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心の病の発症原因


 心の病の発症や深刻な悩みがなぜ起こるかの原因を見つめてみましょう。

 よく勘違いされていますが、大人になってからの環境要因によるストレスだけで、心の病が発症することや悩みが持続し深刻化する事はまずありません。

  

 悩み出した時の環境ストレスは心の病を発症するきっかけ(誘発刺激)にはなりますが、原因そのものではないのです。でも、誘発刺激をすぐに取り除いてやると当然楽になり治ることもあります。


 しかし困った事に、私たちは生活の中でストレスになっている環境を、そう簡単に変えることができないのが現実でしょう。


 自分に合わない環境や状況を変えられないので、ストレスが解消できずに苦しむのです。


 一般的に心療内科などに通い始めるようになった原因として、「職場のストレスで・・・」とか「学校環境になじめずに・・・」とか聞きますが、そうした環境ストレスが心の病を作りだす本当の原因ではありません。

 何度も書きますが、特に成人後の人間関係を含めた環境ストレスは心の病を誘発させる刺激にはなっても、それ自体が心の病を作りだすことは考えられません。


 PTSD(心的外傷後のストレス障害)と呼ばれている症状は、何歳であっても強いストレスを受けることでその後の身体精神状態に問題が生じます。

 こうした一時的に起こった、または遭遇した事故や火事や地震災害などの恐怖体験をシングル・トラウマと呼んでいます。

 

 シングルトラウマはPTSDを作りだすことはありますが、一般的な心の病を作ることはありません。もし生じたとすれば、それは何らかのストレスで心の病が誘発される可能性(脆弱性)をすでに持っていたからです。

 どんな恐怖体験を受けてもPTSDになる人ならない人がいるという現実を考えて下さい。心が強い弱いという脆弱性の問題ばかりではなく、すでにその人の心の中につくられているものがあるからです。


 子ども時代のトラウマで、PTSDになることはあっても、夫婦関係の不満だけでPTSDになることはありません。


 心の病を作りだす原因は、コンプレックス(複合的)・トラウマと呼ばれ、幼児期からの日常的なストレス環境の中で作りだされるトラウマです。


 もちろん子供時代には、今自分が置かれている環境状態をストレスとして認識していません。どんなに親子関係に不満があっても、両親がいがみ合っていて心を痛めていたとしても、成長後に自分がトラウマを受けていたという認識がなく、「あなたの症状を作りだしているのは、子供時代の親子関係が原因ですよ」と説明されてもすぐに納得いかない人も多いのです。


 子供時代は、脳が成長している最中であり、いろんなことを学習し記録されている過程なので、柔軟な脳の状態によって心の傷も深くなるのです。


 脳が成長してる時期は、脳内では多くの神経細胞が成長し他の神経細胞と連結がおこなわれて神経回路網(ニューラル・ネットワーク)が形成されていきます。そうした時期であるがゆえに、幼少期の心の傷(トラウマ)は、大きなダメージとなるのです。


 そのダメージは、意識されない心の深層に内在化され、その後の人生に大きくそして深刻に関わってくるのです。

 

 遺伝的視点から見ると、ストレス耐性や脆弱性などを受け継いだ気質や体質によっても違いがでてきます。初めから環境の受け止め方や適応能力に違いがあるのです。

 それゆえに、一般的には悩まないでよい事も悩んでしまうという事にもなります。

 また、親から受け継いだ遺伝的な性格傾向が、幼児期の環境で経験させられる不安定な感情で過ごすことによって情緒の発達に問題を残す場合もあるでしょう。


 こうした無意識領域に抑圧された心的ストレス(無意識脳内に形成された神経回路網)が、その後の環境刺激によって、本来遺伝的に持っていた病的(気質的)要因を発現させるのです。したがって、過去のトラウマと現在のストレス要因との因果関係を明確にし、トラウマの処理と現在のストレスの緩和をおこなうことで症状を治す必要があります。


 何らかの心の病を発症した場合、その背景には幼児期のトラウマが必ず存在しています。(精神病に至っている場合は例外です。心の病は精神病ではありません。)

 したがって、そのトラウマの正体をしっかりと認識し対処する必要があるのです。


 遺伝的要因が絡んでいても、人は変われます!!

 どのような心の状態も改善できます!!


 しかし、手遅れにならないように少しでも早めに対処する必要があります。こじらせ過ぎてしまえば、本人が治す意欲を失っていきます。


トラウマを過去に出来ないか・・・


 子供時代のトラウマを単なる過去の記憶に出来ないものでしょうか?!

