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藁の女

そうよ、わたくしは藁の女

わかりやすくお伝えすると

左心室のどこかで生活をしていて

唯一無二の自尊心に

手と足が生えているようなものね

 

わたくしはカラカラに乾いた

高級な藁で出来ているから

他の人から見れば

ほんの些細な

ちょぴっとのことで

頭や手足が焦げてしまうのよ

 

焦げたところは臭いから

黒くなる度に切り落としていったら

わたくしの身体は

どんどん小さくなって

 

「この部屋も随分広くなったわね」

 

わたしがずっと見つめている

あなたが愛でる可愛い人は

たぶんイチゴとミルクココアが好きで

ブラックコーヒーは飲まないんでしょう

 

わたくしから煙が立ち上ぼり

嫉妬の炎が身体をなめまわす

 

さようなら  さようなら

わたしが救われるためにも

どうか幸せになっておくんなまし

 

わたくしは燃え尽きる

 

わたしが世界に抵抗をする

原動力は跡形もなく消え失せてしまった

 

 

 

 

 

 


この本の内容は以上です。


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