目次
まえがき
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タイトル目次
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第1章 エコ技術と生産技術
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アメリカの新車燃費規制
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公差の魔術
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海賊版対策とIpadの中身
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第2章 資源と環境技術
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リサイクルされるレアメタル
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レアアース戦争
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微生物と植物が地球を救う
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日本が産油国になる日
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第3章 電気社会の到来
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宇宙太陽光発電衛星計画
海洋温度差発電
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直流送電技術
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ワイヤレス送電技術
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電気自動車の可能性
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キャパシタ搭載バス
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ハイウェイトレイン構想
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ギガンティック・トウキョウ
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第4章 食料生産技術
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野菜工場
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CAS冷凍技術
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クロマグロの養殖
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第5章 宇宙科学技術
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小惑星探査機「はやぶさ」
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アブレータ耐熱技術
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イカロスの翼
学術・科学技術予算について
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第6章 軍事技術
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CSMミサイル構想
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F22とF35はガンダムとジムくらいに違う
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自衛隊がF22を持つ意味
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空母型護衛艦「ひゅうが」
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第7章 日本の安全保障と国家モデル
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軍事力による平和
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ODAは肉食動物を太らせた
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アメリカの強さの源泉
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日本がスネ夫になるための2つの条件
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しずかちゃんに成りかけた日本
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かつての日本はノビスケだった
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日本が出来杉君になる日
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あとがき
あとがき

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中国国内最大のレアアース鉱山は、内蒙古自治区にある包頭の白雲鄂博鉱山で、軽希土を中心に生産、現在世界で生産されるレアアースの約半分を供給している。中国は元々、レアアースを国家戦略物資と位置付けていて、中国国内の内需優先と、輸出の高付加価値製品へシフトさせる為の政策を次々と打ち出していた。一覧にすると次のとおり。

 

2002年:外国企業や合弁企業(中国企業と海外企業)のレアアース産業への参入の禁止

2004年:輸出増値税還付制度撤廃(鉱石について撤廃)

2005年:輸出増値税還付制度撤廃(酸化物について撤廃)

2005年:海外から鉱石を中国に持ち込んで中間製品に加工して輸出する貿易の禁止

2006年:輸出税の増税と輸出許可枠の削減

 

このうち、輸出許可枠の削減については、中国は毎年のように行っており、今回の輸出許可枠の削減もそれに従ったものと思われるのだけれど、ここまでくると、はっきりとレアアースを外交カードとして使っていると言っていいだろう。

 

今、問題となっているのは、先ほども述べた、ハードディスクやモータ等に使用される、Nd-Fe-B磁石の高温域での保磁力・磁束密度を高める、ジスプロシウムやテルビウムといった、中重希土類の生産および確保なのだけれど、その量が多く含有されているのは、現在は、中国の江西省、湖南省、広東省、福建省等で生産される花崗岩風化型鉱床だけ。(花崗岩風化型鉱床とは、地表に露出した花崗岩が地表水等により風化され土壌を形成、その風化土壌中に含まれる粘土鉱物に希土類元素イオンが吸着されることにより生成した鉱床のこと。採掘しやすく値段が安い。)

 

従って、新たな、レアアース鉱山開発が期待されているのは、中重希土に富む鉱床の開発。これらについては、独立行政法人産業技術総合研究所が、日本国内のマンガン鉱石の分析によって、海底で噴出した玄武岩とその上に堆積した珪質岩に挟まれた、「層状マンガン鉱床」と呼ばれる鉱床に、中重希土類が大量に含まれている分析結果を発表している。

報告によれば、この鉱床の鉱石は赤鉄鉱を伴う鉄マンガン鉱石の組成を持っていて、これまで希土類元素鉱床開発時にしばしば問題となっていたトリウムやウラン等の放射性元素がほとんど含まていないという利点があるそうだ。

 

これらの鉄マンガン鉱石に含まれる希土類元素含有量、特に重希土類元素含有量は、中国の花崗岩風化型鉱床のそれよりも一桁高いというから、この層状マンガン鉱床が開発されると、その生産量にもよるけれど、中国産レアアースの戦略的価値は大きく減衰する。

 

日本では層状マンガン鉱石は既に終掘しているけれど、同様の鉱床は環太平洋地域や南アフリカ等世界各地に広く分布していて、今後の開発が期待されている。日本も積極的に、層状マンガン鉱床の開発を進め、レアアースの中国依存から脱却していくことも考える必要はあるだろう。

微生物と植物が地球を救う

2010年11月末、NASAが地球外生命に関する発表を12月2日に行なうとアナウンスして、すわ、宇宙人発見の発表か、と一部で騒ぎになったけれど、その内容は、猛毒である「砒素」を食べて増殖する異質な生命体の発見だった。

 

