目次
(りある?夢?日誌…)
(上旬)
(上旬)
(1月1日) 「少女時代のサキ」のテーマソング♪
(1月1日) おなかいっぱい。(*^_^*)
(1月1日) 腰のぬけるダジャレねーみんぐ扇子はもちろん、
(1月2日)
(1月2日) あなたは強いからアレもコレも許されないが、
(1月2日) まんが読んで寝ます〜♪
(1月2日) ミニサイズ(凶悪)大魔王エルさんと、ずっと一緒の出勤で机を並べているので。
(1月3日) まだ居ないと思ってたアルパカ狼さん初出勤!o(^-^)o
(1月4日) アルパカ狼さんのインフルがさくさく治りますように!
(1月4日) 「時の螺旋を1周した」わけですね…www
(1月4日) 「ナカノヒト」仮説、サキ:エルさん、
(1月5日) 厭世気分に拍車がかかってますが…(--;)…★
(1月5日)
(1月5日) 「まさか同族がこんなにいるとは思わなかったから、一生独りだと覚悟してたんだ」。
(1月5日) すいませんね。ベタ(というか、まんま?)なネーミングで…☆
(1月5日)
(1月5日) 古代超人類の血を引く超能力少女・小松崎蘭(ラン)と悪の秘密結社・タロンの戦いを描いたSF大作。
(1月6日)
(1月6日) ずっとあなたを探していました。
(1月6日)
(1月6日) …あの超人ロックが「私より2歳も若い」とは、知らなんだ…www(違)
(1月6日)
(1月6日)
(1月6日)
(1月6日)
(1月6日)
(1月6日)  …「当時は」「SFな」技術でした。
(1月7日) んでミニサイズ大魔王エルさんが、カナリア喰ったシャム猫のよ〜にご機嫌さん(^_^;)なのは何でだ…??
(1月7日)
(1月7日) シェーンコップ楽勝♪o(^-^)o
(1月8日)
(1月8日) 大魔王エルさんが、相変わらず激ツンで、
(1月9日) アルパカ狼さん「居ない確率」100%でモチベは皆無。
(1月9日) アルパカ狼さん居たし♪
(1月10日)
(1月10日) アルパカ成分補給絶対量が不足してる┐(’〜`;)┌以外は文句ナシ。
(中旬)
(中旬)
(1月11日) 元祖ヤマトのテーマ 15分耐久。
(1月11日) めいにゃんが居ない…(TT;)…と探し回る悪夢にうなされて、
(1月11日) 彼は人類を脅かす存在なのだ。/何もかもが楽しい。/それでも明日、私は物語の種を植えよう…。
(1月11日) 「ナカノヒト」対照表…/「アイリス」…「イコール清クン」じゃん…w
(1月11日) 保安局長(のちの連盟総裁) ⇒ たぶんニョゼさん。(^^;)
(1月12日) ここは「サツホロ結界」(聖域)。
(1月12日) 「あたしゃあんな腹黒な性悪じゃねェ!」
(1月12日)
(1月12日)
(1月12日)
(1月12日)
(1月12日)
(1月12日)
(1月12日) もう時間はない。終わりは近いってことだろうね。
(1月12日) …数十年前、「私の脳内」で、延々と陰々滅々たる「終末の未来史」を、語りたおしていたおっさん達って…
(1月13日) ぬくぬくの室内でPC使い放題、美味しいもの「食べ放題」…音楽も動画も娯しみ放題…♪
(1月13日の金曜日) 水(雪)難かつ火難の一日。
(1月13日) 生き崖の、ダチン(死神)。
(1月⒕日)
(1月⒕日) 善野のモデル郡上市白鳥で、積雪56cm。
(1月15日) 水道凍結と寝不足睡魔のほかは大禍なし。
(1月15日)
(1月15日) ここで生き抜くしか、ないので…
(1月16日) 笑える悲喜劇が同時侵攻中。
(1月16日) 厄日モード継続中。
(1月17日) とにかく、生き抜きます…。
(1月17日) 珍しくアルパカ狼さん4日とも居る!とか大怪異なので、
(1月18日) (…そしてネタが増える…☆彡
(1月18日) やりたかった「狸寝入り」。
(1月18日) 冬山遭難モノを、読んで育ったおかげで、
(1月18日) 有翼人種は強いめまいや、特に空間失調症に襲われる事があります。
(1月19日) …トマコ舞ちゃんって…(^^;)…どこの南国…??
(1月19日) ざくざくどむどむ。(違う)
(1月20日) もったいないからストーブ消そう。
(1月20日) (女神たちの転生課題)。
(1月20日) 時間切れ。(^^;)
(下旬)
(下旬)
(1月21日)
(1月21日) アルパカ狼さんの健康状態(悪い★)
(1月22日) 今日はアルパカ狼さんいない…(;;)…
(1月22日) 使い捨てロボット、寿命は2時間。
(1月22日) エスパで遊んでから寝まーす☆彡
(1月23日) アルパカ狼さんがいるかいないか? 確率50%。(--;)★
(1月23日)
(1月24日)
(1月24日) アルパカ成分補給不足~ッ!!
(1月25日)
(1月25日) ロストマン…「性格が杉谷好一似」…/彼ら本気で宇宙を支配するつもりだからね。
(1月25日) なんかもう「まさにテラザニア!♪」って感じの舞台…♪
(1月26日)
(1月26日)
(1月26日) ※ (あとづけ)www
(1月26日) …げ、原稿で遊んでから寝ます…ッッ
(1月27日)
(1月27日)
(1月27日) 「ナカノヒト」白熊さんと狼さん。だったはずでわ…??w
(1月28日)
(1月28日) おかしな予感が有りますが、
(1月28日) (アルパカ狼さんの酒量は、少しは減らしてほしいんですけどね…??)
(1月29日) アルパカ成分、補給不足ッ★
(1月30日)
(1月30日) 世間にはおそるべき量のおそるべきバカがいる。
(1月30日) …我ながら、いっそ清々しいほどに、潔い現実逃避っぷりだ…www
(1月31日)
(1月31日) 「3回やるやつは馬鹿だよ!」 by 夢枕 獏
(借景資料集)
(借景資料集)
(上旬) 企画事務所スタンドアロン。
(上旬) 人類は【横浜駅】に支配された…/その幻想を変えたくなくて、
(中旬)
(中旬) 人類はやがて滅びてしまう、と実感すると心は平静になるのだ。/ちなみにわたしの愛が強すぎて地軸が傾いている。
(下旬) なぜ岐阜県で実験するのかは謎。核融合科研【 トリチウム 除去装置 】公開。
(下旬) 
奥付
(…続きます…(^^;)…。)
奥付

