目次
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(第2稿) 『 逃げなさい! 』
(第2稿)
『 逃げなさい! 』
『 逃げなさい! 』(梗概) (2019年3月24日)
一. 0日目。(バスターミナル。深夜発)
二. 1日目。(公園。夕刻発)
三. 1日目。(夕方)
四、 1日目。(深夜)
五. 2日目。(午前)
六. 2日目。(午後)
七. 2日目。(深夜)
八. 何日目?
九. 海辺の街。(一日目)
十. 海辺の街。(二日目)
十一. 海辺の街。(ずっと)
十二. そして。
(第1稿) 『 その話の、続きを。』
(第1稿)
『 その話の、続きを。 』
(梗概) (第1稿) (2019年3月1日)
1. 1日目。(バスターミナル。深夜発)
2. 2日目。(公園。夕刻発)
3. 3日目。(よそハマ。海浜公園)
4. 4日目。(海岸。砂浜)
5. 何日目?
6. 海辺の街 (一日目)。
7 海辺の街。(二日目) …焼きそばと図書館…。
8. 続・海辺の街。(夏休み! そして…)
(草稿&没原稿)
(草稿&没原稿)
(設定資料)
(設定資料)
(背景)
(プロット)
(キャラ設定)
(キャラ設定)
(キャラ設定)
(執筆中日誌)
(執筆中日誌)
(2018年8月12日) 怖いものを見てみる。||||(--;)||||
(2018年8月14日) 次回の講談社児童文学新人賞への投稿作のタイトル決まった。
(2019年3月1日) 3月は、コレを先にやっつけまーす…!
(2019年3月1日) …作戦たーいむ!…w(^へ^;)w…★
(2019年3月8日) つるつるっと調子よく、
(2019年3月22日) 〆切まで、あと一週間になりました!
(2019年3月24日) 最終章、「書かない。」まま提出しちゃえ!
(借景資料集)
(借景資料集)
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(第2稿)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(第2稿)

(2019年3月24日~)

 

 

 

 


『 逃げなさい! 』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『 逃げなさい! 』

 

 


『 逃げなさい! 』(梗概) (2019年3月24日)

 

 『 逃げなさい! 』(梗概) (2019年3月24日)

 

                 霧樹里守(きりぎ・りす)

 

 首藤章子(すどう・あきこ)、14歳。
 学校での綽名は、「穴あきアキコ」。
 居場所が、どこにもない。
 ある日、「もう、どうしても、絶対に!
 …家には戻りたくない!」と。
 深夜のバスターミナルから歩き出す。

 

 死んでも戻らない。
 死ぬなら、海にしょう。
 海へ。海へ。
(…だって、海なし県の生まれだし…!)
 痛むお腹と痛む脚。痛む魂をひきずって…

 歩いて、歩いて。
 海へ。
 綺麗すぎて、死ねない。

 

 歩いて。
 歩いて。
 生きて。
 生きのびて…。
 捕まった。

 

 そんな、物語。
 

===============


(キャラ設定)(2019年3月24日)

 

・首藤章子(すどう・あきこ)
 14歳。中学生。家出。

 

・首藤曄彦(すどう・てるひこ)
 章子の父。国家公務員。DV夫。

 

・首藤昭美(すどう・あきみ)
 章子の母。夫とは婚活で知り合う。押しかけデキ婚。
 夫の親族からは「身分違い」と反対を受け立場が弱く、いつもびくびくしている。

 

===============

 

場所:地球、日本、関東~東海地方。
時代:20世紀終盤~21世紀前半のとこか。
季節:6月末(梅雨前?)~夏休み。


一. 0日目。(バスターミナル。深夜発)

 

『 逃げなさい! 』

                         霧樹里守(きりぎ・りす)

 

一. 0日目。(バスターミナル。深夜発)


 もう。絶対に。

 どうしても、家には二度と、帰りたくない。

 …と、章子(あきこ)はおもった。

 場所はバスターミナルで。
 いつもいつも、ここを通るたびに、それは考えてきたことではあった。
 でも今日は、
 今日こそは…
 本当に、二度と、戻りたいとは、思えなかった。
 死んでも。

 章子はぼんやりと、まとまらない考えと、しつこくて鈍い頭痛と下腹部痛をもてあましながら、いつもの塾帰りのはずの夜更けの。
 この地方の中核都市のひとつの、一番大きな駅ビルの地下から、覚えきれないほど多方面へと続く近距離と遠距離のバスが常時頻繁に出入りする、巨大な地下迷路のようなバスターミナルの…
 一番かたすみの、デパ地下の食品売り場からの重たい荷物を大量に提げた兼業主婦層の人たちだけが知っているような、狭い抜け道の通路脇の、寒い、いつものベンチで。
 いかにも、次のバスまでの長い待ち時間を、持て余しているような風を装って…
 壁によりかかって、うつらうつらと寝ていた。
 本当はもう何本も、家へと向かう直通路線の本数の多いバスを見送っている。

