「違うよ、前に、団長にそっくりな白髪の男に、カイも会っただろう。アイツがいっつもいろんな本を送ってくるんだ」
「ああ、あの月夜野とか言う学校の教師が……でも、何故?」
「さあ、わからない」
ミハルは、そう言うが、カイはうっすら、あの月夜野という人物が何を目的としているかわかる気がした。
団長は、あの男を嫌がっていたけど、根底ではあのふたりの考えは一緒なのではないかと……。
ふたりとも、ミハルを助けたと思っているのではないだろうか?
「団長とあの教師って何かあるのかな?」
カイは、ふと疑問に思ったことをカイに聞いてみた。
「あのふたり、ずっと一緒だったんだ。母さんがいなくなった後、しばらくふたりでおれの面倒を見ていてくれたんだよ。でも、ラビ……月夜野って今は言われている方な……アイツだけ、おれらと別れてどっかに行っちゃったんだ。それまではさ、ずっと三人で旅回りしていたんだ。夜、寝るときはさ、お金がなくて、ひとり部屋しか泊まれなかったから、三人で一つのベッドで寝ていたよ」
「やっぱり、団長とあの人は、双子とかなのかな?」
「うーん、それにしては性格が違うんだよな……あのふたり」
確かに、月夜野にはたった一度会っただけだが、あのふたり、姿は似ていても性格は違うと、カイも思う。団長は、熱い男だが、あの男にはそういう感情的な部分はあまり見えないような気がした。
「そうそう、本が読みたいならおれのところにあるやつ、持っていっていいぜ。ま、団長は、あの男が送ってきた本だから、おれが持っているの、嫌がっているけどな」
ミハルはそう言いながら、ごろんとカイのベッドに横になる。手は繋いだままだったので、カイもつられてベッドに転がる。
「お、おい、ミハル」
「なんか疲れた。おれ、もうここで寝ようかな」
「ここで、寝たらまずいって」
「だって、この暗闇じゃ部屋に戻れないし。それに、今日は、団長だって来ないよ」
「そ、そうかもしれないけど……」
「それに、ひとりじゃ心細いし……ここのところ嫌な夢を見るんだ」
いつもの元気なミハルの声と違い、か細い、不安そうな声でそう言った。
「ミハル……」
ミハルの顔が真横にある。ミハルは、顔を天井に向けていた。
カイは、ミハルに触れたくなり、あいている方の手を伸ばしかけるが、ぐっとこらえる。
「……やっぱり部屋に戻った方がいいよ」
奥付
ルノテオとサアカス ~夜のプロキオン~
著者:Luno Teo
テキスト:MACKY
紅茶指導:Feuilles Bleues CO., LTD
発行所 : ブクログのパブー(http://p.booklog.jp/)
運営会社:株式会社paperboy&co.
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Luno Teo