閉じる


<<最初から読む

43 / 113ページ

(1月11日) 「ナカノヒト」対照表…/「アイリス」…「イコール清クン」じゃん…w

https://85358.diarynote.jp/201701112022494294/

 
https://www.youtube.com/watch?v=yM4Tb9mkqTo&index=10&list=RDObA2QSG76_g
Hiromitsu Agatsuma Yuudachi

札幌マイナス6℃。
キンキンに冷えて、
カンカン冷却中の、
皓皓たる畏るべし、

満月の、晴天。

…さて…(^^;)…☆彡

宇宙船ビーグル号の冒険 (創元SF文庫)
東京創元社 発売:1964/02 907円
 ↑
おっと!(@◇@)!私が「生まれた年」の本…っ♪

(跳びながらバイオリン弾いてる器用少女の笑顔が、ちょっとケイに似てます♪)
 ↓
https://www.youtube.com/watch?v=B8VeshPgJzo
Celtic Woman A New Journey




 エスパッション・シリーズ vol.2.


 エスパッション、始動


          by 遠野真谷人



 例によっての四人組。

 《エスパッション》の最年長、サキ、レイ、ケイにエリーの古株メンバーが久し振りに顔をそろえた日の事だった。

「あら…ダージリンがないわ。セイロンでもよくって? サキ。」

「ああ、うん。構わないよ。」

 なにしろ恒星間移動基地であるエスパッション号自体が、乗員もろともリスタルラーナ全権大使のお供としてはるばるジースト星系まで行って帰ってきたばかりである。

 二年近い異国暮らしが終わってまだ日も浅く、そのうえ戻ってからも各自いろいろと忙しく飛びまわっていたから…

 さしも家政万能のエリーにして、お茶のストックを切らす、なんて事もたまにはあるらしい。

「あのばか(ティルニー)なんだって?」

 レイが行儀悪く、長椅子の上で寝返りを打ってサキの読みさしのカセット(手紙)を覗き込む。

「ん…こないだの挨拶と、結婚式には是非来てくれってさ」

「はン。くっだらねー。」

「そうは言っても地球人とリスタルラーノにとっちゃ大切な儀式なんだから」

「ジーストでもオカネモチ(上流階級)は派手にかますがね」

「……おたくねー。」

「 なんか、レイってば、」

 茶色い髪、茶色い瞳のケイが口を出す。

 四人の中では年下で、ひとりだけ未だギムキョウイク(通信教育課程)を終えていないおかげで、お茶の時間に居間に出てきてまでレポート片手に課題に追われている可哀そうな少女なのだ。

「最近やけにサキになつくのね。」

 ほとんど断定口調。

 この間までは本気で衝突してばかりだったのに、と、云いたいところがほのみえる。

「…なつく!? からむの間違いだろ~~、わっ!!」

 反射的にレイの手刀を避けつつサキが喚く。

「あら、違うわよ。それは "構っている" って言うんだわ」

 コト、と上品にロイヤル・セイロン・ミルクティをさし出しながらエリーが結論づけた。

「仲が良くなるのは結構な事だけど。ジーストにいた間になにかあったの?」

 二人とも後半数ヶ月は、あたくし達と別行動だったものね、と、きょとんとしているサキと等分に見比べられて、鼻にシワを寄せたレイはぷいっと立ち上がった。

「…………別にっ」

「…もう。ちょっとお待ちなさいったら。怒ることはないで……あ!!」

「 おっと!!」

 遠方透視と未来予知に優れた二人がまず反応した。エリーとレイだ。

「女史だ! 帰って来たぜ!」

「まあソリ・ソレイユ(ソレル女史)! 二ヶ月ぶりだわ!」

 サキとケイが間髪いれずに駆け出す。

 《エスパッション》の年少メンバー、いわゆる "子供たち" も幾人かまじえて、三分後には女史の専用艇《アションニ》(小鬼)号の接続ポイント(廊下)は祭騒ぎになっていた。

 ソレル女史…リスタルラーナ星間連盟の誇る不世出の天才女性科学者、マリア,ソレル博士である。(マリア,の方が姓。)

