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座談会採録

[世界視聴覚遺産の日記念]

地域で残そう映像史料 第1回 実務者からの提言

2010年10月26日(火)15時より 於・旧安田楠雄邸(東京都指定名勝)

主催:映画保存協会+谷根千工房

後援:文京区

協力:CRATER design works/たてもの応援団


座談会ゲスト(5名 敬称略)

- 児玉優子(こだま ゆうこ) 財団法人放送番組センター

- 柴田幹太(しばた かんた) 株式会社IMAGICAウェスト

- 鈴木伸和(すずき のぶかず) 株式会社東京光音

- 三浦和己(みうら かずき) 株式会社IMAGICA

- 山内隆治(やまうち りゅうじ) 社団法人記録映画保存センター


参加者39


新聞掲載【東京新聞したまち版・2010年10月27日(水)世界視聴覚遺産の日】

「地域の映像 後世へ 保存に向け5人座談会 安田家“お宝”上映も」として、文京映像史料館の活動と「地域で残そう映像史料 第1回 実務者からの提言」の模様が紹介されました。


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最終更新日 : 2011-04-17 13:33:44

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ごあいさつ

 中川望(文京映像史料館/映画保存協会):始めさせていただきます。この会は、地域に残るさまざまな映像史料を守り、後世に残すために何をすればいいのかを考える契機となるよう企画しました。

 まず私ども文京映像史料館の目標は、東京都文京区ゆかりの映像史料の保存です。文京区とは、東京都23区内のちょうど真ん中に位置し、人口は約19万。もとは「小石川区」と「本郷区」の2つに分かれていたのが戦後合併されて「文京区」となりました。現在皆さんのいらっしゃるこの場所は千駄木で、台東区/千代田区/北区に接する区境です。そして根津神社・湯島天神のある地区、東京ドームや小石川後楽園のある地区、さらに新宿区/豊島区に近い目白台・大塚なども文京区ですから、様々な顔を持っていることがおわかりいただけると思います。また東京大学やお茶の水女子大など歴史ある教育機関のキャンパスがあることから、文人・学者・政治家などが多く文京区に居住しました。この安田邸は、豊島園を創設した藤田好三郎(ふじた・よしさぶろう)によって建てられ、その後安田財閥の一族に引き継がれた建物ですが、このように古い家屋が残り、昔の姿をとどめているのも文京区の特徴です。本日この会場をご提供いただきました、旧安田楠雄邸を所有されている財団法人日本ナショナルトラストおよび管理されている「たてもの応援団」の皆さまには、心より感謝いたします。
 ここ文京区で私どもは、地域映像アーカイブを運営していこうとしています。そもそも、地域映像アーカイブってどんなことをするのだろうと根本的な疑問をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。本日の座談会を通して、行政区や地域コミュニティで映像を保存する意義、その具体的な方法を、保存の現場でご活躍の5人に専門的な立場からお話しいただければと思っています。

それから明日1027日はユネスコが制定する《世界視聴覚遺産の日》です。これは1980のユネスコ総会で「動的映像の保護および保存に関する勧告が採択されたことに由来する記念日です。このは、映画やTV番組など様々な視聴覚記録を文化遺産として保存しようと謳っています。

 この記念日に合わせて世界各地でイベントが行われていまして、この会もその一つとして企画しました。ほかにも2010年116日には、東京国立美術館フィルムセンター(NFC)で「3Dの歴史」が開催されます。また、映画フィルムの収集保存機関であるフィルムアーカイブの国際団体、国際フィルムアーカイブ連盟略してFIAF)の2008年の年次大会において採択されたマニフェスト(「映画フィルムを捨てないで!」)もぜひご参照ください。デジタル化して多くの人が見られるようになれば、古いフィルムは捨てても構わないのではないか、という考え方がある一方で、このマニフェストでは、捨ててはいけない、と警鐘を鳴らしています。私どもはFIAFの呼び掛けに賛同して、現物のフィルムを一本でも多く救うための事業を行っています。

