目次
まえがき
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タイトル目次
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第1章 エコ技術と生産技術
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アメリカの新車燃費規制
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公差の魔術
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海賊版対策とIpadの中身
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第2章 資源と環境技術
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リサイクルされるレアメタル
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レアアース戦争
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微生物と植物が地球を救う
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日本が産油国になる日
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第3章 電気社会の到来
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宇宙太陽光発電衛星計画
海洋温度差発電
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直流送電技術
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ワイヤレス送電技術
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電気自動車の可能性
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キャパシタ搭載バス
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ハイウェイトレイン構想
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ギガンティック・トウキョウ
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第4章 食料生産技術
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野菜工場
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CAS冷凍技術
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クロマグロの養殖
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第5章 宇宙科学技術
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小惑星探査機「はやぶさ」
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アブレータ耐熱技術
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イカロスの翼
学術・科学技術予算について
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第6章 軍事技術
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CSMミサイル構想
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F22とF35はガンダムとジムくらいに違う
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自衛隊がF22を持つ意味
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空母型護衛艦「ひゅうが」
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第7章 日本の安全保障と国家モデル
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軍事力による平和
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ODAは肉食動物を太らせた
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アメリカの強さの源泉
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日本がスネ夫になるための2つの条件
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しずかちゃんに成りかけた日本
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かつての日本はノビスケだった
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日本が出来杉君になる日
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あとがき
あとがき

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よって、このCSMミサイルが実用化されると、こちらが核攻撃を受けてから報復攻撃を行うというのではなくて、攻撃を受ける前に相手のミサイルを叩くことが可能になる。相手が打つ気になったことを確認してから、先手を取る方法だから、批難も浴びにくい。武術でいうところの「後の先」。

 

だけど、折角、「後の先」を取って反撃できたとしても、相手のミサイルサイロが地下深くにあったりしても破壊できるのかどうかという問題がある。CSMが非核ミサイルであるならば、その弾頭には何を使うのか。今計画されている弾頭案は、次の3つ。

 

1.センサーフューズクラスター弾(SFW)

2.ロッズ・フロム・ゴッド

3.ヘルストーム

 

1.は、対戦車用に開発された、誘導型クラスター爆弾ともいうもの。SFWは、1万メートル以上の高度から投下された後、40個の子爆弾を放出し、それらの子爆弾に搭載された熱センサーが目標を探知して個別に攻撃する。目標をロックオンした子爆弾は空中で起爆して、自分の形を弾丸状に変えてから着弾(自己鋳造弾)する。このSFWは、実際、イラク戦争で使用され、多大な戦果をあげたという。

 

2.と3.は、タングステンなどの重い金属を弾頭に持つただの棒、又は小片をばら蒔くというもの。2.のロッズ・フロム・ゴッドは、現在の計画では、長さ6メートル、直径30センチのタングステンカーバイト棒を衛星誘導を使って、毎秒3700mで命中させるというもの。その命中精度は7.5mで、貫通能力は地下9mに及び、強化掩蔽壕(えんぺいごう)でさえ破壊すると言われている。

 

ロッズ・フロム・ゴッドは、CSMの弾頭だけでなく、攻撃衛星に積んで、宇宙空間から攻撃するという案もあるらしい。

3.のヘルストームは、今度は、マッハ20以上の速度で、約24,000平方mの範囲に数千発の様々な大きさのタングステン片を均一に散布するタイプで、広域破壊兵器といえる。ここまでくると、もうSFも真っ青の世界であって、実戦配備された暁には、他国はアメリカに正規戦では、全く手が出せなくなる。こうした兵器を発想し、開発・配備できる国と同盟を組んでいる、という意味を日本はしっかりと自覚すべきだろう。


F22とF35はガンダムとジムくらいに違う

島国の日本で、領海の制空権、制海権を持つことはとても重要。相手国を占領しようと思えば、最後には陸軍が必要になる。上陸して、政府中枢機能を抑えるだけの最低限の兵が要る。

 

今も昔も大量の兵を上陸させるには、船を使うしかない。輸送機や潜水艦では大量の人は運べない。

 

したがって、日本を守る側としては、離れ小島は別として、最低限、日本に敵を上陸させてはいけない。その為には、制海権と制空権を握っておく必要がある。

 

相手の船を沈める為には、対艦ミサイルを積んだ戦闘機と相手の戦闘機を蹴散らす制空戦闘機が必要になる。次期主力戦闘機の選定問題がここに絡んでくる。

 

