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無意識の世界

 

 普段意識できない無意識の世界をどうすれば覗けるのでしょう。

 直接無意識の世界にアプローチする方法があります。それは、催眠の技術です。
 もちろん深層心理学の知識も必要です。

 

 このダイレクトなアプローチはあなたがこれまで気付くことがなかった、幼児期からの心の秘密が暴かれるでしょう。

 心の発達の過程において意識されないまま刻まれてきた、トラウマの世界なのです。


 無意識の心の働きは、脳の中心部分(大脳辺縁系)で作られています。 

 無意識領域の脳の働きは、主に情動反応です。

 

 無意識の脳領域の働きは、私たちの“感情という心の働き”と、それにともなう身体反応、さらに生命維持に必要な自律神経の働きなのです。


 無意識と呼ばれる脳領域の中には、 

 トラウマだけが潜んでいる訳ではありません!!  

 しかし、

 トラウマを含めた長期のストレスなどで、

 無意識領域の脳機能がトラブルを起こし始めた時、

 “心の病”の始まりなのです。


 催眠状態を活用すれば、

 無意識の脳領域(大脳辺縁系)を探り、

 ダイレクトに心の深層に働きかけることもできるのです。


 意識(顕在意識)と無意識(潜在意識)の説明を、

 昔は以下のようになされていました・・・。


 「顕在意識」はいわば氷山の一角で、海面下に隠れて見えない部分が90%もあり、それが「潜在意識」なのです。などという説明が一般的でした。

 また、

 普段私たちが自覚して使っているのは、全体のわずか10%しかない「顕在意識」です・・・・などといった表現も昔はまかり通っていました。(現実に意識・無意識の割合は、1:9などというレベルではありません)

 さらにまた、

 「潜在意識」は、

 ◦    疑うことをしません。善悪の判断ができません。

 ◦    時間や空間がわかりません。すべて「現在」と捉えます。

 ◦    現実のことなのか想像のことなのか区別ができません。

 ◦    人称がないので、全て自分のこととして受け入れます。

などと、捉え方によっては間違いではありませんが、お笑いごとのような古典的な説明が現在もなされています。

 

 今現在を生きている私たちは、古典的な心理学的抽象的表現に惑わされることなく、意識や無意識を脳科学の範疇で捉え、正しく“心”という、脳の働きによって作られる実態として捉えていなければ、心の病を治すための心理療法や催眠療法の間違った実施を行うことになってしまうのです。

 “心”の働きの重要な要素である、脳機能によって作り出される“意識”、“無意識”の正しい認識を後の方で説明いたします。または、リンクされたWebサイトでもさらに詳しく説明しております。ぜひ訪れて下さい。



 *意識と無意識 

   *大脳辺縁系



無意識と人生

 

 人生には本当に不思議だなと思える出来事が起きます。

 また、何かが変わっていく“時期”というものもあります。


 それらをうまく受け止めて、どのように活かせるかが重要なことだと思っています。

 しかし、どう活かすことができるかは、これまで生きてきた人生の経験と学びによって変わってくるでしょう。


  これまでの人生をどのように自覚し、どのような気持で過ごしてきたか・・・。

  これまでの人生の集大成は、過去の生き方そのものの結果なのです。


  時に、間違った生き方をしてもかまいません。

 問題は、どんな方向性の意志を抱き続けているかでしょう。


  今、あなたがどのような幸運に恵まれるかは、過去の結果なのです。


  因果応報という言葉がありますが、因は果を生み出します。


 これは当然のことですが、

 人には、なぜそうしたいか分からないまま突き動かされる“何かの力”を感じる時があります。また、そうした“時期”があります。

  それは、意識されていない無意識からの衝動でしょう。


   こうした衝動が、

 あなたの人生の方向性を決定付けている

 ともいえるのです!!


