道内一番の人口増加の町!“おとふけ”
最終日の5日目、最初に訪れたのは
道の駅おとふけ です。
道の駅おとふけは、私たちが宿泊した北海道ホテルから北方にわずか8kmの距離です。
市街地が多少渋滞したものの、9時10分には到着しました。
ここは9時半が開店時間なのでホテルをゆっくり出発したのですが、まだオープンまで20分もあります。
開店までしばらく待たなければならないな、と思いながらやってきたのですが、意外にも車も人もたくさんいました。
実はこの道の駅、第2、第4日曜日は、「おはよう青空市」 が開催されており、この日は第4日曜日だったのです。
外にはテントが張られ、地元の朝採り野菜だとか、工芸品、陶芸品などの露天の店が並んでいます。
大きなサイコロを転がして野菜をプレゼントされるゲームが行われていて、スピーカーから賑やかな声が流れていました。
この道の駅は、実に特徴のある建物です。
屋根と壁がブルーのパイプで覆われています。
そのパイプの間には、PR用の幟も取り付けられています。
ここは “河東郡音更町(おとふけちょう)” といい、帯広市のベットタウンとして発展してきました。
道の駅の屋根に幟のあった、“十勝川温泉” もこの音更町です。
2014年9月末現在の人口が45,422人で、これは北海道の “町” の中で最大です。
しかも、北海道で唯一、著しい人口増加が進んでいる地域なのです。
それほど住みやすい地域かと思いきや、典型的な内陸性気候なので冬は極端に寒くて、2000年1月には氷点下32.1度を記録しました。
逆に2014年6月には、37.8度という暑さも記録されていますから、その寒暖差は約70度と、驚くべき数値です。
店内に入ってみると、朝市に合わせたのでしょうか、ちゃんと開いていました。
1階が特産センターで、2階は “桃花(とうか)” という中華バイキングのレストランです。
ランチ980円、ディナー1180円で30種以上の本格中華料理が食べ放題なのだそうです。
朝市のおかげで時間の節約になり、次は75kmも離れた南富良野の道の駅を目指しました。
幻の魚イトウが泳ぐ!“南ふらの”
東自動車道経由で75kmを走り、
道の駅南ふらの に到着しました。
音更帯広ICで高速に乗り、西に向かって2つ目、トマムICで一般道に下ります。
ここは2日前に宿泊したトマムリゾートのある場所です。
ここから道道136号、国道38号と辿って、約1時間かかりました。
“南富良野町” は北海道のほぼ中央に位置し、“かなやま湖” や “空知川” を擁する自然豊かな町です。
元々は砂金採取から始まったまちですが、現在は農林業や観光が基幹産業になります。
町の中心は “幾寅(いくとら)” という場所ですが、そこにある “JR幾寅駅” は、高倉健の主演映画 「鉄道員(ぽっぽや)」 のロケ地です。
近代的な外観の建物ですが、これは “カヌーの舳先(へさき)” をイメージしているのだそうです。
ここはかなやま湖や空知川など、カヌーの盛んな土地柄ですからね!
