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恋人の石 ~〈荒地の民〉の物語~

 私の恋人は、真紅の石になった。
 私も、部族の他の人たちも、誰一人、彼がそんな鮮やかな色の石になるとは思っていなかったから、呪師が炎に手を差し入れて石を取り上げた時、誰もが、その強い輝きに気圧されたように息を呑んだ。
 呪師が遺灰を凝縮させて作る形見の〈護り石〉は、普通は、皆がいかにもその人らしいと思うような、その人の生前の佇まいを偲ばせるような色をしている。たとえば、生前のその人が好んで身に付けた色や、その人の瞳の色や、その人の人柄や雰囲気になんとなく似つかわしいような色。
 だから、私もみんなも、彼はもっと地味な色の石になると思っていた。彼の瞳のような穏やかに澄んだ灰緑色や、彼の物静かで控えめな人柄に相応しいひそやかな青色、あるいは落ち着いた砂色に。

 けれど、一瞬の驚きの後、私にだけは、彼がその色の石になった理由が分かった。
 昔、一度、彼が言ったことがある。
 もしも自分が君より先に死んで、君の護り石になるとしたら、自分らしい色になんか、ならなくていい。君の身を飾るのに相応しい、君に似合う色の石になりたい、と。君によく似合う真紅の石になって、美しい君をますます美しく飾るのだ、と。
 確かに私は赤が好きだったし、私のきつめの顔立ちや奔放な立ち居振る舞いには、赤が似合った。気性も激しく、みんなからつねづね『炎のような』と言われ続けているから、きっとみんな、私が石になるとしたら真っ赤な石になると思っているだろう。自分でも、そう思う。
 それなのに、私ではなくあの人が、真紅の石になったのだ。
 でも、実は、その色の激しさは、もともと彼の中にあったものなのかもしれない。自分らしい色になるよりも私に似合う色になりたいというほどの、その、想いの強さこそが、控えめだった彼の、内に秘めた激しさだったのかもしれない。燃え立つような真紅は、みんなが知らなかっただけで、本当は彼に似つかわしい色なのかもしれない。
 そう思うと、今となっては自分がどれだけ彼のことを知っていたのか分からないような気がしてくる。

 呪師が厳かに差し出す小さな宝石を、震える手で受け取って、胸元に抱きしめた。
 彼の中に燃えていた激しい愛が、私の胸を熱くする。
 私は今も変わらず、彼を愛している。今も、これからも、彼だけが、こうして私の胸に触れることができる。
 サーレイ。私の、ただ一人の恋人。
 黒い喪布を被って立ち並ぶ一族たちの葬送の歌を聴きながら、炎のように燃え上がる荒野の夕焼けに誓った。
 私は一生、あなたを忘れない。あなたの思い出を、こうして胸に抱いて生きてゆく。



 実り豊かな森に定住する〈森の民〉は、死んだ人を土に埋めるのだという。そうすると、そこから木が生えてきて、みんな、その木に寄り添って、いつまでもその人を偲ぶのだと。
 でも、荒地に生きる私たちは、死んだ人を火葬にする。お墓も作らない。
 だって、どこかに埋めてお墓を作っても、私たちは季節が変わるたびに呪師が占うままに新しい土地に移動してしまって、もう一度その場所に戻ってくることがあるかどうかも分からないもの。
 だから私たちは、お墓を作る代わりに、呪師の力で遺灰から宝石を作ってもらって、それを首飾りや耳飾りにして身に付ける。そうすれば、どこに移動しても、愛する人と一緒にいられるから。
 形見の宝石には、その人の魂の一部が封じられている。石の中から、遺された人の人生を見守ってくれる。
 そうして、ただ一度だけ、その人の生前の似姿を眼前に現し、声を聞かせてくれる。それは触れることのできない幻だけれど、ただの幻じゃない。形見の石には、その人の一部が宿っているのだから、その幻も、その人の一部なのだ。死んだ人がこの世に残していった、自分の存在の最後のひとかけらなのだ。
 どうしても寂しくなったら、石を握り締めて、祈ればいい。その人の名を呼べばいい。本当にその人を愛した、その人が愛した人の祈りなら、その人は、眼前に立ち現れる。きっと微笑んで、触れることはできなくても手を差し伸べてくれる。
 その瞬間を、何度、思い描き、焦がれたことか。
 たった一目でも、ほんのつかのまでも、もう一度、あの人の姿が見たい。あの人の声が聞きたい――そう思わなかった日は、一日もない。
 でも、私は、決してそれをしない。
 なぜなら、一度、生前の姿を石の外に呼び出してしまったら、その時、形見の石は砕けて、その中に封じられていたその人の存在の欠片ごと、永遠に失われてしまうから。砕けた石は、岩陰に溶け残っていた氷を切り出して日向に置いたみたいに、みるみる溶けて、消え去ってしまうのだという。
 そんなのは、耐えられない。
 ほんのひとかけらでもこの世に残っているあの人の一部を、もう一度、失うなんて。生きている間に、もう二度と、あの人の姿を見られなくなるなんて。
 形見の石を持ってさえいれば、どうしても会いたい時には強く望めばもう一度だけあの人に会えるのだと思いながら、その思いを支えに生きていける。でも、本当にそれをしてしまったら、残りの一生を、私は、もう一度あの人の姿を見られるという希望無しに生きていかなければならないのだ。そんなのは、きっと、耐えられない。
 だから私は、形見の石からあの人を呼び出すのは、自分が最期の息を引き取る、その瞬間と決めている。そうすれば、私は、愛しいあの人の姿をこの目に映しながら死んでゆくことができるから。