  "総合科学" という分野の創始者を自認し、細分化しすぎた各学会をたばね、ものした論文や実用案の特許は数千のオーダーにのぼる。

 見かけは、プラチナ・ブロンドに薄水色の瞳の、いまだ三十代になるかならぬかという鋭い美貌の一女性に過ぎないのだが。…

  "氷の" とか "鉄壁の" と噂され、 "連盟のメインコンピューター" とさえ呼ばれる人間が抱える無数の私設・公立研究施設のなかでも、

「 お帰りなさいっ! 」

 と言って飛びつくように彼女を出迎える所は、ここ、極秘の研究施設《エスパッション》号以外にはないのだった。

 冷静すぎて、はっきり云ってあまり人づきあい、というものの上手い性格ではない。

 なにしろいまだに "帰って" くる度に、サキ達の熱烈な歓迎ぶりにうろたえてどう対応したらいいのか判らなくなる、という人だ。

 もっとも、出迎える側は、それを見るのが楽しくてわざわざ派手に騒いでいるらしいきらいもあるのだが…

 ひと息ついて。

「今度は何日くらいゆっくりしていられますの?」

 グリーン・アイス・レモンティを穏やかに給仕して、代表してエリーが尋ねる。

 なにしろ相手はラプシレート(連盟総裁)なみの過密スケジュールだ。

「しばらくはでの仕事ばかりですよ。そう、ひと月はかかるかしら」

「やったっ!」

 サキが嬉しげに叫ぶ。

「地球古代史のおもしろい史料、翻訳したんですよ。暇があったら…」

「それより例のESP探知機の試作が難航してるんです。力を貸して頂けません?」

 ケイがあくまでも可愛らしくサキの科白を押しのける。

「その事なのですけれどね」

 氷の浮かぶグラスを置いて女史は口を開いた。

「今日、〇七〇〇に保安局長と会うことになっています。した(首都惑星)で。」

「 え、」

「 じゃあ…いよいよ?」

「そう。エスパッション・プロジェクト(計画)発動ですよ。あなたがた四人とも、ついていらっしゃい。」

 エリーとケイが慌てて着替えに走った。

 クラシックな趣味の華やかなドレスにごくさりげなく高価な宝飾品をつけてしまうのがエリーで、今日は落ちついたベージュ系と、瞳と同じ輝きのエメラルド。

 ケイも髪と瞳にそろえた明るい茶色の清楚なワンピースを選んできて、リスタルラーノの少女らしく丸い耳たぶにピンクのラインを入れる。

「…ケイ。お化粧はまだ早くてよ」

「あん。このくらいみんなしてるってばあ」

 髪の毛がうまくまとまらない、ドレスと靴の色が、と焦っているその隣で、いつもとまったく変わらないシャツとスラックス姿は、サキとレイだった。(※)




(※:このシーン、描いてくれる気があれば(リクエストしたいんですけど)サキは立ったまんま頭かかえて「あのねー★」という顔、レイはソファーで顔にクッションのせてフテ寝。ソレル女史は煙草の山きずきながら座って時計を睨んでます。…)

 ↑
…なんと! 読んで驚け!

「リクエスト」してる相手は…

「伊藤有壱」師である…!!(まじで。)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BC%8A%E8%97%A4%E6%9C%89%E5%A3%B1
(芸大の卒制アニメの「セル塗り」を手伝った代価?で、同人誌の挿絵を描いてもらったさ…♪)←んで、その同人誌が、「3.11引っ越し」(全4回)で紛失したらしい…??(TへT;)★

> 冷静すぎて、はっきり云ってあまり人づきあい、というものの上手い性格ではない。
 ↑
( like a Valcan ! )…と、書き込んであります…w

https://www.youtube.com/watch?v=xBlQZyTF_LY
10000 singing Beethoven - Ode an die Freude _ Ode to Joy
 
 
 

 

 

コメント

霧木里守≒畑楽希有(はたら句きあり)
2017年1月11日20:49
 
…ちなみに、未だに我(作者)ながら信じられない!

「ナカノヒト」対照表…

サキ ⇒ エルさん ⇒ 杉谷好一。
レイ ⇒ 白熊さん ⇒ 杉谷優実子。

ケイ ⇒ アイリス? ⇒ (まさか…まりちゃん…??)

エリー⇒ アルパカ狼さん! ⇒ アルヤさん…w

ソレル女史 ⇒ (私!?) ⇒ ミネルバ公女…!(@@;)!



…策者みずから、「嘘だ~ッ!」と叫んでいるので…

じっさい書く頃には、どうなっているやら…?

 w(^□^;)w

(なんでこう、外見と中味の組み合わせが、

 「フルーツバスケット状態」に…???)
 
霧木里守≒畑楽希有(はたら句きあり)
2017年1月11日21:11
 
あ、違う。(^^;)

なかのひと「アイリス」なら、

…「イコール清クン」じゃん…w
 

(1月11日) 保安局長(のちの連盟総裁) ⇒ たぶんニョゼさん。(^^;)

https://85358.diarynote.jp/201701112152123531/

 
「エスパッション、始動」。 (2)
https://www.youtube.com/watch?v=rCmUfTTIQAI
Celtic Woman - Destiny (2016)





 リスタルラーナ(星間連盟)のリスタルラーナ(首都惑星)。というと大抵の地球人は一瞬パニックを起こすが、驚くには当たらない。ラ行に聞こえる音がこの世界の言語には四種類もあるのである。

 ついでに言うと首都惑星上の中心都市の名前も、リ(小)スタルラーナ、なのだ。

 レイのあやつる六人乗りの小型艇でおり(大圏降下)て、シティポートに繋ぎ、まだ約束まではしばらく時間もある事だし、久し振りに揃って食事でもしましょうかと、街に出た。

 オピニオン・リーダー(言いだしっぺ)たるサキと家政の長であるエリーが揃って地球人、ついでに出資者のソレル女史が大の地球びいきとくれば、リスタルラーナにありながらこのメンバーの食生活はどっぷり地球風、という事になる。

