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パウダールームのヒロイン争い!!

 ここは、キャラバン「リップス」の船内。船と言っても、何故か空を飛んでいる。それもそのはず、SFによくありがちな、メインのバトルシップ。つまり「滑空式航空母艦」な訳でして、空母などという、軍事用の船の入手の経路はさておき、ここは船室を改造して作られた広間、パウダールーム。通称「女部屋」の素顔をちょっとだけ拝見することにしましょう。賑やかですよー。うるさいぐらいに。それはもう、はい。

 

・ファーナさん(隣国ファビオのお嬢様)
・リームさん(主人公の姉で女剣士)
・レマーユさん(主人公の妹で修道女)
・ニーナさん(現役ジャーナリスト)

 

<天の声>

「さあ、君たちの中で、誰が一番ヒロインに相応しいか、競争してみるがいい。私はこれで去る。では、がんばってくれ給え」

 

「あん? 今、誰か何か言わなかったか?」

 リームさんは野生の本能があるらしく、天の声がきちんと届いたようだった。屋内にいても、風呂の時以外は、重たい赤いスーツというか、赤い甲冑を常に身につけている。

「あ、あたしも聞こえたみたい。この中から、ヒロインに相応しい人は誰でしょう、ってお話が」

 ファーナさんは、天性の勘というか、第六感が働くらしく、確実に天の声を聴いていたようだった。まあ、天然、と言ってしまえばそれまでだが……。

「おい、レマーユ、何念仏唱えてるんだ。今はヒロイン争いの時間だぞ!」
「……さあ……祈りに夢中で、何も気づきませんでした」
「まったく……祈ったところで、神様は
何もご褒美くれやしねえぞ!」
「実は、私も聞こえたの、って、原稿送信完了っと」

 ロン毛の年長者が、情報端末の前からくるりと皆の方を向き直った。そして、やおら言い放った。

「ヒロインは、副船長でもある、この私ね。あなたがたとはキャリアが違うしスキルも違うわ。伊達に、長年ジャーナリストしていないもの」
「ちっ、馬鹿馬鹿しい。そんな事務方みたいなヒロインがあって堪るかってーの。やっぱ女は度胸と強さだ。なので、アタシの勝ち。不戦勝ってか」
「待ちなさいよねー。何勝手に言ってるの。ヒロインは、このファーナさまでしょ。格式が違うのよ、庶民とは。こーんな赤いザリガニみたいなのがヒロインなんて、絶対あり得ない」
「コラ!! アタシを指さして、ザリガニとは何だよ。失礼だなあ! アタシに謝んなさいよ!」
「筋肉バカがえらっっそうに」
「バカたあ何だ!!」
「なによー? スウォードで勝負する気?」
「上等じゃねえか!! だいたい普段から、鼻持ちならないお貴族風情が気に入らねえ」
「ちょ、ちょっと、やめなさい二人とも。ここは、穏便に。ファーナさん、ザリガニ発言を撤回してちょうだい。そうすれば、丸くおさまるから、ね、ね」
「誰がこんな甲冑女に謝るものですか。だいたい普段から、筋肉バカっぷりが嫌で嫌いで」
「なんだとこらああ!!」
「もう、いい加減になさい。これ以上やると、私も我慢の限界というものがあるので、喧嘩はおよしなさい」
「ばっきゃろー!! 年増は引っ込んでろ!!」
「そうよそうよ、なに保護者面してるの、バカみたい」
「な、なんですってええええ!! きいいいいー」

 三人とも、SFによく出てくる、レーザー光線系の剣を取り出して、構えた。そうして、ファーナがリームめがけて剣を振り下ろした。そこへ割って入るニーナ。


「乱暴はやめてって!!」
「うるせえ!! 謝るのが、先だろう!?」
「まだ懲りないのね、あんたたち!!」
「まず張本人のお前が謝れ!!」
「絶対に嫌!!」


 命がけの内輪もめだ。ギリギリと光の剣は迫り、頬を青白く染める。そこへ、窓際で祈っていたレマーユが、開いた呪文の書の上に十字架を置くと、なにやらつぶやきはじめた。すると、三人の脚は下から急速に凍って行き、やがて、熾烈なレーザー光もぷっつりと止んだ。

