稚内とノシャップ岬
今夜の宿泊は、この稚内市内のホテルです。
ナビの誘導で、目的のホテルは容易に見つかりました。
でも ・・・・・・ !

建物は古く、なんだか北の果ての場末のホテルってイメージです! (失礼!)
駐車場も分からず、ぐるぐる回って建物の脇の狭いスペースにとりあえず停めました。
今回の北海道旅行は、JALツアーズの “ドライブ&チョイス” という企画で、航空券、ホテル、レンタカーがセットになっており、ホテルは地区毎のJAL提携ホテルの中から選ぶようになっています。
そのホテルのランクによっては ホテル差額 という追加料金が発生します。
このツアーが相対的に一番安いのでいつも使うのですが、稚内市内のJAL提携ホテルはここ1か所しかなく、なんとホテル差額が11,000円と高額なのです。
女将さん一人の小さなカウンターで、最上階5階の洋室のカギを受け取り、ガタゴトと不気味に揺れるエレベーターで上がって行きました。
部屋に入ると、ちょうど西陽が当たっていて、ムッとする蒸し暑さです。
エアコンのスイッチを探したのですが ・・・・・ 無い!
考えてみると、北の果ての稚内で冷房は普通いらないのでしょうね!
あわててすべての窓を全開すると、さすがに涼しくなりました。

部屋にはブラウン管の旧式テレビと扇風機がありました。
昨日の旭川のグランドホテルは追加料金が2000円だったのに、雲泥の差です。
これで食事が悪かったら最悪だな、 ・・・・ などとふたりで文句たらたら!

でも、5階の窓から見る稚内市内は素敵です。
真正面に港があるのでしょう、ちょうど利尻島から帰ったらしいフェリーが接岸するところでした。
ホテル到着が18時10分、ちょっと食事には早いのでカウンターに戻り女将さんに聞いてみました。
「ノシャップ岬ってどのくらい離れてますか?」
「このホテルの前をまっすぐ行けば、信号待ちを入れても10分もかからないよ!」
と言うことで、行ってみることにしました。
市内中心部をいくらか離れたころ、なぜか一面の霧が立ち込めてきました。
確かに10分もかからずノシャップ岬の駐車場に着いたのですが、女将さんから聞いた
「赤と白の高い灯台があるからそれを目当てに行けばいいよ!」 というその灯台は、 ・・・・

