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息吹


 
 生命の息吹いっぱいの山の中は

 空気も元気な若草色

 大地から這い出た命のモヤモヤが

 一気に空へ駆け上がり

 木々の間から生暖かい風が

 私をめがけ押し寄せる

 大きく息をしないと胸が苦しいほどだ






ブナ


 
 山肌を駆け上がって風がやってきた

 風はザワザワと賑やかな音を立て

 私のいる尾根道を急ぎ足で通り過ぎた

 見ると不器用なほど曲がりくねった

 ブナの老木たち その枝の先から

 小さな葉が空いっぱいに広がっていた

 私も ブナの葉のように
 
 揺れる光の下で風を追いかけた





 

 


 
 摩天楼の狭間に立って見上げた

 垂直の壁面が続く先は高く遠い

 山なら登れるかな、ふと思った

 ビルの展望台から下を覗いた

 遥かな谷で点のような車が走る

 山のてっぺんにいる自分を想像した


 暫くしてどこからか

 「そんなもんじゃないよ」

 山がクスクス笑い出した

 「とてつもなく大きいのさ」

                          山がハハハと大笑いを始めた

                          私にはできっこないと言わんばかり

                          今度はきっとてっぺんへ行ってやる





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  どうしたの 悲しい顔をして

  どうしたの 辛い顔をして

  あなたの心にそっと触れさせて

  「悲しいね」と 「辛いね」と

  
  そして

  淡雪のように解けたら

  涙になって流れて行くよ







秘密基地


 
 ぽっかり頭上に空いた小さな空から

 緑色の光と風のシャワーが舞い降りて

 流れる水の天使たちが空中で踊っている

 ああ、こんなにも心地よい場所は

 誰にも教えない私だけの秘密基地だ
















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