のこの空気感がたまらなく好きだ。時計をちらり。予定の時間。向こうからやって来る君を僕は春と呼ぶ。#twnovel




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