 細い鎖で胸元に下げた護り石を握り締め、もし今あの人に呼びかけたらあの人は現れてくれるだろうと思い描き、寂しさに耐えられなくなるたびに今日こそ、今こそと思い詰めては、でもそうするともうあの人がこの世に残したわずかな名残も消えてしまうのだと自分に言い聞かせて、引き裂かれる思いに惑い、煩悶し、枯れることのない涙に人知れず浸る、そんな日々が、のろのろと過ぎていった。
 あの人がいなくなってから、世界は何もかも色褪せてしまった。私の世界の中で鮮やかな色をしているのは、あの人の真紅の石だけ。

 ほんの子供の頃から結婚を誓いあっていたあの人が婚礼を待たずに死んだ、その後、しばらくの間は、多くの男たちが私の愛を争った。
 私は誰にも応えるつもりはなかったけれど、男たちは、私に求婚する権利を巡って果たし合いを始めた。
 男たちが私を巡って争うのを、止める権利はなかった。
 一人の女を複数の男が望んだ時、部族の男たちは、互いに闘って、勝ち残ったものが求婚の権利を得る。それは男たちの間の問題であって、当の女がそれをどう思おうと、止める権利はないのだ。
 そのかわり、女には、勝ち残った求婚者を拒否する権利があった。闘いに負けて求婚の権利を失った男に、自分のほうから求婚する権利も。
 勝ち残っても拒否されるかもしれないのに勝手に闘い合うなんて、ばかげている。勝とうが勝つまいが、結局、女が試合の結果とは関係なしに好きな男を選ぶのだったら、闘う理由などないはずだ。
 それでも、男たちは、古くから繰り返されてきたこの闘争を止めない。
 なぜなら、それが男たちの間の伝統であり、力を誇示し誇りを体現する行為であるだけでなく、実際に、勝者の求愛を拒む女はあまりいないからだ。
 荒地の女なら、たいていは、自分のために闘って勝利を勝ち取った強い男に惚れるものだ。それまでその男のことを特に愛していたわけでなくても、闘いを勝ち抜いてきた荒い息のままに目の前に立たれ、手を差し出されれば、その瞬間に、突然、その男に魅了されてしまうのだという。私には分からない奇妙な感覚だけれど、おそらく、過酷な荒野で生きてゆくためにはなるべく強い夫を持つのが有利だという、何世代にも渡る経験の積み重ねが、部族の女たちの身体に深く染み付いているせいだろう。
 それでも、ごく稀には、勝者の求愛を拒む女もいた。
 けれど、その女が敗者である別の男を選んだという話は、一度も聞いたことがない。
 なぜなら、闘いに負けた男は、もともとその女の愛を望んでいたはずなのに、女から選ばれる権利を永遠に放棄してしまうからだ。
 自分で女を勝ち取らず、男同士の闘いに負けた上で女から選ばれるのは、彼らにとって、不名誉であり、屈辱なのだという。
 では、きっと、その男の愛なんて、そんな程度のものだったのだ。男同士の間の面子より軽い愛でしかなかったのだ。その男が本当に欲しかったのは、その女ではなく、闘いに勝ち残った男であるという名誉のほうなのだ。
 だから、勝者を拒んだ女は、結局、すべての求婚者を失うことになり、生涯を独身で過ごすことになりやすい。たぶん、それも、勝ち残った男を女が拒まない理由の一つなのだろう。
 夫を持たずに生きる女に、部族は冷たく、女一人で生きるには、荒野の暮らしはあまりにも過酷だ。
 勝ち残った瞬間にその男への真実の愛が芽生えるという、少女たちが憧れるおとぎ話の裏には、生涯を孤独に貧しく蔑まれて暮らすことと、たとえ一番好きだった相手ではなくても他人に自慢できる強い男の妻になって羽振りよく暮らすことを比べれば、後者を選ぶのが得だという打算もあるのだろう。

