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第七十五条の二―第七十五条の八

自衛隊法
>第五章 隊員
>第六節 予備自衛官等
>第二款 即応予備自衛官

(即応予備自衛官)
第七十五条の二

(部隊の指定)
第七十五条の三

(防衛招集、国民保護等招集、治安招集及び災害等招集)
第七十五条の四

(訓練招集)
第七十五条の五

(委任規定)
第七十五条の六

(勤続報奨金)
第七十五条の七

(準用)
第七十五条の八


第二款 即応予備自衛官

(即応予備自衛官)
第七十五条の二

  即応予備自衛官は、第七十五条の四第一項各号に規定する招集命令により招集された場合において同条第三項の規定により自衛官となつてあらかじめ指定された陸上自衛隊の部隊において勤務し、第七十五条の五第一項に規定する訓練招集命令により招集された場合において訓練に従事するものとする。

2 即応予備自衛官の員数は、八千七十五人とし、防衛省の職員の定員外とする。



(部隊の指定)
第七十五条の三

  防衛大臣又はその委任を受けた者は、即応予備自衛官に対し、次条第一項各号に規定する招集命令により招集された場合において同条第三項の規定により自衛官となつて勤務する陸上自衛隊の部隊を指定するものとする。



(防衛招集、国民保護等招集、治安招集及び災害等招集)
第七十五条の四

  防衛大臣は、次の各号に掲げる場合において、必要があると認めるときは、内閣総理大臣の承認を得て、即応予備自衛官に対し、当該各号に定める招集命令書による招集命令を発することができる。

 一 第七十六条第一項の規定による防衛出動命令が発せられた場合又は事態が緊迫し、同項の規定による防衛出動命令が発せられることが予測される場合

   防衛招集命令書による防衛招集命令

 二 第七十七条の四の規定により国民の保護のための措置又は緊急対処保護措置を実施するため部隊等を派遣する場合

   国民保護等招集命令書による国民保護等招集命令

 三 第七十八条第一項若しくは第八十一条第二項の規定による治安出動命令が発せられた場合又は事態が緊迫し、第七十八条第一項の規定による治安出動命令が発せられることが予測される場合

   治安招集命令書による治安招集命令

 四 第八十三条第二項の規定により部隊等を救援のため派遣する場合又は第八十三条の二若しくは第八十三条の三の規定により部隊等を支援のため派遣する場合

   災害等招集命令書による災害等招集命令

2 前項各号の招集命令を受けた即応予備自衛官は、指定の日時に、指定の場所に出頭して、招集に応じなければならない。

3 第一項各号の招集命令により招集された即応予備自衛官は、辞令を発せられることなく、招集に応じて出頭した日をもつて、現に指定されている階級の自衛官となつて現に指定されている陸上自衛隊の部隊において勤務するものとする。

  この場合において、当該自衛官の員数は、防衛省の職員の定員外とする。

4 防衛大臣は、第一項各号の規定による招集命令を受け、前項の規定により自衛官となつた者について、招集の必要がなくなつた場合には、速やかに、招集を解除しなければならない。

5 前項の規定又は第七項において準用する第七十条第五項の規定により招集を解除された自衛官は、次項の規定による招集命令を受けた場合又は第七項において準用する同条第九項に該当する場合を除き、辞令を発せられることなく、招集の解除の日の翌日をもつて即応予備自衛官となり、招集の解除の日の当該自衛官の階級を指定されたものとする。

6 防衛大臣は、第四項の規定により招集を解除する場合において、新たに第一項各号に掲げる場合に該当し、必要があると認めるときは、内閣総理大臣の承認を得て、当該自衛官に対し、当該各号に定める招集命令書による招集命令を発することができる。

  この場合において、当該招集命令を受けた自衛官は、同項各号の規定による招集命令を受け、第三項の規定により自衛官となつたものとする。

7 第七十条第四項、第五項及び第九項の規定は、第一項各号の規定による招集命令を受けた即応予備自衛官について準用する。

  この場合において、同条第四項中「前項本文」とあるのは「第七十五条の四第三項前段」と、同条第五項中「第一項各号」とあるのは「第七十五条の四第一項各号」と、同条第九項中「第六十八条第三項」とあるのは「第七十五条の八において準用する第六十八条第三項」と読み替えるものとする。



(訓練招集)
第七十五条の五

  防衛大臣は、所要の訓練を行うため、各回ごとに招集期間を定めて、即応予備自衛官に対し、訓練招集命令書によつて、訓練招集命令を発することができる。

2 前項の訓練招集命令を受けた即応予備自衛官は、指定の日時に、指定の場所に出頭して、訓練招集に応じなければならない。

3 第一項の招集期間は、一年を通じて、三十日を超えない範囲内で防衛省令で定める期間とする。

4 第七十一条第四項及び第五項の規定は、第一項の規定による訓練招集命令を受けた即応予備自衛官について準用する。

  この場合において、これらの規定中「第一項」とあるのは、「第七十五条の五第一項」と読み替えるものとする。



(委任規定)
第七十五条の六

  前二条に規定するもののほか、第七十五条の四第一項各号に規定する防衛招集命令書、国民保護等招集命令書、治安招集命令書及び災害等招集命令書並びに前条第一項に規定する訓練招集命令書に記載すべき事項、即応予備自衛官に対する防衛招集命令、国民保護等招集命令、治安招集命令及び災害等招集命令並びに訓練招集命令の手続その他即応予備自衛官の防衛招集、国民保護等招集、治安招集及び災害等招集並びに訓練招集に関し必要な事項は、政令で定める。



(勤続報奨金)
第七十五条の七

  防衛大臣又はその委任を受けた者は、即応予備自衛官(第七十五条の四第一項各号の規定による招集命令を受け、同条第三項の規定により自衛官となつている者を含む。)がその任用期間のうち防衛省令で定める期間以上在職し、かつ、良好な成績で勤務したときは、防衛省令で定めるところにより、その者に対し、勤続報奨金を支給することができる。



(準用)
第七十五条の八

  第六十七条第一項及び第三項、第六十八条から第六十九条の二まで並びに第七十三条から第七十五条までの規定は、即応予備自衛官について準用する。

  この場合において、第六十七条第三項中「前二項の規定により任用された」とあるのは「採用された」と、第六十八条第一項中「前条第一項又は第二項の規定により予備自衛官に任用された」とあるのは「即応予備自衛官に採用された」と、「任用の」とあるのは「採用の」と、同条第二項、第三項及び第四項中「第七十条第一項各号」とあるのは「第七十五条の四第一項各号」と、同条第二項中「予備自衛官に」とあるのは「即応予備自衛官に」と、第六十九条の二第一項中「予備の」とあるのは「即応予備の」と、同条第二項中「第七十一条」とあるのは「第七十五条の五」と、第七十三条の二中「第七十条第一項各号」とあるのは「第七十五条の四第一項各号」と、第七十四条第二項中「国民保護等招集若しくは災害招集」とあるのは「国民保護等招集、治安招集若しくは災害等招集」と、第七十五条第一項ただし書中「第七十一条第一項」とあるのは「第七十五条の五第一項」と、同条第二項中「第七十条第三項」とあるのは「第七十五条の四第三項」と読み替えるものとする。


20
最終更新日 : 2018-02-06 15:40:52

第七十五条の九―第七十五条の十三

自衛隊法
>第五章 隊員
>第六節 予備自衛官等
>第三款 予備自衛官補

(予備自衛官補)
第七十五条の九

(教育訓練の修了期限等)
第七十五条の十

(教育訓練招集)
第七十五条の十一

(委任規定)
第七十五条の十二

(準用)
第七十五条の十三


第三款 予備自衛官補


(予備自衛官補)
第七十五条の九

  予備自衛官補は、第七十五条の十一第一項に規定する教育訓練招集命令により招集された場合において、予備自衛官として必要な知識及び技能を修得させるための教育訓練を受けるものとする。

2 予備自衛官補の員数は、防衛省の職員の定員外とする。



(教育訓練の修了期限等)
第七十五条の十

  予備自衛官補は、採用の日から起算して三年を超えない範囲内で防衛大臣の定める期限までに、前条第一項に規定する教育訓練のすべてを修了するものとする。

  ただし、防衛大臣又はその委任を受けた者は、当該期限後一年以内に修了する見込みがあると認める予備自衛官補について、一年を超えない範囲内で当該期限を延長することができる。

2 予備自衛官補に採用された者の任用期間は、採用の日から前項の防衛大臣の定める期限の末日(同項ただし書の規定により当該期限が延長された場合にあつては、当該延長された期限の末日)又は前条第一項に規定する教育訓練のすべてを修了した日のいずれか早い日までとする。



(教育訓練招集)
第七十五条の十一

  防衛大臣は、所要の教育訓練を行うため、各回ごとに招集期間を定めて、予備自衛官補に対し、教育訓練招集命令書によつて、教育訓練招集命令を発することができる。

2 前項の教育訓練招集命令を受けた予備自衛官補は、指定の日時に、指定の場所に出頭して、教育訓練招集に応じなければならない。

3 第一項の招集期間は、一年を通じて五十日を超えないものとする。

4 第七十一条第四項及び第五項の規定は、第一項の規定による教育訓練招集命令を受けた予備自衛官補について準用する。

  この場合において、同条第四項中「第一項」とあるのは「第七十五条の十一第一項」と、「訓練招集命令」とあるのは「教育訓練招集命令」と、「訓練招集に」とあるのは「教育訓練招集に」と、同条第五項中「第一項の訓練招集命令」とあるのは「第七十五条の十一第一項の教育訓練招集命令」と、「訓練に従事する」とあるのは「教育訓練を受ける」と読み替えるものとする。



(委任規定)
第七十五条の十二

  前条に規定するもののほか、同条第一項に規定する教育訓練招集命令書に記載すべき事項、予備自衛官補に対する教育訓練招集命令の手続その他予備自衛官補の教育訓練招集に関し必要な事項は、政令で定める。



(準用)
第七十五条の十三

  第六十九条の二第二項及び第三項、第七十三条、第七十四条並びに第七十五条第一項の規定は、予備自衛官補について準用する。

  この場合において、第六十九条の二第二項中「第七十一条」とあるのは「第七十五条の十一」と、「訓練招集命令」とあるのは「教育訓練招集命令」と、「訓練に従事する」とあるのは「教育訓練を受ける」と、第七十四条第二項中「防衛招集、国民保護等招集若しくは災害招集又は訓練招集」とあるのは「教育訓練招集」と、第七十五条第一項ただし書中「第七十一条第一項」とあるのは「第七十五条の十一第一項」と、「訓練招集命令」とあるのは「教育訓練招集命令」と読み替えるものとする。


