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377     花弁をむしられ 花芯の蜜を 

              吸い尽くされて とけてゆく…さくら

        とけてあなたの 心の中に 

              ともに笑って  ともに泣く…ゆうほ


378     花の香りに 

              誘われ蜜を 

                   吸ったあとには 

                        さしてみる…蜜蜂


379     わたしの心の 動きのような 

              小さくよせた 小紋よせ…さくら

        きつく締められ お前の色に 

              染めて干される 辻が花…ゆうほ


380     狸じじいは 

              大筒見せて 

                   うてば淀どの 

                         燃えあがる


381     やっぱりいつもの 泥大島は 

              からだ馴染んだ あなたです…さくら

        縦と横糸 ぴたりと合って 

              絵なる泥染  俺おまえ   …ゆうほ


382     こだわり続けた 

              男の道が 

                  人の道なら 

                        よかろうに


383     いくら想いを 寄せてもだめよ 

             あのひといつも 水中花…さくら

       ならぬ恋路に 道踏み外し 

             怒り触れたか  水中花…ゆうほ



384     蛍恋すりゃ

             身を焦がすのに 

                   お前やきもち 

                        焦がすだけ


385     幸せならば 

             お前とふたり 

                   苦労するなら 

                         俺ひとり


386     夢か幻 

             妄想なのか 

                   君が出てくりゃ 

                          覚めないで




387     虹の心を 

           硝子にこめて 

                 恋火燃やして 

                        とじこめる


388     俺とおまえは 
  
            消し炭なのか

                 ちょっと火がつきゃ 

                         燃え上がる


389     砂の城だと 承知で住んで 

            わたしの方が ばかでした…さくら

        金の城より おいらのボロ屋 

            手鍋ひとつで 幸せさ   …ゆうほ


390     お前好きだが 

            どこから攻めよ 

                  きみの心に 

                        スキがない


391     指の間を さらさら落ちる 

            砂を見てると むなしいわ…さくら

        砂の一粒 浮世を写す 

             落ちる間の 泣き笑い …ゆうほ


392     バナナほおばる 

             マレーの美人 

                    上目つかわれ

                           アラ~!いいの?


393     国を舵取る

              話じゃなくて 

                   家事は誰とる 

                         痴話喧嘩


394     それでは先に 鶯やるよ 

               桜の頃には きっと行く…さくら

        さくら散り終え 葉桜なれど 

                君の為にと 花一つ…ゆうほ


395     ガラスコップに 

              入った恋は 

                    君の言葉で 

                          直ぐ割れる


396     定年退職 

            会社に何も 

                 支障ないのが 

                        ちょっと悔し


真恋6句

m4    すねて一足 

           なだめて三足 

                 別れともない 

                        おぼろ月  …真恋

                        
m5    きれたお方の 

           優しい言葉 

                 思い出させる 

                      春の雨   …真恋


m6    酔わせてください 

           今夜は酔うて 

                 存分言いたい

                      胸の内   …真恋


m7    さんざ浮名を 

           流したあげく 

                雨降る夜にゃ 

                     思い出す   …真恋


m8    竹に雀は 

           品よく止まる 

                サテ止まらぬか 

                        色の道   …真恋


m9    咲いた桜に 

           なぜ駒つなぐ 

                 駒が勇めば 

                      花が散る   …真恋
340     猪口に落した お前の涙 

              今夜は俺が 呑んでやる…さくら

       酒に落とした 涙のなかに 

              うぶな情けが ひとつ落つ…ゆうほ


341     ぬるま湯からは

               あがれぬように 

                      ぬるい恋から 

                             抜けられぬ


342     あいそ笑いで 呑んでる酒は 

               一杯いくらで 呑む酒よ…さくら

        ぬしの荷物にゃ ならないように

               義理でさしだす 猪口震え…ゆうほ


343     呑んだふりして

               しなだれかかり 

                      「泊まる?」と訊くの

                                 待つ私


344     あなたの知らない ところで泣くの 

                亀には亀の 意地がある…さくら

        あたしゃ死んでも べっ甲残す 

                主は浮名を 残すだけ …ゆうほ


345     朝になっても 

             あたしが好きか 

                   夜に「好き」とは 

                          何が好き


346     あなたと呑んでる この酒の味 

             ますます深く なるばかり…さくら

        呑めば呑むほど 深みにはまる 

              酒と情けで 溺れいく…ゆうほ


347     帰りたくない

              言い訳をして 

                    最終電車の 

                        時を待つ


348     散歩するのも 

              三日が限度 

                    何か抜けてく 

                         定年後


349     お座敷あがれば

              みな殿様よ 

                   呼べばお池で 

                         蛙なく



350     今の今まで 信じていたの

              見てはいけない ものを見た…さくら

        騙したおまえと 信じた私 

              どちらも馬鹿じゃ なんとしよ…ゆうほ


351     待っていたのよ 

             ひとつの傘で 

                    ふたり重なる 

                           蜜の時


352     にごり酒でも おいときゃ出来る 

             うわずみ透けて 見えるでしょ…さくら

       主にに見せたい 綺麗な所 

             ふったらあたしゃ 濁り酒…ゆうほ


353     花見団子は 

             ふた串いらぬ 

                  ひとつ分け合う 

                        仲が良い


354     人間なんて 見た目じゃないよ 

             しっかり中身を 見なさいよ…さくら

        見た目中身も 悪くはないに

             なんで今でも ごけの花…ゆうほ


355     在職中の 

            名刺をくれば 

                   出てくる顔は 

                         遠い人


356     思う気持ちの 半分さえも 

             いえないわたしの 身になって…さくら

        惚れたおまえにゃ 言葉はいらぬ 

             体あわせりゃ 済むものを…ゆうほ


357     今日のおつとめ

              デパート行くか 

                    それとも公園 

                          見回るか


358     煙草やめよと 

              頑張る先の 

                    喫煙室が 

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