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序章

この本の趣旨

 

 太極拳はとうたん椿とうこう推手すいしゅ(対人練習)の3つをバランス良く練習するのが、上達する最速の練習方法である。

 

 

 套路で太極拳の動きを覚えるが、站椿功でより良く放鬆ふぁんそんができるようになる。そして推手により自分がどれだけ「りきんでいるのか」が良くわかる。そのことが理解できれば普段の套路で力まないように練習する。放鬆がよくできると、力みも減るので站椿功をより多くする。その練習の成果を推手で確認する。と言うふうに套路、站椿功、推手が密接に関係してバランス良く練習するのが上達への早道である。

 

 太極拳の練習を続けていく中で「けい」についても段々と理解できてくる。

 

 掤勁ぽんけい太極拳一番重要の1であるで、練習める最初は「意識足下める結果最初掤勁ぽんけい理解きる

 

この本には上達の為の「コツ」をわかりやすく記した。


 

 


気・勁を沈める

 

気・勁を沈める

 

 

 

 気・勁を足下に沈める為には、先ず意念を沈めることです、しかしながら初心者は意念の使い方を全く知らないのが普通です。

 

 意念の意味も良く理解できていない、このレベルでは「意識の集中」位の認識でも良い。

 

 具体的な方法としては、

 

  1. 腰(日本で腰・骨盤)を回す。
    1. これにより腰に「意識の集中」ができる。
    2. 腰を左廻り・右廻りに回す。
    3. 左右∞に回す、反対方向にも回す。
    4. 前後∞に回す、反対方向にも回す。
    5. 四つ葉のように、左右前後の∞を合体して回す。
  2. 膝で回す、腰は膝の上に乗っているだけ、膝に従っている。

 

    1. これにより膝に「意識の集中」ができる。
    2. 膝を左廻り・右廻りに回す。

    3. 前から開いて後ろに閉じる、反対も行う。

    4. 左右∞に回す、反対方向にも回す。

    5. 前後∞に回す、反対方向にも回す。

    6. 四つ葉のように、左右前後の∞を合体して回す。

  1. 足首で回す、膝・腰は足首の上に乗っているだけ、足首に従っている。

 

    1. これにより足首に「意識の集中」ができる。

    2. 足首を左廻り・右廻りに回す。

    3. 前から開いて後ろに閉じる、反対も行う。

    4. 左右∞に回す、反対方向にも回す。

    5. 前後∞に回す、反対方向にも回す。

    6. 四つ葉のように、左右前後の∞を合体して回す

 

  1. 足裏で回す、足首・膝・腰は足裏の上に乗っているだけ、足裏に従っている。感覚的には足の廻りを回っていくような感じ、足の親指から内側を通る時は「湧泉」を通るイメージで行う。足裏で回すのはほとんど動かない、少し動く程度で良い、身体が動いているのを感じるのが大切です。

 

    1. これにより足裏に「意識の集中」ができる。

    2. 足裏を左廻り・右廻りに回す。

    3. 前から開いて後ろに閉じる、反対も行う。

    4. 左右∞に回す、反対方向にも回す。

    5. 前後∞に回す、反対方向にも回す。

    6. 四つ葉のように、左右前後の∞を合体して回す。

 この方法で身体を動かす時に簡単な「腰」から困難な「足裏」に順にしていくうちに、足裏に「意識の集中」ができて、結果として「意念」も使え「気」「勁」も下に沈む。

 「足裏」で回すのに慣れたら、「足裏」で回すだけで良い、もっと慣れてきたら「意識」で回すだけでも良い、これが出来たら「意識」は下に沈み「意念」も「気」「勁」も下に沈む。

 足裏回しが出来たら、立った状態(站椿功・弓歩・虚歩何でも良い)で肩甲骨(肩)を後ろから上げ・前から下げてみる、その時の足裏の感覚に注意する。

 肩甲骨(肩)を後ろから上げる時は、気・勁は足裏から上に上がってしまう(浮いてしまう)。(肩を上げると気・勁は浮いてしまう)

 肩甲骨(肩)を前から下げる時は、気・勁は足裏から下に沈む。

 故にいつも肩甲骨(肩)が上がらないように注意し、放鬆するたび肩甲骨(肩)を前から下げて気・勁は足裏から下に沈める。

 


推手の練習

推手の練習

 

 

 

四正推手を練習しながら下記の事に重点を置いて練習します。

 

*掤勁・聴勁・化勁

 

*自分と相手と交互に練習する。

 

*自分と相手と交互に勁(力)を流す(流れる)循環する。

 

今回の練習の最低限の順守事項

 

*相手に効率よく化勁(防御)の練習をしてもらう為に化勁(防御)からの攻撃は原則毎回、相手の身体の中心(軸)に向けて行う。相手が化勁(防御)を行わないと半歩から1歩動くように毎回攻撃する。化勁(防御)を行わなくても、その場に留まれるなら化勁(防御)の練習にならない。これは実で化勁できてしまうから、虚を用いて化勁の練習をするのが目的です。一例ですが実のみで行う化勁は相手が中心(軸)に向けて攻撃した場合、相手は“ごつごつ”した感覚を感じる、これは勁を上手く流せてない(流れていない)からです。

