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バリアフリーのデザイン


どんな人でも公平に使いやすいユニバーサルデザインという言葉が広まってずいぶんと経ちました。本当に素晴らしい事だと思います。デザイナーとして、一人でも多くの人に伝えたいことの一つです。一方バリアフリーデザインやノーマライゼーションという言葉は、ずいぶんと影を潜めた気がしています。ハンディキャップ(障害)のある人の為にというこのデザイン概念は70年代〜90年代に非常に注目され、デザイン誌でも特集され多くの本が出版され、僕の心も熱くしました。特に70年代以降に、でく工房を中心とした当時の若者たちが小さな木工所で始めた何十という工房の活動は、注目されていました。個人的には重度障害者向けのオーダーメイドというシステムに今後の展望を感じます。なんで今こんな事をいうかというと最近、いろんな若い人と話す機会があって、少し熱血が足りないなと思ったからです。デザインって思想や目標的には70年代から止まっている気が、いつもしていて。昔の雑誌「デザイン」とか読むと超熱いんですよ。バリアフリー1つとっても、まだスタートライン。デザイナーが、デザインが、世の中に活躍できる場はいっぱいあります。ありすぎます。ましてやワールドワイドな時代ですから世界に向けてのバリアフリーデザインの活動だって視野にとらえたって良いわけですから。体の傷害(バリア)だけではありません。心の病気も近年では注目されています。そして、本当のバリアは自分自身の心の壁にあるのだと思っています。僕自身もデザインする時にそんなことを思い描いて僕なりの答えを見いだそうとはしています。文字で言うと読みやすさよりも、気持の伝わりやすさを重視するだとか。なにがバリアなのか?なにがユニバーサルなのか?もう一度若いデザイナーが熱く結集するみたいな事が増えると面白いです。

文字のデザイン


たまには自分の作っている作品について書こうと思います。作っているものの中で文字(フォント)に関わるデザインは特に、こだわって作っている気がします。今回は、そんな文字のデザインの中でも日本語フォントについてのお話です。僕は文字には2つの面があると思っています。「読む文字」と「書く文字」です。日本語フォントを作るときは、通常「読む文字」つまり、読みやすさに焦点が当てられます。自然に読みやすく、時には文章を引き立てる。もしくはロゴ等に使うキャッチとしてのフォントであれば内容を伝えたり、インパクトを与えたりなどたときに、より効果を与える効果としてのフォント。僕の作る日本語フォントは、そのどちらでもなく「書く文字」パソコンで文字を書くように打てる文字というコンセプトで作っています。僕は実はパソコンの文字って苦手で気持ちを伝えるのには、別の文字があるのではないか?未来には手書きのように気持ちの伝わるコンピューターによるコミュニケーションが可能なのではないか?とか考えているんですよ。もちろん、これは僕個人の思いいれであって大多数の意見でない事はわかっているつもりです。そんな思いで「みんなのフォント」というフォントを作っています。ペンや鉛筆で書いたようでありながらある程度の読みやすさも備えてる未来志向のデザイン。制作課程としては手書き文字を、どんどん整理していって最終的に通常の丸ゴシックと組み合わせて使えるという所にまで、もっていくという方法をとっています。きっと、もっとフォントが伝えることができる情報はたくさんあって、まだまだ進化できる余地はある。それどころか想像力さえあれば、今までにない素晴らしいフォントがどんどん生まれてくる気がします。特に今後文字は、スクリーン上で電子書籍でたくさんの人に、どんどん読まれていく!その対象は全国民!こんな素敵なクリエイティブってちょっと他には、無いと思います。

マウスのデザイン


身体の一部のように自然に使えるプロダクトのデザインをする上でとても大切なことだと思います。長い間、身体の一部としてのデザインは車にスポットライトが当たっていましたが、今の時代にもっともよく使われているのは案外パソコンのマウスかもしれません。そしてなかなか使いやすいマウスって無いモノなんですよ。これが。大きかったり、小さかったり形が手に合わなかったり、ボタンの位置がイマイチだったり。重かったりと必ず不満がある。僕はWindowsとMacintoshを同時にマウスを共用して切り替えて使っているのでMicrosoft Basic Optical Mouseを使っています。Appleには悪いけど、操作に慣れてくると2つボタンの方が気持ちよいのでWindows用のマウスをずっと使っています。このMicrosoft Basic Optical Mouseはとにかく軽くて、形も平均的で、値段も手頃で個人的には1番オススメのマウスです。個人的にはクリック音とスクロール感に多少の不満はあるのですが。特に使い始めて数日は、ボタンとスクロールが少々堅いです。(数日でおさまって治ります)全ての人にとって使いやすいマウスはありません。一人一人の手の形は違い、使い方も様々だからです。なので、なおさらベーシックなマウスは必要不可欠。店頭でも全てのメーカーのマウスが触れるようにするべきだと思います。そしてこれから買う人は必ず店頭でできるだけ使ってから購入しましょう。