 子供時代、いわゆる成長期のトラウマは私たちの人生に大きく関わってくるものです。
 良い影響であれば歓迎ですが、深刻な心の悩みや病を作りだす影響を与えるようなことがあれば避けたいものです。
 
 人生において、完璧な生き方などできません。
 多くの過ちを繰り返しながら、そこから何かを学びながら生きていくものです。

 人生がなぜ多彩であるかの要因の一つに、生まれ持った気質や才能があります。
 自分がそうであるように、親もその親から遺伝的に受け継いだものがあります。
 親は自分の能力の範囲内で子育てをするしかないのです・・・。

 親子であっても、遺伝的に違いがあるので、求める内容や度合いが違っています。
 そうした違いからくる求めても得れない様々な不満が、怒りや苦痛や落胆を作りだすのです。さらに、乳幼児において、親がどのようにスキンシップやその他の関わりを持った頻度によっても、人生に大きな影響を与えるのです。

 親も完璧ではないと分かっていても、幼児期からの不満や怒りは、心の奥に内在化され、理由は分からないけど、成長後に親への反発や怒りやそして、恨みが生じてきます。

 子供の時、親子の性格が違えば求めるものが違い、子供にとって「なぜこんな風にしかしてくれないのか」「なぜ自分にもっと関わってくれないのか」そうした疑問が解決できないと、自分は愛されていない存在なのだと悩みながらその現実を受け入れていきます。

 どうすれば、自分のトラウマを過去の単なる記憶に出来るのでしょうか?!

 トラウマの影響を受け続けていては、親子関係がどうのというより、あなた自身の人生そのものが破壊されてしまうことさえあるのです!!

 トラウマの影響を受けないために、単なる過去の記憶にする必要があります。

 心の問題は、機械の部品交換のようにはいきません。
 したがって、過去を含めた現実を受け入れることができるように、心の状態を変えていくことが必要です。

 「過去の記憶が消せますか?」という質問をたまに受けます。
 「消すことはできませんが、思い出さなくすることや、思い出したとしても苦痛を感じないようにはできます」と答えます。

 記憶は脳が司っています。脳内に作られる回路網を破壊して消し去ることはできません。コンピュータの記憶ディスクに書き込まれている内容の一部を削除するようにはいかないのです。
 
 しかし、人の心は、過去の記憶に対する受け止め方を変えることができるのです!!

 受け止め方を変えるには、理性の理解と感情の納得が必要になります。

 先に書いたように、親も自分も一人の人間として完全ではないという理性的な理解を深めることです。これが第一歩です。その為に心理療法が必要になります。
 
 次には、過去において傷ついた様々なトラウマとしての体験が、脳内の情動系で騒がないようにする必要があるのです。騒がせないために過去の歴史を納得させるのです。
 この為には催眠状態で、情動系を納得するように変えることが一番手っ取り早いのです。

 私たちは、多くの間違いを犯しながら生きています。そうして、自分が親となっても、やはり間違いを犯し続けることでしょう。
 どんなに、子供のことを愛していても、自分なりの関わり方、愛し方しかできないものです。
 こうした現実が理解できるように、あなたはいつまでも精神的に親にしがみつくことなく親離れをして成長していく必要があるのです。

 催眠状態という、特殊な環境下に脳を置くことで、あなたが望むことであれば、あなたは無理なく変わっていけるのです。

 それは、過去の人生を見つめ直し、過去の歴史から、未来に必要な多くのことを学ぶ時間ともなるのです。
 あなたの満たされた未来を手に入れる為に、価値ある時間となるでしょう。


無意識の世界

 

 普段意識できない無意識の世界をどうすれば覗けるのでしょう。

 直接無意識の世界にアプローチする方法があります。それは、催眠の技術です。
 もちろん深層心理学の知識も必要です。

 

 このダイレクトなアプローチはあなたがこれまで気付くことがなかった、幼児期からの心の秘密が暴かれるでしょう。

 心の発達の過程において意識されないまま刻まれてきた、トラウマの世界なのです。


 無意識の心の働きは、脳の中心部分(大脳辺縁系)で作られています。 

 無意識領域の脳の働きは、主に情動反応です。

 

 無意識の脳領域の働きは、私たちの“感情という心の働き”と、それにともなう身体反応、さらに生命維持に必要な自律神経の働きなのです。


 無意識と呼ばれる脳領域の中には、 

 トラウマだけが潜んでいる訳ではありません!!  

 しかし、

 トラウマを含めた長期のストレスなどで、

 無意識領域の脳機能がトラブルを起こし始めた時、

 “心の病”の始まりなのです。


 催眠状態を活用すれば、

 無意識の脳領域(大脳辺縁系)を探り、

 ダイレクトに心の深層に働きかけることもできるのです。


 意識(顕在意識)と無意識(潜在意識)の説明を、

 昔は以下のようになされていました・・・。


 「顕在意識」はいわば氷山の一角で、海面下に隠れて見えない部分が90%もあり、それが「潜在意識」なのです。などという説明が一般的でした。

 また、

 普段私たちが自覚して使っているのは、全体のわずか10%しかない「顕在意識」です・・・・などといった表現も昔はまかり通っていました。(現実に意識・無意識の割合は、1:9などというレベルではありません)