21
最終更新日 : 2018-02-06 15:42:03

第七十六条―第八十六条

自衛隊法
>第六章 自衛隊の行動

(防衛出動)
第七十六条

(防衛出動待機命令)
第七十七条

(防御施設構築の措置)
第七十七条の二

(防衛出動下令前の行動関連措置)
第七十七条の三

(国民保護等派遣)
第七十七条の四

(命令による治安出動)
第七十八条

(治安出動待機命令)
第七十九条

(治安出動下令前に行う情報収集)
第七十九条の二

(海上保安庁の統制)
第八十条

(要請による治安出動)
第八十一条

(自衛隊の施設等の警護出動)
第八十一条の二

(海上における警備行動)
第八十二条

(海賊対処行動)
第八十二条の二

(弾道ミサイル等に対する破壊措置)
第八十二条の三

(災害派遣)
第八十三条

(地震防災派遣)
第八十三条の二

(原子力災害派遣)
第八十三条の三

(領空侵犯に対する措置)
第八十四条

(機雷等の除去)
第八十四条の二

(在外邦人等の保護措置)
第八十四条の三

(在外邦人等の輸送)
第八十四条の四

(後方支援活動等)
第八十四条の五

(防衛大臣と国家公安委員会との相互の連絡)
第八十五条

(関係機関との連絡及び協力)
第八十六条


第六章 自衛隊の行動


(防衛出動)
第七十六条

  内閣総理大臣は、次に掲げる事態に際して、我が国を防衛するため必要があると認める場合には、自衛隊の全部又は一部の出動を命ずることができる。

  この場合においては、武力攻撃事態等及び存立危機事態における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に関する法律(平成十五年法律第七十九号)第九条の定めるところにより、国会の承認を得なければならない。

 一 我が国に対する外部からの武力攻撃が発生した事態又は我が国に対する外部からの武力攻撃が発生する明白な危険が切迫していると認められるに至つた事態

 二 我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある事態

2 内閣総理大臣は、出動の必要がなくなつたときは、直ちに、自衛隊の撤収を命じなければならない。



(防衛出動待機命令)
第七十七条

  防衛大臣は、事態が緊迫し、前条第一項の規定による防衛出動命令が発せられることが予測される場合において、これに対処するため必要があると認めるときは、内閣総理大臣の承認を得て、自衛隊の全部又は一部に対し出動待機命令を発することができる。



(防御施設構築の措置)
第七十七条の二

  防衛大臣は、事態が緊迫し、第七十六条第一項(第一号に係る部分に限る。以下この条において同じ。)の規定による防衛出動命令が発せられることが予測される場合において、同項の規定により出動を命ぜられた自衛隊の部隊を展開させることが見込まれ、かつ、防備をあらかじめ強化しておく必要があると認める地域(以下「展開予定地域」という。)があるときは、内閣総理大臣の承認を得た上、その範囲を定めて、自衛隊の部隊等に当該展開予定地域内において陣地その他の防御のための施設(以下「防御施設」という。)を構築する措置を命ずることができる。



(防衛出動下令前の行動関連措置)
第七十七条の三

  防衛大臣又はその委任を受けた者は、事態が緊迫し、第七十六条第一項の規定による防衛出動命令が発せられることが予測される場合において、武力攻撃事態等及び存立危機事態におけるアメリカ合衆国等の軍隊の行動に伴い我が国が実施する措置に関する法律(平成十六年法律第百十三号)の定めるところにより、行動関連措置としての物品の提供を実施することができる。

2 防衛大臣は、前項に規定する場合において、武力攻撃事態等及び存立危機事態におけるアメリカ合衆国等の軍隊の行動に伴い我が国が実施する措置に関する法律の定めるところにより、防衛省の機関及び部隊等に行動関連措置としての役務の提供を行わせることができる。



(国民保護等派遣)
第七十七条の四

  防衛大臣は、都道府県知事から武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律第十五条第一項の規定による要請を受けた場合において事態やむを得ないと認めるとき、又は事態対策本部長から同条第二項の規定による求めがあつたときは、内閣総理大臣の承認を得て、当該要請又は求めに係る国民の保護のための措置を実施するため、部隊等を派遣することができる。

2 防衛大臣は、都道府県知事から武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律第百八十三条において準用する同法第十五条第一項の規定による要請を受けた場合において事態やむを得ないと認めるとき、又は緊急対処事態対策本部長から同法第百八十三条において準用する同法第十五条第二項の規定による求めがあつたときは、内閣総理大臣の承認を得て、当該要請又は求めに係る緊急対処保護措置を実施するため、部隊等を派遣することができる。



(命令による治安出動)
第七十八条

  内閣総理大臣は、間接侵略その他の緊急事態に際して、一般の警察力をもつては、治安を維持することができないと認められる場合には、自衛隊の全部又は一部の出動を命ずることができる。

2 内閣総理大臣は、前項の規定による出動を命じた場合には、出動を命じた日から二十日以内に国会に付議して、その承認を求めなければならない。

  ただし、国会が閉会中の場合又は衆議院が解散されている場合には、その後最初に召集される国会において、すみやかに、その承認を求めなければならない。

3 内閣総理大臣は、前項の場合において不承認の議決があつたとき、又は出動の必要がなくなつたときは、すみやかに、自衛隊の撤収を命じなければならない。



(治安出動待機命令)
第七十九条

  防衛大臣は、事態が緊迫し、前条第一項の規定による治安出動命令が発せられることが予測される場合において、これに対処するため必要があると認めるときは、内閣総理大臣の承認を得て、自衛隊の全部又は一部に対し出動待機命令を発することができる。

2 前項の場合においては、防衛大臣は、国家公安委員会と緊密な連絡を保つものとする。



(治安出動下令前に行う情報収集)
第七十九条の二

  防衛大臣は、事態が緊迫し第七十八条第一項の規定による治安出動命令が発せられること及び小銃、機関銃(機関けん銃を含む。)、砲、化学兵器、生物兵器その他その殺傷力がこれらに類する武器を所持した者による不法行為が行われることが予測される場合において、当該事態の状況の把握に資する情報の収集を行うため特別の必要があると認めるときは、国家公安委員会と協議の上、内閣総理大臣の承認を得て、武器を携行する自衛隊の部隊に当該者が所在すると見込まれる場所及びその近傍において当該情報の収集を行うことを命ずることができる。



(海上保安庁の統制)
第八十条

  内閣総理大臣は、第七十六条第一項(第一号に係る部分に限る。)又は第七十八条第一項の規定による自衛隊の全部又は一部に対する出動命令があつた場合において、特別の必要があると認めるときは、海上保安庁の全部又は一部を防衛大臣の統制下に入れることができる。

2 内閣総理大臣は、前項の規定により海上保安庁の全部又は一部を防衛大臣の統制下に入れた場合には、政令で定めるところにより、防衛大臣にこれを指揮させるものとする。

3 内閣総理大臣は、第一項の規定による統制につき、その必要がなくなつたと認める場合には、すみやかに、これを解除しなければならない。



(要請による治安出動)
第八十一条

  都道府県知事は、治安維持上重大な事態につきやむを得ない必要があると認める場合には、当該都道府県の都道府県公安委員会と協議の上、内閣総理大臣に対し、部隊等の出動を要請することができる。

2 内閣総理大臣は、前項の要請があり、事態やむを得ないと認める場合には、部隊等の出動を命ずることができる。

3 都道府県知事は、事態が収まり、部隊等の出動の必要がなくなつたと認める場合には、内閣総理大臣に対し、すみやかに、部隊等の撤収を要請しなければならない。

4 内閣総理大臣は、前項の要請があつた場合又は部隊等の出動の必要がなくなつたと認める場合には、すみやかに、部隊等の撤収を命じなければならない。

5 都道府県知事は、第一項に規定する要請をした場合には、事態が収つた後、すみやかに、その旨を当該都道府県の議会に報告しなければならない。

6 第一項及び第三項に規定する要請の手続は、政令で定める。



(自衛隊の施設等の警護出動)
第八十一条の二

  内閣総理大臣は、本邦内にある次に掲げる施設又は施設及び区域において、政治上その他の主義主張に基づき、国家若しくは他人にこれを強要し、又は社会に不安若しくは恐怖を与える目的で多数の人を殺傷し、又は重要な施設その他の物を破壊する行為が行われるおそれがあり、かつ、その被害を防止するため特別の必要があると認める場合には、当該施設又は施設及び区域の警護のため部隊等の出動を命ずることができる。

 一 自衛隊の施設

 二 日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定第二条第一項の施設及び区域(同協定第二十五条の合同委員会において自衛隊の部隊等が警護を行うこととされたものに限る。)

2 内閣総理大臣は、前項の規定により部隊等の出動を命ずる場合には、あらかじめ、関係都道府県知事の意見を聴くとともに、防衛大臣と国家公安委員会との間で協議をさせた上で、警護を行うべき施設又は施設及び区域並びに期間を指定しなければならない。

3 内閣総理大臣は、前項の期間内であつても、部隊等の出動の必要がなくなつたと認める場合には、速やかに、部隊等の撤収を命じなければならない。



(海上における警備行動)
第八十二条

  防衛大臣は、海上における人命若しくは財産の保護又は治安の維持のため特別の必要がある場合には、内閣総理大臣の承認を得て、自衛隊の部隊に海上において必要な行動をとることを命ずることができる。



(海賊対処行動)
第八十二条の二

  防衛大臣は、海賊行為の処罰及び海賊行為への対処に関する法律(平成二十一年法律第五十五号)の定めるところにより、自衛隊の部隊による海賊対処行動を行わせることができる。



(弾道ミサイル等に対する破壊措置)
第八十二条の三

  防衛大臣は、弾道ミサイル等(弾道ミサイルその他その落下により人命又は財産に対する重大な被害が生じると認められる物体であつて航空機以外のものをいう。以下同じ。)が我が国に飛来するおそれがあり、その落下による我が国領域における人命又は財産に対する被害を防止するため必要があると認めるときは、内閣総理大臣の承認を得て、自衛隊の部隊に対し、我が国に向けて現に飛来する弾道ミサイル等を我が国領域又は公海(海洋法に関する国際連合条約に規定する排他的経済水域を含む。)の上空において破壊する措置をとるべき旨を命ずることができる。

2 防衛大臣は、前項に規定するおそれがなくなつたと認めるときは、内閣総理大臣の承認を得て、速やかに、同項の命令を解除しなければならない。

3 防衛大臣は、第一項の場合のほか、事態が急変し同項の内閣総理大臣の承認を得るいとまがなく我が国に向けて弾道ミサイル等が飛来する緊急の場合における我が国領域における人命又は財産に対する被害を防止するため、防衛大臣が作成し、内閣総理大臣の承認を受けた緊急対処要領に従い、あらかじめ、自衛隊の部隊に対し、同項の命令をすることができる。

  この場合において、防衛大臣は、その命令に係る措置をとるべき期間を定めるものとする。

4 前項の緊急対処要領の作成及び内閣総理大臣の承認に関し必要な事項は、政令で定める。

5 内閣総理大臣は、第一項又は第三項の規定による措置がとられたときは、その結果を、速やかに、国会に報告しなければならない。



(災害派遣)
第八十三条

  都道府県知事その他政令で定める者は、天災地変その他の災害に際して、人命又は財産の保護のため必要があると認める場合には、部隊等の派遣を防衛大臣又はその指定する者に要請することができる。

