目次
(りある?夢?日誌…)
(上旬)
(上旬)
(1月1日) 「少女時代のサキ」のテーマソング♪
(1月1日) おなかいっぱい。(*^_^*)
(1月1日) 腰のぬけるダジャレねーみんぐ扇子はもちろん、
(1月2日)
(1月2日) あなたは強いからアレもコレも許されないが、
(1月2日) まんが読んで寝ます〜♪
(1月2日) ミニサイズ(凶悪)大魔王エルさんと、ずっと一緒の出勤で机を並べているので。
(1月3日) まだ居ないと思ってたアルパカ狼さん初出勤!o(^-^)o
(1月4日) アルパカ狼さんのインフルがさくさく治りますように!
(1月4日) 「時の螺旋を1周した」わけですね…www
(1月4日) 「ナカノヒト」仮説、サキ:エルさん、
(1月5日) 厭世気分に拍車がかかってますが…(--;)…★
(1月5日)
(1月5日) 「まさか同族がこんなにいるとは思わなかったから、一生独りだと覚悟してたんだ」。
(1月5日) すいませんね。ベタ(というか、まんま?)なネーミングで…☆
(1月5日)
(1月5日) 古代超人類の血を引く超能力少女・小松崎蘭(ラン)と悪の秘密結社・タロンの戦いを描いたSF大作。
(1月6日)
(1月6日) ずっとあなたを探していました。
(1月6日)
(1月6日) …あの超人ロックが「私より2歳も若い」とは、知らなんだ…www(違)
(1月6日)
(1月6日)
(1月6日)
(1月6日)
(1月6日)
(1月6日)  …「当時は」「SFな」技術でした。
(1月7日) んでミニサイズ大魔王エルさんが、カナリア喰ったシャム猫のよ〜にご機嫌さん(^_^;)なのは何でだ…??
(1月7日)
(1月7日) シェーンコップ楽勝♪o(^-^)o
(1月8日)
(1月8日) 大魔王エルさんが、相変わらず激ツンで、
(1月9日) アルパカ狼さん「居ない確率」100%でモチベは皆無。
(1月9日) アルパカ狼さん居たし♪
(1月10日)
(1月10日) アルパカ成分補給絶対量が不足してる┐(’〜`;)┌以外は文句ナシ。
(中旬)
(中旬)
(1月11日) 元祖ヤマトのテーマ 15分耐久。
(1月11日) めいにゃんが居ない…(TT;)…と探し回る悪夢にうなされて、
(1月11日) 彼は人類を脅かす存在なのだ。/何もかもが楽しい。/それでも明日、私は物語の種を植えよう…。
(1月11日) 「ナカノヒト」対照表…/「アイリス」…「イコール清クン」じゃん…w
(1月11日) 保安局長(のちの連盟総裁) ⇒ たぶんニョゼさん。(^^;)
(1月12日) ここは「サツホロ結界」(聖域)。
(1月12日) 「あたしゃあんな腹黒な性悪じゃねェ!」
(1月12日)
(1月12日)
(1月12日)
(1月12日)
(1月12日)
(1月12日)
(1月12日) もう時間はない。終わりは近いってことだろうね。
(1月12日) …数十年前、「私の脳内」で、延々と陰々滅々たる「終末の未来史」を、語りたおしていたおっさん達って…
(1月13日) ぬくぬくの室内でPC使い放題、美味しいもの「食べ放題」…音楽も動画も娯しみ放題…♪