こちらはトイレの建物ですが、これも周りの風景にマッチしています。
ここへ来るのも2回目ですが、とっても雰囲気が良く、私の好きな道の駅のひとつです。
建物に入ると、やはり北海道らしく、熊の剥製が迎えてくれます。
そしてもう一つ、真正面にあるのがこちらです。
この大型水槽には、かなやま湖や空知川に生息するアメマス、ウグイなどの淡水魚が飼われているのですが、更に幻の魚と呼ばれる “イトウ” がそのでっかい姿で悠々と泳ぎ回っています。
残念ながら水槽の中まで写真に写らなかったのですが、なかなかの貫録です。
特産品コーナーには、さすがに観光地らしく北海道の様々なお土産品が揃っています。
2階には行かなかったのですが、南富良野町に自生するさまざまな樹木の見本などが展示されているそうです。
これはこの周辺の立体模型地図です。
道の駅のすぐそばに、細長い “かなやま湖” があるのがお分かりだと思います。
次の道の駅へのルートはいくつかの選択肢があるのですが、私は以前も通ってとっても景色の良かった“かなやま湖畔” を辿るコースにしました。
湖畔にはキャンプ場、オートキャンプ場、バンガロー、ラベンダー園など様々な施設があります。
その途中の景色を、以下、いくつかご紹介することにします。
とっても美しいドライブコースでした。
自然の豊かさ!“自然体感しむかっぷ”
かなやま湖畔を走り、国道237号を南下して50分ほどで
道の駅自然体感しむかっぷ に到着しました。
“占冠村(しむかっぷむら)” は、2日前に宿泊した “星野リゾート トマム” のある村です。
人口が1200人ほどのこの村は、その面積の94%が森林であり、農業、酪農、畜産それに観光が基幹産業です。
村のパンフレットには、「便利なものは何もないけれど、生きるために必要なものは何でもあります。」 と書いてあります。
“占冠” はアイヌ語の “シモカプ” からついた名前で、“とても静かで平和な上流の場所” を意味します。
冬の寒さはやはり格別で、マイナス30度を下回ることもあり、2001年にはマイナス35.8度を記録しています。
ずっと昔、私が冬のトマムをスキーで訪れたとき、ホテルの従業員の方から、「今日は温かいですよ! 10度ですから」 と言われたことがあります。
一瞬意味が分からなかったのですが、それがマイナス10度のことだと気が付いて愕然としました。
かつては同じ村の中を移動するにも厳しい峠をいくつも越えなければいけなかった地域ですが、現在はこの山深い村に高速道路もJRの鉄道も通っており、交通の便がとても良くなっています。
日本でも有数の規模のリゾートである、“トマムリゾート” が開業したのは1983年(昭和58年)です。
当初は “アルファリゾートトマム” として全国からウインタースポーツを楽しむ人たちが集まったのですが、他のリゾートと同じく、バブル崩壊以降経営難に苦しみました。
今は、“星野リゾート” が見事に再建し、かつての賑わいを取り戻しています。
リゾートだけではなく、占冠村には豊かな森林、貴重な野生動物、鵡川の源流などの観光資源があり、その自然を基盤とする 「自然体感占冠」 が村のキャッチフレーズであり、道の駅の名前にもなっています。
道の駅はコミュニティプラザ(公民館)と同じ敷地にあります。
私たちは農村公園の駐車場に停めて、道の駅の建物にやってきました。
ご覧のように、ここはちょっとしたショッピングモールになっているのが特徴です。
情報コーナーにはたくさんのパンフレットが並んでいます。
占冠村の紹介だけでも何種類ものパンフレットが用意され、どれもセンスのある内容です。
村が如何に観光に力を入れているかがこれで分かります。
パンフレットは私が記事を書く上での貴重な情報源なのですが、このように充実していると嬉しくなります。
中には、全く何の資料も置いてない道の駅も結構ありますからね。
これがショッピングモールです。
それぞれは小さいですが、ユニークなお店が並んでいます。
私たちがここで買った商品はこれです。
メロンです。
ちゃんとフォークが付いていて、甘くてとっても食べやすいのです。
実は6年前に来た時も食べたので、その味が忘れられなかったのです。
さて、いよいよ今回の最後の目的地を目指します。
飛び地の町!“樹海ロード日高”
いよいよ今回のシリーズの最終回です。
道の駅樹海ロード日高 が、最後に訪れた道の駅です。
ここは札幌・帯広を東西に結ぶ国道274号と、旭川・苫小牧方面を南北にアクセスする国道237号の交わる地点であり、昔から交通の要衝となってきました。
ここの住所は “沙流郡日高町” ですが、今回の旅の前半、苫小牧から襟裳岬方面に走った時も同じような地名があったように思います。
実は日高町は “飛び地” になっていて、同じ日高町が離れた2カ所にあるのです。
ご覧の地図がそれを表していますが、同じ日高町という行政区の中が “日高地域” と “門別地域” という2つに分かれており、その間は65kmも離れています。
平取町を挟んで日高町が2つありますね!