 サキが案内して個室をとったのも、無論、ついこのごろダウンタウンに開業したばかりの地球料理の店だった。

「これなあに?」

 見慣れない白い四角い柔らかいものを試してみながらケイが訊く。

 組成が均一で、珍しくリスタルラーナの食物に近いと思ったのだ。

「ああ、ソーイ・ケーク(豆の加工品)だよ。相当古くからある種類らしくってね。上古の文献にも時々出てくる」

 一口に地球、といっても様々な文化があるうちで、この店の料理はわりにサキの故郷に近い地方のものらしい。

 細長い二本の棒が出されて来て、それで育ったサキと訓練済みのエリーは器用に棒をあやつって食べている。

 もちろん他の人間にはそんな芸当は不可能だ。リスタルラーナ風にスプーンと縦長のナイフを使った。

 マジックミラーの窓の外をショッピングにそぞろ歩く人々が流れて行く。

「………あれ?」

 サキは、あるものに気づいた。

「おっ!」

 レイが低くヒューっと口笛を鳴らす。

「行儀が悪くてよ、レイ。…どうしたの」

 たしなめるエリーや、ケイや、ソレル女史に示された先には。

 子供が数人、組んで万引きをしていた。

「…あら♪ 」

 ケイが何故か、思わず喜んでしまったのも無理はない。

 その連中は… ESPを、盗みに使っていたのだ。

 見まもるうちにも向かいの店の前に美々しく積まれたアンシスア(高級嗜好品)の山からパックひとつ唐突に消え失せる。

 芯にあたる部分から巧妙に選んで抜くから、ワゴンごと派手に崩れ落ちるなどという事もなく、同じ超能力者でもなければ誰も、泥棒が居たとすら気づきはしないのだ。

 見るからに薄汚れたかんじの子供達。

 このコンピュートピアにあってそんな事はあり得ないのだが…

 にも関わらずサキとレイは直感した。

 この子たち、親も家もない、浮浪児だ。

 たっ…。

 サキが席を立つ。

「追うよ、レイ。こっちはエリーとケイがいりゃ十分だろ」

「そうこなくっちゃ」

 じゃ、失礼、とばかりに二人はさっさと駆け出して行く。

 ソレル女史が首を傾げて呆れて言った。

「あのこ(娘)たち… 保安局長とのアポイントを何と思ってるんでしょうね」

 店を出ながらエリザヴェッタが笑う。

「無理ですわ、女史。あの二人、特にサキにとっては "仲間" を見つけ出すのほど大切な事はないんですもの」



 時間通りに保安局本部に着くと、待つほどもなく直ぐに局長室へと通された。

 上背のある落ち着いた服の男性が立って彼女達を出迎える。

 連盟政府のかなめ(要)のひとり、保安局長マリア,コルディである。

「やあソリ・ソレル(ソレル女史)。久し振りだな。で、どっちの顔としてきみを応待すればいいのかな?」

「近頃の犯罪天国を憂える一科学者として、いとこ(従兄)である保安局長氏に無理をお願いしに来ました、と言えば?」

「犯罪天国とは耳に痛い言葉だが…相変わらず、きみにプロポーズしている男としての立場は黙殺されているんだな」

 言いながら素速く室内監視システムを切る。

 それを見定めて、エスパッション号以外では滅多に表情を見せない女史が微笑した。

「五歳の時から一緒に育ったのに?」

「~~~だがそっちの肩書きの方が、おねだりをしようという時には分がいいぞ」

お兄さま。 私情で動く人ですか、あなたが」

 すぅっと無表情に戻って眉を吊り上げる。

 そう、この二人の公私の区別のつけ方と云ったらあまりにも見事で、これだけ親密でどちらもトップクラスの連盟の要人であるのにも関わらず、血縁関係にある事を知る者は殆どいないと言っていい。

「やれやれ。実際、ソリ・ラーダ( "氷の女史" )だよきみは」

 あきらめたように肩をすくめて、局長は客人一行を応接用のスペースに誘導した。

「そちらの美しいお嬢さん方は?」

「わたくしの助手で、エレンヌ,ケイトと地球人のエリザヴェッタ・アリス・ドン・レニエータ=グラス。」

 エリーは本名で呼ばれるのは好きではない。普段はエリー・グラス、で通しているのだが。

「思い出した。エレンヌ大使夫妻の令嬢と、そちらは確か旧レニエート公国の第一公女殿下だったと思うが、」

 さすがに保安局長の情報量もダテではない。

「…事情あって公位継承権は放棄いたしました。今は一留学生として女史の御指導を頂いております」

 鮮やかに礼儀正しく応える。

「ケイは英才教育のために三歳からソレルがひきとって育てているとか。五年ほど前に一度会ったことがあるね」

「はい。その節はお世話になりました」

 ピョコリ、と頭を下げる。

「…それで……?」

 局長は三人の希望通りにティレイカ(銀紫茶)の組成をインプットして待った。

 すっ。

 ソレル女史ガメモリーパック(記憶回路)の束を取り出し、一番上のひとつを更に選び出してコルディ局長に手渡す。

「こちらの山の抜粋です。未だ不完全な段階ですが、わたくしのレポートが入っています」

「大した量だ」

 彼が端末を呼び出して数式や実験報告に目を通している間、しばらくは皆が静かにお茶を口にする、そのかすかな音だけが部屋に浮いていた。

「ふむ…」

 常人の二倍くらいの速さでディスプレイ(画面)の文字に目を通し終えてしまうと、うなり声。

「なかなかおもしろ(興味深)そうな内容だが… よくは解らんな。きみの言うこの "パワー" (力)、《エスパッション》とかは具体的にどういうものなんだ?
 精神力…?」

「それはあたくしから」

 にっこり笑ってエリーが身を乗り出した。

 三人で打ち合わせをするまでもなく手順はおのずと決まっている。

 パタン!

 保安局長のティレイカの容器、まだ三分の二ほど残っていたやつが突然かなりの勢いで斃れた。

 もちろん飲み口にはストッパーが付いているからそれでこぼれ出すという事はないのだが。

 ころころと転がる。テーブルのふちから落ちかかる。

 と、思うと円筒は宙空にふわっと舞い上がっていた。

「 ……… ほう。」

 勝手にダンスを始めた容器とエリザヴェッタを等分に見つめて局長はうなる。

(( いやしかし新手の反重力システムだということも ))

 まず疑ってみるのが職分である。

「いくらソレル女史でもそんなビッグ・サイエンス(エネルギーのかかる研究)、個人の設備だけでは出来ませんわ、この御時世に」

 リスタルラーナ世界の深刻なエネルギー不足は、地球圏との交易でいくらか好転したとは云えまだまだ楽観視できるものではないのだ。

 こうるさい動力源供給統制システムは一般の反感を買うところでもあり、連盟政府の頭痛の種となっている。

(( …特A級スペシャリスト(科学者)…特権階級ともいえる "ソレル女史" の力をもってしても、駄目かね))

 口には出さず、局長はあらためて相手を注視しなおして問うた。

(( 無理です ))

 きっぱりした応答が、自分の思考と同じレベルの脳の内部でひびく。

 奇妙な感覚だ。

「 テレパシー(心話)か…」

 読んだばかりの論文の単語を口にして局長は苦笑した。

「自由に相手の心が読める、という訳かね。そうだとしたら随分便利だろうが」

「いいえ! 失礼いたしました。必要がない限り普段はこんな真似は… プライヴァシーの侵害になりますもの。エチケット違反ですわ」

「つまりは盗聴器と同じ、と?」

 会話のあいだにもティレイカは容器から噴き出して銀紫の流れを描き、あたかも線細工の立体広告のように部屋中を奔りまわっている。

 くるくると彼の体を龍巻き状にとりまいて駆けあがったあと、思うさま暴れまわっていた液体は一滴も残さず、すぅっともとの筒のなかへと納まって行った。

  "魔法のようだ" と、もし地球人が見れば畏怖をもって表現しただろう。

 しかしリスタルラーナにはそういった超自然的な概念がそもそも存在していない。

 予備知識がないこと…それはつまり、余分な先入観を持たない、という事でもある。

 そこが、狙い目。

「そうです。能力の是非はおくとして、機械と同じに使い手次第で善悪の決まるものなのですわ」

 きっぱり。言いきってみるのは一つの賭けだ。

「 ふむ。…」

 一旦は勝手に手のなかへ納まってきた容器が、しゅっという空気音とともにエリザヴェッタの側へ転移する。

 保安局長としてもこれはどうやら本当にその ”エスパッション" (超能力)なるものが存在しているらしいと、信じてみないわけにはいかなくなってしまった。

「 …いいだろう。ソレル、きみの話を聞こうじゃないか」

 腹をくくれば理解は速い。

「犯罪天国、なぞと罵られる原因になった近頃の難事件続き…きみらのこの能力と無関係ではないと踏んだが… どうだね?」

 ニッ…。

 瞳を伏せて、満足げに、ソレル女史は薄く唇をつり上げた。







欄外に、「…気がついたら、しっかり、 "エーリアン st." パロになっている…」の書き込みありw


 