2 防衛大臣又はその指定する者は、前項の要請があり、事態やむを得ないと認める場合には、部隊等を救援のため派遣することができる。

  ただし、天災地変その他の災害に際し、その事態に照らし特に緊急を要し、前項の要請を待ついとまがないと認められるときは、同項の要請を待たないで、部隊等を派遣することができる。

3 庁舎、営舎その他の防衛省の施設又はこれらの近傍に火災その他の災害が発生した場合においては、部隊等の長は、部隊等を派遣することができる。

4 第一項の要請の手続は、政令で定める。

5 第一項から第三項までの規定は、武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律第二条第四項に規定する武力攻撃災害及び同法第百八十三条において準用する同法第十四条第一項に規定する緊急対処事態における災害については、適用しない。



(地震防災派遣)
第八十三条の二

  防衛大臣は、大規模地震対策特別措置法(昭和五十三年法律第七十三号)第十一条第一項に規定する地震災害警戒本部長から同法第十三条第二項の規定による要請があつた場合には、部隊等を支援のため派遣することができる。



(原子力災害派遣)
第八十三条の三

  防衛大臣は、原子力災害対策特別措置法(平成十一年法律第百五十六号)第十七条第一項に規定する原子力災害対策本部長から同法第二十条第四項の規定による要請があつた場合には、部隊等を支援のため派遣することができる。



(領空侵犯に対する措置)
第八十四条

  防衛大臣は、外国の航空機が国際法規又は航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)その他の法令の規定に違反してわが国の領域の上空に侵入したときは、自衛隊の部隊に対し、これを着陸させ、又はわが国の領域の上空から退去させるため必要な措置を講じさせることができる。



(機雷等の除去)
第八十四条の二

  海上自衛隊は、防衛大臣の命を受け、海上における機雷その他の爆発性の危険物の除去及びこれらの処理を行うものとする。



(在外邦人等の保護措置)
第八十四条の三

  防衛大臣は、外務大臣から外国における緊急事態に際して生命又は身体に危害が加えられるおそれがある邦人の警護、救出その他の当該邦人の生命又は身体の保護のための措置(輸送を含む。以下「保護措置」という。)を行うことの依頼があつた場合において、外務大臣と協議し、次の各号のいずれにも該当すると認めるときは、内閣総理大臣の承認を得て、部隊等に当該保護措置を行わせることができる。

 一 当該外国の領域の当該保護措置を行う場所において、当該外国の権限ある当局が現に公共の安全と秩序の維持に当たつており、かつ、戦闘行為(国際的な武力紛争の一環として行われる人を殺傷し又は物を破壊する行為をいう。第九十五条の二第一項において同じ。)が行われることがないと認められること。

 二 自衛隊が当該保護措置(武器の使用を含む。)を行うことについて、当該外国(国際連合の総会又は安全保障理事会の決議に従つて当該外国において施政を行う機関がある場合にあつては、当該機関)の同意があること。

 三 予想される危険に対応して当該保護措置をできる限り円滑かつ安全に行うための部隊等と第一号に規定する当該外国の権限ある当局との間の連携及び協力が確保されると見込まれること。

2 内閣総理大臣は、前項の規定による外務大臣と防衛大臣の協議の結果を踏まえて、同項各号のいずれにも該当すると認める場合に限り、同項の承認をするものとする。

3 防衛大臣は、第一項の規定により保護措置を行わせる場合において、外務大臣から同項の緊急事態に際して生命又は身体に危害が加えられるおそれがある外国人として保護することを依頼された者その他の当該保護措置と併せて保護を行うことが適当と認められる者(第九十四条の五第一項において「その他の保護対象者」という。)の生命又は身体の保護のための措置を部隊等に行わせることができる。



(在外邦人等の輸送)
第八十四条の四

  防衛大臣は、外務大臣から外国における災害、騒乱その他の緊急事態に際して生命又は身体の保護を要する邦人の輸送の依頼があつた場合において、当該輸送において予想される危険及びこれを避けるための方策について外務大臣と協議し、当該輸送を安全に実施することができると認めるときは、当該邦人の輸送を行うことができる。

  この場合において、防衛大臣は、外務大臣から当該緊急事態に際して生命若しくは身体の保護を要する外国人として同乗させることを依頼された者、当該外国との連絡調整その他の当該輸送の実施に伴い必要となる措置をとらせるため当該輸送の職務に従事する自衛官に同行させる必要があると認められる者又は当該邦人若しくは当該外国人の家族その他の関係者で当該邦人若しくは当該外国人に早期に面会させ、若しくは同行させることが適当であると認められる者を同乗させることができる。

2 前項の輸送は、第百条の五第二項の規定により保有する航空機により行うものとする。

  ただし、当該輸送に際して使用する空港施設の状況、当該輸送の対象となる邦人の数その他の事情によりこれによることが困難であると認められるときは、次に掲げる航空機又は船舶により行うことができる。

 一 輸送の用に主として供するための航空機(第百条の五第二項の規定により保有するものを除く。)

 二 前項の輸送に適する船舶

 三 前号に掲げる船舶に搭載された回転翼航空機で第一号に掲げる航空機以外のもの(当該船舶と陸地との間の輸送に用いる場合におけるものに限る。)

3 第一項の輸送は、前項に規定する航空機又は船舶のほか、特に必要があると認められるときは、当該輸送に適する車両(当該輸送のために借り受けて使用するものを含む。第九十四条の六において同じ。)により行うことができる。



(後方支援活動等)
第八十四条の五

  防衛大臣又はその委任を受けた者は、第三条第二項に規定する活動として、次の各号に掲げる法律の定めるところにより、それぞれ、当該各号に定める活動を実施することができる。

 一 重要影響事態に際して我が国の平和及び安全を確保するための措置に関する法律(平成十一年法律第六十号)

   後方支援活動としての物品の提供

 二 重要影響事態等に際して実施する船舶検査活動に関する法律(平成十二年法律第百四十五号) 

   後方支援活動又は協力支援活動としての物品の提供

 三 国際連合平和維持活動等に対する協力に関する法律(平成四年法律第七十九号)

   大規模な災害に対処するアメリカ合衆国、オーストラリア又は英国の軍隊に対する物品の提供

 四 国際平和共同対処事態に際して我が国が実施する諸外国の軍隊等に対する協力支援活動等に関する法律(平成二十七年法律第七十七号)

   協力支援活動としての物品の提供

2 防衛大臣は、第三条第二項に規定する活動として、次の各号に掲げる法律の定めるところにより、それぞれ、当該各号に定める活動を行わせることができる。

 一 重要影響事態に際して我が国の平和及び安全を確保するための措置に関する法律

   防衛省の機関又は部隊等による後方支援活動としての役務の提供及び部隊等による捜索救助活動

 二 重要影響事態等に際して実施する船舶検査活動に関する法律

   部隊等による船舶検査活動及びその実施に伴う後方支援活動又は協力支援活動としての役務の提供

 三 国際緊急援助隊の派遣に関する法律(昭和六十二年法律第九十三号)

   部隊等又は隊員による国際緊急援助活動及び当該活動を行う人員又は当該活動に必要な物資の輸送

 四 国際連合平和維持活動等に対する協力に関する法律

   部隊等による国際平和協力業務、委託に基づく輸送及び大規模な災害に対処するアメリカ合衆国、オーストラリア又は英国の軍隊に対する役務の提供

 五 国際平和共同対処事態に際して我が国が実施する諸外国の軍隊等に対する協力支援活動等に関する法律

   部隊等による協力支援活動としての役務の提供及び部隊等による捜索救助活動



(防衛大臣と国家公安委員会との相互の連絡)
第八十五条

  内閣総理大臣は、第七十八条第一項又は第八十一条第二項の規定による出動命令を発するに際しては、防衛大臣と国家公安委員会との相互の間に緊密な連絡を保たせるものとする。



(関係機関との連絡及び協力)
第八十六条

  第七十六条第一項、第七十七条の二、第七十七条の四、第七十八条第一項、第八十一条第二項、第八十一条の二第一項、第八十二条の三第一項若しくは第三項、第八十三条第二項、第八十三条の二又は第八十三条の三の規定により部隊等が行動する場合には、当該部隊等及び当該部隊等に関係のある都道府県知事、市町村長、警察消防機関その他の国又は地方公共団体の機関は、相互に緊密に連絡し、及び協力するものとする。


22
最終更新日 : 2018-03-13 16:53:47

第八十七条―第九十六条

自衛隊法
>第七章 自衛隊の権限

(武器の保有)
第八十七条

(防衛出動時の武力行使)
第八十八条

(治安出動時の権限)
第八十九条

第九十条

第九十一条

(警護出動時の権限)
第九十一条の二

(防衛出動時の公共の秩序の維持のための権限)
第九十二条

(防衛出動時の緊急通行)
第九十二条の二

(国民保護等派遣時の権限)
第九十二条の三

(展開予定地域内における武器の使用)
第九十二条の四

(治安出動下令前に行う情報収集の際の武器の使用)
第九十二条の五

(海上における警備行動時の権限)
第九十三条

(海賊対処行動時の権限)
第九十三条の二

(弾道ミサイル等に対する破壊措置のための武器の使用)
第九十三条の三

(災害派遣時等の権限)
第九十四条

第九十四条の二

第九十四条の三

第九十四条の四

(在外邦人等の保護措置の際の権限)
第九十四条の五

(在外邦人等の輸送の際の権限)
第九十四条の六

(後方支援活動等の際の権限)
第九十四条の七

(防衛出動時における海上輸送の規制のための権限)
第九十四条の八

(捕虜等の取扱いの権限)
第九十四条の九

(自衛隊の武器等の防護のための武器の使用)
第九十五条

(合衆国軍隊等の部隊の武器等の防護のための武器の使用)
第九十五条の二

(自衛隊の施設の警護のための武器の使用)
第九十五条の三

(部内の秩序維持に専従する者の権限)
第九十六条


第七章 自衛隊の権限


(武器の保有)
第八十七条

  自衛隊は、その任務の遂行に必要な武器を保有することができる。



(防衛出動時の武力行使)
第八十八条

  第七十六条第一項の規定により出動を命ぜられた自衛隊は、わが国を防衛するため、必要な武力を行使することができる。

2 前項の武力行使に際しては、国際の法規及び慣例によるべき場合にあつてはこれを遵守し、かつ、事態に応じ合理的に必要と判断される限度をこえてはならないものとする。



(治安出動時の権限)
第八十九条

  警察官職務執行法(昭和二十三年法律第百三十六号)の規定は、第七十八条第一項又は第八十一条第二項の規定により出動を命ぜられた自衛隊の自衛官の職務の執行について準用する。

  この場合において、同法第四条第二項中「公安委員会」とあるのは、「防衛大臣の指定する者」と読み替えるものとする。

2 前項において準用する警察官職務執行法第七条の規定により自衛官が武器を使用するには、刑法(明治四十年法律第四十五号)第三十六条又は第三十七条に該当する場合を除き、当該部隊指揮官の命令によらなければならない。