  あの時なぜ、あのような行動をとってしまったのか・・・。

 どうして、あのような発想が生まれたのか・・・。

 なぜそうしようと思ったのか・・・。どうしてもこうしたい・・・。

 なぜあの時、あの思いや衝動が心を襲いあの行動を起こしたのか・・・。


 結果には、良きにつけ、悪しきにつけ私たちの人生には、多くの“なぜ”が付きまといます。


 人生を変えるには、そうした“なぜ”を、意識化する必要があるのです。

 それによって、私たちは、生きるという方向性をコントロールし、方向を誤ることなく人生の舵取りができるのです。


 もちろん、どのように判断し決断してよいか分からないときが多いものです。

 しかしその時こそ、自分の心の中から沸き起こる“意図”を自覚化させているかどうかが、その後の人生に大きく働きかけてきます!!


 あなたは、人生の中で、「不思議だな」と思える時間がどれほど多く持てるかどうかが、自分の人生を満喫し、人生の意義を感じながら感慨深く受け止め、生まれてきて良かったと心から感謝できる時間でもあることでしょう。


 そうして、このような心の時間を持つことが、

 あなたの“無意識”の成長にとっても必要なことなのです・・・!!



“心の力”

 
 人は自分だからこそ経験することができる、

 人とは違った、貴重で満足した人生を送ることができるのです。

 自分に最適な生き方を見出すこと、生き甲斐の境地に到達することは容易ではないでしょう。

 そこへの道程は、段階的であり、また無理と思える程に険しいこともあります。

 しかしながら、この世に生を受け、今現在生きているならば、そしてこれからも生きていくなら・・・

 

 そのためにも、“心の力”を信じて悩まないで欲しいのです。

 

 悩むと全てが壊れていきます。もちろん積極的な悩みは価値を生むでしょう。

 しかし、多くの人は悩む時、積極的な悩み方はできないのです・・・。

 もし、積極的に悩んでいるとすれば、それを人は悩んでいると自覚するより、何かを生み出すために、何かを変えるために、客観的な思考を働かせていると認識しているでしょう。悩みというより、産みの苦しみなのです・・・。

 

 避けるべきことは、主観的な感情による思考(悩むこと)なのです。

 こうした感情に振り回されていると、問題の解決策が見出せません。

 主観的から、客観的な思考に変えるためには、自分だけで悩み考え込んでいてもそこから抜け出すには無理があります。

 

 このままではいけない!! 何かを変えなければいけない!!

 と、あなたが感じている時、自分の心の深層を見つめて欲しいのです・・・。

 

 自分だけではどうにもならないことも多いのです・・・。

 脳の働きによって作り出される様々な現象には、私たちの受け止める能力や理解の範疇を超えて、ただ神秘的にしか感じ取れないような、論理的に説明できない現象があります。

 

 その1つに“心の力”があります。

 それを意識的に使いこなせるようになった時、

 人の人生の流れは、本来の生きるべき方向へと力強く展開していきます!!



トラウマとは・・・。


 現代はトラウマ(心の傷)という言葉をよく聞かれることでしょう。 

 しかし、無意識領域に潜むトラウマを正しく認識されている人は少ないのです。

 

 私たちの心は、脳の働きによって作られているということを疑われる人は、もはや現代において存在しないでしょう。


 この私たちの脳は、生まれた時から、少しずつ多くのことを学び吸収し成長していくのです。生まれもって完成していないので、乳幼児から子供時代にかけて、多くのことを。その置かれている環境から影響を受け続けているのです。

 

 私たちは、自分が子供だった時に、両親や周囲から作られる環境によって、どのような影響を受けて育ってきたのかを、人生のどこかの時点で静かに振り返って見ることも必要な時代になってきました。


 幼児期から形成された人生の歴史が、全てトラウマとなっていることは当然ありません。

 しかし、全くトラウマがない人生も考えられません。

 

 生育歴の中で、どういったものがトラウマとなって、その後の人生にどの様にまたどの程度の影響を与えるかは個人差があります。


 それを決めるのは、生まれ持った気質と、環境の内容と度合いでしょう。

 遺伝要因と環境要因といわれていることです。


 なぜ私たちは、トラウマという人生の歴史にこだわるのでしょうか?


