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23. S社からの攻撃

S社は3回目以降も中々、詳細な主張を提出して来なかった。


「弁護士に受任してもらうので、それからにして欲しい」


「まだ、弁護士が決まらない」


っと、2回程度、時間稼ぎとも取れる発言で、流石に裁判官もブチ切れて


「次に弁護士による主張か、反論の準備書面を提出しないと結審しますよ」


「スイマセン。必ず来月には弁護士から準備書面を提出させますから」


 

S社の魂胆が分からないまま、時間だけが過ぎて行った。

 

 

 

そして、S社の攻撃は思いも寄らない方法でヤッて来た。


「兄ちゃん、どうしてくれるんだ!」


弟からのイキなりの電話だった。


「S社がオレの給与を差押えて来たぞ!」

 

!!!!

 

直ぐに事情が飲み込めなかった。


S社とは裁判中だし、次回までには反論の書面を出すと言っていたのに・・・


S社(N社も)から借りる際に、公正証書が作成されていた。


コレは連帯保証人全てに対して、強制執行出来るモノであり、コレによって弟の給与が差押えされたのである。


対策を考える為、猫さんへと連絡をし、取り敢えず差押えの停止の手続きを裁判所へ申請する方法にした。


しかし、ここにも問題があった。過払い訴訟は東京地裁に出しているが、弟の給与差押えは弟の居住地管轄の千葉地裁である為、差押え停止の手続きをするには千葉地裁へと行かなければならなかった。


幸い、弟の会社は一部上場会社で、経理部の方の話しによると「良くある事だから大丈夫だよ」っと弟に話してくれたそうだ。


やはり、大手企業に務めている人間は連帯保証人になり易いという属性があり、差押えは良くある事のようだった。


私も弟もコレを聞いて少し気持ちが楽になった。

 

弟は直ぐに休暇が取れなかったので、取り敢えず、私が弟になりすまして、千葉地裁へと申請の仕方を聞きに行き、上手く行けば申請して来る予定だった。


「事情は分かりますけど、タダの申請じゃ差押えは止められません」


私は千葉地裁の書記官に東京地裁でS社相手に過払い訴訟をしている事。過払いは確実で、連帯保証自体も無くなる事を伝えたが、まだ判決などが出ているワケでは無いので、法律に則った方法でしか止められないとの事だった。


「まずは請求異議の訴訟を提訴してもらいます。そして、ソレを元に差押え執行の仮停止処分の申請をして下さい」


要は手続きが2つ必要だという事だ。


「それと、請求異議の訴訟の費用は少額で済むと思いますが、仮停止処分の申請は供託金が必要となります。」


仮処分の申請だから担保(お金)を供託しろという事だった。


「いくらですか?」


「相手の請求が1000万円以上ですから、本来なら100万円以上となりますが・・・」


裁判官に聞いてくると中座し、数分後、戻ってきた書記官は


「そういう事情だったら、50万円でいいとの事でした。それとこちらでも裁判は行いますが、東京地裁の経過を見ながらという事になりますから、東京地裁での期日後にこちら(千葉地裁)の期日を入れるという事にしましょう」


裁判の運び方は有難かったが、50万円はキツイ・・・


東京地裁での裁判に勝てば、千葉地裁でも勝てる。そうなれば50万円の供託金は返って来るのだが。


千葉地裁のロビーで弟に電話をし、経過報告をした。


「親父に貸すなら絶対に出さないけど、コレは自分の為にでもあるから50万円は自分で出すよ」


弟も今まで散々、父からカネを無心され続け、挙句の果てに連帯保証人にまでさせられた。私よりも父を憎んでいる。

 

 

その日は取り敢えず戻り、一応、父にも報告をしたら


「オメーは何やってるんだ?!弟の人生狂わす気か!?」


予想はしていたが、少々堪えた。


「元は誰が借金して、誰が弟にサインさせて連帯保証させたんだ? いつまでも他人ゴトのように思ってんじゃねーよ。」


その後は収集がつかない水掛け論合戦だった(笑)


 

父に文句を言えばコウなる事が分かっていたので、今までは面倒臭いし、言ったって最後には「勝手にしろ!」で逃げられるから、ヤリたく無かった。


しかし、この日はソレを押さえ込める気力が無かった。


まぁ、私も久々に言いたいことも言えたので、多少だがスッキリした(笑)

 

 

その後、訴状や申立書は私が作成し、後日、弟と一緒に供託金を積み(法務局)、給与差押えに対する請求異議の訴訟と強制執行の仮停止処分の申し立てを行った。

 

 

 

ズブの素人が、弁護士も逃げ出すS社相手に、東京地裁と千葉地裁の2つの裁判所で争う事になってしまった。

 

 

 

 


24. 続きます。

 

 

大変申し訳ありませんが、コノ後の続きは、もう少しお待ち下さいm(__)m


この本の内容は以上です。


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