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10匹

「私たち抜きで私たちのこと決めないで」

 中央にはやたらと声がでかい男。エプロン姿のおばちゃんもいれば、一人は男か女か分からない。四つ脚もいれば、三つ目もいる。

「死にたくなる世の中を変えたい」

 震えながら懸命に小声を吐く小僧。それを抱えあげる筋肉質の女。後ろを向いたままのつむじ禿、まだ現れていない奴もいるという。

「こんな人たちに負けるわけにはいかない」

 あんたは唾を飛ばしながら指をさす。こんな人たちと呼ばれた連中を掻き分けて、一人の少女が踏み出した。

「誰もがその事実も解決法も全て知っている」

 あんたは少女に歯ぎしり。少女は俺たちをまっすぐに見つめたまま。

「目覚めて変化する。やらなければならないのはこれだけだ」

 まだ現れていない10匹目とは誰なのか。俺でよければと手を挙げたい気持ちを臆病風が押さえ込む。

せめて自分の意志で一票を投じたい。


奥付


Puzzzle文集11


http://p.booklog.jp/book/124104


著者 : puzzzle
著者プロフィール:http://p.booklog.jp/users/puzzzle/profile


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