 

コメント

霧木里守≒畑楽希有(はたら句きあり)
2017年1月11日21:56
 
保安局長(のちの連盟総裁) ⇒ たぶんニョゼさん。(^^;)

この話には出てこないけど、 ヘレナ・ストゥール ⇒ レインリリーさん…?
 
霧木里守≒畑楽希有(はたら句きあり)
2017年1月11日22:17

…暖房かけてても何だか寒い(--;)ので、洗濯して入浴して、寝ますぅ…★
 
 
 

(1月12日) ここは「サツホロ結界」(聖域)。

https://85358.diarynote.jp/201701120730535542/

【 稚内 0.068 μ 】。
【 稚内 0.068 μ 】。
【 稚内 0.068 μ 】。
 
特務機関NERV ‏@UN_NERV · 3時間3時間前
【北海道地方 気象情報 2017年01月12日 05:03】
北海道地方は、12日は強い冬型の気圧配置が続く見込みです。日本海側では、引き続き12日昼過ぎにかけて、猛ふぶきや吹きだまりによる交通障害、暴風に警戒してください。


https://www.youtube.com/watch?v=hQP7m9VNpO8
Adiemus - Songs Of Sanctuary

(寝過ごし作業りす1匹目)

遅めようございます。07:25になっちゃいました。
(^^;)
札幌はマイナス7℃ですが無風。曇天。

予報に反して、ほとんど5cmも雪が降っておらず…w(^^;)w☆

ヒマを持て余した除雪部隊が、住宅地ど真ん中の細い路地のすみずみまで路肩排雪作業に取り掛かってしまうほど、拍子抜けだったらしく…★

夜半23時頃に震度4ほどの揺れと大騒音を伴う作業が枕元で始まってしまい、

午前03時になっても終わらず…(^◆^;)…★
すっかり寝そこねたので朝も起きそびれまして…★

なんとか7時に起き出して、換気と洗濯物ほし(ストーブ前)とコーヒー軽食だけして、机の前に坐ってぼーーーーーっとしていたら、この時間に…★

w(^^;)w

「札幌以外」は、かなり荒れているようです?

…ほんとに、ここは「サツホロ結界」(聖域)なんだなぁ…??

2017年01月12日(木)【当日】
01:00 0.033 0.025 0.028 6
02:00 0.035 0.033 0.034 6
03:00 0.036 0.034 0.035 6
04:00 0.034 0.030 0.032 6
05:00 0.029 0.026 0.028 6
06:00

 ↑
降雪でベクレても、0.03台…♪

★地震マップ ‏@eq_map · 19 分19 分前
【M2.7】十勝地方南東沖 深さ94.5km 2017/01/12 08:10:57

ホワイトフード ‏@whitefood1 · 7 分7 分前
1月12日の朝08時の空間線量です。月平均の2倍で赤、1.5倍で黄、1.25倍で橙に点灯します。詳しくはこちらでご確認いただけます。 http://news.whitefood.co.jp/radiationmap/
https://pbs.twimg.com/media/C17NaEOVQAEPC7g.jpg

☆特務機関NERV ‏@UN_NERV · 21 分21 分前
【渡島・檜山地方 気象警報 2017年01月12日 07:32】
檜山地方では、12日昼前まで暴風雪に警戒してください。渡島、檜山地方では、12日夕方まで高波に警戒してください。
[渡島西部]波浪
[檜山南部]暴風雪・波浪
[檜山奥尻島]暴風雪

☆特務機関NERV ‏@UN_NERV · 27分27分前
【石狩・空知・後志地方 気象警報(解除) 2017年01月12日 07:27】
石狩・空知・後志地方に発表されていた気象警報はすべて解除されました。
石狩、空知、後志地方では、風雪や大雪、なだれに注意してください。石狩、後志地方では、高波や着氷に注意してください。

ホワイトフード ‏@whitefood1 · 7時間7時間前
1月12日0時42分、空間線量の月平均を25%以上上回る拠点が45箇所以上存在します。詳細はアプリで確認 https://goo.gl/rSPE7x 地図で確認 http://goo.gl/UWEfLG
https://pbs.twimg.com/media/C15pJ5gVQAAVF7G.jpg

☆地震マップ ‏@eq_map · 8時間8時間前
【M3.3】青森県西方沖 深さ10.9km 2017/01/12 00:34:32

◆地震マップ ‏@eq_map · 10時間10時間前
【M3.9】国後島近海 深さ73.1km 2017/01/11 23:18:24

★地震マップ ‏@eq_map · 11時間11時間前
【M2.7】襟裳岬南東沖 深さ26.7km 2017/01/11 21:44:36

☆特務機関NERV ‏@UN_NERV · 14時間14時間前
【渡島・檜山地方 気象警報 2017年01月11日 18:15】
檜山地方では、12日未明から12日昼前まで暴風雪に警戒してください。
[檜山南部]暴風雪
[檜山奥尻島]暴風雪

◆地震マップ ‏@eq_map · 16時間16時間前
【M2.8】根室半島沖 深さ45.7km 2017/01/11 17:11:56

◆地震マップ ‏@eq_map · 17時間17時間前
【M3.0】国後島近海 深さ112.8km 2017/01/11 16:25:21

☆特務機関NERV ‏@UN_NERV · 17時間17時間前
【上川・留萌地方 気象警報 2017年01月11日 15:25】
留萌地方では、11日夜遅くから12日昼過ぎまで暴風雪に警戒してください。
[留萌北部]暴風雪
[留萌中部]暴風雪
[留萌南部]暴風雪