もともと離れた場所にあった “日高町” と “門別町” が2006年3月に合併して新生 “日高町” が誕生したのですが、なぜこんな飛び地で合併したのか、不思議です。
私が勝手に想像するには、本来は平取町を含めた3つが合併するはずだったのが、何らかの理由で平取町が離脱し、こんな離れた2カ所の合併になった、ということかもしれませんね。(笑)
道の駅は市街地の中心部にあり、駐車場を囲んだ周囲には、郵便局、信用金庫、レストラン、それにスーパーもあります。
そして道の駅の建物のすぐ隣にあるのが、面白い形をしたこの建物です。
これは “日高山脈博物館” といいます。
ここは日高山脈の麓にありますから、その自然、登山、地質をテーマとした博物館です。
この建物の形も日高山脈をイメージしているのだそうです。
中を覗きこんでみたけど、有料だし、人影も見えなかったので中には入りませんでした。
全体の配置図はご覧の通りです。
道の駅は立派な2階建ての建物です。
早速、中に入ってみます。
1階には情報・休憩コーナーの他に、喫茶、蕎麦処、リカーショップ、それにショッピングプラザがあります。
2階には多目的ホール、会議室、研修室があり、商工会もここに入っています。
いわば地域振興の中心的施設になっているのだと思います。
さて、これで今回の目的の道の駅30カ所を回り終えました。
ここから1時間10分ほどで新千歳空港に到着し、福岡への帰途につきました。
今回の走行距離は1295kmで、1か月前に道南を中心に回ったときとほぼ同じ距離でした。
5日間とも最高のお天気に恵まれたこと、宿泊した4つのホテルがすべて想像以上に立派だったことが印象に残った旅でした。
巨大水車の駅!“三笠”
新千歳空港への到着が少し遅れたこともあって、結局レンタカー会社を出発したのが12:45 になってしまいました。
まずは高速に乗り、札幌ジャンクションを経由して 道央自動車道 に入ります。
そして 三笠IC で下りると、最初の道の駅はそこからすぐ近くの国道12号線沿いにありました。
道の駅三笠 は、北海道で最初にできた道の駅です。
ここは広々とした敷地の中に、建物がいくつも点在しています。
まず目に付いたのが 巨大な水車 です。
写真で判りにくいかもしれませんが、直径が10メートルもあります。
そしてこの周辺は、きれいな公園になっています。
水車の横にある建物、いかにも時代がかっていますね!
これは 「農の館」 と呼ばれており、三笠の農業開拓の歴史を紹介した建物なのです。
そしてその右隣には、こんな大きな建物が2棟並んで建っていました。
左の建物は、太古の湯 という温泉です。
右の黒っぽい建物の方は、その先にある パターゴルフ場のスタートハウス になっています。
ちょっと見にくいかな? 温泉の看板です!
そして広大な駐車場を挟んで反対側には、別の建物群があります。
ここは 「食の館」 といって、生鮮食料品や、食堂などの店舗が並んでいました。
その右端には、コンビニもあります。
ただ、どこを見ても道の駅のスタンプが見当たりません。
あらためて道の駅の看板を見に行くと ・・・・
食の館の裏側にもう一つ建物があるようです。
最後に見つけたこの建物が、実は道の駅のメインだったのですね!
無事に今回最初のスタンプをゲット!
この建物にはレストランや物産館、インフォメーションがあり、2階は研修室になっています。
もう一つ気になったのが、駐車場にやたらに自衛隊の車が多いことです。
昼飯の時間がないので、走りながら食べるためにパンを買いにコンビニに入ったら、そこは迷彩服の隊員で埋め尽くされており、一瞬ぎょっとしました。
自衛隊の人たちも食料を買って、走りながら昼飯にするのかな?
そんなわけ無いですよね!