 そう、出来上がったのは、瞬間冷凍ヒロインたちだった。そうして、レマーユが呪文を終えると、面倒くさそうに本を閉じ、十字架を首からかけ、収納した。

「お姉様方、しばらくアタマを冷やしてください。真のヒロインは、レマーユさまー。ばんざーい。さて、晩ご飯の支度をしなければ……」

 と、低エントロピーな声でつぶやきながら、そそくさと部屋を後にした。

 

 さて、彼女たちは、いつ解凍されるのだろう。それだけが気がかりだ。


キャラバン「リップス」、滑空式空母の紹介

「皆さん、ど、どうも。一応リーダーの、ナバス・クルクです。クルク、と呼んでください。先程は、姉たちがヒロイン争いとかで、粗相をしでかしたようで、どうも済みません。後できつく言っておきます」

「さて、このキャラバン“リップス”は、“ピッツリー7570”という、軍用の航空母艦の中古を、民生用に転用したものです。叔父のチェルダードが、元陸軍大尉でして、なんというか、そのコネを使って、格安で払い下げてもらったもの。整備してもらったので、外見は多少旧式ですが、きちんと空を飛びますし、内装だって新品同様です」

「まず、“キャラバン”を名乗っている以上、誰かからモノを仕入れて、誰かに売る、仲介業者みたいなものなのですが、お客さんも、地上を行き交うキャラバンの皆さんが多いです。つまり、ここは、キャラバンのためのキャラバンな訳でして、キャラバンの皆さんの“業務用マーケット”と言った方が適当かと思います」


「ここが、お客様カウンターで、現在、リップスの女性陣が、接客を行っています。そして、僕ら男性陣は何をしているのかというと、売却する商品を梱包したり、納品したりします。ここらへん一帯が、一階のキャッシャー、と呼ばれている店舗兼倉庫です」

「店舗兼倉庫の二階には、先端のコックピットまで続く、長めの廊下があります。そして、左右に分かれて、居住用スペースがあります。これを居室といい、この二階のことを、単に居室階、と呼ぶ場合があります。さすがに以前、軍人さんが使っていたように、調理室、食堂、個人ごとの居室が完備されています。ここで、珍しい設備を挙げると、たとえば、体を鍛えるトレーニングジム室だとか、レマーユがしつらえた小さな教会、先程の男女部屋、通信室、そして最先端には、作戦司令室があります。おっと、ここからは部外者立ち入り禁止です」


「居室階の後ろ、メインエンジンの前の吹き抜けには、“ライト・ムーヴァー”と呼ばれる、移動戦闘用ロボットのようなものがあります。これは何に使うかというと、有事の際の戦闘要員……僕、カイザル、姉さんたちがこれを操縦し、外敵を迎撃します。あ、ファーナのムーヴァーは、ちょっとデコレーションが派手で、あまり戦闘向きではないようです。……さすがはお貴族さま、豪華だなあ。……また、武装は解除してあるとはいえ、一応、航空母艦なので、最低限、船を守ることが出来る砲撃ブースも、船体側面に各一カ所づつにあります。さすがに、バリアーとかいう高価な装備はありません。コツコツと、チマチマと、敵を倒すだけです。バリアーがあると便利なんですが、誰か買ってくれないかなあ……」


「そして、船を上から見て水平尾翼のちょっと手前にある開口部ですが、ここは飛行機の天井に当たる部分です。そこから前を見ると、小さな滑走路と、カタパルト装置があります。ライト・ムーヴァーは、この開口部に向かって、高性能の油圧ジャッキでせり上がり、ここから発進、着艦を行います。また、小さな軽飛行機くらいならば、離着陸が可能です。開口部には屋根があり、通常、ここを含めたライト・ムーヴァーなどの保管場所を、格納庫といいます」