目の前にいるのに、こんなにぼんやりとしか見えません!
駐車場には、これから夜釣りをするらしい人たちが竿や仕掛けの準備をしていました。

周りは何も見えないけど、一応証拠写真をパチリ!
時間がちょうど19時ですね。




そういえば、昨年襟裳岬に行った時も霧で何にも見えませんでした。
俺って、 “雨男” でなく “霧男” なのかな?
ホテルに戻ると、いよいよ夕食です。
食事は小宴会場で、部屋ごとのテーブルが用意されていました。
そのテーブルに座ってびっくり!
カニは一人に半身で、新鮮そのものの刺身の盛り合わせ、雲丹は別の皿に盛りつけられ、
肉もあり、山海の珍味がずらり!
これはチョー豪華です!
途中女将さんがやってきて 「お口にあいますか?」 と話しかけてきました。
冗談を言い合い、カニの正しい食べ方の手ほどきを受け、稚内の良さを教えてもらい、
ご多分にもれず稚内も温暖化が進んでいるとの嘆きを聞き、話が弾みました。
最後のデザートには、赤身で今まで味わったことのないくらい甘い夕張メロンも出てきました。
最初文句たらたらのこのホテルでしたが、アットホームな雰囲気とこの豪華な食事で
追加料金11,000円の不満は吹き飛びました。
時間の関係で、稚内市内の観光はできませんが、3日目の明日はいよいよ最北端宗谷岬へ行き、北海道中央部を南下して、再び旭川に向かいます。
北の果て“宗谷岬”
3日目の朝になりました。
残念ながら外は雨が降っています。
朝食を済ませて、8時にホテルを出発です。
最初に向かう先は、もちろん北の最果て “宗谷岬” です。
稚内空港を右手に見ながら国道238号線進むと、その国道沿いに、
「えっ!ここ?」 という感じで、あっけなく到着しました。
それは、国道脇に広い駐車場があり、その先には写真やテレビで見たことのあるあの 「最果てのシンボル」 が建っていました。
時間は9時前ですが、既に観光バスで大勢の団体客が集まっており、記念写真を撮っています。
ここでは、たくさんの観光客が見知らぬ者同士、お互いに写真を撮り合っています。
私たちも当然そこに交じって 「証拠写真」 を!
雨は上がったようですが、とにかく寒いのです!!
周りにはきれいな花が咲き誇っており、これは 「アルメリア」 という花だそうです。
石碑を見ると、樺太がすぐそばなんですね!
ここには「宗谷岬」とかいう唄の歌詞と音符が彫ってあり、ずっと唄が流れていました。
駐車場の端に土産物屋があります。
ここの正面を見ると ・・・・・
気温は10℃です。
寒いはずです!!
Tシャツの上に長袖を着ているものの寒くてたまらないので、この土産屋に飛び込みました。
大勢の観光客で通路を通りにくいほど賑わっていましたが、その奥に 「流氷館」 なるものがあります。
厳重なドアを開けて中に入ってみました。
ひぇぇぇ~~ !
凍えるぅ~ !
そこには本物の流氷と、ペンギンやアザラシの剥製があり、凍りつく寒さです!
写真とビデオをぱぱっ!と撮って1分も耐えきれず飛び出しました。
壁には中の温度が表示されています。
でも、北海道の真冬はこんなものではないのでしょうね!
国道を挟んだ向かい側にも、お土産屋や食事処、民宿などが並んでいます。
どこにも “最北端” の文字が・・・!
ここではつい30分以上の時間をつぶしてしましました。
今日の行程も9か所の道の駅を廻る予定ですから、先を急がなければなりません!
ここからはいよいよオホーツク側の海岸線を走ります。
日本最北端の道の駅!“さるふつ公園”
最北端の地 “宗谷岬” を出た私たちはオホーツク沿岸を一路南下します。
天候は残念ながら回復せず、降ったり止んだりの状態です。
この海岸、多分晴天なら絶景でしょう!
外の気温は12度ですから、まだまだ寒いですね。
宗谷岬から30分ほどで、
道の駅さるふつ公園 に到着しました。
この猿払村は日本最北端の“村”であり、またここが日本最北端の道の駅になります。
最初に目に入ったのが、このオランダ風の風車と建物です。
これは、 風雪の塔・農業資料館 といい、開拓当時の生活用品や農機具などが展示されているのだそうです。
そしてここは、広大な敷地、というより牧場のような土地にいくつもの建物が点在して建っています。
これが レストラン「風雪」 の入った建物で、 ・・・・
こちらは ホテルさるふつ「ふるさとの家」 です。
でも、どちらも道の駅そのものではないようです。
ぐるっと見渡すと、一番端にそれらしい建物がありました。
写真ではちょっと見にくいかも知れませんが、この左の建物の窓に、
「道の駅」と書いてあります。
って言うか、紙を貼ってあるようです。
車に戻ってそちらに移動しました。
歩いては遠いくらいに、ここは広いのです。
ありました、道の駅の案内板が・・・。
パークゴルフ場やイベント広場、キャンプ場まであるんですね!
道路を渡ったオホーツクの海岸側には、昭和14年に旧ソ連船インディギルカ号の座礁により亡くなられた方々の慰霊碑が建っており、日ソ友好記念館もあります。
ここは 猿払村村営牧場 の中に広大な “さるふつ公園” があり、道の駅はその一角に作られたようです。
