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青春

  青春

 

どうしようもない場所で  先が見えそうで見えない場所で

ただ たくさんの人がいて  ただ一人の人がいない

僕には見つけられそうもなく  あまりにも贅沢な望み

だけど僕は若いので  そういう風に考える


孤独

  孤独

 

たくさんの他人の中で  一人を感じるとき

僕はそれを孤独と呼び  君はそれを甘えと呼ぶ

ある日 もう二度と戻っては来ない人を思うとき

君はそれを孤独と呼び  僕はそれを感傷と呼ぶ

 

嗚呼 とかくこの世はままならないけれど

でも僕は今 孤独じゃない

 

僕がいるからだ


  虫

 

風呂からあがって  部屋のドア開けたら

暗闇に虫が  一匹ポツンと浮いてた

廊下の明かり目がけて  こっち向かって来たので

僕は腰をかがめて  虫に道を譲った

 

虫はウソの光の下で  僕から離れて行ったので

安心してドア閉めたら  何か忘れ物でもしたのか?

虫が ふと こっち戻って来て  あれよ ドアに挟まってしまった

 

僕は驚いて だけど怖くなって 少し嫌になって

閉まったドア眺めて 何もせずに 開けもせずに

ただじっとそのまま 眺めていた

 

虫は挟まって きっと挟まって 今も挟まって

足は折れ曲がり 腹は潰れて

なんか黄色いの 出しているだろう 


無題

  無題

 

気をつけなくちゃあ  僕がいなくなる

本当にあっという間だよ  僕がいなくなるのは

君だってそうだよ  ほら その隙間から

君が落ちて行っちゃうよ  君はね

まだ落ちてないつもりかい?

 

気をつけなくちゃあ  僕がいなくなる

いろんなものがね  僕を誘うんだ

本当にあっという間  僕はまるで

はじめから なかったみたいに

消えてなくなっちまった

 

ねえ気をつけなくちゃあ  あっという間だよ

僕がいなくなる  君がいなくなる


さびしさに負けない七つの方法

  さびしさに負けない七つの方法

 

大丈夫 君がいくらさびしくても

僕はさびしくないから

だから 大丈夫

 

大丈夫 君がさびしさにのたくってるうちに

僕は先に行くから

だから 大丈夫

 

大丈夫 君が苦し紛れに手を伸ばしたら

僕は払いのけるから

だから 大丈夫

 

大丈夫 君のために僕が出来ることなんて

きっと何もないはずだから

だから 大丈夫

 

大丈夫 君が何かでさびしさを誤魔化してる隙に

僕が脇からそれを奪い去るから

だから 大丈夫

 

大丈夫 たとえ世界平和が訪れようとも

君のさびしさだけは消えないはずだから

だから 大丈夫

 

大丈夫 忘れた頃に

そのさびしさはまたぶり返すから

だから 大丈夫



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