「キャラバンの商取引が終わると、一階は側面の扉が閉められます。たまに、乗り遅れたりする女子若干名が、通用口の鍵を使って中に入って来るので、艦の発進には注意が必要です。エンジンの火力はロケット並みなので、かなり熱いです。また、艦全体のコントロールは、グリシア船長と、ニーナ副船長が担当します。あまりにも居室階の廊下が長いので、居室から船長は自転車を使って作戦司令室に行き、緊急時に備えます。意外とローテクな装備で補っています」

「で、リーダーである僕は何をするかというと、リーダーとしか答えようがないのですが、最終的に物事を判断する際に、船長に運行計画を伝えたり、それを作成したり、チェルダードさんの意見も聞き、店長であるニーナさんにも店舗を開く日時、場所を決めてもらい、僕が総合的に判断して、みんなをまとめるのが仕事です。そういう修行を、若いうちから積むようにと、チェルダードさんは敢えて自分から手を下さず、若い僕らに任せているのです」

「リップスは、国境を越えます。但し、休戦ラインがある西ビザリナ。つまり、バイザル皇国には行けないので、東半分のビザリナ共和国と、その同盟国の間で国境を越えてビジネスやら、依頼の案件などを受けます。表向き、キャラバンとして、各国の物資をビザリナ共和国本国に投下する業務があります。裏向きは……。あまりしゃべっちゃダメなんですが、準正規軍として、正規軍の後方支援に当たる、ちょっと命がけの任務もあります。業務はお金儲け。任務は任務ですから、正規軍司令室から直接画像で指示が飛んできます。どこそこの部隊に何を運べ、とか、場合によっては、ついでだから敵を倒してくれ、という無茶ぶりもあります、はい」

「リップスの全貌、まだまだお伝えしきれていないのが現状です。船の紹介をしてくれと、チェルダードさんに言われたので……まだまだリーダー失格ですね」


小ネタエピソード(1)

洗面所でファーナが、Tシャツ姿のクルクとリームに声をかけた。

「あなたたち姉弟、全然似てないよねー」

リームが、ううん、そんなことないよ、という顔をした。

「そうかしら。まず、クルクの髪を紅く染めてー。ヘアスプレーで立てたら……」

「まあ、そっくり!」

「リーム、いつの間に洗顔中のオレに何をした!?」

そこへ、レマーユがやってきた。

「あ! お姉さまが二人!」

「ちげえよ! オレだよオレ!」

「やっぱりお姉さま!」

「レマーユ! オレはナバス・クルクの方だよ! これでも主人公だよ!」

「まあ、あたいのバストは真似できねえけどさ」

「真似すんなよ! じゃなくて、真似させんなよ!」

「あたいのパッド付きブラ貸そうか、クルク?」

ファーナがクルクにブラを着用させようとする。

「リームちゃん、お着替え、お着替え」

「いらねえよ! なんだよこのランジェリー! 金輪際ごめんだね!」

レマーユも続ける。

「お姉さま、早く甲冑を! 女の子の半裸は良くないですわ!」

レマーユとファーナの二人がかりで、クルクの身体に、勝手にカキンコキンと紅い甲冑が組み上げられていく。

「お姉さま、行きましょ! ファーナさんも一緒に!」

「じゃあ、オレは髪を洗って……」

「オレにになろうとするなよリーム! ああもうっ! 何だよこの格好……」

「さーて、オレはカイザルのところへ行こうかな。まずはスポーツブラに変更っと」

「もうさあ、誤解を招くだろ、って、手を引っ張るなお前らー!」

「うっしっし。今日は一日、クルクの振りしていよーかな?」

 

このように、色素の薄い髪の毛の、ナバス・リームとナバス・クルク。実は、双子のようにそっくりなのでした。

 

     ◇ ◇ ◇

 

遅れて起きてきたイプス・カイザルが、遅めの朝食を摂りに食堂に現れた。炊事場にいたのは、ナバス・レマーユただ一人。お皿を拭き終えたところ。

「あら、カイザルさま、おはようございます。今日はお寝坊さんでしたの?」

「あ、ああ」

「お食事は? あー、まだのご様子ですね。今すぐ作りますー!」

「作るって……今朝は何を?」

「ナタデココ入りタピオカミルクとトーストです!」

「ちょ……」

「はーい?」

「ちょっと待ってくれ。オレは一番嫌いな物がナタデココとタピオカで……」

「もう、次の街まで在庫がないんですよー。卵とか、ハムとか切らしてて」

「だ、だが。よりによって……」

カイザルの顔がいつになく青ざめて来た。あぶない汗もかいていて、しきりに手をかざして嫌がる仕草を見せた。それを見たレマーユは?