第九十条

  第七十八条第一項又は第八十一条第二項の規定により出動を命ぜられた自衛隊の自衛官は、前条の規定により武器を使用する場合のほか、次の各号の一に該当すると認める相当の理由があるときは、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度で武器を使用することができる。

 一 職務上警護する人、施設又は物件が暴行又は侵害を受け、又は受けようとする明白な危険があり、武器を使用するほか、他にこれを排除する適当な手段がない場合

 二 多衆集合して暴行若しくは脅迫をし、又は暴行若しくは脅迫をしようとする明白な危険があり、武器を使用するほか、他にこれを鎮圧し、又は防止する適当な手段がない場合

 三 前号に掲げる場合のほか、小銃、機関銃(機関けん銃を含む。)、砲、化学兵器、生物兵器その他その殺傷力がこれらに類する武器を所持し、又は所持していると疑うに足りる相当の理由のある者が暴行又は脅迫をし又はする高い蓋 然性があり、武器を使用するほか、他にこれを鎮圧し、又は防止する適当な手段がない場合

2 前条第二項の規定は、前項の場合について準用する。



第九十一条

  海上保安庁法(昭和二十三年法律第二十八号)第十六条、第十七条第一項及び第十八条の規定は、第七十八条第一項又は第八十一条第二項の規定により出動を命ぜられた海上自衛隊の三等海曹以上の自衛官の職務の執行について準用する。

2 海上保安庁法第二十条第二項の規定は、第七十八条第一項又は第八十一条第二項の規定により出動を命ぜられた海上自衛隊の自衛官の職務の執行について準用する。

  この場合において、同法第二十条第二項中「前項において準用する警察官職務執行法第七条」とあるのは「第八十九条第一項において準用する警察官職務執行法第七条及び前条第一項」と、「第十七条第一項」とあるのは「前項において準用する海上保安庁法第十七条第一項」と、「海上保安官又は海上保安官補の職務」とあるのは「第七十八条第一項又は第八十一条第二項の規定により出動を命ぜられた自衛隊の自衛官の職務」と、「海上保安庁長官」とあるのは「防衛大臣」と読み替えるものとする。

3 第八十九条第二項の規定は、前項において準用する海上保安庁法第二十条第二項の規定により海上自衛隊の自衛官が武器を使用する場合について準用する。



(警護出動時の権限)
第九十一条の二

  警察官職務執行法第二条、第四条並びに第六条第一項、第三項及び第四項の規定は、警察官がその場にいない場合に限り、第八十一条の二第一項の規定により出動を命ぜられた部隊等の自衛官の職務の執行について準用する。

  この場合において、同法第四条第二項中「公安委員会」とあるのは、「防衛大臣の指定する者」と読み替えるものとする。

2 警察官職務執行法第五条及び第七条の規定は、第八十一条の二第一項の規定により出動を命ぜられた部隊等の自衛官の職務の執行について準用する。

3 前項において準用する警察官職務執行法第七条の規定により武器を使用する場合のほか、第八十一条の二第一項の規定により出動を命ぜられた部隊等の自衛官は、職務上警護する施設が大規模な破壊に至るおそれのある侵害を受ける明白な危険があり、武器を使用するほか、他にこれを排除する適当な手段がないと認める相当の理由があるときは、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度で武器を使用することができる。

4 第一項及び第二項において準用する警察官職務執行法の規定による権限並びに前項の権限は、第八十一条の二第二項の規定により指定された施設又は施設及び区域の警護のためやむを得ない必要があるときは、その必要な限度において、当該施設又は施設及び区域の外部においても行使することができる。

5 第八十九条第二項の規定は、第二項において準用する警察官職務執行法第七条又は第三項の規定により自衛官が武器を使用する場合について準用する。



(防衛出動時の公共の秩序の維持のための権限)
第九十二条

  第七十六条第一項(第一号に係る部分に限る。以下この条において同じ。)の規定により出動を命ぜられた自衛隊は、第八十八条の規定により武力を行使するほか、必要に応じ、公共の秩序を維持するため行動することができる。

2 警察官職務執行法及び第九十条第一項の規定は、第七十六条第一項の規定により出動を命ぜられた自衛隊の自衛官が前項の規定により公共の秩序の維持のため行う職務の執行について、海上保安庁法第十六条、第十七条第一項及び第十八条の規定は、第七十六条第一項の規定により出動を命ぜられた海上自衛隊の三等海曹以上の自衛官が前項の規定により公共の秩序の維持のため行う職務の執行について、同法第二十条第二項の規定は、第七十六条第一項の規定により出動を命ぜられた海上自衛隊の自衛官が前項の規定により公共の秩序の維持のため行う職務の執行について準用する。

  この場合において、警察官職務執行法第四条第二項中「公安委員会」とあるのは「防衛大臣の指定する者」と、海上保安庁法第二十条第二項中「前項において準用する警察官職務執行法第七条」とあるのは「この項において準用する警察官職務執行法第七条及びこの法律第九十条第一項」と、「第十七条第一項」とあるのは「この項において準用する海上保安庁法第十七条第一項」と、「海上保安官又は海上保安官補の職務」とあるのは「第七十六条第一項(第一号に係る部分に限る。)の規定により出動を命ぜられた自衛隊の自衛官が公共の秩序の維持のため行う職務」と、「海上保安庁長官」とあるのは「防衛大臣」と読み替えるものとする。

3 第八十九条第二項の規定は、前項において準用する警察官職務執行法第七条又はこの法律第九十条第一項の規定により自衛官が武器を使用する場合及び前項において準用する海上保安庁法第二十条第二項の規定により海上自衛隊の自衛官が武器を使用する場合について準用する。

4 第七十六条第一項の規定により出動を命ぜられた自衛隊の自衛官のうち、第一項の規定により公共の秩序の維持のため行う職務に従事する者は、道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第百十四条の五及びこれに基づく命令の定めるところにより、同条に規定する措置をとることができる。



(防衛出動時の緊急通行)
第九十二条の二

  第七十六条第一項(第一号に係る部分に限る。)の規定により出動を命ぜられた自衛隊の自衛官は、当該自衛隊の行動に係る地域内を緊急に移動する場合において、通行に支障がある場所をう回するため必要があるときは、一般交通の用に供しない通路又は公共の用に供しない空地若しくは水面を通行することができる。

  この場合において、当該通行のために損害を受けた者から損失の補償の要求があるときは、政令で定めるところにより、その損失を補償するものとする。



(国民保護等派遣時の権限)
第九十二条の三

  警察官職務執行法第四条、第五条並びに第六条第一項、第三項及び第四項の規定は、警察官がその場にいない場合に限り、第七十七条の四の規定により派遣を命ぜられた部隊等の自衛官の職務の執行について準用する。

  この場合において、同法第四条第二項中「公安委員会」とあるのは、「防衛大臣の指定する者」と読み替えるものとする。

2 警察官職務執行法第七条の規定は、警察官又は海上保安官若しくは海上保安官補がその場にいない場合に限り、第七十七条の四の規定により派遣を命ぜられた部隊等の自衛官の職務の執行について準用する。

3 第八十九条第二項の規定は、前項において準用する警察官職務執行法第七条の規定により自衛官が武器を使用する場合について準用する。

4 海上保安庁法第十六条の規定は、第七十七条の四の規定により派遣を命ぜられた海上自衛隊の三等海曹以上の自衛官の職務の執行について、同法第十八条の規定は、海上保安官がその場にいない場合に限り、第七十七条の四の規定により派遣を命ぜられた海上自衛隊の三等海曹以上の自衛官の職務の執行について準用する。

5 第七十七条の四の規定により派遣を命ぜられた部隊等の自衛官は、第一項において準用する警察官職務執行法第五条若しくは第二項において準用する同法第七条に規定する措置をとつたとき、又は前項において準用する海上保安庁法第十八条に規定する措置をとつたときは、直ちに、その旨を警察官又は海上保安官に通知しなければならない。



(展開予定地域内における武器の使用)
第九十二条の四

  第七十七条の二の規定による措置の職務に従事する自衛官は、展開予定地域内において当該職務を行うに際し、自己又は自己と共に当該職務に従事する隊員の生命又は身体の防護のためやむを得ない必要があると認める相当の理由がある場合には、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度で武器を使用することができる。

  ただし、刑法第三十六条又は第三十七条に該当する場合のほか、人に危害を与えてはならない。



(治安出動下令前に行う情報収集の際の武器の使用)
第九十二条の五

  第七十九条の二の規定による情報収集の職務に従事する自衛官は、当該職務を行うに際し、自己又は自己と共に当該職務に従事する隊員の生命又は身体の防護のためやむを得ない必要があると認める相当の理由がある場合には、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度で武器を使用することができる。

  ただし、刑法第三十六条又は第三十七条に該当する場合のほか、人に危害を与えてはならない。



(海上における警備行動時の権限)
第九十三条

  警察官職務執行法第七条の規定は、第八十二条の規定により行動を命ぜられた自衛隊の自衛官の職務の執行について準用する。

2 海上保安庁法第十六条、第十七条第一項及び第十八条の規定は、第八十二条の規定により行動を命ぜられた海上自衛隊の三等海曹以上の自衛官の職務の執行について準用する。

3 海上保安庁法第二十条第二項の規定は、第八十二条の規定により行動を命ぜられた海上自衛隊の自衛官の職務の執行について準用する。

  この場合において、同法第二十条第二項中「前項」とあるのは「第一項」と、「第十七条第一項」とあるのは「前項において準用する海上保安庁法第十七条第一項」と、「海上保安官又は海上保安官補の職務」とあるのは「第八十二条の規定により行動を命ぜられた自衛隊の自衛官の職務」と、「海上保安庁長官」とあるのは「防衛大臣」と読み替えるものとする。

4 第八十九条第二項の規定は、第一項において準用する警察官職務執行法第七条の規定により自衛官が武器を使用する場合及び前項において準用する海上保安庁法第二十条第二項の規定により海上自衛隊の自衛官が武器を使用する場合について準用する。



(海賊対処行動時の権限)
第九十三条の二

  第八十二条の二に規定する海賊対処行動を命ぜられた自衛隊の自衛官は、海賊行為の処罰及び海賊行為への対処に関する法律の定めるところにより、同法の規定による権限を行使することができる。



(弾道ミサイル等に対する破壊措置のための武器の使用)
第九十三条の三

  第八十二条の三第一項又は第三項の規定により措置を命ぜられた自衛隊の部隊は、弾道ミサイル等の破壊のため必要な武器を使用することができる。



(災害派遣時等の権限)
第九十四条

  警察官職務執行法第四条並びに第六条第一項、第三項及び第四項の規定は、警察官がその場にいない場合に限り、第八十三条第二項、第八十三条の二又は第八十三条の三の規定により派遣を命ぜられた部隊等の自衛官の職務の執行について準用する。

  この場合において、同法第四条第二項中「公安委員会」とあるのは、「防衛大臣の指定する者」と読み替えるものとする。

2 海上保安庁法第十六条の規定は、第八十三条第二項、第八十三条の二又は第八十三条の三の規定により派遣を命ぜられた海上自衛隊の三等海曹以上の自衛官の職務の執行について準用する。



