閉じる


試し読みできます

登場人物

登場人物

ショウタ:体系はモデル系。顔はタイ系。海外未経験。皆が慕うヤングリーダー。25歳。
9890dddc.jpg



サトル:某有名大学5年生。仲間内で開かれる飲み会には必ずと言っていいほど顔を出す。海外未経験。
a4bc4eba.jpg



ヨシノブ:ミスター潔癖。ドラえもんで言うところの出来杉君タイプ。大学4年生。21歳。
0da16582.jpg



ユウタロウ:ムードメーカー。彼を支配するのは若さか、それともバカさか。さわやかにエロス。大学4年。
d11b9d7e.jpg



俺(タケシ):フットワークの軽い28歳。もっと大人になれと皆から責められる。
6febeb92.jpg
試し読みできます

第4章 〜五里霧中〜

2004年9月6日 AM9:45(←ここテレビ風にタイプライター的な音を頭の中で奏でて欲しいカシャカシャカシャっと)

家を出た後にいくつかの忘れ物に気づき、外と部屋を3往復ほどした。
集合時間には余裕を持って臨むはずだったが、自分の忘れ物の多さに意気消沈し、僕はタクシーに乗り込んだ
JR池袋駅北口構内にあるロッテリアにて僕たちは集合した。
僕の前には先客がいた。サトルだった。
既にモーニングセットをペロリと平らげて、いささか退屈そうに携帯を眺めていた。

「おっす。おはよう!」

サトル「あ、おはようございます」

「いやー朝からドタバタしちゃってさー」

サトル「あ、そうなんすか」

いつものように簡素な受け答えだ。
メールでも顔文字を一切使用しないような男だ。当然といえば当然だろう。
彼には社会に出る前に人生における対人コミニュケーションというものを学んで欲しいと願うばかりだ。

サトル「お金いくらくらい持ってきました?」

「あー3万弱」

サトル「え?それだけでいいんすか?僕、海外初めてなんで6万くらい持ってきちゃいましたよ」

「え゛!?多くね?っていうか、みんなそんなに持ってくるのかな?」

サトル「さあーわかんないっすけど・・・」

少し不安になった。
気を取り直し、僕もモーニングセットを注文し、残り15分でいそいそと朝食を取り始めた。
小脇に少年ジャンプを抱えてユウタロウが合流した。

「ちわーっす」

ん?この時点で異変に気づいた。いや、異変というよりも違和感。
サトルもユウタロウもトランクなんぞ持ってきていない。
ユウタロウは小さめのスポーツバッグ、そしてサトルは1泊できるかどうかのリュックだ。
かたや自分はというと・・・エスパー伊東くらいなら詰め込めるくらいのスーツケース。いくら持っていたスーツケースの半分の大きさとはいえ、彼らの手荷物に比べたら明らかに場違いだった。

こ、こいつらさすが男の子や。旅慣れてる感じがごっつカッコええわ。それに比べて俺はなんや!
アホか!オカマか!○○ついとんのか!!

「ねえ、ユウタロウはさ、いくらくらい持ってきた?」

ユウタロウ「僕っすか?5万くらいっすかね」

「え゛?だって、安く済ませたいって言ってなかった?」

ユウタロウ「まあ、そうっすけどー」

不安は徐々に大きくなっていった。
こいつら・・・
こいつら・・・
学生なのに・・・
なんで俺より小遣い多いんじゃーーー!!!(泣)

ヨシノブが到着。
おお、彼は僕と同じ形で、しかも同じ色のトランクをもっているではないか。
ん?遠近法か?大きさが若干違うような・・・。

JUST 2分の1!!

