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第四節 音

音は空間を刻む。


音は空間を整える。


比叡山でひっきりなしに響く鐘の音が

肉体と魂、人と動物、バラバラになった家族を一つにする。




第五節 夢の池

そのちきゅうの子は淀んだ小さな池に着いた。


少し暗い印象のその池の淵にはここまで一緒に歩いて来た案内人もいる。

案内人の男の子は階段を下りていくかのように池に入り

ちきゅうの子も手を引かれるままに水の中へ潜った。


水の中は底が見えないくらい深い。


「こう見えてもこの水はとっても清らかなんだよ。」


彼が言うように確かに池の中は驚くほど清らかで神聖なところだとちきゅうの子は思った。


赤ちゃん龍なのだろうか、

周りには小さな白い蛇のような子たちがたくさんいた。



ちきゅうの子はそんな夢をみた。




第五章 高山寺

第五章  高山寺

        第一節 未知の扉


第一節 未知の扉

随分山奥まで来たものだとそのちきゅうの子は思った。

京都市街から長いことバスに揺られて降りたところは栂尾山の高山寺。


ひっそりとして人気のない境内を歩いていると大きな足を見つけた。

仏足石だった。

足の指が一本多いような気がして

「一本、二本、三本……」

と数えていると、喉のあたりに ずんずん と力を感じた。

ずんずん ぐんぐん  ずんずん ぐんぐん

その感覚はどんどんはっきりしたものになり
喉から渦を描くように広がっていく。

ちきゅうの子の体はこの土地と共鳴しはじめ、

ぐわんぐわん ぐわんぐわん

と、体は弧を描きながら奏ではじめた。

やがてその音楽は燃えるマグネシウムのように眩しい光となり

「Speak out ! Speak up!」

とちきゅうの子に叫びはじめた。


「あ、扉が開いた」

とちきゅうの子は心の中でつぶやいた。

内なる未知の扉が開いたような感覚。


宇宙と繋がる扉はいつでも内にある。

高山寺の煌きはちきゅうの子にそれを思い出させた。



第六章 室戸岬

第六章  室戸岬

        第一節 金の川



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