(1月13日の金曜日) 水(雪)難かつ火難の一日。
(1月13日) 生き崖の、ダチン(死神)。
(1月⒕日)
(1月⒕日) 善野のモデル郡上市白鳥で、積雪56cm。
(1月15日) 水道凍結と寝不足睡魔のほかは大禍なし。
(1月15日)
(1月15日) ここで生き抜くしか、ないので…
(1月16日) 笑える悲喜劇が同時侵攻中。
(1月16日) 厄日モード継続中。
(1月17日) とにかく、生き抜きます…。
(1月17日) 珍しくアルパカ狼さん4日とも居る!とか大怪異なので、
(1月18日) (…そしてネタが増える…☆彡
(1月18日) やりたかった「狸寝入り」。
(1月18日) 冬山遭難モノを、読んで育ったおかげで、
(1月18日) 有翼人種は強いめまいや、特に空間失調症に襲われる事があります。
(1月19日) …トマコ舞ちゃんって…(^^;)…どこの南国…??
(1月19日) ざくざくどむどむ。(違う)
(1月20日) もったいないからストーブ消そう。
(1月20日) (女神たちの転生課題)。
(1月20日) 時間切れ。(^^;)
(下旬)
(下旬)
(1月21日)
(1月21日) アルパカ狼さんの健康状態(悪い★)
(1月22日) 今日はアルパカ狼さんいない…(;;)…
(1月22日) 使い捨てロボット、寿命は2時間。
(1月22日) エスパで遊んでから寝まーす☆彡
(1月23日) アルパカ狼さんがいるかいないか? 確率50%。(--;)★
(1月23日)
(1月24日)
(1月24日) アルパカ成分補給不足~ッ!!
(1月25日)
(1月25日) ロストマン…「性格が杉谷好一似」…/彼ら本気で宇宙を支配するつもりだからね。
(1月25日) なんかもう「まさにテラザニア!♪」って感じの舞台…♪
(1月26日)
(1月26日)
(1月26日) ※ (あとづけ)www
(1月26日) …げ、原稿で遊んでから寝ます…ッッ
(1月27日)
(1月27日)
(1月27日) 「ナカノヒト」白熊さんと狼さん。だったはずでわ…??w
(1月28日)
(1月28日) おかしな予感が有りますが、
(1月28日) (アルパカ狼さんの酒量は、少しは減らしてほしいんですけどね…??)
(1月29日) アルパカ成分、補給不足ッ★
(1月30日)
(1月30日) 世間にはおそるべき量のおそるべきバカがいる。
(1月30日) …我ながら、いっそ清々しいほどに、潔い現実逃避っぷりだ…www
(1月31日)
(1月31日) 「3回やるやつは馬鹿だよ!」 by 夢枕 獏
(借景資料集)
(借景資料集)
(上旬) 企画事務所スタンドアロン。
(上旬) 人類は【横浜駅】に支配された…/その幻想を変えたくなくて、
(中旬)
(中旬) 人類はやがて滅びてしまう、と実感すると心は平静になるのだ。/ちなみにわたしの愛が強すぎて地軸が傾いている。
(下旬) なぜ岐阜県で実験するのかは謎。核融合科研【 トリチウム 除去装置 】公開。
(下旬) 
奥付
(…続きます…(^^;)…。)
奥付