嗚呼、やっぱり僕のトランクは大きすぎたのね。
彼のトランクの2倍の大きさはある僕のトランクは持ち主の気持ちとは裏腹に、その場に偉そうに構えていた。

「ヨシノブはどのくらいお金持ってきた?」

例によって彼に尋ねた。

ヨシノブ「んー4万くらいっすかね」

ああん、ママン。

話が違うじゃねーかよ。お金ねーんじゃねーのかよ!!(笑)
もうーお金を下ろす!!
今は時間がないからおろせないけど、空港に行ったら確実におろす!!
だって、みんなが向こうで何かしようとしてノリノリなのに自分が

「お金がないから俺はやめとくよ・・・」

って断って足並み崩すのってすげー寒いじゃん。
しかも俺、一応社会人よ?
メンツってものがあるよ。面子ってものが。
でもまだわかんねーな。あと一人ショウタが来るまでは。

彼は遅刻の常習犯。
海外旅行の日と言えども例外ではない。ある意味肝っ玉が据わっているとも受け取れる。
池袋10:12の電車に僕たちは乗る予定だった。
ショウタが到着したのは10:08
ギリギリセーフだ。あと4分あるからポテトを食べてホームに行こう。

・・・乗り過ごした。

くそっあのポテトめ。あいつがもうちょっと冷めてたらこんなことにはならなかったのに!

僕らの「誤算の旅」はここから始まった。。。

乗り過ごしたとはいえ、その辺もバッチリ考慮に入れてるので悠々と次の電車に乗る。

おっと忘れちゃいけない。確認事項。

「ショウタはどのくらいお金用意してきた?」

「そうだなー4万くらいかな」

「だよねーやっぱそうだよねー。でもさーみんな最初はあんまりお金使いたくないっていってなかった?」

「それは最低限かかる旅費のことじゃん?向こうにいってお金なかったら楽しめないジャン

撃沈

かなり説得力のある台詞だ。

やはりお金を下ろすという運命からは逃れられないらしい。

さて、空港へは予算を削るため、成田までの直行の交通機関は使わず(¥4000くらい)、
往来の普通電車(¥1000くらい)でスケジュールを組んでいたことが幸いしたみたいだ。
予約席なら、泣きを見ていただろう。

日暮里で電車を乗り換える。
池袋→日暮里→青砥→成田 というルートだ。
乗り継ぎの合間にショウタがおもむろにプリングルスを購入した。
中身はありえないぐらいに粉々だった。
いや、もうアウトレットもアウトレット。
鳥についばまれたとでも言おうか、瓦割よりもみごとな壊れっぷりに一同爆笑。

誤算

一同の頭をよぎるこの「誤算」というキーワード。この旅において要所要所で脳裏を掠めることになる。

試し読みできます

第8章 ~士林夜市~

2004年9月6日 PM7:45
フロントには既に3人が籐製のソファでくつろいでいた。
ユウタロウだけは近くのコンビニに行くかのようなかなりラフな装いに着替えていた。
顔もサッパリ系の薄めの顔なので喋らなければ現地人と間違われてもおかしくないだろうとさえ思えてくる。
現時点で旅慣れた男ランキング1位である。
すっかり空も暗くなり、街を歩く人通りもまばらになっていた。

さあ行こう、夜市へ。

呉さんの話によると、士林夜市まではタクシーで10分程度で着くとの事。
僕達は目の前の広い通りですぐにタクシーを2台拾うことができた。部屋割と同じ組み合わせで分乗し、タクシーの運ちゃんに目的地「士林観光夜市」とだけ書 かれた紙を見せタクシーは軽やかに走り出した。前を走るタクシーは自分達の連れだ、と手振りで説明し僕達の車はそのすぐ後を追ってくれた。これで一安心 だ・・・と思ってたのも束の間、気づけば前を走っていたはずのタクシーが、自分達の後ろに!それでも気を利かせてくれたようでこちらのタクシーの運ちゃんは車を停め、信号で分離された後続のタクシーを待っていてくれた。

しかし

待てど暮らせどタクシーはついて来ない。夜市はもう300m先に見えている。
とりあえず夜市に行こう。
入り口で待っていればいずれ来るだろうと安易な気持ちで発進を促して、人通りの多い夜市のネオンの前をを通り過ぎ、その先で降ろしてもらった。

ホテル前の通りを歩く人の数とは対照的に、すごい人の流れが出来ていた。
日本でいうところの花火会場の周りの道路といったところだ。
さて、一通り周りを見渡す。やはりいないようだ。いや、仮にいたとしてもこな人ごみの中で見つけるのは至難の技だ。
やはり先ほどの入り口に向かおう。