 けれど、私は、勝者を拒んだ。
 もともと誰にも応えるつもりはなかったし、それまでに言い寄ってきた男には、それぞれにはっきりとそう伝えてあった。それにもかかわらず私を巡って争ったのは、男たちの勝手だ。
 それでも、断る時は、部族のしきたりにのっとって礼を尽くし、相手を尊重しつつ、丁寧に辞退するつもりでいた。
 勝ち抜いた男は、別に好きではなかったが、部族の一員として尊重するに相応しい立派な男ではあるはずだった。愛してはいなくても相応の敬意は持っていたはずだ。
 が、それまで特に嫌っていたわけでもないその男、アーガンが、勝利に昂ぶり、闘いの汗に濡れたまま、まるでもう私が自分のものになったとでもいうような勝ち誇った様子で悠然と目の前に立ち、手を差し出してきた時、私は、その、すでに手に入れた戦利品を見るような目に、ふいに言い知れぬ嫌悪を覚えて、思わず言っていた。
「私はあなたを拒否します。殴り合いに勝ったくらいで、私を手に入れたなんて思わないで。私は試合の賞品じゃない。私はモノじゃない」
 アーガンは、一瞬の驚愕の後、怒りに顔を赤黒く染めて、足音も荒々しく立ち去った。
 見ていたものたちは、いっせいに私の無礼を非難した。
 確かに、私は彼をあのように侮辱すべきではなかった。
 勝者を拒む女は実際のところ滅多にいないのだから、試合に勝ち残った彼が当然私を手に入れたものと思い込んでしまっても無理はなかったのだし、そもそも彼は、そのように思い込んだからといって私に無礼を働いたわけではなく、単にしきたり通りに前に立ち、手を差し出しただけなのだから、何ら責められる謂れはないのだ。
 けれど、私は、彼を侮辱したことは悪かったと思っているが、彼を拒んだことは悔いてはいない。
 彼の行動に非はなかったのかもしれないが、だとしても、彼が、私の父や兄たちと同じように、手に入れた女を家畜や家財を見るような目で見る男たちの一人であることには変わりがないのだから。
 彼や、父や、兄たちだけではない。部族の男たちは、だいたいみんなそんなふうで、それが悪いことだとは、誰も思っていない。そして、女たちもまた、それが当たり前だと思っている。



 それから私は、独り身のまま生きてきた。
 一族の女を飢えさせるのは家長の恥だから、老いた父から家督を継いだ兄は私を追い出しはしなかったが、私を疎ましく思っていることを隠そうともしない。父も兄も、かつて部族の男を侮辱した私のことを今でも怒っているし、部族の常識に従わずに独身を貫く私が目障りなのだ。そうでなくても、兄嫁が何人もの子供を産んで家族の天幕は手狭になり、私は邪魔者で、庇ってくれる母もすでに亡かった。
 私は、自ら願い出て家族の大天幕を出、かつて弟たちがしていたように、大天幕を取り囲む独身者用の小天幕で寝ることにした。
 この荒野で、単身で生きてゆくのは、女でなくとも無理だ。独身者用の天幕で寝る若者は、連れ合いを得て完全に独立するまではその家に属し続け、大天幕の周囲で暮らして、煮炊きと食事は共にする。それは、既に結婚した兄のいる次男以下の若者が成人してから結婚するまでの短い時期に置かれる中途半端な立場であり、普通は女がする生活ではないし、いつまでもするような生活でもない。
 けれど私は自らそれを選び、自ら申し出て煮炊きも食事も別にした。辛い暮らしではあったけれども、私は、自分の生き方を貫く自由が欲しかったのだ。
 兄は私にわずかばかりの山羊を分け与えた。

 アーガンの求婚を拒否して以来、男たちに冷たい目で見られるようになったことは仕方がないと思うが、辛いのは、女たちから、部族の規範に従わない女として後ろ指を指されることだった。
 ちょっと美しいからと思い上がって我が儘勝手を貫くとあのような惨めな境遇になるのだよ、などと少女たちを諭す聞こえよがしの囁きの中を、私は、まっすぐに顔を上げて黙って通り抜ける。
 好きに言えばいい。確かに暮らしは厳しいけれど、私は自分を惨めだなどと思っていない。
 あの人を偲びながらひっそりと生きる人生を、私は自分で選んだのだ。他の男と結婚することで得られるだろう利益を、自分から放棄したのだ。
 私とサーレイは、まだ婚礼をあげていなかったけれど、私が十七になったら結婚する約束になっていた。いったん結んだ約束を取り消せるのは、当事者たちだけだ。あの人が死んだ以上、約束を取り消せるのは私だけのはずで、私はそうしなかった。だから私は、十七になった時、あの人の妻になったのだ。
 あの人が生きていても死んでいても、私はあの人の妻だ。夫への貞節を貫くのは、夫が生きていようと死んでいようと、名誉あることのはずだ。私は、名誉ある寡婦として、亡き夫への貞節を守ってつつましく生きることを認められて良いはずだ。私は誇りを持って、あの人を想い続ける。誰にも文句は言わせない。
 けれど、ときどき、ふと心が弱くなる。
 そんな時、私は、胸元の護り石を握り締める。
 サーレイ、私を護って。私を押しつぶそうとする孤独から――。
 真紅の宝石は、手の中で、ほのかに温かい。その温もりと、これを持っていればいつかもう一度だけサーレイに会えるのだという想いだけが、私の支えだった。