第九十四条の二

  次に掲げる自衛官は、武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律及びこれに基づく命令の定めるところにより、同法第二章第三節に規定する避難住民の誘導に関する措置、同法第四章第二節に規定する応急措置等及び同法第百五十五条に規定する交通の規制等に関する措置をとることができる。

 一 第七十六条第一項(第一号に係る部分に限る。)の規定により出動を命ぜられた自衛隊の自衛官のうち、第九十二条第一項の規定により公共の秩序の維持のため行う職務に従事する者

 二 第七十七条の四第一項の規定により派遣を命ぜられた部隊等の自衛官

 三 第七十八条第一項又は第八十一条第二項の規定により出動を命ぜられた自衛隊の自衛官(武力攻撃事態等及び存立危機事態における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に関する法律第九条第一項に規定する対処基本方針において、同条第二項第三号に定める事項として内閣総理大臣が当該出動を命ずる旨が記載されている場合の当該出動に係る自衛官に限る。)

2 次に掲げる自衛官は、武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律及びこれに基づく命令の定めるところにより、同法第八章に規定する緊急対処事態に対処するための措置をとることができる。

 一 第七十七条の四第二項の規定により派遣を命ぜられた部隊等の自衛官

 二 第七十八条第一項又は第八十一条第二項の規定により出動を命ぜられた自衛隊の自衛官(武力攻撃事態等及び存立危機事態における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に関する法律第二十二条第一項に規定する緊急対処事態において、武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律第百八十三条において準用する同法第十四条第一項に規定する武力攻撃に準ずる攻撃に対処するため当該出動を命ぜられた場合の当該出動に係る自衛官に限る。)



第九十四条の三

  第八十三条第二項の規定により派遣を命ぜられた部隊等の自衛官は、災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)及びこれに基づく命令の定めるところにより、同法第五章第四節に規定する応急措置をとることができる。

2 原子力災害対策特別措置法第十五条第二項の規定による原子力緊急事態宣言があつた時から同条第四項の規定による原子力緊急事態解除宣言があるまでの間における前項の規定の適用については、同項中「災害対策基本法」とあるのは、「原子力災害対策特別措置法第二十八条第二項の規定により読み替えて適用される災害対策基本法」とする。



第九十四条の四

  第八十三条の三の規定により派遣を命ぜられた部隊等の自衛官は、原子力災害対策特別措置法第二十八条第二項の規定により読み替えて適用される災害対策基本法及びこれに基づく命令の定めるところにより、同法第五章第四節に規定する応急措置をとることができる。



(在外邦人等の保護措置の際の権限)
第九十四条の五

  第八十四条の三第一項の規定により外国の領域において保護措置を行う職務に従事する自衛官は、同項第一号及び第二号のいずれにも該当する場合であつて、その職務を行うに際し、自己若しくは当該保護措置の対象である邦人若しくはその他の保護対象者の生命若しくは身体の防護又はその職務を妨害する行為の排除のためやむを得ない必要があると認める相当の理由があるときは、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度で武器を使用することができる。

  ただし、刑法第三十六条又は第三十七条に該当する場合のほか、人に危害を与えてはならない。

2 第八十九条第二項の規定は、前項の規定により自衛官が武器を使用する場合について準用する。

3 第一項に規定する自衛官は、第八十四条の三第一項第一号に該当しない場合であつても、その職務を行うに際し、自己若しくは自己と共に当該職務に従事する隊員又はその職務を行うに伴い自己の管理の下に入つた者の生命又は身体の防護のためやむを得ない必要があると認める相当の理由がある場合には、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度で武器を使用することができる。

  ただし、刑法第三十六条又は第三十七条に該当する場合のほか、人に危害を与えてはならない。



(在外邦人等の輸送の際の権限)
第九十四条の六

  第八十四条の四第一項の規定により外国の領域において同項の輸送の職務に従事する自衛官は、当該輸送に用いる航空機、船舶若しくは車両の所在する場所、輸送対象者(当該自衛官の管理の下に入つた当該輸送の対象である邦人又は同項後段の規定により同乗させる者をいう。以下この条において同じ。)を当該航空機、船舶若しくは車両まで誘導する経路、輸送対象者が当該航空機、船舶若しくは車両に乗り込むために待機している場所又は輸送経路の状況の確認その他の当該車両の所在する場所を離れて行う当該車両による輸送の実施に必要な業務が行われる場所においてその職務を行うに際し、自己若しくは自己と共に当該輸送の職務に従事する隊員又は輸送対象者その他その職務を行うに伴い自己の管理の下に入つた者の生命又は身体の防護のためやむを得ない必要があると認める相当の理由がある場合には、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度で武器を使用することができる。

  ただし、刑法第三十六条又は第三十七条に該当する場合のほか、人に危害を与えてはならない。



(後方支援活動等の際の権限)
第九十四条の七

  第三条第二項に規定する活動に従事する自衛官又はその実施を命ぜられた部隊等の自衛官であつて、次の各号に掲げるものは、それぞれ、当該各号に定める場合には、当該活動について定める法律の定めるところにより、武器を使用することができる。

 一 第八十四条の五第二項第一号に規定する後方支援活動としての役務の提供又は捜索救助活動の実施を命ぜられた部隊等の自衛官

   自己又は自己と共に現場に所在する他の隊員若しくは当該職務を行うに伴い自己の管理の下に入つた者若しくは自己と共にその宿営する宿営地(重要影響事態に際して我が国の平和及び安全を確保するための措置に関する法律第十一条第五項に規定する宿営地をいう。)に所在する者の生命又は身体を防護するためやむを得ない必要があると認める相当の理由がある場合

 二 第八十四条の五第二項第二号に規定する船舶検査活動の実施を命ぜられた部隊等の自衛官

   自己又は自己と共に現場に所在する他の隊員若しくは当該職務を行うに伴い自己の管理の下に入つた者の生命又は身体を防護するためやむを得ない必要があると認める相当の理由がある場合

 三 第八十四条の五第二項第四号に規定する国際平和協力業務に従事する自衛官(次号及び第五号に掲げるものを除く。)

   自己又は自己と共に現場に所在する他の隊員(第二条第五項に規定する隊員をいう。)、国際平和協力隊の隊員(国際連合平和維持活動等に対する協力に関する法律第十条に規定する協力隊の隊員をいう。)若しくは当該職務を行うに伴い自己の管理の下に入つた者若しくは自己と共にその宿営する宿営地(同法第二十五条第七項に規定する宿営地をいう。)に所在する者の生命又は身体を防護するためやむを得ない必要があると認める相当の理由がある場合

 四 第八十四条の五第二項第四号に規定する国際平和協力業務であつて国際連合平和維持活動等に対する協力に関する法律第三条第五号トに掲げるもの又はこれに類するものとして同号ナの政令で定めるものに従事する自衛官

   前号に定める場合又はその業務を行うに際し、自己若しくは他人の生命、身体若しくは財産を防護し、若しくはその業務を妨害する行為を排除するためやむを得ない必要があると認める相当の理由がある場合

 五 第八十四条の五第二項第四号に規定する国際平和協力業務であつて国際連合平和維持活動等に対する協力に関する法律第三条第五号ラに掲げるものに従事する自衛官

   第三号に定める場合又はその業務を行うに際し、自己若しくはその保護しようとする活動関係者(同条第五号ラに規定する活動関係者をいう。)の生命若しくは身体を防護するためやむを得ない必要があると認める相当の理由がある場合

 六 第八十四条の五第二項第五号に規定する協力支援活動としての役務の提供又は捜索救助活動の実施を命ぜられた部隊等の自衛官

   自己又は自己と共に現場に所在する他の隊員若しくは当該職務を行うに伴い自己の管理の下に入つた者若しくは自己と共にその宿営する宿営地(国際平和共同対処事態に際して我が国が実施する諸外国の軍隊等に対する協力支援活動等に関する法律第十一条第五項に規定する宿営地をいう。)に所在する者の生命又は身体を防護するためやむを得ない必要があると認める相当の理由がある場合



(防衛出動時における海上輸送の規制のための権限)
第九十四条の八

  第七十六条第一項の規定による出動を命ぜられた海上自衛隊の自衛官は、武力攻撃事態及び存立危機事態における外国軍用品等の海上輸送の規制に関する法律(平成十六年法律第百十六号)の定めるところにより、同法の規定による権限を行使することができる。



(捕虜等の取扱いの権限)
第九十四条の九

  自衛官は、武力攻撃事態及び存立危機事態における捕虜等の取扱いに関する法律の定めるところにより、同法の規定による権限を行使することができる。



(自衛隊の武器等の防護のための武器の使用)
第九十五条

  自衛官は、自衛隊の武器、弾薬、火薬、船舶、航空機、車両、有線電気通信設備、無線設備又は液体燃料(以下「武器等」という。)を職務上警護するに当たり、人又は武器等を防護するため必要であると認める相当の理由がある場合には、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度で武器を使用することができる。

  ただし、刑法第三十六条又は第三十七条に該当する場合のほか、人に危害を与えてはならない。



(合衆国軍隊等の部隊の武器等の防護のための武器の使用)
第九十五条の二

  自衛官は、アメリカ合衆国の軍隊その他の外国の軍隊その他これに類する組織(次項において「合衆国軍隊等」という。)の部隊であつて自衛隊と連携して我が国の防衛に資する活動(共同訓練を含み、現に戦闘行為が行われている現場で行われるものを除く。)に現に従事しているものの武器等を職務上警護するに当たり、人又は武器等を防護するため必要であると認める相当の理由がある場合には、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度で武器を使用することができる。

  ただし、刑法第三十六条又は第三十七条に該当する場合のほか、人に危害を与えてはならない。

2 前項の警護は、合衆国軍隊等から要請があつた場合であつて、防衛大臣が必要と認めるときに限り、自衛官が行うものとする。



(自衛隊の施設の警護のための武器の使用)
第九十五条の三

  自衛官は、本邦内にある自衛隊の施設であつて、自衛隊の武器等を保管し、収容し若しくは整備するための施設設備、営舎又は港湾若しくは飛行場に係る施設設備が所在するものを職務上警護するに当たり、当該職務を遂行するため又は自己若しくは他人を防護するため必要であると認める相当の理由がある場合には、当該施設内において、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度で武器を使用することができる。

  ただし、刑法第三十六条又は第三十七条に該当する場合のほか、人に危害を与えてはならない。



(部内の秩序維持に専従する者の権限)
第九十六条

  自衛官のうち、部内の秩序維持の職務に専従する者は、政令で定めるところにより、次の各号に掲げる犯罪については、政令で定めるものを除き、刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)の規定による司法警察職員として職務を行う。

 一 自衛官並びに統合幕僚監部、陸上幕僚監部、海上幕僚監部、航空幕僚監部及び部隊等に所属する自衛官以外の隊員並びに学生、訓練招集に応じている予備自衛官及び即応予備自衛官並びに教育訓練招集に応じている予備自衛官補(以下この号において「自衛官等」という。)の犯した犯罪又は職務に従事中の自衛官等に対する犯罪その他自衛官等の職務に関し自衛官等以外の者の犯した犯罪