「もうっ、カイザルさま。大人げないですよ。そんなんじゃ、大きく強くなれませんよ!」

「だ、だが、しかし……実際に大きいし……今でも、強いし……」

「屁理屈抜き! 手加減無用! ちゃーんと食べてもらいますからね、お残しはダメですよ!」

「あ、ああ……思い出すだけで胃が……喉が……」

「はーい、修道女レマーユさんの健康レシピー。でっきあがりー!」

「ぶるるるる! オレは、オレは苦手なんだ! だから、勘弁してくれ! 頼む!」

「べーだ。お断りです。いちデシリットルたりともお残しは厳禁でーす!」

カイザルは、震える手でグラスをつかんだ。目が回りそうだった。気を失うかも知れなかった。が、しかし……。

「よし、オレも男だ! 飲み干してやる、こんなもの!」

カイザルは意を決して、断固、喉に流し込んだ!

「プファー! どうだ! 何てことはないじゃないか! こんなもの……ウゲッ!」

「カイザルさん、どこ行くの? ねえ、カイザルさああん!」

その数分後……。ジョマ・グリシア船長がやって来て、レマーユにこう言った。

「おーい、男子便所でカイザルが何者かに倒されていたが、不審者はいなかったか?」

「え? 不審者? この廊下では、特に怪しい人は見かけませんでしたよ?」

「じゃあ、一体誰なんだろう……ごめん、仕事中、呼び止めて悪かった、レマーユちゃん!」

「あ、はい……」

レマーユは内心、汗をだらだら垂らしながら独白した。

(カイザルさんを倒したの、実は私です、なんて、口が裂けても言えない……)

そして、事件は迷宮入りになった。

 

     ◇ ◇ ◇


小ネタエピソード(2)

ある日のこと。プラーレ7570、滑空式航空母艦のコックピットで。

 

野性味のある声で、イプス・カイザルが叫ぶ!

「よし、発進する!」

ナバス・リームが無邪気に言う。

「うわー、カイザルの操縦なんて珍しい!」

ちょっと照れた顔で、カイザルは操縦桿を握っている。

「あ、ああ。一応、操縦免許は持っているからな……」

リームが褒める。

「格好いい! 絵になるカイザル!」

レマーユが祈る。

「カイザルさん、頑張って!」

 

