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ミラクルジャンプ

表紙に惹かれて、新たに創刊された漫画雑誌を購入。

 

その名も『ミラクルジャンプ』。

 

「少年ジャンプ卒業生に告ぐ」の一文が、ピンときたらしい。

表紙画は、桂正和氏だった。

そりゃ、惹かれるわなー。

 

この雑誌、SFとファンタジーがテーマらしく、漫画に夢中だった頃の想いがくすぐられた。

裏表紙にも作り手のメッセージが添えられており、共感できる熱い想いが伝わってきた。

 

そういえば、最近、漫画雑誌を読まなくなっていた。

気に入る作品が、少なくなっている。

自分は、いつまでも漫画を読み続けると決めていたが、まさか魅力を感じなくなるとは予想外だった。

それに、さすがに年齢のこともある。

 

書店で漫画の単行本を買うのは、エロ本購入に近い勇気が必要になってきている。

『いい歳こいて、漫画かよ……』

なんとなく、店員が心の中で蔑んでいるような気がする。

『まあ、あの人。漫画なんか買って……』

知らないオバちゃんが、ほくそえむ。

世間体に囚われた僕は、抗う術を失いつつあるようだ。

オタクのみんな、オラに堂々と漫画を買うだけの勇気を分けてくれ!!

 

話を元に戻そう。

 

『ミラクルジャンプ』。なかなか読み応えある内容だった。

特に気になった作品は、

『未来のジェノス』 作者:大亜門氏。ジャンプファンのツボを心得ているギャグ満載。声を出して笑った。

『テラフォーマーズ』作:貴家悠氏 画:橘賢一氏  しっかりSFした内容と、それに負けない画力が魅力。

『デスパーティー』 作者:神田哲也氏。迫力の画タッチと、ちょっと奇妙な世界観が独特。

 

漫画ファンとして、この流れがずっと続いてほしいと思う。

僕は、きっと漫画を持って棺桶に入る。

やはり世間体が気になるが、漫画のないあの世はきっと寂しいに違いない。

 

 

 

 

 


エルガイム

エルガイムとは、テレビアニメ番組の『重戦機エルガイム』だ。

たぶん、デザイン的に最も好きなロボット・キャラクターと言っても過言ではない。

だけど、ストーリーを覚えていない。

いや、全話見たかも定かではない。

それなのに、この高評価は何故か?

 

要素は、二つ。

その一。

僕は永野護氏のデザインが、ツボなのだ。

もちろん、当初はデザイナーの名など知らなかった。

このことが判明するのは、アニメ界に関心を持った僕の、第2オタク期にあたる。

周囲がアニメや特撮から離れていく、いわゆる思春期だ。

僕は、皆と違うベクトルへと進んだ。

アニメに漬かる高校時代。

異性に色気づく友人。2次元に色気づく自分。

 

たしかこの頃、アニメ雑誌『ニュータイプ』で永野護氏の『ファイブ・スター・ストーリーズ』連載が開始される。

モーター・ヘッドと呼ばれるロボットが、漫画に続々登場した。

とてもアニメにはできないだろう複雑かつ流麗なデザインは、ますます僕を虜にする。

(ちなみに、この作品はアニメになったから凄い!!)

そこで僕は、エルガイムも同氏のデザインであることを知った。

さらに、Zガンダムに出現するモビルスーツ百式も同様であることを知り、学校の授業以上に感心したのを覚えている。

ともかく、永野氏のデザインは、僕の感性を奮わせるエンドルフィンを有しているのだ。

 

その二。

『エルガイム』の歌が、素晴らしい。

後期の鮎川麻弥さんの『風のノーリプライ』も素敵だが、何といってもMIOさんの『Time for L-GAIM』がイチオシ。

一度聴いたら、口ずさまずにはいられない名曲。

 

好きな曲にもかかわらず、実は歌詞をきちんと覚えていない。

だから、英語部分が不明瞭なのだ。

それでも、僕は口ずさむ。

『heavy metal』のマシンボイスを真似し、MIOさんとともにボルテージをあげていく。

僕はヘッドフォンをして曲を聴くので、周囲には何を聴いているのか分からない。

頂点を迎える興奮度。

『エルガーーーーーーッ!!』

僕の雄叫びが、今日も宅の部屋にこだまする。

誰か、背中を抱いてほしい。

 

 


Perfume

ずっと気になる存在だったが、遠目で見ていた。

家人は否定的で、今さら自分だけが気になるといっても、どうにもならない。

我が家では、Perfumeは崇めてはいけない存在となってしまった。

 

彼女らが歌番組に出演すると、僕はさも関心がないふりをする。

視線を外し、おもむろに雑誌を読みだす。

でも、しっかり耳は立てている。

聴き洩らす訳にはいかない。

関心のなさを装いつつ、全神経をPerfumeに注ぐ。

この演技が、なかなか難しい。

あまりに関心が無いと、チャンネル変えられてしまう。

そうなっては、元も子もない。

そこで、適当に顔を上げては画面を見る作戦に出た。

興味はありませんが、画面は見ていますアピールだ。

そういう戦いを、僕はしばらく続けた。

 

やがてPerfume熱は、悪化の一途を辿る。

家人さえ否定しなければ、こんなに苦労する必要はない。

だが、僕の育ってきた家庭は、アイドルとか恋愛とか、好きとか嫌いとかといったテーマについて、非常に閉鎖的な環境だった。

僕ら家族は、お互いの好みを全く知らないのだ。

これも僕のバリ・オタ気質醸成のための、良い土壌となったのだろう。

オープンよりクローズ。

これが、我が家族のモットーとなっている。

 

しかし、熱が冷めぬなら、いたしかたあるまい。

要は、見つからなければ、良いのである。

そうして、僕は『GAME TOUR』のDVDを購入した。

やはり、Perfumeは画像抜きでは語れない。

僕は部屋にこもり、鑑賞を繰り返す。

今日も、聴いた曲のメロディが頭を離れない。

これは、会社で仕事中も続き、展開する。

真面目な打合せをしている最中、僕の頭の中で『チョコレート・ディスコ』が響いていることに誰も気がつくまい。

 

 

 


STOP 加齢臭!!