 そんな私に、一人だけ、好意を寄せ続けてくれる人がいた。
 かつて私を巡って男たちが闘った時の敗者の一人、ヤレン。彼は、あの時、アーガンに敗れて私に求婚する権利を失ったが、私に求婚される権利を放棄しなかったのだ。
 それは、前例のないことだった。
 あの日、敗者たちはみな、何も言わずに立ち去ったが、誰もが暗黙のうちに、全員が私を諦めたものと思い込んでいた。
 ところが、ヤレンは、その翌日に私の許を訪ねてきて、自分は私からの求婚を待つ権利を放棄していないと告げた。一晩考えてそう決めた、私に選ばれるのをいつまででも待つ、と。
 それによって、ヤレンは、男たちの間での名誉を失い、女に血迷って誇りを捨てた腑抜けとして笑いものになった。
 けれどもヤレンは、そんな嘲笑に耳を貸さなかった。
 私はヤレンに誰とも結婚するつもりはないとはっきり告げたのに、あれからずっと、ヤレンは、誰も娶らず、付かず離れず私を待ち続けている。――もう十年近くも。



 ヤレンと私は、あまり話をすることもない。彼はただ、折々に私の天幕の近くまでやってきて、私が一人で重いものを運んでいれば片側を持ってくれたり、女手に余る仕事に手間取っていると黙って手伝ってくれたりするだけだ。宿営地を離れて山羊に草を食べさせる時、自分も同じ場所に山羊を連れて来て、少し離れて黙って座っていたりもする。ヤレンは何も言わないけれど、たぶん、護衛のつもりでいるのだ。女が一人で宿営地から遠く離れるのは、普通はないことだから。
 私は何度もヤレンに言った。こんなふうに私にかまけていては、あなたは自分の人生を棒に振る。私はこの先も誰とも結婚するつもりはない。どうか私を待つのは止めて、他の女を娶って欲しい、自分の生活を大切にして欲しいと。
 気にかけてくれるのは嬉しく、手助けは正直言って有り難かったが、利用しているようで気がひけたのだ。
 けれど、ヤレンは笑って首を振るだけだった。
 俺はただ待ちたいから待っているだけだ。それは俺の権利であり、誰にも、君にも奪えないものだ、と。
 男たちは、ヤレンを腰抜けと嘲笑う。けれど、こんな勇気が、これほどの強さがあるだろうか。誰からも馬鹿にされ、名誉を失いながら、報われるあてもないのに自分の意志を貫くなんて。
 それなのに、私には、ヤレンのその気高い勇気に報いることはできない。それが心苦しかった。

 ヤレンと私は、他人がどう思っていようとも、一度も同じ天幕で眠ったことはない。山羊を見張りながら近くに座っていても、互いに触れることはない。けれど、ときどき、ヤレンの熱い渇望の眼差しに、胸苦しいような気持ちになることがある。
 一度だけ、ヤレンが私の手をとったことがある。大きな、荒れた、温かい手だった。
 その時、ヤレンは言った。
 俺はあの時、アーガンに負けて良かった。勝っていたら、あの場で君に拒まれ、君に選ばれるのを待つ権利を失っていただろうから。負けたおかげで、今、こうして、君が振り向いてくれるのを待つことが許されている。
 そして、こうも言った。
 あの時の俺が求めていたのは、本当は君ではなく、ただ、『部族で一番美しい娘を勝ち取った男』という名誉だったのかもしれない。君に拒まれたアーガンと、何も変わりがなかった。けれど、君が誇り高く頭を上げて「私はモノじゃない」と言った時、俺は本当に君に恋をしたのだ、と。そのことに一晩かけて気づき、それで翌日、君の許を訪れたのだ、と。
 そうして、もう一度、言った。負けて良かった、と。
 そう言って笑ったヤレンの、大きな手の温もりに溺れそうになった。そういえば、母亡き後、家族も女友達さえも、私に触れる人は誰一人いなくなっていたから、人の手の温もりを忘れかけていた。
 私はそんなにも寂しかったのだと、ふいに気づいて、慌てて手を引いた。
 そうしなければ、ヤレンがこのまま私を引き寄せてくれたら良いのにと思ってしまいそうで、もしも引き寄せてくれたらその頼もしい腕に縋ってしまいそうで、怖かったから。
 ひとときでも優しい誰かの腕に縋ったら、私は、きっと、二度と一人で立てなくなる。