離陸から数分後……。カイザルがつぶやいた。

「うう、苦しい……」

船が余りにも揺れるので、何事かと駆け付けた本来の船長、ジョマ・グリシアが、コックピットのカイザルに向かって……。

「カイザル君! 後はオレがやるから、自動操縦に切り替えてくれ! 頼む!」

リームが不調を訴える。

「ちょっと船長、もう操縦交代して! 乗り物酔いになるー!」

レマーユもどうやら気持ちが悪くなった様子で、切々と訴える。

「もうやだー。わたしも神様どころではなくなってきましたよ! 揺れて気持ちが悪い!」

カイザルの目が遠くなっているのを見て、船長がコックピット席のカイザルにささやいた。

「もしや、カイザル君そのものが乗り物酔いなのか?」

カイザルは小さくうなずいた。

「うむ、どうやらそうらしい。とても気持ちが悪い」

見るに見かねて、意を決してグリシア船長が、オートパイロットのボタンを押す。

「いいから今すぐ操縦を代われ! さてはカイザル君、もしやペーパー免許では?」

「ああ、どうやらそのようだ。よく分かったな」

「お前……オレに代われ! あっちに座ってろ! 今から操縦桿はオレが握る! 危険極まりない! わかったか!」

そこへ、廊下の向こうから、ファーナさんとクルクがやって来た。

「あれ? 今の地震、震度幾つだったの?」

「すげえ衝撃だったけど。グリシア船長、なにムキになってんの?」

グリシアが応える。

「ここは高度二千五百メートルだ! 現在機首上げ中! みだりに話しかけるな! マニュアル目視で高度を上げて、機体を安定させる!」

クルクたちに、リームとレマーユが、胃の中身を戻しそうになりながら涙目で訴える。

「ファーナ。地震じゃないよ、あれは、カイザルの操縦だったんだよ!」

「うそ! あれが離陸? 地面の揺れじゃなくて?」

「お兄ちゃん、カイザルさんに操縦桿任せちゃダメ! 乗り物酔いになるから」

「乗り物酔いって、誰が?」

「わたしたちと、カイザルさん本人!」

2人「本人!?」

クルクとファーナは、椅子の上で目を回してぐったりしているカイザルを見遣った。

「きゅう……」

「きゅう……って何だよ。おい、しっかりしろ、カイザル!」

「カイザルってさ、コックピットでは絵になるけど、本人まで乗り物酔いしてちゃねえー」

「こういうペーパードライバーはシャレになんねーな」

「全くだわ!」

 

高度21000メートル。機体は本来あるべき安定飛行を始めた。溜飲を下げるグリシア船長。眼差しからは、先程の怒りが消え、安堵の表情に変わった。

「ふー、ようやく、航路に復帰した。マニュアルでここまで持っていくのが大変だったよ。みんな、怪我はないか?」

「はーい、およそ3名ほどありまーす」

「誰が?」

「通信司令室のニーナさんがおでこの軽い打撲、チェルダード長老のギックリ腰が再発、チャタ・ナーディルくんが居室でシートベルトを着用せず、いつものような全身打撲……」

あちゃー、という顔で、グリシア船長はアタマを抱えた。そして、無線が鳴った。

『こちらは、メルグヴィッツ・コントロール。現在、コントロールできますか?』

「こちら、リップス。ただ今、通常航路に戻った。高度21000メートル。オーバー?」

『了解』……「うわー、今までこの機体まともにコントロールできてなかったんだ。あぶねえ……」

冷や汗もののグリシア船長が、呆れたようにつぶやく。

 

     ◇ ◇ ◇

 


小ネタエピソード(3) スクランブル出動!

滑空式航空母艦、Plahret7570。陸軍払い下げの準正規軍リップスの旗艦(フラッグシップ)。実際の指揮は、ビザリナ陸軍空挺部隊、準正規軍指揮官が遠方の陸上から、リップスに対してミッションを与える。敵機迎撃の際には、キルコール(撃墜許可申請)を指揮官にリクエストし、指揮官が許可する。通信途絶の際には、準正規軍指揮官に代わって、(退役)軍人が。(退役)軍人が行わない場合は、船長が代理でリクエストに応じる。そういう仕組みだ。

 

リップスには、二足歩行式ライト・ムーヴァーが3台、小型戦闘機が1台揃っている。通常であれば、旗艦(フラッグシップ)には、重装備をしないものだが、民兵……いや、準正規軍という小型の部隊では、旗艦だけである事が多く、いっちょまえに、バリア装置と、レーザーキャノン、そして実弾系の主砲、軽機関砲がある。

 

リップスのみならず、同様の準正規軍や民兵組織も多数おり、また、バイザル皇国軍から味方を守るビザリナ陸海空軍もあり、ファビオ共和国、ポプリア諸島などから派遣されてきた援軍もあり、多勢で越境してきた場合は、通常、リップスだけで戦うことはまずない。リップスがじかに戦おうとする相手は、敵のムーヴァーが単独で国境を警備している国境線を、力尽くでこじ開けようとする場合(国境突破)。領土を奪還する場合。自衛のとき。盗賊と戦うとき。今のところは、これで間に合っている。


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最終更新日 : 2014-07-21 19:05:40


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