いかにも待ち合わせ場所のようなオブジェが立っていた。
5分・・・10分・・・いくらなんでも着いているはずなのにいっこうに姿を現さない3人。
やり場のない不安が募る。
日本ではどこにいようと携帯電話ですぐに会えるというのに・・・と文明の利器の偉大さを思い知らされた瞬間でもあった。

誤算

また頭の中をよぎった。

「よし、手分けをして探そう。8時15分にいったんここに集合な」

といって別れた瞬間にショウタは日本人の女の子グループに

「すいません、シャッター押してください」

と頼まれていた。

ちっ、いきなりのタイムロスだな、と思いつつ、実はうらやましい気持ちでいっぱいだった(笑)

ちくしょーその後話が盛り上がって、一緒に夜市をまわりませんか?とかいう流れになって、でそのまま仲良くなって明日もここで一緒になーんてことになって、連絡先を交換して、東京で会ったり会わなかったりして、で・・・そのまま・・・

はっ!いかんいかん。3人を探さなきゃ(笑)

東京ラブストーリーのリカを探すカンチになった気分だった。
っていうか、人を探すってことをしたのが何年ぶりだろうか?
現代ならたとえ携帯が電池切れなら探すよりも充電することを最初に考えるし、圏外でつながらなかったらお互いが圏外から抜け出そうとするだろう。もし携帯 電話があの頃普及していたら、東京ラブストーリーの感動的なシーンは出来なかったのかもしれない・・・うーーーーん・・・

はっ!!いかんいかんいかん。3人

を探さなきゃ(2回目)


で、結局見つからず元の場所へ。そこへ丁度サトルを連れたショウタが戻ってきた。後を追うようにしてユウタロウとヨシノブも合流。

めでたくスタメンが揃い(最初から5人)、いざ夜市へ。


2004年9月6日 PM8:25
他の夜市はどうだか分からないが、ここ士林夜市は屋内に多数の店舗が軒を連ねている格好である。
つまり、雨の日でも気がねなく食事を楽しめるということだ。

士林観光夜市

と書かれた大きなネオンの看板の下にはたくさんの屋台、人、食べ物が所狭しと並んでいた。
ひとたびその人の中へ入り込むと咽るほどの人の熱気が僕達を包んだ。そして同時に鼻をつまみたくなるような異臭も立ち込めていた。この異臭の正体は後々明らかになる。

2278df11.JPG

周りから聞こえてくる言語は当然のように中国語。その時まで、空港でも土産やでもホテルでも特別気にならなかったものが、ここでは耳をふさいでも脳に直接 ひびいてくるようだ。しかし、なんとも言えず心地がよい。それまで日本の風景との違いを明確には見出せず、なんとも異国に来たのだという実感を味わえない でいたが、今まさにこの時にここが日本ではないことを初めて実感したからなのかもしれない。

右往左往する人の流れをかきわけるようにして歩き、ここそこで売られているものを一通り見て歩いた。
それらほとんど全てが日本ではなかなかお目にかかれないようなものだった。
正確に言えば、台湾料理のレストランの店内ではもしかしたら食べることが出来るのかもしれないが。

僕達が食したのは以下の品々(→ここを参照)

まずは台湾ビール(40元=136円)で乾杯。
天婦羅:さつまあげに甘辛いソース
仔煎:カキ入りオムレツ的なもの
臭豆腐:豆腐を発酵させたものに、葱やもやしなどを乗せ辛いソースをかけたもの
紅油抄手:水餃子のようなもの
香腸:巨大なソーセージ
珍珠女乃茶:日本でもおなじみのパールミルクティー

食べ物はどれも一皿40元前後。かなり安く感じた。全体的には見た目と味のギャップが激しいってところか。
臭豆腐なんぞはうまそうに見えるどころか、その臭いだけで萎えた。夜市に漂う 異臭の正体はこいつだった。見た目はただの厚揚げ。しかし近寄るとものすんごい酸っぱい臭い。化学の実験では必ず「手で仰ぐようにして嗅ぐこと」と注意書 きをされたアンモニアに近いものがある。なんで食べたかっていうとズバリ「怖いものみたさ」だね。
他にも、豚足の煮込み、青菜の炒め物、焼きビーフン、アーモンド系のサクサクをクレープで包んだようなもの、フルーツのシェークなどおいしそうに見えるものは全てトライした。

