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「はじめに」フリーペーパー?

 

「フリーペーパーの定義って何ですか?」フリーペーパーの「専門店」と大阪で旗をあげていると、メディアの取材とかで、まず一声に聞かれる事の多い言葉がこれだ。(=正解を先に言うと、このフリーペーパーという言葉自体は「和製英語」なので厳密な定義は存在しません)

 

あるいは、それとは違い「フリー(無料)なのに(商業出版にも負けない)このクオリティ!凄いですね」と、デザインや紙質、テキスト量や写真のクオリティとかの「商業者と比較した尺度」でテレビの視聴者に「わかりやすく紹介してください」とする姿勢とも接してきました。

 

確かに限られた時間内で「わかりやすく魅力を伝える」のだとしたら「それはそれで」あながち間違いであるとも思いません。いや、むしろ正しい姿勢なのかもしれません。

 

でも。フリーペーパーをこよなく愛する1人の立場としてはその都度、正直「ちょっと待って欲しいな」とも内心思ってきました。

 

なぜなら、私個人は定義が前述の様に曖昧な「フリーペーパー」のフリーを「無料」ではなく「自由」と捉えて解釈しているから。だから、商業誌、いわばお金で交換できる本と比較する基準「そこではなく」むしろ、発行者のある種「声をあげたくてたまらない、誰かに伝えたくて仕方がない」その想いが伝わってくる冊子にこそ、強く惹きつけられているからです。

 

そんな私が、これから少し紹介する10の冊子は、極めて個人的な「独断と偏見で」選んだ「想いを感じる」フリーペーパー達です。「お役にたてるかわかりません」が、それでも「そんなことより」何かしらの想いを感じていただけたら心から嬉しく思います。


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最終更新日 : 2018-12-31 16:45:03

「えんを描く」”ともだちにお手紙を書く”一緒に。

 

兵庫県、尼崎市でライターを本職とされている母が文章、そして小学生の娘がイラストを担当する。そんな共同作業としてのこの冊子の事に興味を持ったのは、店舗を始める前、確か京都で開催されたフリーペーパーを発行している学生団体の集まりだっただろうか。登壇していた女子学生が「私はこの冊子が大好きです!」と笑顔で紹介していたのが記憶に残っている。

 

そして、それから少し時間が経って、私の記憶が接続するのは店舗がオープンしてから初のトークイベントのゲストとして迎えた母娘の、特に娘さんの快活な姿だ。看板とかに自由かつ素敵なイラストを楽しげに描いてくれたり、メンバーそれぞれに向けてわざわざプレゼントをもってきてくれたのを鮮明に覚えている。

 

毎回「冊子自体の折り方」から、母娘で色々相談しながら考えて決めているらしいのですが。それも含めて、この冊子の派手ではなくても「心のなかで抱きしめながら会話する」。そんな他者から見ても、はっと気づかされる優しいメッセージが多くの方に届けば良いな。そんな事を思いながら、今も僕は機会を見つけては、この冊子の事を店舗に訪れてくれた方に向けて、その魅力を出来るだけ伝えようとしています。


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最終更新日 : 2018-12-31 17:52:06

「大阪銭湯MAP 北区」”銭湯は日常のオアシスです”

 

最近はあまり姿を見せなくなってしまっているけれど、店舗から数分の距離に住んでいる(らしい)発行者の彼が「今までフリーペーパーを制作したことなどなかったけれど」と店舗にて、全国の様々なフリーペーパーを読む中で「刺激を受けて手探りで制作した」この冊子の存在は、やはり今でも何とはなしに眺めては、私たちの活動を今でも静かに勇気づけてくれています。

 

冊子としてはイラストを(確か記憶が定かであれば)「友人にお願いしつつ」しかし添えられた一言一言のメッセージは自分自身で、ビートルズを例に出し”あるミュージシャンがビートルズを聞いたことない人に対してこう言いました。「これからビートルズの新曲を213曲聴けるなんて、君はなんて幸せ者なんだ」と”大阪市内、北区にある銭湯の魅力を銭湯を訪れたことのない人に対して「日常のオアシス」として紹介しているのですが、そのシンプルなメッセージが逆に発行者である彼自身の誠実さを雄弁に伝えてくれている気がするのです。

 

”おおーい。台風の予想だにしない被害で銭湯の廃業が加速する中、今こそ君の力がより求められてるぞ〜!”とか”最近、格闘家の角田信朗さんが来店した際に「趣味は銭湯巡りです」って言うから、君の冊子を紹介しといたぞ〜”とか。もしたまにあったら、また改めて顔を出してくれたら伝えるからな。


3
最終更新日 : 2018-12-31 17:50:44

「なんちゃって制服委員会」”お金はないけどオシャレはしたい”

 

最初に存在を初めて知ったのは、確かTwitterのタイムラインを何とはなしに眺めていた時だと思う。

 

指定された制服を着る事で、記号化した存在とされ、自分らしさや青春を奪われる事への静かなる抵抗として”好きな制服を市販の服でコーディネートして「なんちゃって制服」としてinstagramに写真をアップする。”

 

その活動を「多くの人に知ってもらう」目的の為に福島の女子高生たちがお金のない中で制作したフリーペーパーであるこの冊子の存在を知った直後に、社会人としての時間の方が学生時代より既に長い私がどうしても感じてしまったのは自身と重ねわせた遠い昔の記憶としての「懐かしさ」。でも当事者達にとっては「大きく切実な活動である」事も同時に理解でき「何かしら応援したい」と素直に思ったのです。

 

 

その気持ちは、コンタクトの末に本誌が店舗に送られてきた時に冊子と共に添えられた「直筆の手紙」で、確信に変わった気がしました。正直な話、冊子単体では「情報量が少なすぎて」単体だと何となく手にとった人だと、目的がよく伝わらないのではないか?とお節介にも思ってしまっていたのですが。その手紙には自分たちが「どれだけの想いでこのプロジェクトを始めたか」その気持ちがキラキラと文章全面に溢れていたからです。

 

「うん。わかった。荒削りでも君らはどんどん進め。君たちの事は僕が僕なりに機会を見つけて、ちゃんと伝えてみせる」今も当事者たちには伝える事もせず、ただ店舗に「こっそり」あなた達からいただいた手紙をちゃんと展示しています。それが何かしら「コール&レスポンス」静かに自然にちゃんと繋がれば良いなと思うのです。


4
最終更新日 : 2018-12-31 17:59:49

「YUMIHO」”前世の双子と出会って11年記念”

 

送られてきた時に???と強烈な印象を受けたのは”YUMIHOとは・・ユミとミホが結成したユニットである。2人はくだらないことが好きで「前世は双子である」”という謎の冊子説明文でした。

 

「え?前世が双子??何それ?」思わず2度見してしまった位に。

 

でも。誌面を広げると、四国の短大入学時に2人が出会ってから11年、そしてユニットYUMIHOを結成してからの10年の「自分たち2人だけの年表」ファミレスでの相互インタビュー、それを記念して実現する夢として、この冊子を出したとの事を知り。また”どんだけ自分たちが好きなんだ!なんて思われた方もいたのかもしれません。しかし、皆様にYUMIHOのことを知っていただきたかったのです!”なんて書かれていると、素直に仲良しな2人に凄いな!って思わず拍手を送りたくなったり。

 

”特に活動もしていない私たちですが(中略)せっかくなので記念に残しておこうと思ったのがこのZINEです”

 

 うん。良いと思います!拍手です!


5
最終更新日 : 2018-12-31 17:24:28


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