◆地震マップ ‏@eq_map · 18時間18時間前
【M2.5】根室地方 深さ3.4km 2017/01/11 14:35:39

☆地震マップ ‏@eq_map · 19時間19時間前
【M3.6】積丹半島北西沖 深さ206.9km 2017/01/11 14:25:37

☆特務機関NERV ‏@UN_NERV · 20時間20時間前
【石狩・空知・後志地方 気象警報 2017年01月11日 12:11】
石狩、後志地方では、11日夜のはじめ頃から12日朝まで暴風雪に警戒してください。
[石狩北部]暴風雪
[後志北部]暴風雪
[後志西部]暴風雪

ホワイトフード ‏@whitefood1 · 21時間21時間前
1月11日11時01分、空間線量の月平均を25%以上上回る拠点が25箇所以上存在します。詳細はアプリで確認 https://goo.gl/rSPE7x 地図で確認 http://goo.gl/UWEfLG
https://pbs.twimg.com/media/C12tVhLVEAEnsyH.jpg

ホワイトフード ‏@whitefood1 · 24時間24時間前
1月11日の朝08時の空間線量です。月平均の2倍で赤、1.5倍で黄、1.25倍で橙に点灯します。詳しくはこちらでご確認いただけます。 http://news.whitefood.co.jp/radiationmap/
https://pbs.twimg.com/media/C12Dz_cVEAABslC.jpg


…どうも本当に、(やや回復傾向にはあるものの)
 「史上最低」ラインが継続しています…
…w(--;)w…。
…「常連さん」たちの半分くらいに…?
…「何かあった」もよう…??(TT;)★
 ↓
 日付  アクセス数
2017-01-11 (水) 96 ☆ 日記更新
2017-01-10 (火) 79 ☆ 日記更新
2017-01-09 (月) 78 ☆ 日記更新
2017-01-08 (日) 72 ☆ 日記更新
2017-01-07 (土) 69 ☆ 日記更新
2017-01-06 (金) 129 ☆ 日記更新
2017-01-05 (木) 105 ☆ 日記更新
2017-01-04 (水) 140 ☆ 日記更新
2017-01-03 (火) 142 ☆ 日記更新
2017-01-02 (月) 154 ☆ 日記更新
2017-01-01 (日) 111 ☆ 日記更新
2016-12-31 (土) 118 ☆ 日記更新



JUMPILIKEYOUさんがリツイート
津田直美 ‏@Heysukemama · 1月10日

もう6年近く

正直言って疲れちゃったよね
ツイッターの中でも
同じく疲れちゃった人いっぱい
そりゃそうだよ
ただでさえ事故のせいでしなくちゃいけない事
気を使わなきゃいけない事
生きてくだけでも精一杯なのに
相も変わらず馬鹿政府だし
責任とってしかるべき輩はしゃあしゃあと
 
 
ひみつ日記

 

(?ホワイトフード情報に反応なし…?)。

 

コメント

霧木里守≒畑楽希有(はたら句きあり)
2017年1月13日6:57
 
2017年01月12日(木)【前日】

01:00 0.033 0.025 0.028 6
02:00 0.035 0.033 0.034 6
03:00 0.036 0.034 0.035 6
04:00 0.034 0.030 0.032 6

05:00 0.029 0.026 0.028 6
06:00 0.026 0.025 0.026 6
07:00 0.026 0.025 0.026 6
08:00 0.027 0.026 0.026 6
09:00 0.026 0.025 0.026 6
10:00 0.026 0.024 0.025 6
11:00 0.025 0.024 0.024 6
12:00 0.024 0.023 0.024 6
13:00 0.025 0.024 0.025 6
14:00 0.027 0.027 0.027 6
15:00 0.027 0.025 0.026 6
16:00 0.026 0.025 0.026 6
17:00 0.025 0.025 0.025 6
18:00 0.025 0.024 0.025 6
19:00 0.024 0.024 0.024 6
20:00 0.024 0.023 0.024 6
21:00 0.025 0.024 0.024 6
22:00 0.025 0.024 0.025 6
23:00 0.025 0.024 0.024 6
24:00 0.025 0.024 0.024 6
 

(1月12日) 「あたしゃあんな腹黒な性悪じゃねェ!」

https://85358.diarynote.jp/201701121655467389/

 
https://www.youtube.com/watch?v=mXOyEBQsXJ4
Shanghai - 12 Girls Band





 
 子供達が狙うのは、食料品ばかりだ。

 ひとりが透視して指示を出し、ひとりが "引き寄せ" て手にした袋まで呼び込む。

 さらに他の何人かが交替で、何処かかなり遠くまでテレポートさせては、別の仲間に集めさせているらしい。

「…おーお。すっかりチーム・ワーク(集団行動)が板について…」

 さりげなくメインストリート商店街の人コミ波にまぎれて後を尾けながら、誉めていいのか判らない口調でサキがぼやいた。

「一ヶ月や二ヶ月のキャリアじゃないなあれは。」

「リスタルラーナ(理想郷)にも浮浪児がいるたあね」

 子供どころか大人の浮浪者や行き倒れのゴロゴロいる世界、ジースト(帝国)で育ったレイの感想は、また別だ。

(( 次、ティレイカ三パック。これで今日の "買い物" は最後よ ))

 透視を担当している女の子の精神浪が聴こえる。どうせ仲間にしかことば(心話)は通じないと思っているからなのか、遮蔽があまくて筒抜けの状態なのだ。

(( あ、おい。ここの店は先週も狙ったぜ。あんまりしょっ中じゃバレちまうよ、向うの通りのにしよう ))

 リーダーを務めるらしい、 "引き寄せ" 係の男の子が皆を細い路地へと導いた。

 表通りの華やかさとは裏腹な、殺風景な壁にはりついて店の内部の様子を探る。

(( オーケー。 ))

 三秒後には薄汚れた手提げ袋がポソッという音とともに軽くふくれている。

「 おーし引き上げようぜ、みんな待って…」

 ポン。

 肩に手を置いたのは、サキだった。

「いけないなあ、そんな真似をしちゃ」

「 ! な、なんだよっ!?」

 別にテレポートして現われたわけではないので子供達もまさか "仲間" だとは気づかない。

「なんのことだよっ?!」

「これ。」

 さっさとティレイカの箱を袋からさらいだす。

 それでもまだ男の子は平気な顔をとりつくろおうとした。

(( お、落ちつけよ。証拠がないもん。盗ったなんて誰にも言わせやしないぞ ))

「でも、事実、お金は払ってないだろ?」

 ついたまんまの店名入り万引き防止タグ。

「う… チキショウ!」

 走って逃げようにも路地の反対側は、いつの間にかレイに押さえられていた。

 子供達は袋のネズミだ。

(( ラミル! どうしよう? ))

((こいつら補導員かな))

((バッヂ持ってないよ))

((…心が読めない!))