 ヤレンの手は、私の手を追わなかった。
「でも、あなたはそれで私を手に入れられたわけじゃないじゃないの」
 一瞬の弱い心を振り払おうとして、つんと頭を上げ、わざと冷たくそう言うと、ヤレンは、手に入れられなくても望み続けることは許されている、それすら許されないよりはずっといい、と答えた。
 笑っていたけど、その目は苦しげで、熱かった。
 その、苦痛と熱の入り混じる視線に耐えられず、私は目を伏せた。

 夜、冷たい寝床の中で、ヤレンの硬く荒れた指先の記憶がふいに私の指先に蘇って、その思いがけない熱さに、私はたじろいだ。まるでヤレンが私に触れているみたいに。
 幻の熱の中に自分が崩れ落ちてゆくような気がして、私は怯えた。指先の幻を振り払うために、私はサーレイの石をきつく握り締めた。サーレイ、私に力を。孤独に耐える力を……。
 私の手の中で、サーレイの石はほのかに温もり、私を宥めてくれた。
 ああ、今こそ、サーレイに会えたら……。
 そう、切なく願ったけれど、その願いを押し殺した。
 私はこの先、まだずっと、一人で生きていかなければならないのだから。いつかもう一度だけサーレイに会える、そのことだけを支えに。
 今夜より辛い日が、きっと、きっと来る。その日のために、今は自分の弱さを退け続け、耐えなければならないのだ。

 だから私は、迷子の山羊を追って崖から落ちた時にも、サーレイを呼ばなかった。

 形見の石は、時に、持ち主が本当に生命の危機に瀕した時になど、不思議な力を現して持ち主を救うことがある。形見の石が『護り石』と呼ばれる所以だ。石に宿ったその人の魂の欠片が、死してなお残る想いの強さ故に、愛する人を救うのだ。
 だから私が本当に危ない時にはサーレイが助けてくれると、ずっと信じていたけれど、でも、私は、護り石に助けられたくはなかった。なぜなら、その時、護り石は、愛する人の姿を呼び出した時と同じように、砕け散って消えてしまうのだから。
 そうしたら、その後、生き延びた私は、サーレイの護り石無しで――いつかもう一度だけサーレイに会えるのだという希望無しで、その後の長い人生を生きなければならなくなる。それくらいなら、その場で死んだほうがいい。さっさと死んで、サーレイの待つ生命の岸辺に行けるほうがいい。

 そう、もしかすると、私は、死にたかったのかもしれない。
 自ら命を絶ってしまったら、私の魂は、先祖たちの魂が区別もなく溶け合って流れる生命の水脈に戻れない。太古から流れ続ける永遠の命の川の中でサーレイとひとつになることができない。だから私は、生きているしかなかった。
 けれど、自ら命を絶つのではなく、たとえば病で、たとえば、そう、誤って崖から落ちたりして死ぬことができれば――。
 家族から見放された女一人では思うように良い草場をあてがってやれずに痩せこけた私の山羊たちが、わずかな草を求めて宿営地からどんどん離れてゆき、他人があまり行かないような危険な崖近くまでさまよい出てしまったりするのは、無理もないことではないか。どんなに意地を張っていてもか弱い女に過ぎない私が、広大な荒地で貴重な山羊の一頭を見失い、夕闇が迫るまで探し回った挙句、険しい岩場でうっかり足を滑らせて谷底に落ち、誰にも知られぬまま朽ち果てたとしても、仕方のないことではないか。
 心のどこかでそう思って、私は、ただ一人、ひとけのない岩場をさまよっていたのかもしれない。
 だから、本当に足を踏み外した一瞬にも、自分は死ぬのかもしれないと感じながら、心の中でサーレイに助けを求めようとはしなかったのだ。
 ただ、ほんの一瞬の間に、どうかこのままサーレイのところに行けますようにと願ったような気がする。