 二 自衛隊の使用する船舶、庁舎、営舎その他の施設内における犯罪

 三 自衛隊の所有し、又は使用する施設又は物に対する犯罪

2 前項の規定により司法警察職員として職務を行う自衛官のうち、三等陸曹、三等海曹又は三等空曹以上の者は司法警察員とし、その他の者は司法巡査とする。

3 警察官職務執行法第七条の規定は、第一項の自衛官の職務の執行について準用する。


23
最終更新日 : 2018-02-06 15:52:19

第九十七条―第百五条

自衛隊法
>第八章 雑則

(都道府県等が処理する事務)
第九十七条

(学資金の貸与)
第九十八条

(償還金)
第九十九条

(土木工事等の受託)
第百条

(教育訓練の受託)
第百条の二

(運動競技会に対する協力)
第百条の三

(南極地域観測に対する協力)
第百条の四

(国賓等の輸送)
第百条の五

(合衆国軍隊に対する物品又は役務の提供)
第百条の六

(合衆国軍隊に対する物品又は役務の提供に伴う手続)
第百条の七

(オーストラリア軍隊に対する物品又は役務の提供)
第百条の八

(オーストラリア軍隊に対する物品又は役務の提供に伴う手続)
第百条の九

(英国軍隊に対する物品又は役務の提供)
第百条の十

(英国軍隊に対する物品又は役務の提供に伴う手続)
第百条の十一

(海上保安庁等との関係)
第百一条

(自衛艦旗等)
第百二条

(防衛出動時における物資の収用等)
第百三条

(展開予定地域内の土地の使用等)
第百三条の二

(電気通信設備の利用等)
第百四条

(訓練のための漁船の操業の制限又は禁止)
第百五条


第八章 雑則


(都道府県等が処理する事務)
第九十七条

  都道府県知事及び市町村長は、政令で定めるところにより、自衛官及び自衛官候補生の募集に関する事務の一部を行う。

2 防衛大臣は、警察庁及び都道府県警察に対し、自衛官及び自衛官候補生の募集に関する事務の一部について協力を求めることができる。

3 第一項の規定により都道府県知事及び市町村長の行う事務並びに前項の規定により都道府県警察の行う協力に要する経費は、国庫の負担とする。



(学資金の貸与)
第九十八条

  防衛大臣は、学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)に規定する大学(大学院を含む。)に在学する学生で、政令で定める学術を専攻し、修学後その専攻した学術を応用して自衛隊に勤務しようとする者に対し、選考により学資金を貸与することができる。

2 前項の貸与金の額は、政令で定める。

3 第一項の貸与金には、利息を附さない。

4 防衛大臣は、学資金の貸与を受けた者が次の各号の一に該当する場合には、政令で定めるところにより、その貸与金の全部又は一部の返還を免除することができる。

 一 修学後政令で定める年数以上継続して隊員であつたとき。

 二 修学後隊員であつた者が公務に因る災害のため心身に故障を生じ、第四十二条第二号の規定に該当して免職されたとき、又は同条第四号の規定に該当して免職されたとき。

 三 死亡又は心身障害により貸与金の返還ができなくなつたとき。

5 前四項に定めるもののほか、学資金の貸与及び返還に関し必要な事項は、政令で定める。



(償還金)
第九十九条

  防衛医科大学校卒業生は、当該教育訓練の修了の時以後初めて離職したときは、防衛省設置法第十六条第一項第一号の教育訓練を修了した者にあつてはその修了後九年以上の期間、同項第二号又は第三号の教育訓練を修了した者にあつてはその修了後六年以上の期間隊員として勤続していた場合を除き、それぞれ同項各号の教育訓練に要した職員給与費、研究費その他の経常的経費の当該教育訓練を受ける者一人当たりの額を超えない範囲内において、当該教育訓練の修了後の隊員としての勤続期間を考慮して政令で定める金額を国に償還しなければならない。

  ただし、次の各号のいずれかに該当する場合は、この限りでない。

 一 死亡により離職したとき。

 二 公務による災害のため心身に故障を生じ、第四十二条第二号の規定に該当して免職されたとき、又は同条第四号の規定に該当して免職されたとき。

2 前項の規定による償還義務は、本人の死亡により消滅する。

3 防衛大臣は、心身障害により第一項の規定による償還ができなくなつた者に対しては、政令で定めるところにより、その償還すべき金額の全部又は一部の償還を免除することができる。

4 前三項に定めるもののほか、第一項の規定による償還に関し必要な事項は、政令で定める。



(土木工事等の受託)
第百条

  防衛大臣は、自衛隊の訓練の目的に適合する場合には、国、地方公共団体その他政令で定めるものの土木工事、通信工事その他政令で定める事業の施行の委託を受け、及びこれを実施することができる。

2 前項の事業の受託に関し必要な事項は、政令で定める。



(教育訓練の受託)
第百条の二

  防衛大臣は、防衛省本省の防衛大学校、防衛医科大学校その他の文教研修施設、情報本部、防衛監察本部若しくは地方防衛局若しくは防衛装備庁において隊員以外の者について教育訓練を実施することの委託を受けた場合において相当と認めるとき、防衛省設置法第二十六条に規定する機関若しくは自衛隊の学校において外国人について教育訓練を実施することの委託を受けた場合において相当と認めるとき、又は政令で定める技術者の教育訓練を実施することの委託を受けた場合において他に教育訓練の施設がないと認めるときは、自衛隊の任務遂行に支障を生じない限度において、当該委託を受け、及びこれを実施することができる。

  この場合における当該隊員以外の者の処遇については、教育訓練に必要な限度において、隊員に準じて政令で定める。

2 防衛大臣は、前項の場合においては、政令で定めるところにより、授業料を徴収することができる。

3 防衛大臣は、第一項の規定により教育訓練を受ける外国人に対し、その委託者が開発途上にある海外の地域の政府である場合において、特に必要があると認めるときは、同項後段の規定にかかわらず、政令で定めるところにより、当該教育訓練の履修を支援するための給付金を支給することができる。

4 隊員以外の者に対する教育訓練の委託の手続は、政令で定める。



(運動競技会に対する協力)
第百条の三

  防衛大臣は、関係機関から依頼があつた場合には、自衛隊の任務遂行に支障を生じない限度において、国際的若しくは全国的規模又はこれらに準ずる規模で開催される政令で定める運動競技会の運営につき、政令で定めるところにより、役務の提供その他必要な協力を行なうことができる。



(南極地域観測に対する協力)
第百条の四

  自衛隊は、防衛大臣の命を受け、国が行なう南極地域における科学的調査について、政令で定める輸送その他の協力を行なう。



(国賓等の輸送)
第百条の五

  防衛大臣は、国の機関から依頼があつた場合には、自衛隊の任務遂行に支障を生じない限度において、航空機による国賓、内閣総理大臣その他政令で定める者(次項において「国賓等」という。)の輸送を行うことができる。

2 自衛隊は、国賓等の輸送の用に主として供するための航空機を保有することができる。



(合衆国軍隊に対する物品又は役務の提供)
第百条の六

  防衛大臣又はその委任を受けた者は、次に掲げる合衆国軍隊(アメリカ合衆国の軍隊をいう。以下この条及び次条において同じ。)から要請があつた場合には、自衛隊の任務遂行に支障を生じない限度において、当該合衆国軍隊に対し、自衛隊に属する物品の提供を実施することができる。

 一 自衛隊及び合衆国軍隊の双方の参加を得て行われる訓練に参加する合衆国軍隊(重要影響事態に際して我が国の平和及び安全を確保するための措置に関する法律第三条第一項第一号に規定する合衆国軍隊等に該当する合衆国軍隊、武力攻撃事態等及び存立危機事態におけるアメリカ合衆国等の軍隊の行動に伴い我が国が実施する措置に関する法律第二条第六号に規定する特定合衆国軍隊、同条第七号に規定する外国軍隊に該当する合衆国軍隊及び国際平和共同対処事態に際して我が国が実施する諸外国の軍隊等に対する協力支援活動等に関する法律第三条第一項第一号に規定する諸外国の軍隊等に該当する合衆国軍隊を除く。次号から第四号まで及び第六号から第十一号までにおいて同じ。)

 二 部隊等が第八十一条の二第一項第二号に掲げる施設及び区域に係る同項の警護を行う場合において、当該部隊等と共に当該施設及び区域内に所在して当該施設及び区域の警護を行う合衆国軍隊

 三 自衛隊の部隊が第八十二条の二に規定する海賊対処行動を行う場合において、当該部隊と共に現場に所在して当該海賊対処行動と同種の活動を行う合衆国軍隊

 四 自衛隊の部隊が第八十二条の三第一項又は第三項の規定により弾道ミサイル等を破壊する措置をとるため必要な行動をとる場合において、当該部隊と共に現場に所在して当該行動と同種の活動を行う合衆国軍隊

 五 天災地変その他の災害に際して、政府の要請に基づき災害応急対策のための活動を行う合衆国軍隊であつて、第八十三条第二項又は第八十三条の三の規定により派遣された部隊等と共に現場に所在するもの

 六 自衛隊の部隊が第八十四条の二に規定する機雷その他の爆発性の危険物の除去及びこれらの処理を行う場合において、当該部隊と共に現場に所在してこれらの活動と同種の活動を行う合衆国軍隊

 七 部隊等が第八十四条の三第一項に規定する外国における緊急事態に際して同項の保護措置を行う場合又は第八十四条の四第一項に規定する外国における緊急事態に際して同項の邦人の輸送を行う場合において、当該部隊等と共に現場に所在して当該保護措置又は当該輸送と同種の活動を行う合衆国軍隊

 八 部隊等が第八十四条の五第二項第三号に規定する国際緊急援助活動又は当該活動を行う人員若しくは当該活動に必要な物資の輸送を行う場合において、同一の災害に対処するために当該部隊等と共に現場に所在してこれらの活動と同種の活動を行う合衆国軍隊

 九 自衛隊の部隊が船舶又は航空機により外国の軍隊の動向に関する情報その他の我が国の防衛に資する情報の収集のための活動を行う場合において、当該部隊と共に現場に所在して当該活動と同種の活動を行う合衆国軍隊

 十 前各号に掲げるもののほか、訓練、連絡調整その他の日常的な活動のため、航空機、船舶又は車両により本邦内にある自衛隊の施設に到着して一時的に滞在する合衆国軍隊

 十一 第一号から第九号までに掲げるもののほか、訓練、連絡調整その他の日常的な活動のため、航空機、船舶又は車両により合衆国軍隊の施設に到着して一時的に滞在する部隊等と共に現場に所在し、訓練、連絡調整その他の日常的な活動を行う合衆国軍隊

2 防衛大臣は、前項各号に掲げる合衆国軍隊から要請があつた場合には、自衛隊の任務遂行に支障を生じない限度において、防衛省の機関又は部隊等に、当該合衆国軍隊に対する役務の提供を行わせることができる。

3 前二項の規定による自衛隊に属する物品の提供及び防衛省の機関又は部隊等による役務の提供として行う業務は、次の各号に掲げる合衆国軍隊の区分に応じ、当該各号に定めるものとする。