(( どうしてバレたんだろう。どうして? ))

「落ち着けよ!」

 ラミル、と呼ばれた男の子が怒鳴った。

「みんな、今からオレの言うことを直ぐに聞けよ。………跳べ!!」

「 おっっ!! 」

 瞬間、出遅れたレイが止める暇もなく子供達の姿は次々と掻き消えた。

 ただし。

 一拍おいてサキとレイに精神波をぶつけてから逃げようとした、ラミル自身をのぞいてだ。

「うわ」

 咄嗟に攻撃をかわしながらサキが相手をホールドする。

「えっっ!? …跳べない!?

(( ラミル! どうしたの ))

(( いいから早く逃げろ。早く! ))

「はん。おまえアタマ(頭)としちゃなかなかデキるじゃないか」

 薄く笑ってレイが言う。もっとも全ては一瞬のうちのことで、超能力者同士ででもなければ何が起こったのかすら解りはしない。

「レイ。トレース(追跡)!」

 ラミルをかかえたまま、サキ。

「あいよ、」

 すぐに背を消す背の高い青い髪。

「え… あ? おまえら!? 」

「とにかく、これは、もとに返すよ。」

 しつこく手にしていたティレイカの箱がふっと、 "跳ば" される。

 ぎょっとして確かめてみるまでもない。

 ラミルはそれがもとの店のなかの寸分違わない場所に、何事もなかったかのように戻されたのを本能的に悟ったのだった。

「さてと、追うか」

 頭のなかでレイの現在座標を捕捉して。

 シュンッ。

 テレポート・アウト!

「わうっ …ぷっ」

「ばーか。タイミングが悪かったねえ」

 レイは平然としている。

 場所は、どこかの廃墟のなか。おそらく旧市街の一部を占領した溜まり場なのだろう。

 いるわいるわ、いずれも家出してから相当たっているらしい、ひどい服装の、ほとんど赤ン坊のままなのから、十歳前後のラミルくらいをかしらに、二十人ばかりの小さい子供達がうろうろ集まっている。

 すっかり野生化してしまった、たくましい顔つきだ。

  "買い出し" 係の年長の子供達が泡喰って逃げかえる、そのすぐ後に、追って現われたレイを "敵" と受け取って、

「やっつけろ!」

 そこの居合わせた全員がPKで石やらガラス壜やらを投げつける。

 運悪くその瞬間にでくわしてしまったサキが咄嗟にとけ切れずにコンクリ塊を砕いて、飛び散った砂埃にむせてしまった、という次第だ。

「 あ~~。人質とりやがった!」

「きったね~~!!」

「………へっ!?」

 驚いたのは、サキに連れて来られた "人質" の方だ。

「ラミル!早くこっちへ来いよ!」

「 あ、おう。」

「いけえ、第二波! 攻撃~~っ!!」

「わーっ。ちょっとタンマっっ!」

 サキが悲鳴をあげるヒマもあらばこそ。頭にきている子供達は遠慮えしゃくなくそこら中のものを投げつけて寄こす。

 慌ててシールドを張って防戦する。

「やれるもんならやってみな!」

「 レイ~~。おたくまた…」

 ゴタを起こすのは彼女の特技だ。『話し合いで解決』が一応サキの主義なのだが。

「はン、こーゆう連中には口で言っても無駄なのサ。」

(( こっちの力が上だと解りゃ、直ぐにあきらめて大人しくなる。 ))

 そう云いおいて、タン!と、一人すばやく反撃に移る。

「そっち五人まかせたぜ!」

「あのね~~。」

 あっという間に超能力大戦争、の世界である。

「子供相手にどうやって戦えって?!」

「要は黙らせりゃァいいんだ!」

 二対十五くらいの無茶苦茶な騒動だ。

 石は飛ぶわ、ガラス片は飛ぶわ、子供達の攻撃法が初歩的なPKだけだからいいようなものの、それでも戦意も場慣れもないサキには、かわし切るのも一苦労である。

 レイの方は、かなわないと見たか数人がかりで手足にしがみついて噛みついて、人間団子になっている。

「え~いこの!」

 つい面倒がって本気を出した。もともと相手がなんであろうと、 "手加減" なぞというのはレイの流儀には無い。

「危な……っっ」

 誰かが叫んだ。

 はね飛ばされた子にさらに突き飛ばされて、乱闘騒ぎには加わっていなかった小さな女の子が高い場所から落ちかかる。

 下には割れたガラス壜だ。

「どいてっ」

 サキが地を蹴って飛び出した。

 跳躍距離、五メートルはゆうにある。

 子供を抱きとめて、転げこんで、受け身の要領で体勢をたてなおす。

「…ふ、ふえぇっ」

 女の子がびっくりして安心して泣き出した。

「あ~御免。大丈夫? …と、あた★」

 よけた筈のガラス壜で二の腕がざっくり切れている。

 かなりな血。

「…サキ! こォの馬鹿が!」

  "ガキども" を放り出してレイがいきなりテレポートをかける。

「PKで捕まえりゃ十分まにあうだろーが! あんた一体、超能力者だってェ自覚が」

「…ありません。」

 きっぱり言い切っておいて、叩かれた。

「 て(痛)っ!! 」

 レイが手をかざすと血が停まり、傷口がすぅーっとふさがる。

「応急処置だぜ。後でちゃんとエリーに診てもらっといた方がいい」

「ん。サンクス」

「…チャーラっ。大丈夫っ?」

「……すご~い。治しちゃったあ…!」

 毒気を抜かれたてい(態)の子供達には、もう喧嘩を続けるつもりは無いようだった。







https://www.youtube.com/watch?v=mGfVbC34yPQ
The return of 12 Girls Band - TV perfomance - 2016 -
传承者之中国意象 23.10.2016 女子十二乐坊重出江湖
 