そして、この猿払村は北オホーツク道立自然公園の中心地であり、大小の沼や原生花園が点在し、サロベツ原野同様自然環境に恵まれた土地です。
天気さえ良ければ広大な牧場と目の前のオホーツクの海原とがマッチして、素晴らしい景観だろうと思います。 ・・・・ ちょっと残念です。
今日最初のスタンプを無事に押し、更にオホーツク沿岸を南下します。
道の駅を出てすぐのところに、北海道ならではのものを見つけたので最後にご紹介します。
これは 「猿払パーキングシェルター」 と書いてあります。
冬場の吹雪などの時に車が一時避難するための施設でしょうが、昨日のサロベツ原野を走った時も少し形の違うのがありました。
私のような九州人には想像がつかないような、冬場の生活の厳しさがここにはあるのだろうと、思いました。
巨大な船舶か?“マリンアイランド岡島”
猿払のパーキングシェルターを過ぎ、オホーツク海沿岸の238号線を約1時間南下して
道の駅マリーンアイランド岡島 へやってきました。
ここの地名は 「枝幸」(えさし) って言うのですね。
道南の函館近くに “江差” という町があり、これも “えさし” と読みます。
昨夜泊ったホテルの女将さんが 「先週 “えさし” の友人の所に行ったら ・・・」 という話をされて、随分遠い所に行ったんだなと思っていたけど、どうやらここの事だったみたいです。
この道の駅、こんな形をしています。
わかりますか? 巨大な船ですね。
これは雄大なオホーツク海を航行する船舶をイメージしているのだそうです。
そしてご丁寧にも、船首にはちゃんと錨が下ろしてありました!(笑)
道の駅の裏側には広大な草原が広がり、その先がオホーツク海です。
冬場だと、ここにも流氷が押し寄せるのだそうです。
結構でっかい船舶、いや建物で、中央付近に入り口があります。
入ってみると店内はとても広く、ちょうど海側の窓際にレストランがあります。
晴れていれば、オホーツク海を眺めながら海鮮料理を食べるのも良いだろうと思います。
タコやカニなどの海産物がいっぱい!
買って帰れないのが残念です。
そして店内で久々のマグネットを発見!
こんなに種類があるんですよ!
道の駅キーホルダーまで!
商魂逞しいです!
で、やっぱり250円のをお買い上げ!
外には “漁師直売所” なるものがありました。
“毛ガニてっぽう汁” か~! うまそ~!
おっと、まだ7ヶ所も残っているのにそんな余裕はない!
ここって “夢街道オホーツク” って言うんですね!
かっこいいネーミングです!
一攫千金の夢!“ピンネシリ”
オホーツク海沿岸の国道238号線をそのまま進めば、途中いくつもの道の駅を経由して、網走、知床へと辿って行くことができます。
ですが、それは次の機会にして今回はこれより内陸部へ入って行き、北海道のど真ん中を南下するルートを走ります。
マリーンアイランド岡島から少し戻って道道12号線に入り、更に国道275号線を北上するコースを辿り、40分ほどかかって
道の駅ピンネシリ へ到着しました。
道の駅はログハウス調の大きな建物です。
ここは元々オートキャンプ場があり、コテージ、電源等の完備されたカーサイト、パークゴルフ場、体験農園、それに道路を挟んだ向かい側にはピンネシリ温泉があります。
北海道の道の駅は、とにかく広いところが多いのですが、ここも美しい自然に恵まれた広大なアウトドア施設のようです。
道の駅のログハウスはこのオートキャンプ場の管理棟でもあり、多目的ホールや研修室も整備されています。
これが道の駅の入り口です。
ところで “ピンネシリ” という名前ですが、“敏音知” と書くんですね!
そして元々この場所に敏音知駅というJR駅があったらしく、この敷地内に
“敏音知駅跡” というのが残っています。
それと、入り口右側にこんな看板もあります。
この近くに “敏音知岳” という標高704mの山があり、この道の駅がその登山口になっています。
さて、中に入ってみました。
ちょうどお店の人がキャンプ場の予約の電話を受けておられました。
みやげ物コーナーの他に、こんな木工品を集めた部屋もあります。
そして、ここで目を見張ったのは “金” です!
まず “砂金ラーメン” !
これは、“金の砂” です。
そして “金の饅頭” !(笑)
更に、“砂金ようかん” が!!
実はこの近くの川で、明治31年に砂金が発見され、一攫千金を夢見る採掘者が全国から1万人以上も集まり、町はにわかに活気づいたのだそうです。
その後産出量は衰えたものの、今もわずかな天然の砂金が取れるそうで、
「ペーチャン川砂金堀体験場」 というのがあります。
そこで、一番安かった“砂金ようかん”を買って帰りました。
「金箔入り」と箱にも書いてあります。
家で食べましたが ・・・・・ う~ん!!
なるべく薄く切ってみると、ごくたまにけしつぶほどの “点” が ・・・・ ?
これが金かな~? 小さすぎて色さえも分かりません。
味は・・・というと、普通の羊羹ですね!(笑)
最後にここでゲットした4個目のマグネットをご紹介!!
砂金堀体験場は20キロも先ですね!