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(1月12日)

https://85358.diarynote.jp/201701121729114585/




「……成程。」

 保安局長は黙ってしばらく考えている。

 ソレル女史とエリーの熱弁。目の前に絶世の美女が揃っているというだけでも、並の男なら何でも言うことをきく気分になっているところだ。

「つまり、きみ達の主張を信じるなら最近おくら(迷宮)入りした難事件のほとんどは、きみ達と同じ特殊な能力を持った人間が引き起こしたもので、……その解決に無報酬で協力したい、と。」

 加えてその美女達には人並はずれた知能がくっついているのだから始末が悪い。

「こちらに要求するのは保安局秘密部員としての肩書と捜査権のみ、費用そのほか一切はソレルが負担する…か? 一体なにを考えているんだ。この条件では、そっちのメリットが無い。」

「ですから、捕まえた犯人は必ずしも引き渡さない、と」

「きみ達の云う "仲間の保護" か。甘いな。それだけが目的なら何もわたしの力は要らない筈だ。現に我々はそんな種類のパワー(力)の存在すら知らなかったのだから、勝手に行って、常人の目には映らない領域で自由に犯人を挙げてくればいい」

 その、パワー(力)の存在を "知らせる" こと自体が目的なのだとは、まさか門外漢の彼には知る由もない。

「何を考えている…ソレル?」

「…別に、なにも。」

 ソリ・ラーダ( "氷の女史" )とまで異名をとる彼女の、鉄壁のポーカー・フェイスである。

「そちらの損になる話でもないと思いますが」

「 ふむ。…」

 そしてまた局長は背もたれによりかかる。

「しばらく、考えさせて貰おう。実験報告にも一度きちんと目を通さねばなるまいし…

 しかしな、ソレル」

「はい?」

「この話、応じるとしても最低で捜査実費くらいはこちらで持たせて貰う。で、なければ。」

「…ひもつき、ですか。もちろん報告の義務も出てくるのでしょうね?」

 一瞬、従兄妹同士が睨みあう。

 折れたのは、ソレル女史のほうだった。

「ま、………いいでしょう。」

 もともとそういった用心深さはこの二人に共通のもの、いやむしろコルディ局長の方から若き日のソレル女史に、積極的に叩きこまれたものであったのだから。

 それを汐に、面会は終わった。


「あ。局長、」

 立ち去りしなに大人しくしていたケイがついと振り向いて口を開く。

「なんだね。前のように呼び捨てにしてくれて構わないんだよ、ケイ。」

 リスタルラーナでは最も一般的な茶色い瞳の、笑顔の愛くるしい少女だから、たいていの大人に彼女は好かれる。

 小首をかしげて、

「もう子供じゃありませんのよ、コルディ小父さま。…近いうちに医者にかかる予定って、おありじゃありません?」

「…今日の夕方にチェックを受けるつもりでいるが… それが、どうして?」

「うふ。…ついでに二~三日、入院される準備をしておかれた方がいいですよ。
 肝臓に中期のレシファ型浮腫ができてます。…手術が必要ですわ」

 ソレル女史が眉をひそめる。

「…コルディ…定期健診はどうしたんです。中期にはいるまで放っておくなんて」

「………忙しくてね。」

「お大事に。」

 最後にエリザヴェッタの極上の笑みを残して、三人の姿はドアの向うに消えた。

「……… "微細透視" ね… ケイもだとは!」

 どさりとソファに身を沈めてビジフォンのスイッチを入れる。

「 君か? 済まんが明日から三日間のスケジュールはすべてキャンセルしておいてくれたまえ。…そう。急用ができるらしくってね」

 …もはや《エスパッション》を疑うだけの気力は、彼には残っていないのだった。





「…じゃあ、あたし達を引きとって面倒を見てくれるのね」

「学校にも行かしてくれる?」

 子供達はサキをとり囲んで話を聞いていた。

「 学校、はね、通信制になるんだ。そら(宇宙)にある基地だから」

「その方がいいわ。今さら小さい子たちと一緒のクラスになるのも嫌だもの」

「おい…ちょっと待てよ」

「何?」

 不機嫌なのはラミルだ。

「わざわざそんな大金かけてオレら引きとって、で、どうしようってつもりだよ」

「別に。用心深いね」

 サキは笑った。

「なにかに利用しようって気はないし、信じられなきゃ無理に来なくてもいいよ。わたしらとしちゃ…人並みの教育、受けてもらって、エスパッション(超能力)の訓練して… そうだな、目的っていや、頭数をそろえたいから、って事くらいかな」

「頭数?」

「そ。なんにしろ、物事には人数が多い方が説得力があるからね。いずれ我々の存在を公表して世間に受け容れて貰うためには、ね。」

 それが最終目標なのである。

 子供達どうしでそれからモメにモメて、やがてレイが一喝しておさまった。

「あー畜生うるせえっ! 来たくなけりゃ来なくていいんだぜっ!」

「……………行く。」

 浮浪児の集団。

 もともとそういった所で、レイ(彼女)は育ったのだ。

「オーケー。話はついたじゃないか。で、どうするんだサキ?」

「…ん~~。ひとまず女史のセカンドハウスまで連れて行こう。お風呂が必要だよこの子たち★」

「お風呂! なつかしい言葉だわ!」

 女の子達がまっさきに歓声をあげる。

 ひとり行水嫌いのジースト人だけが鼻にしわを寄せていた。






https://www.youtube.com/watch?v=BPqEHdS6CaM
Twelve Girls Band on TV in Japan


 

