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朝のお花見

 

 

・26・
彼女と二人で花見に行く。「…こんな時に、不謹慎じゃない?」彼女は言った。「そんなコトはないさ。生命力を感じなきゃ、生きていけない。人間だって自然の一部なんだ」「人間も自然の一部、か…。忘れていたかもしれないね」彼女は舞い散る桜を見る。僕達は精一杯咲いて、散る。 #twnovel

 

 


震災後の川北 1

 

 

・27・

停電の日、川北が私の家にやってきた。「あれ?川北、どうしたの?」「ああ、この地域も停電なんだな。…ちょっと不安になったからな」「…そうか。ありがとう。まあ、何にもできないけど…泊まってく?」「すまないな。…不安なのは、オレの方なんだ」急に川北は私を抱きしめた! #twnovel

 

 


震災後の川北 2

 

 

・28・
「この世界が腐っていくというなら、全力で腐らせるのを止めなきゃいけないじゃないか!なんですぐにあきらめちまうんだよっ!」川北は井上さんに掴みかかる。「…もう無理だよ。あきらめよう」井上さんはひどく疲れたようだ。「嫌、だね。オレは最後まであがいてみせる!」 #twnovel

 

 


震災後の川北 3

 

 

・29・
「老人達はそれでいいだろうさ。だが、後に残された者達はどうなる?この負の遺産を背負って生きていけというのか?」川北は木下社長に言った。「…そこまでは、考えもしなかったな」力の抜けた様子で、木下社長は言った。「とぼけるんじゃねぇ!こうなるコトはわかってたハズだ!」 #twnovel

 

 


どんなところでも、生きていける…?

 

 

・30・

「どんなところでも、住んでいけますよ」笑顔で彼女は言った。「なぜ?僕の所に来ればいいのに」「…私の最愛の人は、ココでいなくなりました。まだ、生きているかも…」「そんなコト…」言葉を失う僕。彼女の目は哀しく潤んでいた。「もう私は、大切なモノは失いたくないんです!」 #twnovel

 

 



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