なぜかというと、もしも韓国が北朝鮮によって併合されてしまったら、韓国軍の武器弾薬一式がまるごと北朝鮮のものになってしまうから。

 

北朝鮮空軍のMig-23とか、Mig-29は合わせても80機くらいしかなく、その程度であれば、現状の空自の戦力で十分対応できるけれど、もしも韓国軍の装備一式が北朝鮮に接取されてしまえば、韓国空軍のF16が130機、そして更に、自衛隊の主力戦闘機と同じF15が39機がこれに加わることになる。

 

まるで、将棋で飛車を取られた直後に、その飛車をいきなり打たれて攻めてこられるようなもの。

 

航空自衛隊はついこの間まで、次期主力戦闘機としてF22を候補に考えていたのだけれど、アメリカはF22の輸出禁止を決めていて、その代わりにF22同様にステルス能力を持つF35を勧めている。

F22は、第5世代の戦闘機と呼ばれていて、そのステルス性能が注目されているけれど、そこに使われている技術や性能を見ると、現代のゼロ戦と呼ばれるに相応しいものを備えているといっていい。

 

F22はF16、F15、F18と模擬戦闘をして、100戦無敗。しかもその結果はF15相手に144機撃墜、損害0。F16相手でも241機撃墜、損害2と圧倒的。

 

特に、超機動性と呼ばれる高い運動性能は他を寄せ付けない。上昇しながらの方向転換(Jターン)とか、水平姿勢を保ったままの急旋回(ペダル旋回)、速度の急変更なんて仕様は、ほとんどゼロ戦の格闘戦時の運動性能を彷彿とさせる。ゼロ戦も大戦初期では、その運動性能、航続距離で他国を震撼させ、絶対に戦ってはいけない、見つけたら逃げろと言われていた。F22もその性能をみると同じかそれ以上の隔絶した性能を備えてる。

 

F22は、ステルス性を考慮して継ぎ目や凸凹のない機体設計がなされているけれど、これなんかもゼロ戦に沈頭鋲と呼ばれるネジ頭が飛び出さないリベットを使って空気抵抗を減らした工夫と同じだし、滑らかな機体を実現することで航続距離を伸ばしているところなんかもゼロ戦と同じ。

 

またF22は推力の高いエンジンとステルスによる空気抵抗の小ささによって、アフターバーナーなしでもM1.7以上の超音速飛行が可能とされている。

 

アフターバーナーは、ジェットエンジンの排気にもう一度燃料を吹きつけて燃焼させ、高推力を得る装置のことで、50%程度の推力上昇が期待できる半面、それだけ余分に燃料を必要とする。F18を例にとると、アフターバーナー使用時の燃料消費量は2.15倍。連続使用時間も15分以内と制限がある。

 

F18の巡航速度はマッハ0.8くらいで、通常は音速を超えては飛ばない。アフターバーナーを使ってようやくマッハ1.8。

これまでの戦闘機はマッハ以上の速度を出すには、アフターバーナーなしではほとんど不可能。だから、いくら最高速度がマッハ2だの、マッハ2.5だのいったところで、ほんの少ししか使えない一時的な最高性能にしかすぎなくて、実使用上の性能じゃない。

 

したがって、作戦行動が取れる時間と質を考えると、F22が持つ超音速巡航(スーパークルーズ)機能は、現行機に大きく差をつける要素になっている。

 

では、そんなスーパーなF22とF35では何処か違うかというと、エンジンの推力差が一番の違い。F22は双発エンジンを積んでいるのに対してF35は単発エンジン。F22の超機動性や超音速巡航機能はそのエンジン推力の大きさに拠るところが大きいから、諸元性能でもエンジンに依拠した差が出る。

 

F35には超音速巡航(スーパークルーズ)機能はない。

 

それでもステルス性とか基本設計思想はF22と同じだから、F35だってF22を除けばユーロファイターと並んでほぼ世界最強の戦闘機と言っていい。

 

もともとF35は開発費を抑えるために、各国の次期新型機の開発を一本化して各国の要求を満たす共通の機体として共同開発をしている経緯もあって、汎用性が高い仕様になっている。

 

アメリカ空軍はF16やA10-Aの後継機として、アメリカ海兵隊はF/A-18の後継機として、そしてイギリスはハリアー戦闘機の後継機として開発しているから、F35は通常離着陸型、短距離離陸・垂直着陸型、艦載型の3タイプを製造出来るように単座、単発機の開発計画を持って進められている。

 

その意味では、F22は格闘戦に重きを置いたスペシャル仕様で、F35は何でもかんでも使える汎用性の高い(マルチロール)仕様だと言える。



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