C-8 【湿原周辺で見られる樹木は約30種】
湿原丘陵部に成育する樹木の種類は以外に多く、次のようなものがみられるのでFIELDで確かめてみよう。なお、カッコ書きは別名、通称など。
オニグルミ・ケヤマハンノキ(ヤマハン)・ハンノキ(ヤチハン)・シラカンバ(シラカバ)・ミズナラ・ハルニレ(ニレ・アカダモ)・ヤマグワ・カツラ・コブシ・ホウノキ・ノリウツギ(サビタ)・エゾノコリンゴ(ヒロハオオズミ)・エゾヤマザクラ・シウリザクラ(シウリ)・アズキナシ(カナスギ)・ナナカマド・イヌエンジュ(エンジュ)・キハダ(シロコ)・ヤマウルシ(キウルシ)・ツリバナ(エリマキ)・エゾイタヤ(イタヤカエデ・イタヤモミジ)・ヤマモミジ(モミジ)・シナノキ(シナ)・ハリギリ(セン)・ヤチダモ(タモ)・アオダモ・ハシドイ(ドスナラ・ヤチカンバ)・ヤナギ科はヤマナラシ・ドノロキ・ネコヤナギなどがあります。 上の物はすべて広葉樹ですが、天然に見られる針葉樹はほとんどなく、植林されたものではトドマツ・アカエゾマツ・カラマツなどがみられます。

オニグルミ・ケヤマハンノキ(ヤマハン)・ハンノキ(ヤチハン)・シラカンバ(シラカバ)・ミズナラ・ハルニレ(ニレ・アカダモ)・ヤマグワ・カツラ・コブシ・ホウノキ・ノリウツギ(サビタ)・エゾノコリンゴ(ヒロハオオズミ)・エゾヤマザクラ・シウリザクラ(シウリ)・アズキナシ(カナスギ)・ナナカマド・イヌエンジュ(エンジュ)・キハダ(シロコ)・ヤマウルシ(キウルシ)・ツリバナ(エリマキ)・エゾイタヤ(イタヤカエデ・イタヤモミジ)・ヤマモミジ(モミジ)・シナノキ(シナ)・ハリギリ(セン)・ヤチダモ(タモ)・アオダモ・ハシドイ(ドスナラ・ヤチカンバ)・ヤナギ科はヤマナラシ・ドノロキ・ネコヤナギなどがあります。 上の物はすべて広葉樹ですが、天然に見られる針葉樹はほとんどなく、植林されたものではトドマツ・アカエゾマツ・カラマツなどがみられます。

C-9 【釧路湿原の花暦】…①
4月上~5月上 フクジュソウ
4月~5月 チシマネコノメソウ、ネコヤナギ
4月下~5月中 キバナノアマナ、アズマイチゲ、ザゼンソウ
4月下~5月した エゾエンゴサク、ヒメイチゲ
5月 アキタブキ、ヤチヤナギ、ミズバショウ、レンブクソウ、フツキソウ、キタコブシ
4月~6月 キジムシロ、ハンノキ
5月~6月 ヤチダモ、ニリンソウ、ミドリニリンソウ、フデリンドウ、ヒラギシスゲ、オオバナノエンレイソウ、ミヤマエンレイソウ、コミヤマカタバミ、ワタスゲ、ヒメワタスゲ、オニグルミ、ミズナラ、シラカバ、エゾオオサクラソウ、チゴユリ、エンコンソウ、ホロムイツツジ、オランダガラシ、エゾキケマン、クシロワチガイソウ、ガンコウラン、ツルネコノメソウ、エゾネコノメソウ
5月下~6月 エゾクサイチゴ、マイズルソウ、キジカクシ、エゾノウワミズザクラ、ツバメオモト
5月下~7月した ミツガシワ
6月上~78月 オオヤマフスマニシキギ
6月上~8月 クロユリ
6月中~7月上 エゾニワトコ
6月~7月中 コツマトリソウ
6月下 マユミ
6月下~7月中 ミツバウツギ