つもりだった・・・

誤算だわ。

今、このサイト見つけて、自分達が食べなかった美味そうなもの沢山知ったわ。

●胃の中の買わず 台湾を知る

意味もなく語呂だけで言ってみたりするわ。

っていうか、

もう一回台湾に戻ってやり直したい
試し読みできます

第14章 ~大同小異~

15c6f6e4.JPG

2004年9月7日 AM10:20

故宮博物院本館を見学。
エレベーターに乗り3Fへ。呉さんが例によって説明をしてくれるようだ。

「集合時間は11:20なので私からは手短に説明して、あとは自由見学とします」
と言ってから20分説明が続いた。

長いよ呉さん(笑)

とはいえ、説明がないとただ眺めるだけで、「ふーん」としか見ることができないので、やっぱり説明って大切だなって思った。「へぇ」が欲しいのよ、「へぇ」が。
で、その説明の中で心に残っているお話が二つ。

・スープーシャン(【四不象】とも【四不像】とも書く)
4つの動物のかけ合わせのような動物とのこと。展示品は確か青銅製。置物のようであった。その容姿はまさにごちゃまぜの動物。絶対にこんなやつおらへん わ、と勝手に自分の中では架空の動物としてインプットされたのだが、その後こいつをインターネットで調べたら、どうやら実在する動物らしい。ま、それはさ ておき呉さんの説明が以下。

「さてこのスープーシャン。4つの動物に似ているが、そのどれでもないという意味で名前がつけられています。その4つの動物とはなんでしょうか?1つ目は豚」

うん、たしかに鼻の辺りは豚のそれにそっくりだ。

「2つ目は牛」

ふむふむ、確かに足のひづめの辺りが牛のひづめっぽいかも。

「3つ目は馬」

ほうほう。なんとなく全体の雰囲気としては馬というのがしっくりくる。

「さて、4つ目はなんでしょう?」と呉さん。

なんだろう???
豚、牛、馬・・・あと一つ。
・・・カバ、かな?しっぽがなんかカバっぽいぞ。そうだ、カバに違いない。

「正解は・・・」


緊張の一瞬



「ロバです」




おいっ!

それほとんど馬と変わんねーじゃん!

短足な馬じゃん!(笑)

どこがロバでどこが馬なのか説明してくれよ、呉さん

このスープーシャンという言葉は、元来この動物を指す固有名詞だったのですが、今ではこれは相手を卑下するような汚い言葉としても使われるらしく

こん畜生!

だの

ファッ○ユー!!

といった風に使ったり使わなかったり(どっちなんだ?)

そしてお次は
・バーシェンレン【八仙人】
漢鐘離、張果老、呂洞賓、李鉄拐、韓湘子、曹国舅、藍彩和、何仙姑の8人で構成されていて、そのうち一人だけが女性であると言う。日本の七福神のルーツともなっているのがこの八仙人らしい。これら8人の金色の置物が飾られている。金箔なのか純金なのかは不明。

「日本には七福神がいますね。その元となっているのが、この八仙人であると言われています。この八仙人が日本に入ってくる過程で、一人減って七人になったということです」

なぜ、一人減ったのか?

「さて、なぜ一人減ったのかと言うと、この八仙人のうち一人(李鉄拐という)はご覧の通り杖をついている、つまり足が悪かったので、日本に来ることができなかったということです」

ほほう。なるほどなるほどとちょっと豆知識を仕込んで満足げな僕。


2004年9月7日 AM10:45
僕達5人もそれぞれが見たいように見ることにし、一旦別れ別れになった。

1Fホール、2F、3Fとあって、4Fがカフェになっている。
呉さんいわく、「2Fの掛け軸はみんなコピー。本物は保管されているので見ることができません」とのことだったので、僕は3Fを中心に見ることにした。
3Fはいくつかの部屋に分かれていて、中国古代銅器精華、明清雕刻、皇帝の印章、松花石硯 特別展、玉器精品展、皇室珍玩などと部屋には名前がついていた。僕は片っ端から適当にビデオカメラに収めていた。先ほど呉さんが説明しながら見たものもちらほらと目に付く。

