目次
まえがき
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タイトル目次
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第1章 エコ技術と生産技術
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アメリカの新車燃費規制
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公差の魔術
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海賊版対策とIpadの中身
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第2章 資源と環境技術
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リサイクルされるレアメタル
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レアアース戦争
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微生物と植物が地球を救う
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日本が産油国になる日
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第3章 電気社会の到来
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宇宙太陽光発電衛星計画
海洋温度差発電
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直流送電技術
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ワイヤレス送電技術
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電気自動車の可能性
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キャパシタ搭載バス
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ハイウェイトレイン構想
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ギガンティック・トウキョウ
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第4章 食料生産技術
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野菜工場
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CAS冷凍技術
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クロマグロの養殖
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第5章 宇宙科学技術
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小惑星探査機「はやぶさ」
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アブレータ耐熱技術
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イカロスの翼
学術・科学技術予算について
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第6章 軍事技術
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CSMミサイル構想
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F22とF35はガンダムとジムくらいに違う
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自衛隊がF22を持つ意味
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空母型護衛艦「ひゅうが」
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第7章 日本の安全保障と国家モデル
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軍事力による平和
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ODAは肉食動物を太らせた
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アメリカの強さの源泉
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日本がスネ夫になるための2つの条件
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しずかちゃんに成りかけた日本
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かつての日本はノビスケだった
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日本が出来杉君になる日
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あとがき
あとがき

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日本が産油国になる日

2010年12月、藻類に「石油」を作らせる研究で、筑波大のチームが従来より10倍以上も油の生産能力が高いタイプを沖縄の海で発見したと発表した。

 

何でも、2万ヘクタール程度の生産施設で、日本の石油輸入量に匹敵する量を生産できるそうだから、日本のエネルギー問題は大幅に改善する。なんとも凄いもの。

 

藻から石油なんて、と意外に思う向きもあるかもしれないけれど、元々、植物類には油脂成分があり、古くは菜種油など、植物から油を取り出すことは行われてきた。

 

これまでも、バイオ燃料として、大豆やトウモロコシ、アブラナなどから燃料を取り出す研究が行われてきたのだけれど、陸の上で生える植物から燃料を取り出そうと思えば、それらの植物を植えるための土地が必要になるから、一定規模以上の燃料を取り出そうとすれば、それなりの面積の土地を必要とする。

 

たとえば、アメリカで利用されている化石燃料を全てバイオ燃料で代替するためにどれくらいの土地が必要になるかを試算したところ、大豆ならアメリカの約2倍の面積、とうもろこしでもアメリカの面積の半分くらい必要になってしまうそうだ。

 

いくら環境にやさしいバイオ燃料とはいえ、その為にアメリカ国土全部の土地が必要となったら、今度は肝心の食糧用の作物が作れなくなってしまう。

 

従って、バイオ燃料として好ましい植物は、陸上でなくても生息でき、また、広大な面積をも必要としないものが求められていた。

 

そこで注目されたのが「藻」。

藻の中には、体内で炭化水素もしくは油脂類を生産する種類があって、高いものでは藻の体重量の60%以上の炭化水素類を蓄積するものもあると報告されている。

 

バイオ燃料として主に使用される藻は、微細藻類と呼ばれる単細胞を単位生命体とする顕微鏡サイズの小さな藻。別名、植物プランクトン。微細藻類は、約30億年前に地球の海洋に出現した最初の生物の1つで、地球最古の生命体とも言われている。

 

微細藻類は、葉緑素を持っているのだけれど、生命活動により得られた脂質を細胞内に多く蓄積することで浮力を得て、海水の表面近くを漂うことで光合成を行い、大気中の二酸化炭素を固定化し、酸素を生成する。

 

数十億年の歳月は、微細藻類の大量の死骸を海底に堆積させ、その体内に含まれていた油脂成分がやがて石油へと変化したと言われている。微細藻類は極端なことをいえば、どこでも生息できる「タフな藻」で、水中はもちろん、雪の上、木肌、果てはガードレールの表面でも生息でき、温泉、空中などからも採取可能だという。

 

しかも、微細藻類は、単位面積あたりの生産性が非常に高く、陸生植物のそれと比較して1桁上のポテンシャルを持っている。1ヘクタールの面積で、1年あたりの油脂生産能力は、トウモロコシが0.2、アブラナが1.2であるのに対して、微細藻類は47から140もある。藻は言うまでもなく、水生生物だから農地を使う必要もない。