 けれど、私は死ななかった。ほとんど怪我さえしていなかった。私が落ちた場所は、背の高い男なら跳び上がれば崖の縁に手が届くような、すぐ下の岩棚で、私はただ、しばらく気を失っていただけだった。
 気がついた時には、ヤレンの腕に抱かれていた。ディア、ディア、と私の名を呼ぶ必死の声を聞きながら、自分がまだ生きていることを知った。
 君が帰らないから捜しに来たんだ、良かった、無事で良かった……と繰り返すヤレンに、まだ夢を見ているようにぼんやりと抱え起こされながら、そういえばこんなふうにヤレンに触れられるのは初めてなのだと思いあたり、不思議な気持ちがした。
 ヤレンは、私に大きな怪我がないのを確かめると、力強い腕で私を軽々と崖の上に押し上げてくれた。
 私はあっけなく生命の川への道から引き戻された。私の心も現実の世界に戻ってきた。覗き込むと、細い岩棚の下は、かなりの深さの谷だった。あそこに落ちていたら、きっと死んでいただろう。
 私が登り終えたのを見届けて、ヤレンが崖の縁に手をかけようとしたその時、足元の岩棚が崩れ、ヤレンの身体が宙に浮いた。一瞬空を掻いたその手は、崖縁に張り出した潅木の根を掴んだけれど、根は細く、ヤレンの重みにずるりと土から抜けかける。
 私は悲鳴を上げ、とっさに身を乗り出してヤレンの片腕を掴んだ。もう片方の手で、崖際の木の幹を掴む。
 宙吊りになったヤレンは、なんとか体勢を立て直そうともがいたが、その足は足がかりを捉えることができずに虚しく宙を蹴った。
 私の力では、ヤレンの体重を長くは支えられない。私の掴まっている木も、細くひねこびた荒地の潅木に過ぎない。
 ヤレンが落ちてしまう。死んでしまう。私のせいで。私を助けたせいで。
 私は、自分が落ちかけた時には感じなかった激しい恐怖に襲われた。
 ヤレンは私がこういう危険に遭わないようにと、私が遠くに山羊を連れて行く時はなるべく一緒に来てくれていたのだ。なのに私は、たまたまヤレンが一緒でない日に、ふらふらと危険な場所にやってきて、そのせいで、ヤレンを危険にさらしてしまった。私の無分別のせいで、もしもヤレンが死んだりしたら……。

 ふいにヤレンがもがくのを止め、一瞬、静かな目で私を見上げた。
「ディア、手を離してくれ。でないと、君も落ちる」
「嫌ッ!」
 私は叫んで、聞き分けのない子供のようにかぶりを振った。
 ヤレンが死ぬなんて、ヤレンを失うなんて。何の得もないのにずっと私を支え続けてきてくれたヤレンを、私のせいで死なせるなんて。
 私は渾身の力でヤレンを支えながら、気がつくと 夢中で叫んでいた。
「いや、いや、いや! サーレイ、助けて! 助けて、サーレイ!」

 小さい頃、強情で無鉄砲なくせに泣き虫で甘えん坊だった私は、生来の意地っ張りと負けず嫌いのために、よく、陥らなくても良いような無駄な窮地に陥っては、そのたびに、こんなふうにサーレイに助けを求めたのだった。
 私より二つしか年上でなかったけれど、その頃から落ち着いて大人びた少年だったサーレイは、いつだって、穏やかに苦笑しながら私を助けてくれた。泣きじゃくる私を抱きしめて、優しく頭を撫でてくれた。
 ――大丈夫、もう大丈夫だよ、ディア……。

 思い出の中の優しい声が、その時、すぐ耳元で聴こえたような気がした。
 同時に、背中に包み込むような温もりを感じて、ヤレンの腕を握る私の手に、誰かの手がそっと添えられたような気がした。
 私の腕にかかっていたヤレンの重みが、ふっと軽くなった。
 まるで、背後にいる誰かが私の背中越しに手を伸ばして一緒にヤレンの腕を掴み、力を合わせて引き上げてくれたみたいに。
 女一人ではありえない強い力で崖に引き上げられたヤレンは、自分が助かったことにも気がつかないように呆然と顔を上げ、目を見開いて私の背後を見ていた。
「……サーレイ?」