当然ながらここも観客はすごい数であった。広さがある分だけ別館よりは若干見たいように見れたのだが。
僕達のようにガイドさんに説明を受けながら見学しているグループもちらほらと見かけた。
丁度、例の八仙人の所で他の旅行グループがガイドさんに説明を受けていたところだった。

「こちらの八仙人は日本で言う七福神と同じようなもので、日本の七福神はこの八仙人が元になっています」

呉さんが言っていた説明をここでもしていた。
はいはい、で、お次は日本にやってくる途中で一人の仙人が足が悪いことが理由で日本にくることを断念しちゃったって話でしょ?と思って聞いていたら

「七福神は、この八仙人が日本に来る時に一人減ってしまったものなのです。なぜ一人減ったかと言うと・・・」

減ったかと言うと?

「日本に舟でやってくる時に、一人が溺れてしまったからなのです」



溺れた?(笑)

話が違うじゃないか、呉さん!

ちょっとウケてしまったので、すぐさま仲間を探して報告。

「まじっすか?実は俺もそこで四不像の説明してたの聞いたんですけど、違うこと言ってましたよ」とユウタロウ。

マジでか?

「呉さんは、馬、牛、豚、ロバって言ってたけど、別のガイドさんは、馬、牛、カバ、うさぎって言ってました」

呉よ(もうタメ語でいいや)、真実はどっちなんだ!

まあ、どっちでもいいけど(笑)

そんな説明の違いもまた一興ってことで、懐広く受け止めることにしましたよ。
まあ、この話に限らず言い伝えなんてものは地域によっても様々だしね。


2004年9月7日 AM11:15

さすがに歩きつかれたので、僕は一足先に集合場所のホールへ行き皆の到着を待っていた。
お腹もそろそろ空いてきた。早く昼飯が食べたい。
頭の中はそれだけでいっぱいだった。

試し読みできます

第22章 ~粉圓豆花~

2004年9月7日 PM7:50
空腹も落ち着き、そろそろホテルへ戻る時間。

「まだあいつら寝てるよ、きっと」

なんの迷いもなく僕たちはそのまま出かけることになった(笑)
お腹がこれ以上は膨れては行けないのだが悲しいかな次の目的はデザートにあった。

「甘いものは別腹」

なんていい言葉なんだろう。
次は僕が待ち望んでいた豆花(ドウファ)を食べに行くことにしたのだ。

ガイドブックに載っている店は
古早味豆花
台湾人なら老若男女みんな大好き、伝統的なデザート豆花(豆腐プリン)の専門店。豆花の上には、ピーナッツやタピオカなどいろいろなトッピングが出来る。量もたっぷりで、素朴なおいしさにびっくりするはず!

と書かれている。
これまた写真に載っているのがめちゃめちゃ美味そうなんだ。
で、タクシーで走ること10分。
もうどこに行くにもタクシーが安くて便利なんだ。
(初乗りで70元(=240円)で、以降300mごとに5元追加される。大体日本のタクシーの3分の1ぐらいなので以後ひょいひょいと乗ることになる)

タクシーはちょっとした夜市のような出ている人が多い交差点に止まり、目的の店を指差し教えてくれた。

「謝謝」

僕たちの謝謝も小慣れたものだ。

交差点をわたり、足早に店に向かう。
店につくと表の丸いテーブルには老夫婦が仲良く豆花を食べていた。
店先には高校生らしき学校帰りのようなグループが注文をしているところだった。
店内にはOL風の女性二組と、男性が一人で豆花を食べている。

確かに老若男女に愛されているようだ

日本のアイスクリームショップのようにガラス張りのショーケースの中に色とりどりのトッピングが並んでいる。
その上にはメニュー表が掲げてあったが、いかんせん全く読めない。
かろうじて読めるのは「檸檬豆花」ぐらいか。
僕たちは注文のしかたもわからないため、とりあえずその高校生が注文しているのを観察していたが、客はもちろん台湾語で注文をしているため

全く参考にならず(笑)

