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しょうがないにゃ!

べにちゃんはちからのかぎりにご主人様をよびました。

 

『にゃおーん!』

 

家の電気がつきましたが、また気づきません。

 

中に入りたいな、、。

手をドアにかけると手が、スッと中に入っていきました。

 

あっそうだ、透明猫になったんだったな。

 

 

 


ご主人様をよびましたが、

テレビをつけて、じっとテレビを見ているだけ。

 

ジャンプしたり、ソファーをパシパシ叩きましたが、

動きません。

 

 

にゃおーん!にゃおーん!

 

 

シャー!

『あの黒猫をたすけて!!』

 

その時、テレビが消えて、カーテンがふんわり揺れました。

 

『おかしいなぁ、停電じゃあるまいし』


ふと、近くにあったべにちゃんの写真を目にやると、

つぎは不思議そうにこちらを見つめました。

 

 

ご主人様。

大好きだった、ご主人様。

 

べにちゃんは思い出すと、なんだか涙が出てきました。

 

 

ご主人様のあったかい手で、あの黒猫をたすけてやって!!


ご主人様はカーテンを開けると、

導かれるように外へ出ていきました。

 

 

外はいつの間にか雪になっていました。

 

降り始めた雪が、まだらもようになって、

黒猫にかかっていました。

 

まるで、べにちゃんがそこに横たわっているようでした。

 

『べにちゃん!!』

 

ご主人様は黒猫を見ると抱き上げていいました。

 

そして慌てた様子で、暖かい家に入っていきました。


 

 

べにちゃんは、もう目の前が

涙で見えなくなっていました。



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