4月~5月 チシマネコノメソウ、ネコヤナギ
4月下~5月中 キバナノアマナ、アズマイチゲ、ザゼンソウ
4月下~5月した エゾエンゴサク、ヒメイチゲ
5月 アキタブキ、ヤチヤナギ、ミズバショウ、レンブクソウ、フツキソウ、キタコブシ
4月~6月 キジムシロ、ハンノキ
5月~6月 ヤチダモ、ニリンソウ、ミドリニリンソウ、フデリンドウ、ヒラギシスゲ、オオバナノエンレイソウ、ミヤマエンレイソウ、コミヤマカタバミ、ワタスゲ、ヒメワタスゲ、オニグルミ、ミズナラ、シラカバ、エゾオオサクラソウ、チゴユリ、エンコンソウ、ホロムイツツジ、オランダガラシ、エゾキケマン、クシロワチガイソウ、ガンコウラン、ツルネコノメソウ、エゾネコノメソウ
5月下~6月 エゾクサイチゴ、マイズルソウ、キジカクシ、エゾノウワミズザクラ、ツバメオモト
5月下~7月した ミツガシワ
6月上~78月 オオヤマフスマニシキギ
6月上~8月 クロユリ
6月中~7月上 エゾニワトコ
6月~7月中 コツマトリソウ
6月下 マユミ
6月下~7月中 ミツバウツギ

C-10 【釧路湿原の花暦】…②
6月 クロハツリバナツリバナヒオウギアヤメ、ヤマグワ、ズダヤクシュ、エゾスグリ、イチイ、ルイヨウボタン、ヤマブドウ、アカミノルイヨウショウマ、オオアマドコロ、スズラン、スミレ
6月~7月 クサノオウ、ユキサギチョウセンゴミシ、ウメガサソウ、オオヤマオダマキ、コンロンソウ、クスロハナシノブ、コケイラン、アオチドリ、ヒメシャクナゲ、コケモモ、ツルコケモモ、クロミノウグイソカグラ、フタマタイチゲコウライテンナンショウ、カラフトイバラ、トキソウ、ハリエンジュ、ギンリョウソウ、フタリシズカ、ヒトリシズカ、ヒメカイウ、クロイチゴ、オオタカネイバラ、
6月中~7月 エゾイソツツジ、、クルマバツクバネソウ、エゾゼンテイカ、
6月下~7月 ハシドイ、カンボク、ベニバナヤマシャクヤク、エゾイチゴ、クマイチゴ
6月~8月 ヤマブキショウマ、コウリンタンポポ
6月 と9月 センボンヤリ
7月 クロバナロウゲ、ニガナ、エゾスカシユリ、サルナシ、オオカサモチ、ミズチドリ、イヌスギナ、セリ
7月~8月 ホロムイソウ、エゾオオヤマハコベ、タマミクリ、ヒシ、エゾノレンリソウ、バイケイソウ、カラマツソウ、エゾイヌゴマ、タチギボウシ、ヤナギトラノオ、エゾノシモツケソウ、オオツメクサ、オニノヤガラ、オオウバユリ、オオダイコンソウ、タラノキ、ヤマトキソウ ヤナギラン

6月~7月 クサノオウ、ユキサギチョウセンゴミシ、ウメガサソウ、オオヤマオダマキ、コンロンソウ、クスロハナシノブ、コケイラン、アオチドリ、ヒメシャクナゲ、コケモモ、ツルコケモモ、クロミノウグイソカグラ、フタマタイチゲコウライテンナンショウ、カラフトイバラ、トキソウ、ハリエンジュ、ギンリョウソウ、フタリシズカ、ヒトリシズカ、ヒメカイウ、クロイチゴ、オオタカネイバラ、
6月中~7月 エゾイソツツジ、、クルマバツクバネソウ、エゾゼンテイカ、
6月下~7月 ハシドイ、カンボク、ベニバナヤマシャクヤク、エゾイチゴ、クマイチゴ
6月~8月 ヤマブキショウマ、コウリンタンポポ
6月 と9月 センボンヤリ
7月 クロバナロウゲ、ニガナ、エゾスカシユリ、サルナシ、オオカサモチ、ミズチドリ、イヌスギナ、セリ
7月~8月 ホロムイソウ、エゾオオヤマハコベ、タマミクリ、ヒシ、エゾノレンリソウ、バイケイソウ、カラマツソウ、エゾイヌゴマ、タチギボウシ、ヤナギトラノオ、エゾノシモツケソウ、オオツメクサ、オニノヤガラ、オオウバユリ、オオダイコンソウ、タラノキ、ヤマトキソウ ヤナギラン