 

こうした微細藻類の中でどの種類の藻を使えば、より効率的に石油が生産できるかについて、色々と研究がおこなわれてきたのだけれど、これまで一番有力視されていたのが、「ボトリオコッカス」と呼ばれる種類の藻。

 

これは、淡水に生息する藻類で、緑~赤色で30500μmのコロニーを形成し、細胞内及びコロニー内部に、重油の一種である炭化水素を乾燥重量の約20~75%も蓄積するという。

このボトリオコッカスを使用することで、1ヘクタールあたり、年間で約118トンの油を生産することができるという。だけど、今回、沖縄の海で新しく見つかった微細藻は、このボトリオコッカスの遥か上をゆく生産能力を持つ優れモノ。

 

オーランチオキトリウムと呼ばれる、この微細藻は、球形で直径は5~15マイクロメートル。同じ温度条件での培養でも、ボトリオコッカスに比べて10~12倍の量の炭化水素を作るそうで、国内の耕作放棄地などを利用して大規模な生産施設を作れば、緑の油田となる可能性があるという。

 

この微細藻類による油の生産については、アメリカで大規模な投資が相次いでいて、2008年9月に、ビルゲイツ氏が微細藻のオイル化を進めるSapphire Energy社に90億円投資しているし、石油メジャーのシェブロン(Chevron Corp.)NREL(National Renewable Energy Labs)は、藻類を原料とするジェット燃料の5年間の共同研究を2006年からスタートしている。

 

また、米国のグリーンフーエル社(Green Fuel Corp.)は、藻類の培養設備を発電プラントに隣接して設置し、発電プラントの排ガスのCo2を吸収させながらバイオ燃料の原料となる藻を生産し、温室効果ガスの削減に繋げる一石二鳥のシステム開発を進めている。

 

アメリカ政府は、こうした民間の動きを後押ししていて、アメリカエネルギー省は、2008年度のバイオ燃料産業化開発への投資(約700億円)のうち、45億円を藻類バイオ燃料ワークショップ立ち上げと運営のために投資し、微細藻類由来バイオ燃料に関する研究開発の具体的なロードマップ作成を開始している。

 

オバマ政権のグリーンディール政策が、石油代替エネルギーの開発を強力に加速させていることは間違いない。日本政府にも、今回の発見を機に、バイオ燃料戦略の後押し政策を期待したい。

 

 

 

 

 

 

 

第3章 電気社会の到来


宇宙太陽光発電衛星計画

エネルギーの生産は微生物だけの世界ではない。1968年にアメリカのピーター・グレーザー博士によって始めて提唱され、NASAと米国エネルギー省(DOE)による研究の後、1979年に、発表された宇宙太陽光発電(Solar Power Satellite : 通称SPS)というものがある。

 

これは、黒鉛複合材を材料とする寸法5km×10km、総重量約50,000tに及ぶ発電衛星を静止軌道高度である約36Kmに建設するというなんともスケールの大きい計画。当時はアメリカの全電力を供給するという野心的な計画だった。だけど実現に莫大な費用がかかることと、研究開発課題、技術的リスクその他諸々の面から実現性に乏しいと判断され、1980年には研究は中止された。

 

そして、1990年代の後半になって、環境問題への関心の高まりと、技術の進展から、NASAにおいて「フレッシュルック」研究計画として再開された。この計画で従来計画を大幅に見直して、より現実的な構想が追求され、多数のシステム概念が提案されている。日本でも経済産業省がSPS研究を2001年からスタートしていて、2040年のSPS稼働を目標にしている。2012年には神戸大を中心とした共同開発チームがSPS衛星を打ち上げる計画をしている。

 

2008年の5月には、神戸大学の賀谷信幸教授らのチームが、ハワイのマウイ島にある山頂で太陽エネルギーをとらえ、約148キロメートル離れたハワイ本島に無線で伝送する実験を行ない成功させている。実験で送電したのは、二十ワットと小さなものだったけれど、長距離マイクロ波送電を実現した実験だとして多いに注目されている。宇宙空間での太陽光発電は天候に左右されることなく24時間の発電が可能になるから、クリーンで安定的なエネルギー供給手段として期待を集めている。

 

問題は発電コスト。今現在は地上で発電したときのコストが1キロワットあたり9円であるのに対し、宇宙発電は23円になっていてまだまだ高い。これらが克服される日が待ち遠しい。

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