 その理由は、トラウマが意識化できていない記憶として抑圧されているか、意識化できていたとしても、今の悩みや心の病を作り出しているストレスとの関わりが明確になっていないからです。


 心の問題を解消するには、トラウマとの因果関係を明確に意識化する必要があるのです。


 私たちは、今悩んでいることの原因や、心の病が発症して苦しむようになった原因が何なのかを知ることと、改善の道を示されることで安心感を得て心を治していけるのです。

 

 表現を変えれば、悩みや心の病の進行は、“不安”という感情が症状を増長させ悪化させているといっても過言ではありません。


 こうした不安を解消し、前向きに今の心の状態の改善に取り組むために、トラウマを無意識領域から引き出して、因果関係を明確にし、的確な対応をとる必要があるのです。


 ここでもう一度、トラウマとは・・・

 現在のあなたに、悪影響を及ぼしている幼い時期の感情の記憶なのです。


 子ども時代は、自分が置かれている環境を適切に認知する能力がまだ十分に備わっていません。子どもの心の発達は、脳の発達であり、脳は発達途上であるが故に、子どもなりの未熟な受け止め方しかできないのです。


 未だ人生経験が薄い子どもが、大人の人生を理解することなどできないのです。


 子どもが受け止めている世界の中で重要なのは、子供にとって自分の親が自分に対してどのような気持で関わっているかではないでしょうか。

 

 子どもは自分の親に十分に愛され、構ってもらえる事で安心感を持って成長していけるのです。

 しかし、親の何かの事情で、子どもが望む思いを満たしてやれなかったら、子どもは問題を残した人生を歩み始めます。

 

 親も一人の人間として、不満も悩みも苦痛も感じて生活しています。また、夫婦間の性格の不一致などによって、子どもが心を痛めるような環境を作り出すこともあるでしょう。

 しかし、そうした親が作り出す環境を子どもは適切に理解できないのです

 両親がいつも喧嘩ばかりしていたり、親が常にイラついていて怒っていたり、暴力を振るわれたり、悩んでいたり、病気がちだったり、いつも愚痴を言っていたり、精神的に不安定だったりしたら、子どもは確実に悪影響を受けます。
 
 子供にとっては、その家庭環境の中で、様々な誤解をして育ってしまうのです。

 そうした誤解からくる精神的苦痛の感情が無意識の中に抑圧されて、後にトラウマとなって症状を作り出していくことになります。

 退行催眠は、子供時代の記憶を追体験し、当時の感情を呼び起こすのと同時に、当時の環境と親の置かれていた状況や心情を大人としての客観性を持って見つめ直すことなのです。


親と子の関係


 親子の関係がトラウマとなっていることがよくあります。しかし、それを自覚されていない場合も多いのです。自覚している場合であっても、本当に深い部分が認識されていないことが多いように思います。

 幼い時から、母親の表情をうかがい、母親の気に入るように振る舞っている子どもがいます。常に母親の機嫌を気にして過ごしているのです。

 もちろん父親に対してそうである子どももいますし、両親に対してそうである場合もあります。しかし、本能的に子どもはまず母親に濃密な関係を求めるものです。

 乳幼児の時期は母親にとって自分の子どもが誰よりも愛おしく感じ、育児における関わりの中で、乳児のさまざまな要求を汲み取り、スキンシップや言葉による語りかけをおこなうものです。そうして我が子へのさまざまな思いや期待を託します。

 一般的にそのように乳幼児は母親の腕の中で安らぎと安心感を育んでいきます。そうした母子間の関係を保ちながら過ごすことで、子どもは「母は常に側にいて自分を守ってくれる」という安心感の中で少しずつ冒険をして成長していきます。

 このような自然な(本能を満たした)環境を乳幼児が得ることができなかった場合、ひとりでいる能力が育たずに、外の世界に関心を抱き母親から離れて行動することが出来なくなっていきます。
 特に母親が子どもに対し無関心で、あまり関わろうとしなかった場合、子どもは成長過程において、親の顔色をうかがいながら寂しさや不安や絶望感などに無自覚のまま苦しむことになります。

 母親が出産後長期に病気をした場合や何らかの原因での死別や離婚していなくなった場合なども同じです。

 また、子どもの心と向き合うことがなく、子どもが求めている気持などが無視されて、ペットとしてかわいがるような関わり方をする親の場合も問題を残します。子どもの服装や髪型などをかわいく整え、見かけを楽しむことに熱心なだけの親の場合です。