C-11 【釧路湿原の花暦】…③
7月~8月 フトイ、サワラン、ノハナショウブ、クサフジ、ヒメコウガイゼキショウ、エゾヒツジグサ、ネムロコウヒネ、ガマ、エゾタツナミソウ、バアソブ、ヒルガオ、トリアシショウマ、エゾムラサキニガナ、ネジバナ、イケマアカソ、モウセンゴケ、ウメバチモ、ホソバイラクサ、アキカラマツ、コタヌキモ、ムラサキミミカキグサ、トモエソウ、ゴトウヅル、エゾミソハギ
7月~9月 ナンテンハギ、ヒロハマンテマ、ハリイ、ナガボノシロワレモコウ、アレチマツヨイグサ
8月 ウマスギゴケ、ホザキナナカマド、クルマユリ、オニユリ、ドクゼリ、ミズオトギリ
8月~9月 サジオモダカ、ツユクサ、エゾノミツモトソウ、カワミドリ、ミヤマニガウリ、サラシナショウマ、ホザキシモツケ、ハッカ、ハンゴンソウ、ツリガネニンジン、ミツバフウロ、イヌタデ、エゾトリカブト、キツリフネ、ツリフネソウ、ノリウツギ、キンミズヒキ、コメナモミ、エゾノミスタデ、ミゾソバ、ヤマハハコ、サワギキョウ、エゾヤマハギ、ミミコウモリ、クサレダマ、ヨブスマソウ、ヒメハッカ、タカアザミ、イシミカワ、ヨシ、エゾノキツネアザミ、サワヒヨドリ
8月~10月 ヒヨドリバナ、コガネギク
9月 アキノウナギツカミ
9月~10月 エゾノコギリソウ、エゾリンドウ、ウメバチソウ、ナギナタコウジュ

7月~9月 ナンテンハギ、ヒロハマンテマ、ハリイ、ナガボノシロワレモコウ、アレチマツヨイグサ
8月 ウマスギゴケ、ホザキナナカマド、クルマユリ、オニユリ、ドクゼリ、ミズオトギリ
8月~9月 サジオモダカ、ツユクサ、エゾノミツモトソウ、カワミドリ、ミヤマニガウリ、サラシナショウマ、ホザキシモツケ、ハッカ、ハンゴンソウ、ツリガネニンジン、ミツバフウロ、イヌタデ、エゾトリカブト、キツリフネ、ツリフネソウ、ノリウツギ、キンミズヒキ、コメナモミ、エゾノミスタデ、ミゾソバ、ヤマハハコ、サワギキョウ、エゾヤマハギ、ミミコウモリ、クサレダマ、ヨブスマソウ、ヒメハッカ、タカアザミ、イシミカワ、ヨシ、エゾノキツネアザミ、サワヒヨドリ
8月~10月 ヒヨドリバナ、コガネギク
9月 アキノウナギツカミ
9月~10月 エゾノコギリソウ、エゾリンドウ、ウメバチソウ、ナギナタコウジュ

C-12 【谷地(野地)坊主はどうして作られる】
谷地坊主は道東では知らない人はないほどで、半分は親しみを寄せ、半分はこの利用価値のない谷地坊主に不毛の北国の厳しさを感じ取っていたのではないでしょうか。谷地坊主は、釧路湿原では湿原の周辺部やハンノキ林内に多く見られますが、この逆徳利型に盛り上がってゆく隆起現象がどのようにしてできるのかよくわからないところもありますが次のように考えられています。
谷地坊主はヒラギシスゲやカブスゲなどのスゲ類が繁茂した株を作りかつそれが隆起したもので「隆起叢株」と呼ばれています。これらのスゲ類は分けつ(分岐)作用が旺盛で、前年の根から地下茎を伸ばし、翌年の根を繁茂させて毎年連続して生長します。そして冬季に土壌凍結で株ごと隆起(しばれ上る)し、やがて春先、まだ土壌が凍結している状態で雪解け水は降雨水などの流水が株の根元の土壌を抉り取る。このような条件が毎年重なり合って谷地坊主になると考えられています。高さは数十年で40~50センチになるといわれており、中にはハンノキの古株が残っているものもあり、これらは古株を取り込んで発達したものと考えられています。大きな株には他の植物、ヒメシダ、エゾオオヤマハコベ、ネジバナなどが共生し、アリが巣を作るなど湿原生物の生活の場ともなっています。

谷地坊主はヒラギシスゲやカブスゲなどのスゲ類が繁茂した株を作りかつそれが隆起したもので「隆起叢株」と呼ばれています。これらのスゲ類は分けつ(分岐)作用が旺盛で、前年の根から地下茎を伸ばし、翌年の根を繁茂させて毎年連続して生長します。そして冬季に土壌凍結で株ごと隆起(しばれ上る)し、やがて春先、まだ土壌が凍結している状態で雪解け水は降雨水などの流水が株の根元の土壌を抉り取る。このような条件が毎年重なり合って谷地坊主になると考えられています。高さは数十年で40~50センチになるといわれており、中にはハンノキの古株が残っているものもあり、これらは古株を取り込んで発達したものと考えられています。大きな株には他の植物、ヒメシダ、エゾオオヤマハコベ、ネジバナなどが共生し、アリが巣を作るなど湿原生物の生活の場ともなっています。
