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心に響く寓話

第七十一話 二人の石切り職人

旅人が、ある町を通りかかりました。


その町では、新しい教会が建設されているところであり、

建設現場では、二人の石切り職人が働いていました。


その仕事に興味を持った旅人は、

一人の石切り職人に聞きました。


あなたは、何をしているのですか。



その問いに対して、石切り職人は、

不愉快そうな表情を浮かべ、ぶっきらぼうに答えました。


このいまいましい石を切るために、

悪戦苦闘しているのさ



そこで、旅人は、もう一人の石切り職人に

同じことを聞きました。


すると、その石切り職人は、

表情を輝かせ、生き生きとした声で、こう答えたのです。


ええ、いま、私は、

多くの人々の心の安らぎの場となる素晴らしい教会を造っているのです。



どのような仕事をしているのか。

それが、我々の「仕事の価値」を定めるのではありません。


その仕事の彼方に、何を見つめているか。

それが、我々の「仕事の価値」を定めるのです。


これから働き方はどう変わるのか~田坂広志 講談社より~


第百話 やまあらしのジレンマ


あるところに二匹のやまあらしが住んでいました。


冬の朝、とても寒いので、二匹のやまあらしは、

互いに暖めあおうとして身を寄せあいました。


しかし、あまりに近く身をよせあったため、
二匹のやまあらしは、自分の体に生えているハリによって、


お互いに傷つけてしまいました。


その痛みから、二匹のやまあらしは、お互いに相手から離れたのですが、
今度は、また、寒くてたまらなくなりました。

そこで、ふたたび二匹のやまあらしは、身を寄せあいました。
するとまた、互いに相手を傷つけてしまったのです。

こうして、二匹のやまあらしは、離れたり、近づいたりすることを繰り返し、ついに、最適の距離を見出したのです。

こころのマネジメント~田坂 広志 東洋経済~

相手のこころに近づく事、最適な距離を測る事ってとても難しいですよね。
この言葉を言ったら相手はどう思うだろう?
きっとこう思うに違いない。

こんな事を頭の中でぐるぐる考えて、結局行動に移せず、
お互いの距離を適正に保てないままになってしまう事って誰でも経験あるのではないかと思います。

私は、大学時代そんな人間でした。
「自分が我慢すればいい。」、相手を立てるということはそういうことだ。と、思っていました。

しかし、いつか自分が相手に対して不信感を持ったり、愚痴を言ったりしている事に気づきました。
このままではいけない。と思って、思い切って自分の思っていることを相手にぶつけました。


すると、相手も自分の思っていることをぶつけてくれました。

それで関係が悪くなり、気まずくなったかというと、そうではなかった。


むしろ、互いに考えている事を深く理解し、絆がより深くなりました。


この経験をしてから、言う時は言う。心と心の格闘をしていかないと、

本当の意味で前に進めないということを学びました。


ただ、とても大切な事がもう一つあります。

「自分の言葉に責任を持つこと。」

その事が大切です。
相手の心と心でぶつかろうとする時、本気でなければならない、
つまり、自分の言葉に責任を持たなければならない。
でなければ、単なる批判で終わってしまいます。


それこそ、互いの関係は悪くなります。
お互いが本気でぶつかるからこそ、相互理解が得られるのです。

インターンシップの時、学生達に言った事。


仕事はどこまでいっても一対一だ!!!


本気でぶつかれ、


自分の頭の中の仮説だけで、結論付けるな。
この寓話を読んで、大学時代の自分、インターンシップでの自分のあの心のぶつかり合いを思い出しました。