 その視線を追って振り向いた。
 サーレイが立っていた。
 生きていた時そのままに、穏やかに微笑んで。
「ディア……」

 私がまず感じたのは、歓喜ではなく、恐怖だった。
 では、私は、護り石からサーレイを呼び出してしまったのだ。私の許にとどまっていたサーレイの魂の一部は、これでもう、消えてしまうのだ。私はサーレイを、もう一度、失うのだ。
 私の目から、涙が溢れた。
「サーレイ! サーレイ!」
 涙を振りこぼしながらサーレイに縋りつこうとした私の腕は、その身体を突き抜けた。さっきは、背中に懐かしい温もりを感じたのに。私の手に重ねられた手のひそやかな重みを、確かに感じたのに。
 サーレイは寂しそうに微笑んだ。
「ごめんね、ディア。抱きしめてあげられなくて……」
 生きている時そのままだと思ったサーレイの姿は、よく見ると少しぼやけて、後ろの荒野が透けていた。影は無く、足は地面についていなかった。
 どうしてサーレイは姿を現してしまったのだろう。護り石が持ち主以外の命を救うなんて、聞いたことがない。なのに、なぜ。
「なんで、どうして?」
 脈絡のない言葉の意味を汲み取って、サーレイは答えた。
「君が落ちそうになった時は、僕には、大丈夫だって分かってた。でも、ヤレンは、助けなければ死ぬところだった。もちろん、護り石が護るのは、持ち主だけだ。なのに僕がヤレンを助けたのは、ヤレンが死んだら君の心が死ぬからだ。僕はヤレンではなく、君を救ったんだよ。君の心と、君の幸せな未来を。愛しいディア、今まで、ずっと君を見ていたよ。君のことも、ヤレンのことも。ずっと僕を想ってくれていてありがとう。だけど、ディア、これからはヤレンと幸せにおなり。――ずっと前から、そう言いたかったんだ。でも、君が僕を呼び出してくれないから、言えなかった」
 そんな言葉、聞きたくなかった。私はサーレイを呼び出したくなかった。死にそうになっていたのが私だったら、助けたりしなくて良かったのに、と、理不尽になじったかもしれない。でも、助けられたのはヤレンで、助けなければヤレンは死んでいて、それは私のせいなのだ。
 嘆くわけにも責めるわけにもいかなくて、サーレイに縋りつくこともできなくて、私はただ、子供の頃のように繰り返しサーレイの名を呼びながら、泣きじゃくるだけだった。
 ヤレンがそっと進み出て、私の横に立った。
 サーレイがヤレンに微笑んで頷きかけるのが見えた。
「ディア、ごめんね。僕はもう行かなくちゃ。僕はもう君が困った時に助けてあげられなくなるけど、でも、これからは、きっとヤレンが君を助けてくれるよ。ヤレン、ディアのこと、頼んだよ」
「やだ、やだ、サーレイ、帰ってきて。消えないで!」
 幼子のように駄々をこねる私に、サーレイは、昔、聞き分けのない私によく見せたのと同じ、困ったような笑顔を見せた。
「ディア、僕はもう、本当はここにはいないんだよ。ここに見えている僕は、夕日が沈んだ後に残る薄明かりみたいなもの。時間が経てば薄れて消える。でも、僕の魂は、命の川で君を待っているよ。君も、僕も、ヤレンも、部族のみんなの魂が、いつかは同じ大きな命の流れに還って、ひとつに融け合って、地下を流れる見えない川みたいに、永遠にこの世界の底を流れ続けるんだ。その時は、みんな一緒だよ。だから、泣かないで」
「いや、だめ、行かないで、置いていかないで!」
「ごめんね、ディア……」
 サーレイの、実体のない指が、そっと私の頬を撫でて、離れてゆく。
 サーレイから幻がはらはらと剥がれ落ちて、その姿が透き通ってゆく。最後まで残った微笑みの名残が、空気に溶けた。
 思わず駆け寄って手を伸ばしたけれど、手に触れるものはない。
 立ち尽くす私にヤレンが歩み寄って、後ろから肩を抱いた。
 私は振り向いて、ヤレンの温かな胸にしがみつき、声を限りに泣きじゃくった。
 ヤレンの前で泣いたのは、初めてだった。ヤレンでなくても、誰かの前で泣くのは、サーレイが死んでから初めてだったかもしれない。
 ヤレンは黙って抱きしめていてくれた。



