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べにちゃんはぴょんと飛ぶと、

川から魚をとろうとおもいました。

 

 

 

 

死ぬ前は生魚は大嫌いでした。

でも死んでからは何でも興味が湧いていました。

 

これを焼くと、美味しい焼きサンマの出来上がりにゃ!

(正確には川魚)

 

あれ?おかしいな?

魚は手をすり抜けて取れません。

 

そうだっ、透明人間、、いや透明猫になっていたの忘れてた。

 

しょうがない、このままご主人様のところに行こう、、。

 

ご主人は、疲れはてた顔で

会社から家に帰るところでした。


べにちゃんは黒猫を先導して、

ご主人様の家を目指しました。

 

 

川沿いを落ちそうになりながら歩きました。

この橋の向こう側にゃ。

 

黒猫とべにちゃんは、やっとのことで、

ご主人様の家の前まで来ました。

 

ご主人様が鍵を開けている様子が見えました。

 

でも、黒猫はもう歩けないようでした。

『もうちょっとがんばって!』

 

黒猫は、フラフラで、

ついにバタッとたおれてしまいました。


しょうがないにゃ!

べにちゃんはちからのかぎりにご主人様をよびました。

 

『にゃおーん!』

 

家の電気がつきましたが、また気づきません。

 

中に入りたいな、、。

手をドアにかけると手が、スッと中に入っていきました。

 

あっそうだ、透明猫になったんだったな。

 

 

 


ご主人様をよびましたが、

テレビをつけて、じっとテレビを見ているだけ。

 

ジャンプしたり、ソファーをパシパシ叩きましたが、

動きません。

 

 

にゃおーん!にゃおーん!

 

 

シャー!

『あの黒猫をたすけて!!』

 

その時、テレビが消えて、カーテンがふんわり揺れました。

 

『おかしいなぁ、停電じゃあるまいし』


ふと、近くにあったべにちゃんの写真を目にやると、

つぎは不思議そうにこちらを見つめました。

 

 

ご主人様。

大好きだった、ご主人様。

 

べにちゃんは思い出すと、なんだか涙が出てきました。

 

 

ご主人様のあったかい手で、あの黒猫をたすけてやって!!



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