 一 第一項第一号、第十号及び第十一号に掲げる合衆国軍隊

   補給、輸送、修理若しくは整備、医療、通信、空港若しくは港湾に関する業務、基地に関する業務、宿泊、保管、施設の利用又は訓練に関する業務(これらの業務にそれぞれ附帯する業務を含む。)

 二 第一項第二号から第九号までに掲げる合衆国軍隊

   補給、輸送、修理若しくは整備、医療、通信、空港若しくは港湾に関する業務、基地に関する業務、宿泊、保管又は施設の利用(これらの業務にそれぞれ附帯する業務を含む。)

4 第一項に規定する物品の提供には、武器の提供は含まないものとする。



(合衆国軍隊に対する物品又は役務の提供に伴う手続)
第百条の七

  この法律又は他の法律の規定により、合衆国軍隊に対し、防衛大臣又はその委任を受けた者が自衛隊に属する物品の提供を実施する場合及び防衛省の機関又は部隊等が役務の提供を実施する場合における決済その他の手続については、法律に別段の定めがある場合を除き、日本国の自衛隊とアメリカ合衆国軍隊との間における後方支援、物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定の定めるところによる。



(オーストラリア軍隊に対する物品又は役務の提供)
第百条の八

  防衛大臣又はその委任を受けた者は、次に掲げるオーストラリア軍隊(オーストラリアの軍隊をいう。以下この条及び次条において同じ。)から要請があつた場合には、自衛隊の任務遂行に支障を生じない限度において、当該オーストラリア軍隊に対し、自衛隊に属する物品の提供を実施することができる。

 一 自衛隊及びオーストラリア軍隊の双方の参加を得て行われる訓練に参加するオーストラリア軍隊(重要影響事態に際して我が国の平和及び安全を確保するための措置に関する法律第三条第一項第一号に規定する合衆国軍隊等に該当するオーストラリア軍隊、武力攻撃事態等及び存立危機事態におけるアメリカ合衆国等の軍隊の行動に伴い我が国が実施する措置に関する法律第二条第七号に規定する外国軍隊に該当するオーストラリア軍隊及び国際平和共同対処事態に際して我が国が実施する諸外国の軍隊等に対する協力支援活動等に関する法律第三条第一項第一号に規定する諸外国の軍隊等に該当するオーストラリア軍隊を除く。次号及び第四号から第九号までにおいて同じ。)

 二 自衛隊の部隊が第八十二条の二に規定する海賊対処行動を行う場合において、当該部隊と共に現場に所在して当該海賊対処行動と同種の活動を行うオーストラリア軍隊

 三 天災地変その他の災害に際して、政府の要請に基づき災害応急対策のための活動を行うオーストラリア軍隊であつて、第八十三条第二項又は第八十三条の三の規定により派遣された部隊等と共に現場に所在するもの

 四 自衛隊の部隊が第八十四条の二に規定する機雷その他の爆発性の危険物の除去及びこれらの処理を行う場合において、当該部隊と共に現場に所在してこれらの活動と同種の活動を行うオーストラリア軍隊

 五 部隊等が第八十四条の三第一項に規定する外国における緊急事態に際して同項の保護措置を行う場合又は第八十四条の四第一項に規定する外国における緊急事態に際して同項の邦人の輸送を行う場合において、当該部隊等と共に現場に所在して当該保護措置又は当該輸送と同種の活動を行うオーストラリア軍隊

 六 部隊等が第八十四条の五第二項第三号に規定する国際緊急援助活動又は当該活動を行う人員若しくは当該活動に必要な物資の輸送を行う場合において、同一の災害に対処するために当該部隊等と共に現場に所在してこれらの活動と同種の活動を行うオーストラリア軍隊

 七 自衛隊の部隊が船舶又は航空機により外国の軍隊の動向に関する情報その他の我が国の防衛に資する情報の収集のための活動を行う場合において、当該部隊と共に現場に所在して当該活動と同種の活動を行うオーストラリア軍隊

 八 連絡調整その他の日常的な活動(訓練を除く。次号において同じ。)のため、航空機、船舶又は車両により本邦内にある自衛隊の施設に到着して一時的に滞在するオーストラリア軍隊

 九 連絡調整その他の日常的な活動のため、航空機、船舶又は車両によりオーストラリア内にあるオーストラリア軍隊の施設に到着して一時的に滞在する部隊等と共に現場に所在し、連絡調整その他の日常的な活動を行うオーストラリア軍隊

2 防衛大臣は、前項各号に掲げるオーストラリア軍隊から要請があつた場合には、自衛隊の任務遂行に支障を生じない限度において、防衛省の機関又は部隊等に、当該オーストラリア軍隊に対する役務の提供を行わせることができる。

3 前二項の規定による自衛隊に属する物品の提供及び防衛省の機関又は部隊等による役務の提供として行う業務は、次の各号に掲げるオーストラリア軍隊の区分に応じ、当該各号に定めるものとする。

 一 第一項第一号に掲げるオーストラリア軍隊

   補給、輸送、修理若しくは整備、医療、通信、空港若しくは港湾に関する業務、基地に関する業務、宿泊、保管、施設の利用又は訓練に関する業務(これらの業務にそれぞれ附帯する業務を含む。)

 二 第一項第二号から第九号までに掲げるオーストラリア軍隊

   補給、輸送、修理若しくは整備、医療、通信、空港若しくは港湾に関する業務、基地に関する業務、宿泊、保管又は施設の利用(これらの業務にそれぞれ附帯する業務を含む。)

4 第一項に規定する物品の提供には、武器の提供は含まないものとする。



(オーストラリア軍隊に対する物品又は役務の提供に伴う手続)
第百条の九

  この法律又は他の法律の規定により、オーストラリア軍隊に対し、防衛大臣又はその委任を受けた者が自衛隊に属する物品の提供を実施する場合及び防衛省の機関又は部隊等が役務の提供を実施する場合における決済その他の手続については、法律に別段の定めがある場合を除き、日本国の自衛隊とオーストラリア国防軍との間における物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とオーストラリア政府との間の協定の定めるところによる。



(英国軍隊に対する物品又は役務の提供)
第百条の十

  防衛大臣又はその委任を受けた者は、次に掲げる英国軍隊(英国の軍隊をいう。以下この条及び次条において同じ。)から要請があつた場合には、自衛隊の任務遂行に支障を生じない限度において、当該英国軍隊に対し、自衛隊に属する物品の提供を実施することができる。

 一 自衛隊及び英国軍隊の双方の参加を得て行われる訓練に参加する英国軍隊(重要影響事態に際して我が国の平和及び安全を確保するための措置に関する法律第三条第一項第一号に規定する合衆国軍隊等に該当する英国軍隊、武力攻撃事態等及び存立危機事態におけるアメリカ合衆国等の軍隊の行動に伴い我が国が実施する措置に関する法律第二条第七号に規定する外国軍隊に該当する英国軍隊及び国際平和共同対処事態に際して我が国が実施する諸外国の軍隊等に対する協力支援活動等に関する法律第三条第一項第一号に規定する諸外国の軍隊等に該当する英国軍隊を除く。次号及び第四号から第九号までにおいて同じ。)

 二 自衛隊の部隊が第八十二条の二に規定する海賊対処行動を行う場合において、当該部隊と共に現場に所在して当該海賊対処行動と同種の活動を行う英国軍隊

 三 天災地変その他の災害に際して、政府の要請に基づき災害応急対策のための活動を行う英国軍隊であつて、第八十三条第二項又は第八十三条の三の規定により派遣された部隊等と共に現場に所在するもの

 四 自衛隊の部隊が第八十四条の二に規定する機雷その他の爆発性の危険物の除去及びこれらの処理を行う場合において、当該部隊と共に現場に所在してこれらの活動と同種の活動を行う英国軍隊

 五 部隊等が第八十四条の三第一項に規定する外国における緊急事態に際して同項の保護措置を行う場合又は第八十四条の四第一項に規定する外国における緊急事態に際して同項の邦人の輸送を行う場合において、当該部隊等と共に現場に所在して当該保護措置又は当該輸送と同種の活動を行う英国軍隊

 六 部隊等が第八十四条の五第二項第三号に規定する国際緊急援助活動又は当該活動を行う人員若しくは当該活動に必要な物資の輸送を行う場合において、同一の災害に対処するために当該部隊等と共に現場に所在してこれらの活動と同種の活動を行う英国軍隊

 七 自衛隊の部隊が船舶又は航空機により外国の軍隊の動向に関する情報その他の我が国の防衛に資する情報の収集のための活動を行う場合において、当該部隊と共に現場に所在して当該活動と同種の活動を行う英国軍隊

 八 連絡調整その他の日常的な活動(訓練を除く。次号において同じ。)のため、航空機、船舶又は車両により本邦内にある自衛隊の施設に到着して一時的に滞在する英国軍隊

 九 連絡調整その他の日常的な活動のため、航空機、船舶又は車両により英国内にある英国軍隊の施設に到着して一時的に滞在する部隊等と共に現場に所在し、連絡調整その他の日常的な活動を行う英国軍隊

2 防衛大臣は、前項各号に掲げる英国軍隊から要請があつた場合には、自衛隊の任務遂行に支障を生じない限度において、防衛省の機関又は部隊等に、当該英国軍隊に対する役務の提供を行わせることができる。

3 前二項の規定による自衛隊に属する物品の提供及び防衛省の機関又は部隊等による役務の提供として行う業務は、次の各号に掲げる英国軍隊の区分に応じ、当該各号に定めるものとする。

 一 第一項第一号に掲げる英国軍隊

   補給、輸送、修理若しくは整備、医療、通信、空港若しくは港湾に関する業務、基地に関する業務、宿泊、保管、施設の利用又は訓練に関する業務(これらの業務にそれぞれ附帯する業務を含む。)

 二 第一項第二号から第九号までに掲げる英国軍隊

   補給、輸送、修理若しくは整備、医療、通信、空港若しくは港湾に関する業務、基地に関する業務、宿泊、保管又は施設の利用(これらの業務にそれぞれ附帯する業務を含む。)

4 第一項に規定する物品の提供には、武器の提供は含まないものとする。



(英国軍隊に対する物品又は役務の提供に伴う手続)
第百条の十一

  この法律又は他の法律の規定により、英国軍隊に対し、防衛大臣又はその委任を受けた者が自衛隊に属する物品の提供を実施する場合及び防衛省の機関又は部隊等が役務の提供を実施する場合における決済その他の手続については、法律に別段の定めがある場合を除き、日本国の自衛隊とグレートブリテン及び北アイルランド連合王国の軍隊との間における物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とグレートブリテン及び北アイルランド連合王国政府との間の協定の定めるところによる。



(海上保安庁等との関係)
第百一条

  自衛隊と海上保安庁、地方航空局、航空交通管制部、気象官署、国土地理院、旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律(昭和六十一年法律第八十八号)第一条第三項に規定する会社、東日本電信電話株式会社及び西日本電信電話株式会社(以下この条において「海上保安庁等」という。)は、相互に常に緊密な連絡を保たなければならない。

