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仙台で発作!蕎麦屋を探して怪しいエリアに...:
一応なんとかアチコチのイベントには参加し、いつものパターンで会場に着くとまずは一人で逃げ込めて逆立ちの出来る場所を探し、それから現場での打ち合わせという調子で仕事をこなしました。ですが、このくらい規模の大きなイベントともなるとスタッフ数も相当な物でトラックやスタッフ待機用のバスが何台もあり、隠れて逆立ちする場所には事欠かなかったので助かりました。しかし、その中で仙台に行った時に運悪く発作が起きてしまいました。
この時は遠くへ行くのだから不安な気持ちにならないように、気を紛らす物!という事で、発売になったばかりの Apple IIc(日本で最初に買ったのが私)というコンピューターを買い、そのままそれを持って新幹線に乗り込んだのでした。Apple IIc は現在の Mac の祖先にあたるコンピューターですが、小型で軽いのが売りで、しかもゲームが沢山発売されていたので「ゲームソフトを持って仙台に行き、ホテルで遊んでいれば不安にならないだろう」と思ったのですが、いざ買って持ってみると、確かに本体は軽いのですが電源が重い!
というわけで、この重い Apple IIc ワンセットを持って、いつものパターンでなんやかんやと言い訳をして遅刻し、わざとスタッフと一緒の新幹線に乗らないように細工をして一人で仙台に向かいました。ところが Apple IIc が重くて疲れたのと、車内でコーヒーを何杯もお代わりをしたのがマズかったのか、仙台のホテルに着いてしばらくすると急に意識がフワーっとし始め、不安が襲って来たのです。地方都市のしかも全く右も左もわからない状態でこの症状になられるとえらく辛いわけで、とにかく脂汗をかきながらベッドに横になり不安が去るのを待ちました。
しかも苦労して持って行った Apple IIc はホテルのテレビにコネクター端子が無いため接続できず、気を紛らわす事も不可能でした。もちろん、この段階でもパニック障害とは知らないわけで、例によって低血糖症だと思っており、ベッドに横になる前にあわてて「チョコレートか何か低血糖症を直す食べ物はないか?」と荷物をチェックしたのですが何もなく、しかたがなく恐怖心と戦いながら部屋の天井を見つめていたのでした。
しかし、例によって30分ほどすると体が動かせる状態にまで回復してきました。いつもの通り体中が筋肉痛でギシギシしてはいましたが「しめた!このチャンスに何か食べに行けば低血糖症が治る!」と思い、あわててホテルを飛び出し、どこに何があるのかもわからない仙台の町でお蕎麦屋さんを探しました。この頃もまだ昔のなごりで「肉類は胃に負担がかかる」「ウドンは漂白剤が入っているから体に悪い」と思いこんでいたので一番健康に良いと信じていた蕎麦屋を探して仙台の町をウロウロとしたのです。
運悪くホテルの周辺には蕎麦屋がなく、蕎麦を求めて30分近くアチコチをウロついたのを覚えています。不安発作症状は治っているのですが、次にまたいつ不安になるかが心配で「とにかくお蕎麦を食べなければならない!」と痛む体に堪えながら歩いていると、しまいには怪しい街角に迷い込んでしまい、ソープランドの客引きのオッサンに腕をつかまれて「ニーチャンXXXやりに来たんやろ?安くしとくぜ!」と危なく店に引きずり込まれそうになりました。こっちはそれどころではないってのに!!!

安西史孝