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功法の学び方・活用法

気功を学ぶにあたって、心しておかねばならないことがあります。それは、気功を学ぶということと功法を学ぶということは、全く別のことだということです。

 ある一つの決まった形や順序のある気功を○○気功、△△功などと呼んでいます。そういう功法の種類は、幾百もあると言われ、到底一人では覚え切れません。僕もそうだったのですが、最初のうちは沢山の功法を覚えようとしました。沢山の功法を知っていると気功が上達していくように思ったからです。沢山の功法を教えてくれる先生を偉い先生だと思っていたのです。

 しかし、それは間違いでした。どんなに数多くの功法を学んでも、気功の世界に入れなかったのです。体や心の緊張も取れなければ、気を感じることも出来ない、ましてや、体の中で気を動かすなんてことは、特殊な人の出来ることくらいにしか思えなかったのです。それは、功法に対する把え方が間違っていたからなのです。気功を練習することと功法を覚えることとは同じではなかったのです。

 気功は、気功体を作ったり、気を感じたり、気を動かしたりする訓練であり、そのための技なのです。

 功法というのは、それらの練習を助けてくれる一つの手段に過ぎないのです。功法という手段を使って、気を動かしたり、採り入れたりする練習をするのです。

 ですから、功法の形を学ぶことを目的化しないように気をつけて下さい。気功を学ぶというのは、あくまでも気感の手助けを借りながら、気を動かしたり、気を採り入れたりする練習であり、その技を身に付けていく練習なのです。

 ですから、功法を知らなくても立派な気功の達人になることは出来るのです。何かの功法を学ばれたとしても、それを自分の気の練習台として使いこなすようになって下さい。功法を覚えることに価値を見出さないで下さい。

 どんな功法も、使いこなすだけの基礎練習がなければ、全く意味のない「体操」になってしまうのです。

 


元 明 功

① 自然立式でしばらく立つ。

② 男は右手、女は左手の中指を、反対の手の甲の中央につけ、下腹部の前で、掌を上に向ける。

③ 指先に気を感じながら、両手を徐々に左右に引き、肩幅ぐらいのところで、掌を下に向けうようにしながら、母指と人差し指を向かい合わせる。

④ 続けて両手の掌を下に向ける。

(地の気を感じ、掌が温かくなり、気持が良くなるまで続ける。)

⑤ 手首をそらせ、大地を押さえ込むようにして手を体側におろす。

(百会と会陰は吊り上げるようにする。)

⑥ 左右の指を外に向け、両手が遠くに伸びて行くように(遠くから引っ張られているように)徐々に肩の高さに上げて行く。

⑦ 両手の掌を上に向ける。

(天の気を感じ、気持ち良くなるまで続ける。)

⑧ 両手で顔より少し大きめの気をはさむようにしながら、顔の前で掌を向かい合わせる。

   気をはさんだまま、その気を徐々に凝縮するように小さくしながら、両手を胸、腹と徐々に降ろし、男は左手、女は右手の労宮を丹田に置き、その上に反対側の手を十字に重ねる。。

以上を1クールとし、3回行い、初めの姿勢に戻る。(ゆっくりと、気持よく行い、時間は、たっぷりとかける。)


十三勢太極気功

【十三の動きの言葉】

①蹲 しゃがむ

②托 もちあげる

③推 おす

④抜 ぬく

 ひねる

⑥抻 のばす

⑦抱 だく

⑧按 おさえる

⑨翻 ひっくりかえす

 なでる

⑪插 さす

⑫挙 あげる

⑬探 さぐる       

   

① 自然立式の姿勢から、腕を少し前に出し、掌を下に向けながら、しゃがんでいく。

② 指先を向かい合わせるようにして、掌を上に向け、何かを持ち上げるように立ち上がる。手は胸の前まで挙げる。

③ 掌を返して前に向け、何かを押すように腕を伸ばしていく。

④ 両手で大きな円を描くように腕を後ろに回し、合谷を腎兪に向ける。

⑤ 掌の上のボールを落とさないように手首を回して、指先を前に向ける。

⑥ 指先を外に向けながら腕を横に伸ばしていく。

⑦ 胸の前で大きな輪を作る。

⑧ 掌を下に向け、何かを押し付けるように腰を曲げていく。

⑨ 腰を曲げたまま、腕だけを後ろから上に挙げる。

⑩ 上体を起こしながら、掌を腰から腹、胸と撫でるように上げてくる。

⑪ 掌を向かい合わせ、指先を下にして、大地に突き刺すように下げて行く。

⑫ 大地に生えているものをつかみ、ゆっくり引き抜き、頭上まで持ち上げる。

⑬ 指を開き、掌を外に向け、手首を反らせて、掌と指で周りの気を探るように横からゆっくり降ろす。

 