 いつのまにか戻ってきていた山羊たちに服をひっぱられて我に返った。
 そっとヤレンから身体を離して、首にかけていたはずの護り石の鎖を手繰ってみると、そこには、空っぽの留め金があるだけだった。サーレイは行ってしまったのだ。
 もうすぐ日が暮れる。夜の荒地には危険な獣が出る。暗くなる前に宿営地に帰らなければ。
 そう思っても、動けなかった。石をなくした留め金のように、自分も空っぽになったような気がした。
 じっと留め金を見ていると、ふいに、留め金を持つ自分の手がすっかり荒れて硬くなり、年寄りめいていることに気づいた。
 部族の女は誰でも厳しい仕事をこなしているけれど、中でも私は、他の女が家の中で衣服を縫い赤子をあやしている時にも荒地で山羊を追い、普通は男がするような荒仕事もできるかぎり一人でしてきたのだ。手が荒れているのは当たり前かもしれない。
 けれど、それだけじゃない。
 さっき私の前に現れたサーレイは、滑らかな額も若々しい、涼やかな若者だった。
 あの若者の隣に似合うのは、哀しみも恐れも何ひとつ知らぬまま幸福な驕慢と恋の情熱に輝いていた奔放な少女――今はもういない少女だ。
 彼が死んだ時、彼は十八で、私は十六だった。それから十年経った。私は歳をとったのだ。
「ヤレン。サーレイは、行ってしまったわ」
「ああ」
 言葉は短かったけれど、ヤレンの目には、サーレイを失った私への気遣いが宿っていた。そして、たぶん、つかのま再会した遠い若者時代の幻を再び見送った、自分自身の寂しさも。そう、ヤレンにとっても、サーレイは、若者時代を共に過ごした同年代の仲間の一人だったはずなのだ。
「あなたもサーレイを見たのね」
「見た。声も聞いた。……あいつ、ぜんぜん変わっていなかった」
「私たちは変わったわ」
「ああ」
 私たちはなんとなく寄り添って、さっきサーレイが立っていた場所を見やった。そこにはただ夕映えの荒野があるだけで、もう何も見えないのは分かっていたけれど。
 私は歳をとり、護り石は消え、サーレイは行ってしまった。かつて当たり前のように私に降り注いでいた男たちの賞賛も遠い夢となり、家族の温もりも失い、女友達も、それぞれに家庭を持つにつれて自然と遠くなっていった。
 けれど、そんな何ひとつ持たない私のそばに、今もいてくれる人がいる。
 そのことを思うと、傍らに寄り添うその温もりが、私の中の空白を満たしてゆくのを感じた。
 ヤレンの顔をそっと見上げて、恐る恐る囁いた。
「ヤレン、今でも私の求婚を待ってくれている?」
「もちろんだよ」
 ヤレンは驚いたように答えた。
「私は一人で危ないところに来てあなたまで危ない目にあわせるような、こんな考えなしの馬鹿だけど、それでも?」
「それを言ったら、動転して人手も頼まず一人で君を捜しに飛び出してきた俺だって馬鹿だよ」
「でも、私はもう、こんなに年寄りよ? もっと若くて綺麗な娘がいくらでもいるわ」
 ヤレンは一瞬、ぽかんとして、それから笑い出した。
「何言ってるんだ。君は今でも部族で一番の美女だよ。女たちの間で君に風当たりが強いのは、そのせいもあるんじゃないかな。君がいつまでも一人でいると、君が部族の男たちを惑わすんじゃないか、自分たちの夫や恋人を君に取られるんじゃないかと、心配でしかたないんだろう」
「私がそんなことするわけないのに」
「そうだろうけど、女たちは心配でしょうがないのさ。君があんまり美しすぎるから。実際、君は俺を惑わせてるしね。もう十年も」
 ヤレンは笑った。私は頬が赤らむのを感じて俯いた。
「でも、こんなに手が荒れているわ。顔だって、きっと」
 私は鏡を持っていないから、自分の顔なんて、もうずっと、水に映った歪んだ影くらいしか見たことがないけれど。
「俺だって、手は荒れてるよ。顔だって、こんなだ」
 ヤレンがわざと変なふうに顔をしかめてみせたので、私は思わず笑った。そうして、自分がまだ笑えることに驚いた。
 そう、私が年寄りなら、ヤレンだって年寄りだ。私より幾つか年上のはずだから。普通なら、とっくに結婚して、子供が何人もいるはずだ。実際、あの頃私を争った他の男たちはみな、とっくの昔に妻を得て、たいていはもう何人も子供を持っている。そんな歳になるまで、ヤレンは私を待っていてくれたのだ。
 私はまっすぐ顔を上げ、ヤレンを見つめた。
 今、言わなければ、きっと一生、言えないままになる。
「ヤレン、怪我はしてない?」
「かすり傷だけだ」
「じゃあ、今夜、私の天幕に来て」
 ヤレンは言葉もなく頷いた。
 その眼差しの熱さに灼かれながら、私は、首にかけた空っぽの鎖を外そうとした。
 その手を、ヤレンが優しく押しとどめた。
「それは、付けておおきよ。石はなくても、サーレイの思い出として」
 私が頷くと、ヤレンは微笑んで、それから私を胸元の鎖ごと強く強く抱きすくめ、薄れ行く夕映えの中、奪うように口づけた。
 息ができなくなるような、長く激しい口づけだった。

 私たちの結婚を、手放しで喜んでくれる人は少ないだろうけど、反対する人もいないだろう。揃って部族の常識から外れる生き方をしてきた私たちは、ずっと困り者と見なされてきたから、私たちが一緒になると言えば、これで部族内の厄介事がひとつ片付いたと、みな安堵して、好きにさせてくれるだろう。はみだし者同士、私たちは、肩を寄せ合って、この広い荒地の片隅で、ひっそりと生きてゆこう。いつか、サーレイの待つ命の川に還るまで。

 私たちの生命は、悠久の命の川の流れからつかのま飛び出した水の飛沫のようなもの。たまたま跳ね上がった水飛沫の一滴が、一瞬の旅を終え、再び川面に落ちて流れに戻るように、私たちはみな、やがて、すべての命が流れ込む大河に還る。愛した人も憎んだ人も、みんなひとつに融け合って。
 その時は、私もヤレンもサーレイも、名前もない祖霊の一部になって、悠久の流れの中から、この荒地を、そこに生きる子孫たちを、いつまでも見守り続けるのだろう。


文:冬木洋子(ふゆき・ようこ)
http://www.geocities.jp/canopustusin/
異世界ファンタジーがメイン・ジャンル、恋愛がサブ・ジャンルという感じで、たまに他のものも書きます。無駄にトシくってるのがウリです。


絵:恵陽(けいよう)
http://www.geocities.jp/keiyo_u/top.html
こんにちは。物書きのくせに絵描きでも参加させていただきます。
大したものは描けませんが、少しでも皆様を楽しませることができればなあと思っています。よろしくお願いいたします。
最終更新日 : 2012-08-10 08:42:03