 その他にも、子どもが親に愛され必要とされるために、親が口にするいろんな愚痴の垂れ流しの聞き手に回って成長する場合も悲惨といえます。

 愚痴を聞きながら、親に気にいられる為に味方として振る舞い、自己主張が出来ない、自分の要求を押さえて表現できない、周囲に気を使う子どもとして育っていきます。

 そうした手のかからない良い子で育つ過程でつくられていく心が、親に対する怒りの感情として蓄積されて、抑制された怒りの感情や絶望感が無自覚のまま後に親への恨みへと変わっていきます。
 
 子育てにおける親の傾向は、親自身の遺伝的要因と生育環境によって決定付けられている面が強いといえます。親自身も、自分の気質によって子どもと接し、自分が経験してきていない世界を子どもに与えることができないのです。

 しかしながら、子どもは親にかまって欲しく、深い愛情に抱かれたいのです。

 親子間のトラウマはいろんなケースがありますが、その1つとして遺伝的傾向による例をお話しします。

 親子は遺伝子によって繋がっています。ただし、両親の遺伝子である24種類の染色体の何番目の染色体の2種類のどちらを受け取ったかによって個体差が出ます。また、親の人生では発現していない遺伝要因を子どもが発現している場合があります。
 子どもは親の単純なコピーではないのです。様々な違いも生じます。

 親子の関係が、うまく関わっていける場合とそうでない場合の違いは、親のみに問題があるのではなく、子どもが受け継いだ遺伝要因によって決まることも多いのです。
 そのことに目を向けてみましょう。もちろん、親の子ども時代の環境要因も重要な要素ですが後に回します。

 親子間において、親が子どもの性格を理解できなかったり、容認できずに愛せなかったりというケースもあるでしょう。子どもが複数いれば、偏った接し方をしてしまうケールも多いでしょう。
 
 子どもの方は、きょうだいで自分の方が愛されなかった。大事にされなかったといじけることもよくあります。
 勉強に限らず、何かで差があり過ぎて嫉妬したり、悩むこともよくあります。

 たとえば母子間で上手くいかない場合は、母親と子どもの遺伝的要因がかけ離れてしまっている場合と表面は違って見えても遺伝的気質の本質が似かよっている場合があります。
 遺伝的に似ていても、子どもがまだ成長過程の場合、その幼い脳による環境認識と適応では、親との関わりで誤解が生じることも多くあります。

 親にとって本質的に自分と似ているがゆえに、自分の嫌な面を重ねて見てしまう場合などもあります。そんな時は親の方でも反発が生まれたり、不快に思うこともあるでしょう。もちろん、愛情が深まる場合もあります。

 遺伝子の関わりによって、様々な親子間のドラマが展開することは事実なのです。

 (詳しい遺伝がらみのトラウマは、後に表示していますリンク先のWebサイトをご覧下さい)

 もし、夫婦間の仲が悪かったとします。夫に不満や苦痛を強く抱く妻が、子どもが息子でも娘でも、夫と性格や顔が似ているということでうまく愛せなくなるケースもあります。

 また、せっかちで几帳面な母親がのんびりで雑な子どもの性格を、しつけとして過剰に叱って育てるケースもあるでしょう。親は自分の性格に合わないことで不満が生じるのでしょうが、それは子どもにとってはトラウマとなっていきます。

 また、遺伝傾向による脆弱性で、心の病が発症する場合もあります。または、軽い発達障害(AS,ADHDなど)の場合も親子間でトラウマをつくってしまう場合もあります。身体的病気や障害だと親からも周囲からも理解されますが、心に絡む問題はまだ理解されないことが多く、躾でどうにかなると思われがちなのです。

 遺伝というメカニズムがはっきりと解明されていくこれからの時代において、私たちは認識を新たにしなければならないことや、もっと学ばなければならないことが起こってくることでしょう・・・。

 両親から理論上は半分ずつ受け継ぐ遺伝子(染色体を構成するDNA)による様々な心の状態をもっと理解した親子関係が望ましいことだと思っています。

*遺伝子とトラウマ


 


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