十三の動作を3回繰り返す。

それが終わったら、左足の踵を上げながら、湧泉から丹田に気(息)を吸い上げ、踵を降ろしながら、気を湧泉に吐き降ろす。この足底呼吸を3呼吸し、次に、右足での呼吸を3回行い、最後に、収式をして終わる。


鳥形八式 1

この功法は、昇降運動や開合運動、或いは太極功などを総合的に組み合わせた、とても優れた功法で、湯偉忠(たん いちゅう)師が考案されたものです。

 八つからなる様々な鳥の形を優雅に舞ってみましょう。

 

準備の動き

足を肩幅に開いてたち、両手を横から上げて顔の前で合掌しましょう。

 男は左手、女は右手の掌を前に向け、反対側の手を後から交差するように当て、両手を返し掌を上に向けながら丹田の前に降ろし、親指の先同士を軽く触れ合いましょう。

 その手を左右に分けて、再び顔の前で合掌し、合掌したまま丹田の前に降ろしで気のボールを作るようにして、背骨を少し波打たせながら掌で気を感じましょう。

背骨をゆらしながら気のボールを感じる動きを休みの形として、これから行なう八つの鳥の動きの間に入れながら続けます。

1の鳥
 休みの動きから、掌を下に向け、ゆっくり息を吸いながら、鳥がフワーッと舞い上がるように、両手を前から頭の上まで挙げていき、掌を外に向け、ゆっくり
息を吐きながら、鳥がユラユラと舞い降りるように、両手を横から降ろしてきます。その時、膝を軽く曲げます。
回数は、9回位をメドにし、時々、舞い降りる時に、膝をしっかり曲げてしゃがんでみて下さい。
 終わったら、休みの動きに戻ります。
2の鳥
休みの動きから、ゆっくり息を吸いながら、両手を横から挙げていき、続いて、ゆっくり息を吐きながら、羽ばたくように両手を横から降ろしてきます。
膝の曲げ伸ばしを柔らかく行い、1の鳥と同じ
要領で9回ほど続けてみて下さい。
終わったら休みの動きに戻ります。
3の鳥

今度は、腰を左右にゆっくり捻りながら、片手ずつ羽ばたかせる動きです。

まず、息を吸い、腰を軽く左に捻りながら右手の合谷で空気を撫でるように左胸の方へ上げてゆき、続いて腰を軽く右に捻りながら、右手の甲で空気を撫でるように右手を右上の方に挙げていきます。目も右手を追いかけて下さい。左手は掌を丹田に向けておきましょう。

次に、ゆっくり息を吐きながら腰を左に大き

く捻り、掌で空気を撫でるように、右手で外回しの弧を描きながら膝をゆるめて左側で降ろしてきます。降ろしてきた右手は丹田に向けます。

同じ要領で左手も行ない、左右それぞれ3回から5回ほど行ない、休みの動きに戻ります。

膝の屈伸と腰の捻りを上手に使って、やわらかく滑らかに舞ってみて下さい。


鳥形八式 2

4の鳥

休みの動きから両手の掌を下に向け、ゆっくり息を吸い、気を引き上げるように、体の前で顔から頭の高さまで両手を挙げていきながら、腰をやや左に捻ります。

続いて、息を吐きながら、更に腰を左に捻り、肩の高さで右手を前、左手を後に伸ばして、膝の屈伸に合わせて、両手を3回ほどユラユラと羽ばたかせます。

右手の指先を前に向け、その指先から気が出て行くのを眺めるように、目も右手を見ます。

3回ほど羽ばたきが終わったら、掌を内に向けて、息を吸いながら、気を抱きかかえ、気のボールを作るように3回ほどユラユラ羽ばたかせて両手をおなかの前に降ろしながら、体を正面に向けます。

そのまま更に大きく息を吸いながら最初の動きに戻り、反対の動きに移っていきます。

左右3回から5回ほど動かして休みの動きに戻ります。

 

5の鳥

1の鳥と、その反対の動きを組み合わせたものが、この5の鳥の動きです。

まず、休みの動きから、ゆっくり息を吸いながら両手を横から大きく上まで挙げていきます。

続いて、ゆっくり息を吐きながら、両手を前から降ろしてきます。

次に、ゆっくり息を吸いながら、両手を前から大きく挙げていき、ゆっくり息を吐きながら、横から降ろしてきます。

膝の曲伸を上手に使って、いかにも鳥が大空に舞い上がり、静かに舞い降りてくるように動いてみましょう。

時々、大きくしゃがんでみたりして下さい。

5往復ほどしてから休みの動きに戻ります。

6の鳥
休みの動きから、ゆっくり息を吸いながら腰を右に捻り、右手を斜め上に挙げていきます。
そのままゆっくり息を吐き右掌で後の空気を撫でるように右手を後から円を描いて降ろしながら腰を正面に戻してきます。
手が挙がる時に膝も伸ばし、手が降りるときに膝を軽く曲げます。
同じ要領で左側も行い、左右3回から5回ほど行なって、休みの動きに戻ります。


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