とりあえず注文することにした。
ショウタは檸檬豆花、ヨシノブは紅豆豆花、僕は粉圓豆花を注文。
この時点で出てくるものがはっきりと確信できるのはショウタの頼んだ檸檬豆花。
僕はなにが出てくるのかわからないようなものを頼み冒険してみた。
漢字からイメージされるものと出てくるもののギャップがまたおもしろいのである。

ショウタは予想通り。ヨシノブのは漢字からイメージされるままに、赤インゲン豆のようなものが入っている。僕のはというと

2ff0b29b.JPG

ブラックタピオカ入り

ははあ、なるほどね。
圓い(まるい)粉入りの豆花ってことか。なんとなく掴んだ気がする。

味はこれまた期待通りというか期待以上というか、とにかくうまい笑顔
甘すぎず、とてもヘルシーな感じで、そういえば日本でも最近注目されてるらしいけど、きっとこれは大ヒットするな、というか大ヒットしないとおかしいってぐらいおいしかった。ただ、

ぬるかった

その豆腐プリンがもともと冷たくないのか知らないが、冷却用にカキ氷がレンゲに山盛り1杯分ぐらい入っているのだが、それでもぬるい。
しかし、その「豆花のぬるさ」と「カキ氷の冷たさ」のギャップがこれまたタマラン!。
ヨシノブがこれを

「まあアフォガードみたいなもんすね」

と例えた。いい得て妙とはこのことだ。


2004年9月7日 PM8:30
そろそろやつらも目覚めた頃かと思い、約束の時間を過ぎていたため遅れる旨を伝えるためにホテルに電話してみようということになり、公衆電話を探した。今 の日本では携帯電話の普及で街中からどっさりと公衆電話が消えた。しかしここ台湾も例外ではないかと思ったが、意外にもあっさり見つかった。
しかし、どこにもお金を入れる口がない。
下のほうに平べったい口があり、もしやここかと思ったらKが

「あ、これ紙幣も入るみたいっすよ」

と言った。
どうみても小銭が入るような雰囲気はなかったので、おそるおそる紙幣をその口に入れようとすると

入らん

入らないというか、幅が狭くてどう考えても紙幣を入れる口ではないことに気づく。
その口はテレカのようなものを入れるようであった。
電話をかけることすらも海外においては一つの経験であるのに、その機会を失ってしまい残念な思いだった。
仕方がなく


ゲームセンターに入った(笑)

ホテルではもしかしたら僕たちの帰りを心配している友人たちがいるのかも知れないが、ここはせっかくだから台湾の文化を知ろうということで彼らの起きるであろう時間は「PM9:00」ということになった(笑)

ゲームセンターは日本のゲームセンターとは全く異なり、どちらかというと駄菓子屋の中のゲームコーナーと言った感じだった。
スマートボール(→こんな感じ)が数台、デジタルのスロットマシーンが数台、トランプゲーム数台、そんな感じだった。
とにかくすごくサブい
店員の女の子が可愛かったのが唯一の救いって感じだ。

わけもわからないままスマートボールに興じていると、店員の女の子がミネラルウォーターを持ってきてくれた。
どうやらサービスらしいが、ヨシノブは

「これ飲んだら後で料金とか請求されないっすかね?」とビビっていた。

周りをみてもこれを飲んでいるような客は一人もいない。

確かに

そう思ったが、笑顔で差し出してくれたこの「好意」の塊とも言えるものを手をつけずに帰ることはできなかった。
僕は恐る恐る口をつけた。横目で女の子の反応を見ながら。
それは結局サービスだった。でも、僕たち以外にはあげてないような気がして、ちょっと特別扱いされた気がして嬉しかった。

ひとしきり遊んだが、全くおもしろくはなかった。
なぜ、このような店に人が来るのだろう?台湾人とはそんな暇なのか?と不思議だったが、店員の女の子が可愛かったので僕はまた来てもいいかなと思った。この時点で僕は「そんな暇な人」の部類に入っていることにこの時はまだ知る由も無かった。

試し読みはここまでです。続きは購入後にお読みいただけます。

この本は有料です。閲覧するには購入する必要があります。
購入するにはしてください。
有料本の購入に関しては、こちらのマニュアルをご確認ください。
販売価格100円(税込)

読者登録

中田 岳志さんの更新情報・新作情報をメールで受取りますか?(読者登録について