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職員の休憩室

 

 多くの図書館の図面を見ると寂しい箇所があります。それは職員の休憩室で、図書館利用者には馴染みがない場所です。そもそも休憩室がないところもあり、昼食は事務室で食べるしかない場合もあります。お昼過ぎになると職員が時間交代で事務室でお弁当を広げ、その近くでは別の職員が電話当番などの仕事をしていたりします。事務室には弁当の匂いが漂い、気軽に会話などでもきません。

カウンターに立っていると、利用者から無理難題を要求される場合もあります。首都圏の中央図書館によっては、土日は貸出・返却カウンターに常に行列ができて忙しいですし、職員はミスの無いように注意しなければなりません。疲れを感じることもあります。

 リフレッシュのためにも、新たな企画を創り出すためにも、充実した職員の休憩室は必要です。冷蔵庫、電子レンジ、給湯完備だけではなく、テレビ、ソファやテーブルを配して各々がくつろげる場所を設けます。休憩時間はリフレッシュに専念し、次の仕事に当たれるような環境を整備します

体調が思わしくないときや、少し休みたいときもあるでしょうから、仮眠室設置したい。実際、15~20分間程度の昼寝をすると作業効率がアップするといわれています。このことから仮眠室での昼寝を奨励します

 職員のためのスペースを充実させるために館長室は作りません。館長は、職員の動きを把握するため、事務室に机を設けるだけでよいでしょう。


カウンターワークだけではなくフロアワークも充実

 従来、図書館の入り口付近にあるBDSbook detection system磁気を利用した図書館資料の亡失システム)は設置しません。図書館資料の盗難被害は、新聞に記事として掲載されることもあります。盗難防止のためにBDSを設置する図書館が多くなっており、その効果はあって、ある大規模館では「BDSを設置して紛失が今までの3分の1に減少した」そうです。

 あえて、BDSを設置しないのは、図書館員のフロアワークを充実させることによって館内に目を行き届かせるためです。図書館員をカウンターだけに配置するのではなく、フロアにも配置し気軽に話しかけてもらえるようにします。配架、書架整理は見回りを兼ねます。配架や書架整理をしない職員もフロアに配置し、来館者の様子を見ながら声をかけたり、案内を行います。

 館内はユニバーサルデザインを意識した物をなるべく設置するようにします。公衆電話やパソコン、トイレなどは、基本的に一人で使えるようにユニバーサルデザイン化します。

 一方で、視覚障害者誘導ブロックは床につけません。高齢者や足腰が弱い方はつまずきますし、ベビーカーの通行にも不自由です。

 誘導が必要と思われる時には、フロアワークを行っている職員がすぐさまかけつけ、対応します。視覚障害者だけではなく、助けを必要とする来館者に対応できるようにフロアを見回すのです。そうすることで、職員やや来館者と声を交わすきっかけのひとつになります。ゆくゆくは図書館と来館者がつながることになります。


ロボット司書

図書館に人型ロボットを配置したいと思います。その理由は大きく2点あります。

1点目は危機管理の面です。図書館は女性が多く働いており、男性が少ないため問題のある利用者の対応に苦労することもあります。職員が殴られ怪我をすることもあります。対応に苦慮するときに、ヒトそっくりのロボットが対応します。殴られても暴言を吐かれても、ロボットだからなんてことはありません。

2点目はフロアワークの強化です。すべての職員が図書館の専門家として配置されているわけではなく、図書館勤務が初めての人もいます。フロアにいて話しかけられてもうまく対応できないこともあります。そんなとき、ロボットなら必要な情報は入れてあるので回答ができることもあります。

子どもや高齢者にとっては、館内OPACよりも人型ロボットの方をおもしろがり、馴染みやすいと思われます。何より音声操作にも対応しているため、さながらヒトと会話をしているように自分が知りたい情報を得られることが最大の特徴です。

調べごとや問い合わせ内容をロボットに蓄積させれば、ロボットは必要なデータを瞬時に検索し、回答ができます。


館長と職員の距離

 実務経験がなく、図書館に関しては素人の人が図書館長になる場合があります。実務を知らないため職員と話が通じないこともあり、運営に支障を来たしたり、職員からはただ椅子に座っているだけだと思われたり、職員の立場としては話しにくい雰囲気を出していたりと、館長に対するイメージはあまりよくありません。しかし、図書館によっては館長名が広く知られ有名なところもあります。

 館長は雲の上の人ではありません。時間のあるときは積極的にカウンターやフロア出て利用者接し、職員が日々こなしている実務進んで行い理解することで職員の働きやすさや利用者サービス向上に何が必要かを考えることができます。図書館に行ったときに館長がどの人かすぐわかれば、そこの図書館の館長は利用者から広く知られていることになるでしょう。

 館長は職員とともにイベントを企画するなど、共に仕事をすることによって距離を縮める努力をします。また、職員に仕事の支障を来たさない程度に話しかけるようにします。悩みを抱えていないか、困っていることはないか、体調はどうかなど気にかけることによって、職場の良い雰囲気をつくり、一体となってサービスを提供していくことができます。館長になるからには、何かしらの専門知識や技能があるはずです。存分に能力を発揮できると思います。


図書館以外のことを学べる研修に積極的に参加

 図書館の専門家であることは大切ですが、外の様子も知らないと世間の感覚とはずれてきます。

 環境教育のインタープリターは、これからの図書館サービスに参考になります。インタープリターとは、自然と人との仲介となって自然解説を行う人のことです。自然体験型の環境教育活動の企画や指導に当たっています。図書館に当てはめると、一部では実施されている単なる図書館のガイドツアーではなく、図書館資料を紹介するツアーです。インタープリターは、図書館資料と人を結びつけるためのひとつのヒントになります。

 私たちの日常に溶け込んでいるコンビニエンスストアで働いてみることも勉強になります。POSレジスタと物流の流れは、図書館業務に置き換えると、資料選定や図書館システムの再構築のヒントになります。しかも、少数精鋭、接客、お客様対応など学ぶことは多くあります。

 また、自衛隊体験生活は、自衛隊のことを知るきっかけになると同時に、組織として動くことの大切さや帰属意識を高めることができます。こういったことは、一般企業においても新人教育の一環として導入しています。

 図書館業務に直接関係があるものとして書店があります。商品の陳列、売場のPOP作り、在庫確認、返本作業など出版流通の一部を知ることができます。

 外部のことを知り、ノウハウを取り入れることは大切です。そして、他の業界では当然となっていることの後追いであることも自覚する必要はあります。今後はできれば、図書館とは関係ない業界が、図書館の良いところを取り入れるようなことがあってほしいと思います。



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