(1月12日)

https://85358.diarynote.jp/201701121743376864/

 
https://www.youtube.com/watch?v=9X_8bFFMrYs
12 Girls Band - Journey to Silk Road, 2005 (Part 1)




 三日かぎりの入院の快気祝いをやろう、とコルディ自らに強引に食事に誘われて、ぶつぶつ言いながら珍しくビジネススーツ以外の服で氷のソレル女史は出掛けて行った後だった。

「 あら、サキ。お帰りなさい」

 留守番はエリーとケイだ。

「増築資材の発注しておいたわ。あ、と、サキの設計、少しつけ加えたんだけど」

 ケイが言う。

「あれ? 何処か見落としあったっけ?」

「べ~つに。ただ女の子の部屋にはバスルームに等身大の鏡つけて、化粧棚置いただけ」

「あなた方に任せておくと完全に実用一点張りになってしまうんですものね」

「………あはは☆」

 サキとしては笑って誤魔化すしかない。

「で、 "下" の子たちは上手くやっていて?」

「元気に合宿してるよ。レイがしばらくあっちに残るってさ。早速ESPの訓練はじめてた」

 まあ可哀想に、とエリーが同情の声をあげる。

 スパルタ式のレイの情け容赦ないしごき方は三年前、《エスパッション》に初めてやって来た頃に経験ずみだ。

「いや、あいつ小さい子供の扱いは結構うまいから…」

「え~~ウソォ!」 と、ケイ。

「ほんとだよ。わたしもジーストで初め見た時には驚いたんだけど、何ていうか近所のお兄さん、て感じになっちゃってさ」

「…お姉さん?」

「いや。お兄さん。

「………なるほど。」

 ぷくっ、とエリーが吹き出した。

「想像つくわね。じゃ、ケイ。リポートのきりがいいようならお茶にしあmしょうか。タルトが焼ける頃だわ」

「はあい ♪ 」

 ティルルルン。

 呼び出し音が鳴ってビジフォンの画面が明るくなる。

 直通の解除コードナンバーを知っている人間、レイだ。

「あれ、」

「ヘイ! 今、女史がこっちに来てるんだがね」

「え、食事しに行ったにしちゃ早すぎないか?」

「コルディ氏に四度目だかのプロポーズされて、機嫌が悪い。」

「あらま」

「何はともあれエスパッション・プロジェクト(計画)始動だぜ。OKとれたってさ。」

「…ぃやったっっ!!」

 じゃ、な。と用件だけ言うなりニヤッと親指をたてて笑って、また一方的に映像は消える。

「 よかったこと。これで動き出せるわね」

 エリーが茶器のお盆をテーブルに置いて頬笑んだ。

 エスパッション(超能力者)。勝負はこれからなのだ。







 

 

コメント

霧木里守≒畑楽希有(はたら句きあり)
2017年1月12日17:45
 
一応これで「完」。

あとで没原稿もサルベージの予定…(先に家事やってくる)…。
 
 
 

(1月12日)

https://85358.diarynote.jp/201701122140158531/

 
https://www.youtube.com/watch?v=OF3KcOIorqg
12 Girls Band - Journey to Silk Road, 2005 (Part 2)



 リスタルラーナ(星間連盟)のリスタルラーナ(首都惑星)。というと大抵の地球人は一瞬パニックを起こすが、驚くには当たらない。ラ行に聞こえる音がこの世界の言語には四種類もあるのだ。