iPadのデザイン


iPadは何を変えるんでしょうか?今これを書いている時点では何が生まれてくるか、わからない卵のようなものだと感じています。iPad は技術やデザインも、もちろん凄いのですがデバイスとして、何か今後のメデイアのあり方を変えるようなイメージを多くの方が持っていると思います。教育という分野でもiPadは何か可能性がありそうだと思っています。イメージしているという事は、かなりの割合で現実化されてしまうのだと思います。とりあえず僕としてはiPadで何か面白いことをできないかと考えてwww.iipad.jpというアドレスを取ってみました。いくつか面白い試みを考え中です。今日はiPad用のWallpaper壁紙を作ってみました。僕はとりわけBOOKとしてiPadを見ているので、紙の背景にBOOKの文字で遊んでみました。タイトルは”Too many books, or too few? ”iPad用の壁紙ってちょっと不思議で基本的には縦型だけど横型にもなるんです。サイズは1024ピクセル×1024ピクセルがベスト。縦サイズの1024pixel×768pixelでも良いでしょう。これをいかした、デザインもありそうですね。なにはともあれ、まだまだ実機も触れていないし日本向けのコンテンツは不足だし。でも、案外こういう時期が一番デバイスやメディアにとって一番重要なんですよ。なぜなら創造は人間の想像力が作り出すモノでiPadを何か決めるのは人間なんですよ。

本のデザイン


この時期は、春から新しい仕事をはじめる人や、進学などで、新しい環境に変わる人も多いと思います。もしくは進学や就職に失敗した人(私も そうだった)そんな人にお勧めの本があります。特に「もの作り」に興味がある人なら一度読んでみると良いと思います。本のタイトルは「自 分の仕事をつくる」著者は「働き方研究家」の西村佳哲さん。インターネット黎明期に「センソリウム」「サウンドエクスプ ローラー」など、真にインタラクティブなプロジェクトをやっていた人で現在デザインレーベル「リビングワールド」代表。こ の本はデザイナーを中心に「ものづくり」をしている人の、ワークスタイル、ライフスタイルの探検報告をしています。作品でも、まして技術で もなく。仕事の仕方、生き方というところがポイントです。個人的に近年発売したデザイン書で一番にオススメです。21世 紀のデザイン本の金字塔といってもいいでしょう。文章も写真もとても素晴らしいです。美しいではなく、素晴らしい。通常 の雑誌に載っているデザインオフィスの写真はモデルルームみたいで、とても働きにくそうですがこの本の写真は現実(リアル)の散らかった 姿です。文章も通常のライターであれば整理して、結論付けてしまう所も、リアルなままの文章です。かといって読みにくいかといえば、逆にスイスイと読めてしまう簡潔さがあります。またインタビューした人たちの人選も、本当に見事としか言えないようなセレクトです。興味を引くために見出しを引用しておきます。「すでにあるモノたちと、どれだけいい形で出会うかが大事」八木保、「手を動かす前の時間の豊かさが、仕事を面白くする」象設計集団、「デザインのためのデザインではなく」柳宗利、「出来るだけ多くの失敗を重ねる ことに注力します」IDEO、「お互いを信用することが、私たちらしさかもしれない」パタゴニア、「できるだけその人が出る状況をつくり出 す」宮田識(ドラフト)、小林弘人、植田義則、甲田幹夫、ヨーガン・レール、馬場浩史、ファインモールドなど。一番はじめのインタ ビューに浜野商品研究所出身の
八木保氏を持ってきているのも、すごく納得できます。はじめてデザインを勉強する人に、これ以上最適な本は、なかなか無いと思います。ぜひ読んでみてください。また、デザインの第一線で活躍している人が読んでも、ハッとすることが多いスルメ本です。本をデザインすること。本の全体設計、方向性(デザイン)がカッコイイとは、こういう事をいうのだと思います。本自体のデザインはア ジール・デザインが行っています。これも中身の「本当に大切なこと」を伝える良いデザインだと思います。本を作るという こと、愛するということ。

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