*攻撃を受けた場合、直ぐに従う(譲る)ようにして、化勁して攻撃します。(防御と攻撃は一連の動作)、相手も攻撃を受けたら直ぐに従う(譲る)ようにして、化勁して攻撃します。というふうに循環します。相手の攻撃を受け止めて“頂”しないようにします。

 


四正推手レベル1

 

四正推手レベル1

(最初の基礎四正推手)

 

 

 

2人を甲、乙と分けて説明。

 

 

1. 甲乙共右手が上(手首辺りで接触)、左手が下(相手の肘辺りと掌で接触)の塔手から開始。

 

2. 乙が「掤」で前に(右手を主に使う左手は副にする、左右同じ又は左が主の掤をしない)

 

3. 甲が乙の右腕を横に「捋」する、この時に「基礎レベル」ですので右手首を「虚」にして乙の右手首を誘導するようにする、左手を使って力ずくで乙の肘を推してはいけない(前も横も)。甲は「捋」から「採」で乙を後ろ横に以っていくようにする、「基礎レベル」では「捋」の後、前に反撃しない。「採」になれば、四正推手は終了。

 

4. 乙は甲の「捋」で前に引かれるのを、甲の「捋」を受け入れて(甲に従いこれを利用して)「擠」で前に推すが、最前なので後ろに後退する用意もする。

 

5. 甲は乙の「擠」を「虚」を使った「按」で、乙の「擠」を受け入れる(乙に従う)。

 

6. 乙は両腕(身体も含めて)が、甲の「按」で前に引かれると体勢が前屈みになるのを避ける為に、左腕(肩も含めて)は甲の「按」を受け入れ(従い)両手を離して体勢が前屈みに倒れるのを避ける為に上半身を回転・左肩が前右肩を後ろに(乙は自分ではしない、甲に従う)する。

 

7. 甲は「按」の動作の続きで両手を下方向へ「按」の方向を変える(なだらかな曲線で行う・角ばらない)

 

8. 乙は甲の「按」により左腕(肘と手首付近の2カ所)を下に下げられるので、甲の「按」を受け入れ(従い)肘を「墜肘」動作を行う、この時左腕の外旋運動を伴い、又左腕の前腕から指先が前に動く(肘の「墜肘」動作で自然になる、ならないなら「肘の「墜肘」動作」では無く、肘を下げる他の動作である)。

 

9. 甲は乙の「墜肘」動作により(甲の「按」は終了です)、左手首(接触点)を後上の方向へ推されるので、乙の「墜肘」動作を受け入れ(従い)その後、方向を変える(なだらかな曲線で行う・角ばらない)前に推す(「按」ではなく「掤」)。

 

 以上の動作で甲乙が入れ替わり、今度は甲が「掤」で推すになります。以後繰り返しですが、「相手に従い、その後に自分の動きをする」という聴勁と化勁の練習が主題である。化勁からの反撃は相手の練習の為である。相手が化勁できるように反撃は相手が化勁できるよう手加減する意識をもつ。

 

  相互協力で、可能な練習です。相手からの動作によう影響を受けた時に「抗う」(逆らう)ことなく、相手からの影響を受け入れ(従い)その後自分を防御し反撃(化勁⇒反撃)の相互練習である。

 

  相手を推す等の相手に影響を及ぼすのは化勁の後、直線で相手を推す等するように、化勁の最初の練習は相手からの力は直線それも一定の力でないと、聴勁・化勁の両方とも困難な為にできるだけ相手が聴勁・化勁できるように考慮する。

 

  相手の事を考慮する練習で、自分の力加減(勁力の加減も含めて)を覚えることが最重要である。解説すると、「掤」勁を使って相手を推す時に自分から相手を推す、「掤」勁の使い方を制御できると、自分の「掤」勁の「外部に出す強さ」の調整ができる、「掤」勁の強さ(大きさ)を保ったまま、「外部に出す強さ」の調整により相手の「力」の大きさが同じでも

 

1. 相手の「力」より自分の「掤」勁の外部に出す強さが大きい場合は、自分の意図した方向に移動する。

 

① 相手は「走」の状態に変化できるので、特に注意が必要である。

 

2. 相手の「力」より自分の「掤」勁の外部に出す強さが小さい場合は、相手の意図した方向に移動する。

 

① 自分の意志で相手を受け入れる(従う)ことは、「柔」になり相手より「柔」になれば、「相手が剛で自分は柔」になる(相手の「実」を自分は「虚」で対応する)ので、自分が「走」の状態になる。

 

② 自分が「走」の状態になれば、「良い化勁」が可能である。

 

③ 「良い化勁」は「引進落空」の必須条件である。

 

3. 相手の「力」と自分の「掤」勁の外部に出す強さが同じ場合は「頂」になる。

 

① 力比べになり、移動しない。

 

② これは避けます、通常上記②を使用します。自分の「掤」勁の外部に出す強さを小さくする。

 

以上できるが、決して自分の「掤」勁を小さく(無くして)はいけない、これは「萎える」だからである。

 


奥付


四正推手の練習レベル1(図無し文字のみ)


http://p.booklog.jp/book/128821


著者 : 國見昌司
著者プロフィール:http://p.booklog.jp/users/kunimi08/profile


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