 ついでに言うと首都惑星上の中心都市の名前も、「リ」(小)スタルラーナ、である。…

 レイのあやつる六人乗りの小型シャトルをシティポートに繋ぎ、まだ約束まではしばらく間がある事とて、久し振りに揃って食事でもしましょうかと、街に出た。

 ステラード通り。

 古めかしい趣味の歩行者天国が特徴の、都市公園内部にある最高級のショッピング・モール(街)である。

 ちょうど祝日にあたって楽しげな上品な人々で通りはにぎわっていた。

「 ! 」

 サキは、あるものに気づいた。

「 おっ!」

 レイがヒューっと低く口笛を鳴らす。

「行儀が悪くてよ、レイ。…どうしたの。」

 たしなめるエリーや、ケイや、ソレル女史が示された先には。

 子供が数人、組んで万引きをしていた。

「 …あら ♪ 」

 ケイが思わず喜んだのも無理はない。

 確かにここしばらく「リ(小)スタルラーナ」で児童の(悪意のない)犯罪が社会問題になってはいた。

 餓えの心配等とは縁のない富んだ社会では、かえってスリルを求めて、 "してはいけないこと" が流行るものなのだ。

 けれど、その子供達は違っていた。

 明らかに親から構って貰っていない薄汚れた服装。

 そしてESPを、盗みに使っていたのだ。…

「 レイ。」

 声をかけて、すいっとサキが歩きだす。パキッと指を鳴らして。

「フフン」

 相棒は余裕たっぷりに後を追った。

 一行が見守るうちにも一軒の店頭に美々しく積まれたアンシスア(高級嗜好品)の山からパックがひとつ唐突に消え失せる。芯にあたる部分から巧妙に選んで抜くから、ワゴンごと派手に崩れ落ちるなどという事もなく、誰も盗みがはたらかれたとすら気づきはしないのだ。

「へへっ」

 その子…ラミルは得意になってふくらんだ上着の前を押さえた。

 と…

「いけないなあ、そんな真似をしちゃ」

 肩越しにやわらかい手が伸びてせっかくの箱をさらい出す。

「 ! な、なんだよっ!? 」

 立っていたのはいたずらっぽく笑っている灰色の髪の女の人だ。

 ラミルは慌てて平気な顔をしようとした。

(( お、落ちつけよ。証拠がないもん。盗ったなんて誰にも言わせやしないぞ ))

「でも、事実、お金は払ってないだろ?」

 灰色の髪の人はくすっと笑う。

 サキは云う。

 頬を赤くして、咄嗟にラミルは逃げ出した。

 つもりだった。

「 !? …!! 」

 テレポートが、利かない。

(( ラミル?! どうしたの ))

 テレサか誰かの "声" が脳裏に響く。

(( …逃げろ! 早く! 何だか判んないけど… ))

 号令一下、あたりの路地や屋根の上から次々に仲間の気配が消えた。

「 はん。おまえアタマ(頭)としちゃなかなかデキるじゃないか」

 転動を封じていたレイがすいと歩みよって退路をふさぐ。

「う…」

 判んないけど、これは、とにかくえらいピンチだ。

「 とにかく、これは、もとに返すよ。」

 サキが持て遊んでいた手の上から、アンシスアの箱が消えた。

 ぎょっとして確かめてみるまでもない。

 ラミルは、それが元の山の中の元の場所に、寸分違わない状態で戻された事を悟ったのだった。

「…あ、あんた達…!? 」

「おなか空いてるんだろ。一緒にお昼はどう?」

 すっきり笑われて、ラミルは何も訊けなくなってしまった。



 オピニオン・リーダー(言いだしっぺ)たるサキと家政の長であるエリーが揃って地球人、ついでに出資者のソレル女史が大の地球びいきとくれば、リスタルラーナにありながらこのメンバーの食生活はどっぷり地球風、という事になる。

「…なんだよー、これ…」

 引きづってこられたラミルは渡されたものをぐちゃぐちゃとつついてみた。

 組成に均一性がない。白い四角い柔らかいものと茶色い細かい粒、それに赤っぽい知るが不完全に混ざりあっている。

 手描きらしい模様の丸い皿のなかで。

 無気味に原始的そうなシロモノである。

「…喰えんのかよ」

「まあ食べてみなさいって、美味しいから」

 リスタルラーノであるケイが舌鼓を打って言う。

 彼女だって慣れるまでにはだいぶ抵抗を示したものだが。

 ここはつい最近ステラード通りに開業した地球料理の店だった。

 一口に地球といっても様々な文化があるうちで、比較的わりにサキの故郷に近い地域のものらしい。

 細長い二本の棒が料理とともに出されて来て、それで育ったサキと訓練済みのエリーは器用に棒で食物をすくって口に運びはじめた。

 無論、他の人間にはそんな器用な真似は不可能である。

 リスタルラーナ風にスプーンと縦長のナイフ(刃物)を使う。

「……名前は? 齢いくつ?」

 店長と顔なじみのサキが個室をとったので、多少つっこんだ話になっても平気なのだ。

 仕方なく呑みこみながら、サキに訊かれたラミルはぎろっと睨み返した。

(( 誰が答えるもんか ))

