目次
“ザル条例”大阪府部落差別調査等規制等条例に企業はどう向き合うべきか
“ザル条例”大阪府部落差別調査等規制等条例に企業はどう向き合うべきか
条例に抵触せずに同和地区の場所を調べる方法
アイビー・リック事件と解放同盟による糾弾
行政が無視したい“本物の”同和地区リストの存在
人権擁護法と共通の危惧
“本物の”同和に狙われた工業市場研究所
対抗すべきは「“本物の”同和」
内ゲバ発生! 反日御殿「ナヌムの家」のトホホ“お家騒動”
水曜デモの前線基地、ナヌムの家
“日韓の架け橋”ナヌムの家の研究員、村山一兵氏が解雇
ナヌムの家が「これ以上、私たちと共に仕事ができない」と反論
平和の理想郷、ナヌムの家の人間臭い労働環境
水曜デモに向かう途中で事故、ハルモニたちと参加を決行
女性国際戦犯法廷10周年のシンポジウム参加の裏側
韓国の市民運動の「北」と「宗教」シンドローム
解雇騒動、見守らざるをえない日本の支援者たち
滋賀県同和行政バトル日記④特別編
滋賀県同和行政バトル日記④特別編
行政主導で同和対策事業を終わらせた高島市
ふるさとは葡萄(ぶどう)とともに
原告第1準備書面提出
速報 部落解放同盟滋賀県連・建部(たけべ)五郎(ごろう)委員長が退任へ
速報 部落解放同盟滋賀県連・建部(たけべ)五郎(ごろう)委員長が退任へ
直方(のおがた)市の条例がネットから消えたのは、市の“自主規制”
直方(のおがた)市の条例がネットから消えたのは、市の“自主規制”

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“ザル条例”大阪府部落差別調査等規制等条例に企業はどう向き合うべきか

 去年の12月28日から、今年の1月27日まで、「『大阪府部落差別事象に係る調査等の規制等に関する条例の一部改正(案)【概要】』に対する府民意見等の募集について」と題するパブリックコメントの募集が始まっている。「改正」とある通り、これは既存の「大阪府部落差別事象に係る調査等の規制等に関する条例」(部落差別調査等規制等条例)を改正するものだ。大阪府では部落差別調査等規制等条例により、探偵や興信所による、「部落差別につながる身元調査」が禁止されてきたが、改正案はさらに不動産業者などによる「部落差別につながる土地調査」を禁止する。
「部落差別を禁止するのであればよいことだろう」と言うべきところなのかも知れないが、実はこの条例、改正前の時点で既に突っ込みどころ満載なのである。第一に、この条例に抵触せずに「身元調査」や「土地調査」をすることはいくらでもできるのではないか、つまり“ザル条例”ではないかということ。そして同和地区がどこなのか、同和地区住民が誰なのか分かる状態にしてきたのは、皮肉にも行政と部落解放同盟ではないかということだ。
 筆者はこの条例を“ザル条例”と評したが、「法令遵守」ということが重要視される現在、企業が条例を全く無視することはできないであろう。条例があるということを根拠に、行政や同和団体が企業活動に介入してくることは避けられないからだ。無法な要求を押し付けてくる者は「えせ同和」として追い返してしまえばよいが、一応は条例に沿った要求であれば無視するわけにはいかない。
 条例が改正されることになったきっかけは、「部落差別につながる土地調査」を行った不動産業者、土地開発会社、市場調査会社に対して、去年の12月に部落解放同盟により「糾弾」が行われたことだ。一連の出来事は、部落解放同盟からは「土地差別調査事件」と呼ばれている。
 糾弾の現場には大阪府の職員が立ち会っていたことは間違いないのだが、誰がどのような糾弾を受けたのかということについて、行政は口を閉ざす。そんな中で手がかりになるのは、糾弾会について報じた部落解放同盟の機関紙「解放新聞」と、一部の関係者から漏れ聞こえてくる声だけである。条例の改正は、「土地」に関係する企業活動全般に規制をかけるもので、同和地区との関わりを切っても切り離せない大阪府民の生活や経済にも大きな影響があるはずなのに、あまりにも不透明ではないだろうか。
 そこで、本誌では27日のパブリックコメントの締め切りと、大阪府の2月議会を前に、条例の改正と、その背景について解説する。


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水曜デモの前線基地、ナヌムの家

「私たちは日本政府に対して心からの謝罪と補償を要求する」。毎週水曜日、韓国・ソウル中学洞の日本大使館前でこんなシュプレヒコールが飛び交う。第二次世界大戦中、日本軍の軍慰安所で性行為を強いられたという、いわゆる「従軍慰安婦」たちとその支援者による「水曜デモ」の光景だ。水曜デモは、1992年1月8日正午から、韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)が被害にあったと主張するハルモニ(おばあさん)たちと始めたものである。この運動の様子は、日本でもたびたび報じられることもあるが、特に有名なのが民主党・岡崎トミ子元国家公安委員長が2001年に現職の国会議員としては、異例の国費でデモに参加したことだろう。
 そして水曜デモに参加するハルモニたちのいわば“前線基地”の役割を果たしているのが、元慰安婦の共同生活施設「ナヌムの家」だ。この施設で居住するハルモニたちが、水曜デモに参加するのである。発足の経緯は、1992年8月に仏教人権委員会が「ナヌムの家設立推進委員会」を設立。この年の10月にソウル市内に施設が建設され、移転を繰り返しながら現在の広州市に。この施設は、ハルモニたちの居住施設とともに6つの展示場と野外展示公演のスペースを備える歴史館でもある。
 1999年11月には社会福祉法人の認可を受け、翌年4月に、日本軍「慰安婦」被害ハルモニを入所資格とした無料養老施設となり、国から月額約600万ウォン(60万円)の支援金も受けるまでになった。施設内には、医師や看護師ら医療スタッフもいる他、生涯学習やゲートボールなどのプログラムも用意されている。韓国人はもちろん、日本からもボランティアスタッフが数名おり、日本語の翻訳、通訳、案内業務などに従事する。
 日本でも定期的に、市民団体らの手で映画『ナヌムの家』の上映会が開催されている他、関連する講演会、イベントは多数。また全国メディアでも、2006年3月20日に『ニュース23』(TBS)でナヌムの家の特集が組まれたことも。番組内では、日本と韓国の若者がナヌムの家で議論し、従軍慰安婦問題の解決に向け、協力し合うといった様子が放映された。だがその後、「参加者募集の呼びかけなど存在していない」、「話し合いの上で水曜デモに出かけるという演出だったが、すでにデモ参加は決まっていた」など“やらせ疑惑”も浮上していた。
 もっともニュース23で特集される以前から、日本の若い世代の活動家の間でもナヌムの家への関心は高く、現地でボランティア活動に従事する若者もおり、水曜デモや講演会などの運営に携わっていた。日本人も関心を寄せるこのナヌムの家で、研究員・村山《むらやま》一兵《いっぺい》氏とインターン、古橋《ふるはし》綾《あや》氏の雇用をめぐってナヌムの家で“お家騒動”が起こっているのだ。


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