目次
まえがき
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タイトル目次
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第1章 エコ技術と生産技術
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アメリカの新車燃費規制
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公差の魔術
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海賊版対策とIpadの中身
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第2章 資源と環境技術
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リサイクルされるレアメタル
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レアアース戦争
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微生物と植物が地球を救う
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日本が産油国になる日
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第3章 電気社会の到来
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宇宙太陽光発電衛星計画
海洋温度差発電
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直流送電技術
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ワイヤレス送電技術
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電気自動車の可能性
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キャパシタ搭載バス
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ハイウェイトレイン構想
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ギガンティック・トウキョウ
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第4章 食料生産技術
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野菜工場
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CAS冷凍技術
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クロマグロの養殖
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第5章 宇宙科学技術
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小惑星探査機「はやぶさ」
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アブレータ耐熱技術
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イカロスの翼
学術・科学技術予算について
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第6章 軍事技術
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CSMミサイル構想
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F22とF35はガンダムとジムくらいに違う
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自衛隊がF22を持つ意味
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空母型護衛艦「ひゅうが」
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第7章 日本の安全保障と国家モデル
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軍事力による平和
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ODAは肉食動物を太らせた
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アメリカの強さの源泉
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日本がスネ夫になるための2つの条件
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しずかちゃんに成りかけた日本
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かつての日本はノビスケだった
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日本が出来杉君になる日
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あとがき
あとがき

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戦闘機を搭載するには、どうしても中型~大型規模の排水量6万トン以上の空母が必要だとされている。

 

中国が建造を計画している空母は甲板長320メートル、幅70メートルで排水量は6万トンと言われているから、戦闘機の搭載も視野に入ってはいるのだろう。

 

とはいえ、空母に艦載機を積んだだけで、直ぐに実運用できると思うのは少々甘い。

 

空母はひらたく言えば、海上にある飛行場だから、地上の航空基地と同じレベルのことができないと意味がない。それは何かといえば、当たり前のことだけど、艦載機が離発着できて、燃料補給ができて、整備その他のメンテナンスができること。こうした機能を船の中に持たせたのが空母。

 

だけど空母はあくまでも船だから、飛行場のように1Kmもあるような長い飛行甲板は持てないし、積める燃料や整備部品にも限りがある。それに一旦海上作戦行動に出たら補給も十分にはできなくなってしまう。

 

今の戦闘機は第二次大戦期のころのものと比べて何倍も重くなっているから、離陸するのに必要な滑走距離は長くなるばかり。

 

因みにゼロ戦の全備重量は2743Kg、グラマンF6Fヘルキャットの全備重量は5640kg、当時のアメリカ空母『ヨークタウン』の全長は247メートル、帝國海軍空母『翔鶴』の全長は250メートルであったのに対して、現在のアメリカ海軍主力艦載機『F/A-18ホーネット』が16,651kg23,541kg、空母『キティーホーク』の全長は318.5メートルとなっていて、艦載機の重量が3~4倍になっているのに、空母の全長は1.3倍程度。

 

艦載機の重量増に対して、空母はそれほど大きくなっていない。だから離陸に必要な滑走距離の不足を補うために、カタパルトなどの加速設備や、スキー・ジャンプ勾配を設けたりしている。


そういった制約の中で艦載機を積んだ通常空母を運用しようと思ったら、地上基地と比較して全然短い飛行甲板でも離発着できるパイロットを訓練して養成しなくちゃいけないし、限られた予備部品で整備ができる優秀なスタッフも揃えないといけない。どこかの国のように戦闘機の稼働率が50%しかない整備力しかないと、実質戦力は搭載艦載機の半分になってしまう。

 

空母は金も人もかかる。

 

米海軍原子力空母(Carrier Vessel Nuclear)のミニッツ級を例にとると、建造費だけで4500億円、維持・運用費用は年間400億円。先頃退役した原子力を動力としないキティホーク級(排水量6万トンクラス)ですら、艦自体の建造費が約2500億円、維持運用コストが年間300億円弱という。海上自衛隊の「あたご」級イージス艦の建造費が約1400億円であったことを考えるとべらぼうに高い。

 

また、空母の人員をとっても米空母の場合、1隻の乗員は航空団合わせて50006000人必要だし、常時安定運用するのに最低限必要とされる3隻を保有しようとなると、もっと人員が必要になる。

 

イージス艦一隻の乗員数は300名くらいだから桁が違う。海上自衛隊は陸海空最小の約4.2万人、予算約1.1兆円の規模だから、正規空母を持つということがどれだけ負担になるか火をみるより明らか。

 

中国だったら人数の問題はなんとかなるかもしれないけれど、それでも経済的負担は結構なものになる。

 

中国の2009年度(1-12月)国防予算は前年度実績比14.9%増の4806億人民元(約69000億円)とされている。常時12隻の空母を就役させているアメリカの軍事費が4500億ドル(約53兆円)であることを考えると、7兆円規模の国防予算では4隻の空母を建造して運用するにはまだ足りないだろう。実際は中国の軍事予算は、もっと多くてその2~3倍はあるという観測があるけれど、空母運用を本気で考えているとするとあながち的外れじゃない。

そのような国防予算負担に中国がいつまで耐え続けられるのかは分からないけれど、中国の軍備増強の牽制としてインドが初の国産軽空母の建造に乗り出すという。

 

日本は、インドと密接な連携をとりつつ、ヘリ空母による対潜哨戒能力を向上させて、現有および次期支援戦闘機によるヘリ空母のカバーをどうしていくかなどの実運用能力を磨いておくのが得策ではないかと思う。


 

 

 

 

 

 

 

第7章 日本の安全保障と国家モデル


軍事力による平和

前章では、軍事技術の進展について考察してみたけれど、昨今の日本周辺の状況は風雲急を告げている。

 

軍事技術の発展は、自国民を一人も死なせないで相手国民のみを殺す戦争を可能にしつつある。近いところで言えば、湾岸戦争とかイラク戦争などはそれに近かったと言える。

 

アメリカ空軍が相手の攻撃が届かないロングレンジから誘導ミサイルを撃って一方的に攻撃していた。アメリカはイラク相手に空爆だけしていたら、自国民を死なせることは殆どなかっただろう。犠牲者が増えたのは、占領後のテロ攻撃によってだった。

 

湾岸戦争でのアメリカ軍のM1戦車とイラク軍戦車のキルレシオは540:1とも言われている。これは、M1戦車を1台で、イラク軍戦車540台を破壊できることを意味している。

 

兵器性能の圧倒的差があれば、自国民を一人も死なせないで相手国民のみを殺す戦争も理論的には可能になる。今や無人爆撃機グローバルホークに代表される、無人機の開発も進んでいる。

 

他国に対して、性能で圧倒する兵器を配備するだけで抑止力は高まる。勿論、兵器である以上、金は掛かるし、使わないに越したことはないのは当然なのだけれど、「あるけど使わない」と「無くて使えない」では抑止力という意味において天と地ほどの差がある。

 

こうした軍事技術を要する軍隊を持つ国の政治家は、どうあるべきだろうか。

 

日本の平和ひいては、東アジアの平和を政治家の立場として考えてみるとどうなるか。進歩する軍事技術に対して私達はどうあるべきなのか。本章では、これについて考えてみたい。

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