 くすっ、とエリーが嘆息を洩らす。

「オリン,ラミルくん、十二歳。柄は小さいけど、みんなのリーダーなのよね」

「え…」

 見かけは八歳ほどでしかない少年は呆然として碧の瞳をみつめかえす。

「まずシールド(遮蔽)の仕方から訓練しなおさなきゃ」

 ケイが言う。

「筒抜けだわ」

 ラミルは黙って最後の一口をすすりこんだ。

 おもむろに匙を置く。

 そして、

 しゅうっ、と、空気音を残して、その体は掻き消えていた。

 二ッ。

 笑って、サキは口元を拭くなりドアに向かう。

「追うよ、レイ。こっちはエリーとケイがいりゃ十分だろ」

「そうこなくっちゃ」

 じゃ、失礼、とばかりに二人はさっさと駆け出していく。

 ソレル女史が呟いた。

「あのこたち…保安局長とのアポイントを何と思ってるんでしょうね」






(1月12日)

https://85358.diarynote.jp/201701122148407135/

「エスパッション、始動」(没原稿)  (2)

2017年1月12日 リステラス星圏史略 (創作)




「 "人類の転換期" ね… 地球やジーストには、昔からこういった能力が存在したと?」

 頭のなかでレポートにあった数値を確認しながら彼は云う。

 ソレル女史が答える。

「あくまでも仮説にすぎませんが、大規模な戦争被害による文明の後退、といった事件がリスタルラーナの歴史上にはありませんでしたから。種族としての年齢はむしろ最も若いと云えるのかも知れません」

「やれやれ…」

 一旦は勝手に手のなかに納まってきた容器が、しゅっという空気音とともにエリザヴェッタの側へ移動するのを見てしまうと、さすがに保安局長もこれが機械仕掛けによる現象ではなさそうだと、認めてみないわけには行かなくなった。

「以前から何か妙な研究を手がけているのは知っていたが…まさかこんなに不可解なシロモノだとはね、ソレル。きみもこの類の能力が…?」

「多少は。自分の属性の分析からはじまった研究でしたからね。」

「成程。」

 実験台に使われたティレイカを薄気味悪そうに眺めて、新しいものを呼びだして彼は一息ついた。

「………で? わたしに何を頼みたいって?」

「保安局の秘密部隊員としての承認を。…活動を保護して貰いたいのです」




(1月12日)

https://85358.diarynote.jp/201701122209039222/



(( …早まったかなァ…? ))

(( はん。 ))

 サキは、少しばかり、後悔していた。

 咄嗟にとびだしてはきたものの、テレポート先のトレース(追跡)だけしておいて局長との話がついてから来てもいいし、でなけりゃレイひとりを先行させておくんでも、よかったのだ。

((まあ、女史の方はエリーとケイがついてりゃ大丈夫とは思うけれど…))

 夢中になるとあとさき考えないのは欠点だな、とか自己反省したりして。

 本来、デモンストレーターとしての役はサキとレイのものだった筈なのである。

(( はん。))

 軽く言い捨てて、レイの方はためらいもなく先を歩いていた。

 り(小)スタルラーナの北西、だいぶ離れた所。

 連盟の首都惑星に限って、 "旧市街" というのは主都市の中心部分をさす言葉ではないのだった。

 なにしろ連盟最古の惑星、リスタルラーノ(人類)発生の地である。

 大昔から首都周辺の自然環境が劣化するたびに国民ぐるみの遷都を行ない、という風だったから、今でも広大な砂漠地帯のなかに点々と、線上につらなって都市の残骸を見ることができる。

 人類は母星を破壊しながら発展してきたわけだ。

 その、放棄されたなかでは最も新しい廃墟

 それが、現在 "旧市街" と呼ばれている土地だった。







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