 さらにまた、

 「潜在意識」は、

 ◦    疑うことをしません。善悪の判断ができません。

 ◦    時間や空間がわかりません。すべて「現在」と捉えます。

 ◦    現実のことなのか想像のことなのか区別ができません。

 ◦    人称がないので、全て自分のこととして受け入れます。

などと、捉え方によっては間違いではありませんが、お笑いごとのような古典的な説明が現在もなされています。

 

 今現在を生きている私たちは、古典的な心理学的抽象的表現に惑わされることなく、意識や無意識を脳科学の範疇で捉え、正しく“心”という、脳の働きによって作られる実態として捉えていなければ、心の病を治すための心理療法や催眠療法の間違った実施を行うことになってしまうのです。

 “心”の働きの重要な要素である、脳機能によって作り出される“意識”、“無意識”の正しい認識を後の方で説明いたします。または、リンクされたWebサイトでもさらに詳しく説明しております。ぜひ訪れて下さい。



 *意識と無意識 

   *大脳辺縁系



無意識と人生

 

 人生には本当に不思議だなと思える出来事が起きます。

 また、何かが変わっていく“時期”というものもあります。


 それらをうまく受け止めて、どのように活かせるかが重要なことだと思っています。

 しかし、どう活かすことができるかは、これまで生きてきた人生の経験と学びによって変わってくるでしょう。


  これまでの人生をどのように自覚し、どのような気持で過ごしてきたか・・・。

  これまでの人生の集大成は、過去の生き方そのものの結果なのです。


  時に、間違った生き方をしてもかまいません。

 問題は、どんな方向性の意志を抱き続けているかでしょう。


  今、あなたがどのような幸運に恵まれるかは、過去の結果なのです。


  因果応報という言葉がありますが、因は果を生み出します。


 これは当然のことですが、

 人には、なぜそうしたいか分からないまま突き動かされる“何かの力”を感じる時があります。また、そうした“時期”があります。

  それは、意識されていない無意識からの衝動でしょう。


   こうした衝動が、

 あなたの人生の方向性を決定付けている

 ともいえるのです!!


  あの時なぜ、あのような行動をとってしまったのか・・・。

 どうして、あのような発想が生まれたのか・・・。

 なぜそうしようと思ったのか・・・。どうしてもこうしたい・・・。

 なぜあの時、あの思いや衝動が心を襲いあの行動を起こしたのか・・・。


 結果には、良きにつけ、悪しきにつけ私たちの人生には、多くの“なぜ”が付きまといます。


 人生を変えるには、そうした“なぜ”を、意識化する必要があるのです。

 それによって、私たちは、生きるという方向性をコントロールし、方向を誤ることなく人生の舵取りができるのです。


 もちろん、どのように判断し決断してよいか分からないときが多いものです。

 しかしその時こそ、自分の心の中から沸き起こる“意図”を自覚化させているかどうかが、その後の人生に大きく働きかけてきます!!


 あなたは、人生の中で、「不思議だな」と思える時間がどれほど多く持てるかどうかが、自分の人生を満喫し、人生の意義を感じながら感慨深く受け止め、生まれてきて良かったと心から感謝できる時間でもあることでしょう。


 そうして、このような心の時間を持つことが、

 あなたの“無意識”の成長にとっても必要なことなのです・・・!!



“心の力”

 
 人は自分だからこそ経験することができる、

 人とは違った、貴重で満足した人生を送ることができるのです。

 自分に最適な生き方を見出すこと、生き甲斐の境地に到達することは容易ではないでしょう。

 そこへの道程は、段階的であり、また無理と思える程に険しいこともあります。

 しかしながら、この世に生を受け、今現在生きているならば、そしてこれからも生きていくなら・・・

 

 そのためにも、“心の力”を信じて悩まないで欲しいのです。

 

 悩むと全てが壊れていきます。もちろん積極的な悩みは価値を生むでしょう。

 しかし、多くの人は悩む時、積極的な悩み方はできないのです・・・。

 もし、積極的に悩んでいるとすれば、それを人は悩んでいると自覚するより、何かを生み出すために、何かを変えるために、客観的な思考を働かせていると認識しているでしょう。悩みというより、産みの苦しみなのです・・・。

 

 避けるべきことは、主観的な感情による思考(悩むこと)なのです。

 こうした感情に振り回されていると、問題の解決策が見出せません。

 主観的から、客観的な思考に変えるためには、自分だけで悩み考え込んでいてもそこから抜け出すには無理があります。

 

 このままではいけない!! 何かを変えなければいけない!!

 と、あなたが感じている時、自分の心の深層を見つめて欲しいのです・・・。

 

 自分だけではどうにもならないことも多いのです・・・。

 脳の働きによって作り出される様々な現象には、私たちの受け止める能力や理解の範疇を超えて、ただ神秘的にしか感じ取れないような、論理的に説明できない現象があります。

 

 その1つに“心の力”があります。

 それを意識的に使いこなせるようになった時、

 人の人生の流れは、本来の生きるべき方向へと力強く展開していきます!!




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