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 摩天楼の狭間に立って見上げた

 垂直の壁面が続く先は高く遠い

 山なら登れるかな、ふと思った

 ビルの展望台から下を覗いた

 遥かな谷で点のような車が走る

 山のてっぺんにいる自分を想像した


 暫くしてどこからか

 「そんなもんじゃないよ」

 山がクスクス笑い出した

 「とてつもなく大きいのさ」

                          山がハハハと大笑いを始めた

                          私にはできっこないと言わんばかり

                          今度はきっとてっぺんへ行ってやる





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  どうしたの 悲しい顔をして

  どうしたの 辛い顔をして

  あなたの心にそっと触れさせて

  「悲しいね」と 「辛いね」と

  
  そして

  淡雪のように解けたら

  涙になって流れて行くよ







秘密基地


 
 ぽっかり頭上に空いた小さな空から

 緑色の光と風のシャワーが舞い降りて

 流れる水の天使たちが空中で踊っている

 ああ、こんなにも心地よい場所は

 誰にも教えない私だけの秘密基地だ















蓮華畑


 蓮華畑の真ん中に座って目を閉じた

 風が幼い私を連れてきた

 5才の私が

 小さな手で蓮華を摘んでいた

 見上げると今日も大きな空があった






この本の内容は以上です。


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