 脚のあいだからはまだだらだらと、たくさんの血と体液が流れている感触があって。
 とてもとても、気色が悪かった。
 なまあたたかいのに、冷たくて、ぬるくて、…痛い。
 一番ぶっとい注射針で何回も突つかれるような…
 激しい、鈍痛。
 悔しい。
 つらい…

 いっそのこと、このまま出血多量で、死んじゃえれば、
 …一番いいのに。
 なかば本気でそう思って、ずっと座っていたのだったが…
 あいにくと、ただひたすらに気分が悪いだけで、貧血で気絶することすらなかった。

「…あなた、大丈夫?」
 時折り、通りすがりの、自分自身も色々と大変そうな、とても疲れた顔色だったり、大荷物を抱えていたりする、それでも。
 困っている他人をみかけたら、ついつい「救けたい」と思ってしまわずにはいられない。
 そんな風な、見知らぬ小母さんたちが、声をかけてくれた…。

「あ、大丈夫です。…バスまで、まだ30分くらい、あるんで…」
 章子は礼儀正しく答えた。
 鬼母の声が、いつも脳内に聴こえる。
『きちんとしなさい! きちんと! きちんと! きちんと!
 なんでアナタは出来ないの! きちんと! 普通に! よその子たち、みたいに…!』

 あの鬼母なんかじゃなくて、このまともで親切そうな小母さんたちの誰かが、あたしの「本当のお母さん」だったらいいのになぁ…。
 もっと小さい頃に、本気で考えていた空想を、ふいに思い出す。
 親切そうな小母さんやお姉さんたちは心配そうに、何度も何度も、章子のほうを振り返りながら…
 自分たちが乗るバスが来ると、仕方なさそうに乗りこんで、去って行く。

(…いいなぁ。帰る家があって…)
 章子はぼんやりと考えた。
 そして同時に、
(もう、帰りたくない…!)
 絶対に。と、思った。

 そう思いながらも体も心も重すぎて、麻痺してしまって、身動きすらもできぬままに、うつらうつら…
 していた章子の眼に、赤い色が映った。
 その方面へ行く今日の「最終バス」を意味する…
 通称「赤バス」の時間帯に入った。
 あたりの雰囲気が、あまり馴染みのない「深夜」という雰囲気に…
 なっている。

 ぞくりと。寒さを感じた。
 制服が、じっとり湿っている。
 章子の、不快な感じの冷や汗と…
 それだけじゃなく、梅雨のあいまの、霧雨のような…
 湿気が、じとりと、肌に冷たく感じた。
 重たく汚れた分厚いぶたカバンから、ぐしゃぐしゃにされた汚いジャージをひっぱり出して眺めて溜息をつき。
 仕方なく、上着だけは着た。

 霞む白銀の天井灯が照らす地下バスターミナルなダンジョン構内に、人の姿はもうずいぶん少なくなっている。
 さっきから何度も、章子のまわりを行ったり来たりしている…のは、掃除しがてら監視してまわっている…
 警備員の、制服だ。
(…厄介ごとを起こすなよ…?)
 その眼が冷たく睨みつけていた。
 章子を。
(さっさと帰れ。不良娘が…!)
 その、陰惨な…疑い深そうな…
 顔つきが。
 鬼父の暴力を、思い出させた…。

 ぞくりとした。
 思わず、立った。

 ちょうど、すぐ前を、ちょっと迂回しながら章子の家に向かう方面の、完全に、今日の最終バスが、赤い紅い色の行先表示を、魅せびらかしながら…
 走って行って、停まった。

 停車時間は数分間ある。
 のろのろと、歩いていけば…
 まだ、乗れる。

 章子は考えた。
 …いつものように。
 あれに乗って…
 降りて。
 歩いて…
 ドアを開ければ。

 とりあえず。
 食べるものはあって、
 眠る場所もある。
 着替えるものもあるし、
 明日の…
 学校の…

 教師の嗜虐と、女子の暴力。
 そして、…男子の乱暴。
 嫌なことも…
 ぜんぶ、有る。


     *


 章子は通り過ぎた。
 バスの前を。

 だらだらと人の群れが乗りこんでいって、
 バスは定刻に発車した。
 ぐるりと回って、章子の家の方面へと向かう。
 その、反対側へ。

 章子は、歩きはじめた…。



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