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宝石の味……純露

気品のあるスイートなキャンディと香り高い紅茶の味の、キャンディがペア—で入った、キャンディの傑作



「純露」という飴のパッケージ裏に書かれている商品説明です。



商品の良さを説明する言葉って、どこかのタイミングで「お口でシュワっと」みたいな描写か、一言でクスッとさせるようなユーモアのあるキャッチコピーか、になっていった気がします。商品をきちんと伝えたり、印象に残らせることを主目的としたものに。



でも純露は、そのどちらでもないです。なんだろう、昭和ロマンです。もう平成も終わるというこの時代にこのフレーズ。「宝石の味」と、いきなりぶっこんでくる。そのイメージを壊さないまま「気品のある」「ペアー(ペアじゃない! ペアー!)で入った」「傑作」と、まるで高級ジュエリーの紹介文ような言葉が続きます。でもそう言われると、あの黄金色で角ばった形やシンプルな甘みが、紅茶の香りが、ほんとうに「宝石の味」なのではと思えてきます。



てか宝石って味しないよね。でも何かわかるんすよね。この何かわかる、は短歌にも通じる所があると思います。それを感じながら純露を舐めるとき、我々はあの甘みとともに昭和ロマンという喩を味わっているのではないでしょうか。



すみませんでした。

(はだし)



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