自慢じゃないが、僕の容姿は大学卒業時からあまり変化がないらしい。

久しぶりに会った知人は、口を揃えて言う。

『全然変わっていないね』

 

これはこれで、嬉しい。

けれど、僕の身体の中身は、しっかりと年齢を重ねている。

そのことを一番実感できるのは、体臭の変化だろう。

 

明らかに、臭いの質に変化が表われた。

デオドラントアイテムは、ギャッツビー・バイオコアのロールタイプを使用。

何となく、これが一番効いている気がする。

以前は、これで十分だった。

ところが、どうも最近様子がおかしい。

 

臭いが勝っているのか?

まさか、そういうことなのか?

強力な敵が、出現してしまったのかもしれない。

 

自問自答する場面に遭遇することが多くなった。

この臭いは、僕から発せられているのか?

それとも、周囲の人間なのか?

疑心暗鬼に陥り、全てに疑いをかける僕。

何とかせねば。

これは、外交上最優先に解決せねばならぬ問題なのだ。

 

僕は、イトーヨーカドーの紳士・肌着売り場へ急いだ。

何故、イトーヨーカドーか?

それは、明らかに『消臭』を謳った肌着が売っているからだ。

中年の味方と言っても過言ではない。

ああ、ヨーカドーよ。いつまでも中年の道標であってほしい。

 

期待どおりの商品が、陳列されている。

『抗菌防臭』。

何と頼もしい機能。

その文字が書かれた商品を、僕は手当たり次第に漁る。

それでも、ひとつのメーカーでは心細い。

何種類かを取り混ぜて、リスクを分散させる。

ふと、片隅のコーナーから宣伝文句が流れてきた。

『汗のニオイ・加齢臭がスッキリ消える!』

なに。本当か?

それは、小さなモニターに映し出されたCMだった。

すぐさま、その商品をチェック。

特許素材マキシフレッシュプラス使用。

トップレベルの消臭率を実現。汗のニオイ92%・加齢臭82%をカット。

何と画期的だろう。

これは、買うしかない。

 

その価格、1枚1,980円。

ぐぬう、足許を見やがって……。

しかし、この価格なら機能に信憑性があるではないか。

買う、買わない、買う、買わない……。

苦悩の20分。

金を取るか、世間体を取るか。

 

結局、僕は世間体を取った。

商品の名は、『MXP』。

今流行の車CM『TNP(低燃費)』ではない。

メーカーを確認すれば、何とあのゴールドウインではないか!!

『MXP』着用の日は、1,980円分の安心がついてくる。

パワフル消臭。

その言葉に偽りなし。


オンリー・ザ・ストロング

世間一般では、明らかにB級というレッテルを貼られる映画でも、いつまでも記憶に残る作品がある。

『オンリー・ザ・ストロング』。

この映画は、僕にとって正にそれだ。

 

主演、マーク・ダカスコス。マーシャルアーツ系作品でたまに見かける存在。

私的には、ひろみGO!の雰囲気を持つ俳優としてカテゴライズしている。

『American Samurai』のケンジロウ役で注目。

日本の漫画『クライング・フリーマン』の実写版では、主役フリーマンを演じている。

しかし、彼の代表作として推すのは、この『オンリー・ザ・ストロング』なのだ。

 

マーク演じるは、主役の元特殊部隊&今ハイスクール教師。

不良の巣窟と化した高校立て直しのため、元兵士が体育教師として赴任するという、特にB級アクション映画では珍しくもない設定。

しかし、並みいるB級アクションと一線を画す要素が一つ含まれている。

それは、ブラジル格闘術カポエイラに他ならない。

主人公は、このカポエイラを体育の授業に取り入れ、不良生徒との絆を深めていく。

そう、どちらかといえば、『スクール・ウォーズ』のような熱血スポ根ドラマに近い。

 

もちろん、アクション映画であるので、格闘シーンもふんだんに盛り込まれている。

生徒の従兄にギャングがいて、最後はマーク扮する先生との対決が待っている。

体力を消耗し、負けそうになるマーク。

そんな時、生徒達がカポエイラの唄を歌って勇気づける。

先生と生徒の絆。

生徒たちは、更に歌う。

その歌は、日頃の練習で使用した曲。

歌によって作られたリズムが、先生の体を突き抜ける。

「パラナウェ~、パラナウェ、パラナ……」

レゲエ調のリズムが、ボロボロとなった肉体を動かす。

そして、マークは最期の大技、トリプル・スクリュー・アタックを繰り出し、生徒たちを守るのだった。

 

ラストがまた感動的。

ハイスクールの卒業式。

それが終わると、カポエイラ・ダンシング・パーティーの如く、生徒たちが音楽に乗せて取得した技を披露。

最期は、マークが技を披露して、最大級の爽快感を残し終了。

きっと貴方も、カポエイラを習いたくなるに違いない。

 

DVD化されていないので、やっぱり世間の評価は低いのかもしれない。

しかし、最高。

 

 



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