 次に事業説明に移ります。そもそも映画保存協会は2001年に結成し、2007年より事務所をここから歩いて数分の谷根千<記憶の蔵>という建物に移しました。移転をきっかけに地域に密着した活動にも力を入れるようになりまして、この安田楠雄邸で発見された貴重なフィルムもご縁があって救済することができました。本日最後にその映像をご覧いただきますので、どうぞお楽しみになさってください。

 現在、谷根千<記憶の蔵>を、この地域で25年間地域雑誌を発行していた谷根千工房と共同で使用しています。そして本年7月より、映画保存協会と谷根千工房が協力して、文京区の映像アーカイブ事業を担うことになりました。その取り組みを「文京映像史料館」と名付けております。


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最終更新日 : 2011-04-20 01:56:39

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アンケート結果

(1)イベント情報の入手元 複数回答あり


主催者・出演者 

メルマガFPS 

友人・知人 

映画保存協会HP 

その他 1(Twitter)


(2)交通手段


千代田線千駄木駅 15

徒歩 

自転車 


(3)取り上げるべきテーマ/興味をお持ちのテーマ *複数回答あり


国内の地域映像アーカイブ事例 14

文京区ゆかりの映画作品 

文京区ゆかりの映画作家 

海外の地域映像アーカイブ事例 

ホームムービーの日 

FIAF70周年記念マニフェスト 

ノンフィルムの保存方法 

その他 1(VHSなどテープメディアの保存)


(4)感想


・(児玉さんによる)メタデータの話など知らなかったことを聞けて良かった。また参加したい。20代 学生


・文京区だけでなく日本中に広げて、保存の重要性を知らしめてほしい。50代 主婦


・実務者からの提言というタイトルに、「~せねばならない」という現状批判のようなものを想像したが、日常の話から丁寧に、映像そのものの話をされていて良かった。次回も楽しみにしている。30代 学生


・幅広い分野の方のお話を聞けて勉強になった。座談会の司会(三浦さん)が素晴らしかった。30代 会社員


・たいへん良い会場で、百年の文化・文明との対峙の仕方、つまり過去と現在をつなげていく必要性と価値を考える機会をいただき、感謝している。デジタル化とオリジナル保存など、今まで漠然としか考えられなかったことを技術・モラルの側面から理解する一助となった。自分も微力ながらできることを模索していきたいという思いを新たにした。安田邸で発見されたフィルムを観れたのも、現場に根ざした文化体験として格別の感動があった。今後も文京区の歴史(ものがたり)ある建造物で、何かしらゆかりの記録映像の上映を兼ねて、このような勉強会を催していただければ嬉しい。他の区や地方で保存できない悔しさを感じることが多々ある毎日だが、こような皆さんの活動に励まされることが大きい。30代 研究者


・映像の持つ力を再認識できた気がする。30代 公務員


・参加して本当に良かった。実務者の方が持参された実際の史料を見て、これだけメディアが変わってきているんだ(そしてフィルムはメディアとしての寿命が長いのだな)と改めて思った。座談会、もっと時間を長くしても良かったのかな? フィルムもそうだけど、多くの人が持っているVHSですら、注意を呼びかけたり保存の方法を広めねばならない。他の地域の「地域映像アーカイブ」に携わっている方のお話も聞いてみたい。30代 アルバイト


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最終更新日 : 2011-04-17 13:33:44

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地域で残そう映像史料 第1回 実務者からの提言


http://p.booklog.jp/book/18493


文京映像史料館

〒113-0022 東京都文京区千駄木5-17-3
NPO法人映画保存協会
www.filmpres.org
info@filmpres.org

2011年4月16日発行

¥200

(収益は旧安田楠雄邸の維持管理費として寄付されます)


発行所 : ブクログのパブー(http://p.booklog.jp/
運営会社:株式会社paperboy&co.


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http://p.booklog.jp/book/18493

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http://booklog.jp/puboo/book/18493



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