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和泉隊基地へ

大倉と花帆達は1軍専用スペースをどんどん進んでいく。

すると、大きなドアがまたあった。

そして大倉はまたカードを取りだし、機械にかざす。

もちろんドアはゆっくりと開いていく。

そこには、高い塀に囲まれた住宅地があった。

上には天井がなく、キレイな青空が広がっていた。

住宅地と言っても、建物は6つぐらいしかなく、その建物はどれも大きかった。

「ここは運部隊専用の住宅地だ。まぁ、建物は少ないけど・・・。1km²の面積で本部の中では一番広い場所だ。あの大きな建物が運部隊専用の訓練場になっている。あれは運部隊専用の病院だ。スゲーよな」

中央に建っている大きな建物が訓練場で、右側にあるのが病院らしい。

どれも運部隊専用に造られたらしいのだが、普通にでかい。

建物以外の場所は公園があったり、木が植えてあったりしてある。

「あれはデパートだな。色々商品が揃ってるぜ。和泉隊にも何か買っていくか」

そう言って大倉は花帆達を置いて、デパートの中に入っていった。

「ヒャー、スゴいね~。こんなに広いところがあるなんて・・・」

叶芽は辺りをぐるぐる見ながら言った。ちなみに本人も回っている。

「そういえば、運部隊って何?」

菜月が腕を組み直して言う。

その時、大倉がデパートから出てきた。

「わりーわりー、手ぶらで弟子にしてくださいはさすがにねーわと思って差し入れ買ってきたわ。ほらよ、そういや誰が持つ?」

「え!?買ってきてくれたんですか!?」

「さっきも言ったが、手ぶらはダメだろ」

「え・・・えーっと、お金は・・・?」

「いーよ。あいつらの所に行けばお前らは絶対強くなる。そう思ったからな」

と言って大倉は袋を花帆に渡した。

「す・・・すみません。わざわざ・・・」

「気にすんなって!ほら、行くぞ!サンが待ってるかもしれねーし」

大倉はそう言うと、ズンズンと進んでいく。

花帆と千花は顔を見合わせると笑って大倉の後に付いていった。

 

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大倉と花帆達はコンクリートでできた、大きな建物の前に立っている。

上には和泉隊の紋章である横向きの烏の絵が大きく描かれていた。

「着いたぞ。ここが和泉隊基地だ」

「で・・・でかくね・・・?」

花帆達は口を開けてポカーンとしていた。

「じゃあインターホン押すからな」

と言って大倉はドアの横にあるインターホンを押す。

ピーンポーンとドアの内側から聞こえてくる。

すると、中からサンが出てきた。

「どうぞ、入ってください」

とサンは言って、ドアを大きく開く。

花帆達が小さな声で

「失礼しま~す」

と言って遠慮がちに入っていく。

基地の中はとてもきれいに整頓されており、玄関はとても広かった。

目の前には階段が3つあり、真ん中は上に、左右の2つは下に向かうための階段と思われる。

リビングにソファーが3つ「コ」の字型に並べてあり、目の前には大きな壁掛けのテレビがある。

左側のダイニングには、5つの椅子と、5人分には大きすぎるほどの机があった。

玄関の仕切りを挟んで左側にはキッチンがおいてあり、とてもきれいにされていた。

花帆達は目の前の光景に面食らった。

大倉はキョロキョロと辺りを見渡すと、

「あれ?他の4人どこ行った?」

とサンに問う。

「あぁ、スーなら上に居ますよ。他の3人は仲良く買い物です。そういえば、千花先輩・・・スーが弟子の件OKだって言ってましたよ」

「本当ですか!?わーいヤッタァーーー!!」

サンの言葉に千花は跳び跳ねて喜んだ。

「もぉ~うるさいな~何事?」

階段から下りてくる音とともに、声が聞こえてくる。

下りてきたのは安全メガネみたいなメガネを頭にかけ、棒つきアメをくわえたスーだった。

スーは花帆達を見ると、驚いたように目を見開いた。

「あれ?もう先輩達来ちゃった感じ・・・?」

と言って最後の階段を下りた。

 

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「いやぁ~すみません。何もなくて、今買いに行ってるんですよ」

スーは頭をポリポリと掻きながら言った。

「い・・・いや別に大丈夫です」

千花が声を震わせながら言った。

このしゃべり方だといろんな意味で大丈夫じゃなさそうに聞こえる。

「お前ら、ほら!あれ出せ!あれ!」

と大倉は顎でクイクイっとした。

あれが分かったのか花帆は、差し入れの入った袋を取り出した。

「ど・・・どうぞ・・・」

花帆の手は少し振るえている。

スーは顔の前で手をブンブン振りながら、

「別にいいですよ!お気持ちだけで結構です!」

と言った。そして、花帆の持っていた袋を押し返した。

「貰っとけ。逆に貰わねーのは失礼だぞ」

大倉の言葉にスーはしぶしぶ花帆の袋を受け取った。

本当は大倉は買ったお菓子を無駄にしたくなかったのだ。

大倉は小さくガッツポーズをした。

すると、いきなりドアが開いた。

急なことだったので花帆達はビクッと反応する。

「ただいま~」

と3人の声が聞こえ、スーが立ち上がる。

花帆達も玄関へ向かってみると、そこには、緑色のネクタイの少年と、赤色のネクタイの少女と、紫色のネクタイの少年がいた。

手にはたくさんの買い物袋がぶら下がっており、とても重そうだ。

(誰!?)

花帆達は同時にそう思った。


この本の内容は以上です。


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