 
 

 

コメント

霧木里守≒畑楽希有(はたら句きあり)
2017年1月12日16:59
 
 …単純に表層的な言動パターンだけから推測すると、

「…やっぱりレイのほうが『ナカノヒト杉谷好一』じゃないの…?」

と訊いてみたところ、すかさず、

「あたしゃあんな腹黒な性悪じゃねェ!」

というツッコミが返ってきました…w(^^;)w

なるほど★
 
 
 

(1月12日)

https://85358.diarynote.jp/201701121729114585/




「……成程。」

 保安局長は黙ってしばらく考えている。

 ソレル女史とエリーの熱弁。目の前に絶世の美女が揃っているというだけでも、並の男なら何でも言うことをきく気分になっているところだ。

「つまり、きみ達の主張を信じるなら最近おくら(迷宮)入りした難事件のほとんどは、きみ達と同じ特殊な能力を持った人間が引き起こしたもので、……その解決に無報酬で協力したい、と。」

 加えてその美女達には人並はずれた知能がくっついているのだから始末が悪い。

「こちらに要求するのは保安局秘密部員としての肩書と捜査権のみ、費用そのほか一切はソレルが負担する…か? 一体なにを考えているんだ。この条件では、そっちのメリットが無い。」

「ですから、捕まえた犯人は必ずしも引き渡さない、と」

「きみ達の云う "仲間の保護" か。甘いな。それだけが目的なら何もわたしの力は要らない筈だ。現に我々はそんな種類のパワー(力)の存在すら知らなかったのだから、勝手に行って、常人の目には映らない領域で自由に犯人を挙げてくればいい」

 その、パワー(力)の存在を "知らせる" こと自体が目的なのだとは、まさか門外漢の彼には知る由もない。

「何を考えている…ソレル?」

「…別に、なにも。」

 ソリ・ラーダ( "氷の女史" )とまで異名をとる彼女の、鉄壁のポーカー・フェイスである。

「そちらの損になる話でもないと思いますが」

「 ふむ。…」

 そしてまた局長は背もたれによりかかる。

「しばらく、考えさせて貰おう。実験報告にも一度きちんと目を通さねばなるまいし…

 しかしな、ソレル」

「はい?」

「この話、応じるとしても最低で捜査実費くらいはこちらで持たせて貰う。で、なければ。」

「…ひもつき、ですか。もちろん報告の義務も出てくるのでしょうね?」

 一瞬、従兄妹同士が睨みあう。

 折れたのは、ソレル女史のほうだった。

「ま、………いいでしょう。」

 もともとそういった用心深さはこの二人に共通のもの、いやむしろコルディ局長の方から若き日のソレル女史に、積極的に叩きこまれたものであったのだから。

 それを汐に、面会は終わった。


「あ。局長、」

 立ち去りしなに大人しくしていたケイがついと振り向いて口を開く。

「なんだね。前のように呼び捨てにしてくれて構わないんだよ、ケイ。」

 リスタルラーナでは最も一般的な茶色い瞳の、笑顔の愛くるしい少女だから、たいていの大人に彼女は好かれる。

 小首をかしげて、

「もう子供じゃありませんのよ、コルディ小父さま。…近いうちに医者にかかる予定って、おありじゃありません?」

「…今日の夕方にチェックを受けるつもりでいるが… それが、どうして?」

「うふ。…ついでに二~三日、入院される準備をしておかれた方がいいですよ。
 肝臓に中期のレシファ型浮腫ができてます。…手術が必要ですわ」

 ソレル女史が眉をひそめる。

「…コルディ…定期健診はどうしたんです。中期にはいるまで放っておくなんて」

「………忙しくてね。」

「お大事に。」

 最後にエリザヴェッタの極上の笑みを残して、三人の姿はドアの向うに消えた。

「……… "微細透視" ね… ケイもだとは!」

 どさりとソファに身を沈めてビジフォンのスイッチを入れる。

「 君か? 済まんが明日から三日間のスケジュールはすべてキャンセルしておいてくれたまえ。…そう。急用ができるらしくってね」

 …もはや《エスパッション》を疑うだけの気力は、彼には残っていないのだった。





「…じゃあ、あたし達を引きとって面倒を見てくれるのね」

「学校にも行かしてくれる?」

 子供達はサキをとり囲んで話を聞いていた。

「 学校、はね、通信制になるんだ。そら(宇宙)にある基地だから」

「その方がいいわ。今さら小さい子たちと一緒のクラスになるのも嫌だもの」

「おい…ちょっと待てよ」

「何?」

 不機嫌なのはラミルだ。

「わざわざそんな大金かけてオレら引きとって、で、どうしようってつもりだよ」

「別に。用心深いね」

 サキは笑った。

「なにかに利用しようって気はないし、信じられなきゃ無理に来なくてもいいよ。わたしらとしちゃ…人並みの教育、受けてもらって、エスパッション(超能力)の訓練して… そうだな、目的っていや、頭数をそろえたいから、って事くらいかな」

「頭数?」

「そ。なんにしろ、物事には人数が多い方が説得力があるからね。いずれ我々の存在を公表して世間に受け容れて貰うためには、ね。」

 それが最終目標なのである。

 子供達どうしでそれからモメにモメて、やがてレイが一喝しておさまった。

「あー畜生うるせえっ! 来たくなけりゃ来なくていいんだぜっ!」

「……………行く。」

 浮浪児の集団。

 もともとそういった所で、レイ(彼女)は育ったのだ。

「オーケー。話はついたじゃないか。で、どうするんだサキ?」

「…ん~~。ひとまず女史のセカンドハウスまで連れて行こう。お風呂が必要だよこの子たち★」

「お風呂! なつかしい言葉だわ!」

 女の子達がまっさきに歓声をあげる。

 ひとり行水嫌いのジースト人だけが鼻にしわを寄せていた。






https://www.youtube.com/watch?v=BPqEHdS6CaM
Twelve Girls Band on TV in Japan


 


読者登録

霧樹 里守 (きりぎ・りす)さんの更新情報・新作情報をメールで受取りますか?(読者登録について