NASAの宇宙生物学研究所に所属するフェリッサ・ウルフ・サイモン氏は去年「リンの代わりに砒素を摂取する生物の可能性がある」との論文を発表していて、サイモン氏のチームは、ヨセミテ国立公園南東の火山渓谷にある、アルカリ性で、塩分濃度が高く、砒素の豊富なモノ湖で細菌を採取した。

 

「GFAJ-1」と名付けられた、この特種な細菌は、炭素、水素、酸素、窒素、硫黄と並び生物に欠かせない元素「リン」の代わりに砒素を摂取して、DNAとタンパク質を作り出すという。正に砒素を食べる微生物。

 

サイモン氏のチームはモノ湖の細菌をシャーレで培養する過程で、リンの量を徐々に減らして、砒素を増やしていき、放射線トレーサーを用いて化学分析したところ、GFAJ-1は砒素を細胞内に取り込みんで代謝していることが判明した。

 

この発見で、これまでの生物の定義やDNAの基礎概念を覆しただけでなく、地球外生命探査の可能性も広がったという。

 

人体にとって有毒な砒素を食べてくれる微生物が実在するということは、これを培養することが出来れば、砒素に汚染された土地や河川を、浄化できる可能性に繋がる。

 

実は、この「GFAJ-1」のように、砒素を細胞内に取り込みんで代謝している訳ではないけれど、鉛や砒素などの有害廃棄物を「食べる」生物がイギリスで発見されている。

 

それは、ミミズ。

イングランド地方やウェールズ地方などにある鉱区の土壌から発見された、この「ヘビメタ・ミミズ」は、普通のミミズなら死んでしまうような高濃度の重金属を含んだ土壌に生息し、鉛、亜鉛、砒素、銅などの重金属を好んで食べるという。

 

イギリスのレディング大学のマーク・ハドソン氏らの研究チームによると、このミミズは、特別なタンパク質で砒素や鉛を包み込んで不活性化して、体に影響のない安全な状態にしているそうだ。

 

このミミズから排泄された金属は、どの程度の毒性が残っているかはっきりしていないものの、地中から植物が吸い上げやすい状態になっているらしく、将来的には、このヘビメタ・ミミズを汚染地域に放して、更に植物を利用して毒性のある金属を抽出することで土壌の回復や、植物から金属を効率的に取り出せる可能性があるという。

 

この植物を利用して、土壌を浄化したり、金属を回収したりする方法は「ファイトレメディエーション」と呼ばれ、近年色々と研究が進んでいる。ファイトレメディエーション(phytoremediation)とは、ギリシャ語で植物を意味するphyto- とラテン語で治療・修復を意味するremediation と結びつけた言葉で、植物が根から水分や養分を吸収する能力を利用して、土壌や地下水から有害物質を取り除く方法のことを指す。

 

ファイトレメディエーションは植物内での浄化方法の特徴から、大きく次の5つに分類される。

 

1)ファイトエキストラクション(Phytoextraction

2)ファイトスタビライゼーション(Phytostabilization

3)ファイトスティミュレーション(Phytostimulation

4)ファイトボラティリゼーション(Phytovolatilization

5)ファイトトランスフォーメーション(Phytotransfomation


「ファイトエキストラクション」とは、有害汚染物質に高い耐性と蓄積性を持った植物を利用して、土壌や水に含有される重金属等を植物体内に吸収、蓄積させる方法で、使用に際しては、体内に蓄積できる重金属濃度が高く、かつ、たくさん生える植物が好ましい。

 

「ファイトスタビライゼーション」とは、根や根細胞表面および根細胞内に無機、有機汚染物質を沈殿・吸収・固定化させる方法で、主に汚染の拡散を防ぐことが目的で利用され、汚染物質の除去・分解は目的としない。

 

「ファイトスティミュレーション」とは、根から分泌される酵素などによって活性化された根の周りの微生物の働きで、汚染物質を分解、無害化させる方法。

 

「ファイトボラティリゼーション」とは、植物が無機・有機汚染物質を吸収して、大気中に気化させる方法のことで、例えば、インディアンマスタードは、セレンを無機化して、大気中に気化する能力があることが報告されている。また、ユリノキには、有機水銀を金属水銀に還元して、気化放出する作用があると報告されている。

 

「ファイトトランスフォーメーション」とは、植物体内の酵素等で、無機・有機汚染物質を吸収・分解し、無害化する方法で、窒素酸化物や硫黄酸化物などの大気汚染物質を植物体内に取り込んで、窒素源・硫黄源などの栄養素に変換する。

 

また、これら以外にも、向日葵が、放射性物質を吸収することが知られており、セシウム137を根に、ストロンチウム90を花に蓄積することが判明している。何でも、危険性が失われるまで30年以上かかる放射性物質を、わずか20日間で95%以上除去できる能力があるという。

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