2 防衛大臣は、自衛隊の任務遂行上特に必要があると認める場合には、海上保安庁等に対し協力を求めることができる。

  この場合においては、海上保安庁等は、特別の事情のない限り、これに応じなければならない。



(自衛艦旗等)
第百二条

  自衛艦その他の自衛隊の使用する船舶は、防衛大臣の定めるところにより、国旗及び第四条第一項の規定により交付された自衛艦旗その他の旗を掲げなければならない。

2 自衛隊の使用する航空機は、自衛隊の航空機であることを明らかに識別することができるような標識を付さなければならない。

3 自衛艦その他の自衛隊の使用する船舶又は自衛隊の使用する航空機以外の船舶又は航空機は、第一項に規定する旗若しくは前項に規定する標識又はこれらにまぎらわしい旗若しくは標識を掲げ、又は付してはならない。

4 自衛艦その他の自衛隊の使用する船舶の掲げる第四条第一項の規定により交付された自衛艦旗以外の旗及び自衛隊の使用する航空機の付する標識の制式は、防衛大臣が定め、官報で告示する。



(防衛出動時における物資の収用等)
第百三条

  第七十六条第一項(第一号に係る部分に限る。以下この条において同じ。)の規定により自衛隊が出動を命ぜられ、当該自衛隊の行動に係る地域において自衛隊の任務遂行上必要があると認められる場合には、都道府県知事は、防衛大臣又は政令で定める者の要請に基づき、病院、診療所その他政令で定める施設(以下この条において「施設」という。)を管理し、土地、家屋若しくは物資(以下この条において「土地等」という。)を使用し、物資の生産、集荷、販売、配給、保管若しくは輸送を業とする者に対してその取り扱う物資の保管を命じ、又はこれらの物資を収用することができる。

  ただし、事態に照らし緊急を要すると認めるときは、防衛大臣又は政令で定める者は、都道府県知事に通知した上で、自らこれらの権限を行うことができる。

2 第七十六条第一項の規定により自衛隊が出動を命ぜられた場合においては、当該自衛隊の行動に係る地域以外の地域においても、都道府県知事は、防衛大臣又は政令で定める者の要請に基づき、自衛隊の任務遂行上特に必要があると認めるときは、防衛大臣が告示して定めた地域内に限り、施設の管理、土地等の使用若しくは物資の収用を行い、又は取扱物資の保管命令を発し、また、当該地域内にある医療、土木建築工事又は輸送を業とする者に対して、当該地域内においてこれらの者が現に従事している医療、土木建築工事又は輸送の業務と同種の業務で防衛大臣又は政令で定める者が指定したものに従事することを命ずることができる。

3 前二項の規定により土地を使用する場合において、当該土地の上にある立木その他土地に定着する物件(家屋を除く。以下「立木等」という。)が自衛隊の任務遂行の妨げとなると認められるときは、都道府県知事(第一項ただし書の場合にあつては、同項ただし書の防衛大臣又は政令で定める者。次項、第七項、第十三項及び第十四項において同じ。)は、第一項の規定の例により、当該立木等を移転することができる。

  この場合において、事態に照らし移転が著しく困難であると認めるときは、同項の規定の例により、当該立木等を処分することができる。

4 第一項の規定により家屋を使用する場合において、自衛隊の任務遂行上やむを得ない必要があると認められるときは、都道府県知事は、同項の規定の例により、その必要な限度において、当該家屋の形状を変更することができる。

5 第二項に規定する医療、土木建築工事又は輸送に従事する者の範囲は、政令で定める。

6 第一項本文又は第二項の規定による処分の対象となる施設、土地等又は物資を第七十六条第一項の規定により出動を命ぜられた自衛隊の用に供するため必要な事項は、都道府県知事と当該処分を要請した者とが協議して定める。

7 第一項から第四項までの規定による処分を行う場合には、都道府県知事は、政令で定めるところにより公用令書を交付して行わなければならない。

  ただし、土地の使用に際して公用令書を交付すべき相手方の所在が知れない場合その他の政令で定める場合にあつては、政令で定めるところにより事後に交付すれば足りる。

8 前項の公用令書には、次に掲げる事項を記載しなければならない。

 一 公用令書の交付を受ける者の氏名(法人にあつては、名称)及び住所

 二 当該処分の根拠となつたこの法律の規定

 三 次に掲げる処分の区分に応じ、それぞれ次に定める事項

  イ 施設の管理

    管理する施設の所在する場所及び管理する期間

  ロ 土地又は家屋の使用

    使用する土地又は家屋の所在する場所及び使用する期間

  ハ 物資の使用

    使用する物資の種類、数量、所在する場所及び使用する期間

  ニ 取扱物資の保管命令

    保管すべき物資の種類、数量、保管すべき場所及び期間

  ホ 物資の収用

    収用する物資の種類、数量、所在する場所及び収用する期日

  ヘ 業務従事命令

    従事すべき業務、場所及び期間

  ト 立木等の移転又は処分

    移転し、又は処分する立木等の種類、数量及び所在する場所

  チ 家屋の形状の変更

    家屋の所在する場所及び変更の内容

 四 当該処分を行う理由

9 前二項に定めるもののほか、公用令書の様式その他公用令書について必要な事項は、政令で定める。

10 都道府県(第一項ただし書の場合にあつては、国)は、第一項から第四項までの規定による処分(第二項の規定による業務従事命令を除く。)が行われたときは、当該処分により通常生ずべき損失を補償しなければならない。

11 都道府県は、第二項の規定による業務従事命令により業務に従事した者に対して、政令で定める基準に従い、その実費を弁償しなければならない。

12 都道府県は、第二項の規定による業務従事命令により業務に従事した者がそのため死亡し、負傷し、若しくは疾病にかかり、又は障害の状態となつたときは、政令で定めるところにより、その者又はその者の遺族若しくは被扶養者がこれらの原因によつて受ける損害を補償しなければならない。

13 都道府県知事は、第一項又は第二項の規定により施設を管理し、土地等を使用し、取扱物資の保管を命じ、又は物資を収用するため必要があるときは、その職員に施設、土地、家屋若しくは物資の所在する場所又は取扱物資を保管させる場所に立ち入り、当該施設、土地、家屋又は物資の状況を検査させることができる。

14 都道府県知事は、第一項又は第二項の規定により取扱物資を保管させたときは、保管を命じた者に対し必要な報告を求め、又はその職員に当該物資を保管させてある場所に立ち入り、当該物資の保管の状況を検査させることができる。

15 前二項の規定により立入検査をする場合には、あらかじめその旨をその場所の管理者に通知しなければならない。

16 第十三項又は第十四項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があつたときは、これを提示しなければならない。

17 前各項に定めるもののほか、第一項から第四項までの規定による処分について必要な手続は、政令で定める。

18 第一項から第四項までの規定による処分については、審査請求をすることができない。

19 第一項から第四項まで、第六項、第七項及び第十項から第十五項までの規定の実施に要する費用は、国庫の負担とする。



(展開予定地域内の土地の使用等)
第百三条の二

  第七十七条の二の規定による措置を命ぜられた自衛隊の部隊等の任務遂行上必要があると認められるときは、都道府県知事は、展開予定地域内において、防衛大臣又は政令で定める者の要請に基づき、土地を使用することができる。

2 前項の規定により土地を使用する場合において、立木等が自衛隊の任務遂行の妨げとなると認められるときは、都道府県知事は、同項の規定の例により、当該立木等を移転することができる。

  この場合において、事態に照らし移転が著しく困難であると認めるときは、同項の規定の例により、当該立木等を処分することができる。

3 前条第七項から第十項まで及び第十七項から第十九項までの規定は前二項の規定により土地を使用し、又は立木等を移転し、若しくは処分する場合について、同条第六項、第十三項、第十五項及び第十六項の規定は第一項の規定により土地を使用する場合について準用する。

  この場合において、前条第六項中「第七十六条第一項の規定により出動を命ぜられた自衛隊」とあるのは、「第七十七条の二の規定による措置を命ぜられた自衛隊の部隊等」と読み替えるものとする。

4 第一項の規定により土地を使用している場合において、第七十六条第一項(第一号に係る部分に限る。)の規定により自衛隊が出動を命ぜられ、当該土地が前条第一項又は第二項の規定の適用を受ける地域に含まれることとなつたときは、前三項の規定により都道府県知事がした処分、手続その他の行為は、前条の規定によりした処分、手続その他の行為とみなす。



(電気通信設備の利用等)
第百四条

  防衛大臣は、第七十六条第一項(第一号に係る部分に限る。)の規定により出動を命ぜられた自衛隊の任務遂行上必要があると認める場合には、緊急を要する通信を確保するため、総務大臣に対し、電気通信事業法(昭和五十九年法律第八十六号)第二条第五号に規定する電気通信事業者がその事業の用に供する電気通信設備を優先的に利用し、又は有線電気通信法(昭和二十八年法律第九十六号)第三条第四項第四号に掲げる者が設置する電気通信設備を使用することに関し必要な措置をとることを求めることができる。

2 総務大臣は、前項の要求があつたときは、その要求に沿うように適当な措置をとるものとする。



(訓練のための漁船の操業の制限又は禁止)
第百五条

  防衛大臣は、自衛隊の行う訓練及び試験研究のため水面を使用する必要があるときは、農林水産大臣及び関係都道府県知事の意見を聴き、一定の区域及び期間を定めて、漁船の操業を制限し、又は禁止することができる。

2 国は、前項の規定による制限又は禁止により、当該区域において従来適法に漁業を営んでいた者が漁業経営上こうむつた損失を補償する。

3 前項の規定により補償する損失は、通常生ずべき損失とする。

4 前二項の規定による損失の補償を受けようとする者は、その者の住所地を管轄する都道府県知事を経由して、損失補償申請書を防衛大臣に提出しなければならない。

5 都道府県知事は、前項の申請書を受理したときは、その意見を記載した書面を当該申請書に添えて、これを防衛大臣に送付しなければならない。

6 防衛大臣は、前項の書類を受理したときは、補償すべき損失の有無及び損失を補償すべき場合には補償の額を決定し、遅滞なくこれを都道府県知事を経由して当該申請者に通知しなければならない。

7 前項の規定による決定に不服がある者は、同項の通知を受けた日の翌日から起算して三月以内に、防衛大臣に対して異議を申し出ることができる。

8 防衛大臣は、前項の規定による申出があつたときは、その申出のあつた日から三十日以内に、改めて補償すべき損失の有無及び損失を補償すべき場合には補償の額を決定し、これを申出人に通知しなければならない。

9 第六項又は前項の規定により決定された補償金の額に不服がある者は、その決定を知つた日から六月以内に訴えをもつてその増額を請求することができる。

10 前項の訴においては、国を被告とする。

11 第六項の規定による決定に不服がある者は、第七項及び第九項の規定によることによつてのみ争うことができる。

12 前各項に定めるもののほか、第二項の規定による損失の補償の実施に関し必要な事項は、政令で定める。


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最終更新日 : 2018-03-13 17:06:31


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